本作、数年前にCMで紹介されていた記憶がかすかにあったので、マイリストに追加していた作品でした。時系列と相関図が入り乱れた“激ムズ海外ドラマ”「DARK」を見終えたあとに、軽い気持ちでこちらの「13の理由」をチョイス。したのが間違いだったぁぁぁ 2作連続で重たいテーマを選んだ自分をぶん殴りたいぃぃぃ。「DARK」はシーズン3、「13の理由」はシーズン4まであるもんだから、ここのところずーーーっと暗い。梅雨とともにどんよりとした気持ちで過ごしてしまいました。
【教訓】次回からはラブコメなり韓国ドラマなり挟んでいこうな、自分。「何?何?どういうこと?」って頭フル回転作品が好きなのも分かるけどさ。緩急つけてこ。
そんなことはさておき、現在鑑賞中の「13の理由」について、なんとなく観終わる前に感想を書き連ねてみようと思いました。※以下ほぼネタバレ
と思いながら書き進めていましたが、つい先日最終回を迎えてしまいました。大崩壊した主人公がちょっぴり救われて、よかったです。進行形だったりと不自然な文体になってしまいましたが修正が面倒なのでお許しください。
キャストたちのインスタアカウントもまとめているのでぜひに。
シーズン1|片思いしていた女の子、ハンナの死
今まさにシーズン4を鑑賞しているのですが、クレイ(主人公)がどんどん崩壊していっています。幻覚も見えるし、完全に病気。心を病んでいます。
それもそう、シーズン1では恋していた女の子、ハンナが自殺。しかも自殺の理由を語る13個のカセットテープを残して… クレイは自身もハンナの自殺の要因になっているのではないかと、なかなか次のテープに進めない。友人トニーも真相を明かしてくれない…真実を知るためにはテープを聴くしかないと…
テープを聴き進めるたびに、自殺の要因となった人物たちと衝突するクレイ。心かき乱され過ぎてもうヘトヘトです。
テープの中身は、ファーストキス相手の裏切り、友情の崩壊、軽率な男の子たちのセクハラ発言、そんな中新たにできた友人にも裏切られ、学校で一番権力を持つ生徒からのレイプ… ハンナの状況に陥ったら、まず1つ目の理由で不登校になってもおかしくないレベル。だって自分のパンツ丸出しショットが学校中に出回ったのよ?というか、観てて「こりゃ本当に高校生か?」と何度も疑いました。パーティー・飲酒・ドラッグ・車通学…日本でこれコンプリートできる学生はいるのかしら。
でも学生特有の “あのめんどくさい何か” は本当にもう二度と経験したくないかな~
小・中・高と、クラスの中で仲の良い人を見つけなきゃいけない感じとか、女の子の仲良し3人組だと大なり小なりイザコザがあるとか(地味なところでいくと、廊下を歩くときは一人後ろに下がらなきゃいけない状況とかね)、逆に1人だと変な奴・ボッチと言われたり、それが面倒で常にだれかとツルまなきゃいけない空気感とか。
海外の高校生と比べて、経験値の濃度は違えど、そういうのを思い出しました。
大学生になってそういう面倒事からやっと解放されたけど、大学時代に戻りたいかというと別に戻りたくはないんだよなぁ。やっぱり、今が一番自由だ。(学生と違って自由に使えるお金もあるしね☆)
そんなわたしの大学時代はというと、毎日廃人のように寝て過ごしたり、朝は起きれないからと授業は出席をとる終了間際に教室に忍び込んだり、わざわざ深夜にカラオケ・ボウリングをしたり、めちゃくちゃ寝不足の状態で朝からバイトに向かったり…どちらかというと灰色の映えない大学生活でしたが、めちゃくちゃ良き思い出です。学力という意味ではなく、モノの考え方とか、そういう脳みそのレベルが一緒だから、周りの友人も最高でした。まさしく人生の夏休み。
話が脱線しました。
シーズン1はいろんな生徒がピタゴラ展開でハンナの死にかかわっていて、そんなことが…!?と真実が明らかになっていく過程がよかったです。ただ、いつもクレイを気遣っていた先輩のジェフ(イケイケで超いいやつ)が、事故で死んでしまったのは悲しすぎた… 超奥手なクレイに青春を与えてくれた人なのに…
シーズン2|学校 VS ハンナの両親による裁判編
シーズン2 はハンナの母親が学校相手に訴訟を起こし、テープに登場した生徒たちを裁判所へ召喚する展開に。
そこではクレイの知らなかった真実が次々に発覚。なんせハンナの情報はテープで聴いていた側面しか知らないからね。そこでまたクレイの疑心暗鬼の始まり始まりです。このドラマさ、友情が芽生えたかと思いきや速攻で “疑わしい人物候補” に挙げられるのよ。リアル『昨日の友は今日の敵』です。精神的バトルロワイヤル。
しかも、死んだはずのハンナの幻覚が見え始めるおまけつきです。(この時点でクレイの精神状況はとっくに崩壊していたのか…)
学校側はやり手の弁護士を雇っているので、ハンナのためにと覚悟して出廷した生徒たちも、自身の隠したい過去を次々に暴露され言いくるめられる始末。結果、ハンナをレイプした張本人、ブライスによる虚偽の応答も決め手となり、判決は学校側の勝訴。裁判ってこんなにプライベートを丸裸にされるの?怖。最終的に、レイプの被害者となったジェシカが警察に被害を訴え、ブライスは逮捕されたのでした。
シーズン3|加害者ブライスがまさかの死…
シーズン3は意外にもブライスのターン。アメフト・野球において優秀な選手でありながら、レイプ・ドラッグの売買・揉め事は金で解決・女性軽視タイプの“完全悪”ポジションの彼。そんなブライスが行方不明の末、水死体となって発見されたことで話はスタートしました。
