中古車買取りビジネスの死角

数回にわたってさまざまな視点から検証してきた中古車流通ビジネスであるが、その新しい業態が社会に浸透しはじめてまだ日の浅く、形の完全に固まらずこれから変容可能性のいくらもある、発展途上で幼年期のビジネスである。現行みられるような事業形態からすれば、そこに新規参入者がつけ入る隙、あるいはそれ自身がこれからさらに進化していく姿としてどのようなポイントがあるか、ここではそれを探ってみたい。


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2009/12/23 | TrackBack(0) | 小売り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

レモンで稼ぐ

前々回前回と二回にわたって、中古車販売の世界で頭角を現しているガリバー・バイク王の事業モデルについて見てきたけれども、この中古車業界といえば、教科書的によく引き合いに出されるのが、「情報の非対称性」 (Information Asymmetry)という考え方である。これは1970年にアメリカのアカロフという学者が提唱した経済学上の概念で、市場での取引において売り手と買い手の間に商品についての情報量に差があると、取引に歪みが生じて市場全体が劣化し、経済資源の効率的な配分という本来の目的を果たせなくなる現象をさす。前回引用した記事内でもたびたび言及されていたことからもわかるように、近年経済現象を考える中でのその重みはますます増していて、先般のサブプライム危機でも証券化商品の分野でこの現象がもたらす機能低下が大きな影響を与えたことが指摘されている。

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2009/12/15 | TrackBack(0) | 小売り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

集中審査とクレジット・スコアリング

前回の記事で、ガリバー・バイク王のような中古車販売業の買取審査が内包する課題は、金融業における融資審査に通じるものがあると述べたけれども、金融業の方はそれではこの点どういう現状にあるのかをふりかえってみよう。そこからは、この融資審査の問題が、昨今の金融業をめぐる各種の動きの中で隠れた中心的な役割を演じていることが見てとれる。

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2009/12/12 | TrackBack(0) | 小売り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ガリバーのビジネスモデル

金融危機以降の消費減退で、流通業界全体で厳しい状況が続いているが、その逆風の中で中古車買取・販売の新興企業が業績を拡大して注目されている。乗用車のガリバー・インターナショナルとオートバイのバイク王(アイケーコーポレーション)である。この二社は先日別々の経済情報サイトで紹介されていたが(MoneyZineプレジデントロイター)、事業スタイルや経営姿勢が生物学の収斂進化のように似通っているところも多く、個人的にも接点の薄い業界ということもあって、新鮮な感覚で読んだ。

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2009/12/09 | TrackBack(0) | 小売り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

セルフレジと最低賃金

セルフレジ(富士通製) 近所の食品スーパーに先日セルフレジが導入されていた。

セルフレジというのは客が自分で買ったものを清算できる小売店向けの自動清算機で、レジ打ちの店員がいらなくなる。

さっそく試しに使ってみると、清算前後で重量を比較できるようになっていて不正がしにくくなっていたり、酒類を買う時には(未成年が黙って買えないように)店員を呼び出して確認するようになっていたりと、細かい部分も工夫されている。

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2009/08/24 | TrackBack(0) | 小売り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ヤマダ電機のFC制

家電量販店で最大手の地位をかためたヤマダ電機が、さらなる成長戦略の一環として、「町の電気屋さん」をフランチャイズとして組織化するという施策を進めている(東洋経済オンライン 2009/1/30)。これはたいへん面白い取り組みなので注目したい。

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2009/03/09 | TrackBack(0) | 小売り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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