New ブライスの家に住む、アニという女の子が新キャラで登場
New まさかのジャスティンがクレイ一家に養子入り
このシリーズどれだけ高校生死ぬんだよ…やめてくれよ…って感じなんだけど、ブライスは転校先でイジめられ、かつての友人たちとも疎遠になり、ハンナのカセットテープを聴いてようやく自分の考えを改める…といった展開でした。
でもそんなブライスが反省を見せたところで、被害に遭った人たちはもちろん許す気がない。そらそうだ。ただ…!ブライスの“THE嫌な奴”の顔つきが、徐々に柔らかくなっていくのがまじで分かります。表情がまるで違うんですもの。そんなブライスが「反省して変わろうとしている。でも、それすら世間が許さない。」的なこと言っていたのが印象的でした。1度加害者になったら、そのレッテルはなかなか剥がれないってことやな…
その後、ブライスを殺した犯人捜しが話の中心になるのですが、物的証拠もないのにクレイが逮捕されるというトバッチリ展開に。まじか。かつてハンナを救えなかったときに、銃口を向けてしまったことが決め手のようでした。
唯一、法廷で自分のやってきたことを正直に話したタイラーは、ブライスの友人モンゴメリーに目を付けられ、度を超したイジメの末、強姦の被害者に。
また、ブライスの元カノであるクロエは、ブライスの子どもを妊娠し、中絶していました。(ザックがクロエを気にかけ、病院へ付き添ってあげるなど全面的にサポート)
ここでは書ききれないほど、みんなそれぞれにヘビーな悩みがあり、その悩みによってここまで話が拗れてしまった模様。
そして、ようやくブライスが殺された日の状況が明らかに。(ここまでの道のりがまじで長かった…!)
<事件当日>
・ブライスの転校先の高校と、リバティ高校でアメフトの対抗試合をすることに
・ブライスはジェシカに渡したい物があると試合後に会う約束を取り付ける
・ザックがクロエと親しげに話しているところをブライスが目撃
・アニとブライスが話しているところをクレイが目撃
・運動部が諸悪の根源としているジェシカは試合中止を求めボイコット
・相手校の選手がジェシカの胸を揉む ⇒ ジャスティンブチ切れ
・乱闘発生(クレイはブライスを探しまくる)
・どさくさに紛れてブライスがザックの脚にタックル ⇒ ザックの選手生命終了
そんな経緯でザックがブライスにガチ切れ。埠頭でジェシカを待つブライスをボッコボコにし、置き去りにするのでした。
そこへジェシカとアレックスが登場。※ジェシカが連絡するも、ジャンキー真っ只中のジャスティンはラリっていたので代打のアレックス。ブライスからテープを渡されます。(ハンナを真似て自分のメッセージをテープに残した模様)
歩けないほど負傷していたブライスを、自業自得だと置き去りにしようとしたジェシカたち。良心からアレックスが近寄るも、抱きかかえた瞬間に今までのブライスの行動を思い出し、衝動的に海へ突き落した…!という事実でした。犯人アレックスかーい。
そんな事実を知り、アレックスとクレイを助けようと友人たちが結束。タイラーはモンゴメリーに強姦されたことを警察に訴え、モンゴメリーがブライスを殺したとアニが虚偽の証言をしたことでひとまず事件は終了。警察官であるアレックスの父が察してたのもあるだろうけど。モンゴメリーの獄死を利用した後味の悪い展開に。
シーズン4|事件の真相を追うウィンストン+いろんな要素詰め込みまくりのラスト
シーズン4 はモンゴメリーと体の関係を持っていたウィンストンがクレイたちの高校へ転校し、真犯人を探し始める展開に。クレイたち一同が、またしても疑心暗鬼パラダイスとなるのでした。
ここで冒頭の話に戻りますが、シーズン4から急加速してクレイの精神状態がヤバイ。周囲の人が死に過ぎたし、冤罪で逮捕されるし、誰かにハメられているんじゃないかって誰も信じられなくなるし…そんな状況に陥るとクレイの情緒不安定さはもちろん納得できるのですが、それでもシーズン4は観ていてしんどかったなぁ。
その他覚えているのはこのあたり。
・久々のホームパーティーで羽目を外し、あっさり童貞卒業 ⇒ 相手の彼氏と口論の末殴りつける(おい)
・学校の監視カメラを破壊し、「モンゴメリーはハメられた」だとかのヒヤっとする落書きの犯人は全てクレイ(おい)
自分の記憶の無いところで色々とやっていたという事実でした。サスペンスでよくある展開だからそんな気はしていたよ。
そんな彼らも高校卒業間近。大学進学に向けて準備をする時期に。クレイは大学の面接官と話している際にやっと、自分の信念(友人が大切であること)を再確認でき、鬱状態から抜け出すきっかけを見つけたように感じました。今までの不運が嘘だったかのように、ほぼ全員が大学合格してたのはフィクションならではかなぁ。
というか、アメリカの大学って面接がメインなの?みんな勉強どころじゃない環境だっただろうし、面接で大学行けるものなんだなぁと日本と違いすぎて驚きました。
そんな中、監視体制が強すぎる学校に対して、生徒たちの反発心が大爆発。学校+警察 VS 生徒の暴動が発生しました。本作では超レアな『生徒たちが一致団結する』という展開。久しぶりにちょっと明るめのシーンだったような気がしました。
まぁそんな暴動も相まって、学校側はTHEアメリカンスチューデントなダンスパーリーイベント「プロム」の中止を決定。(日本の学校じゃそんなパーティーが催されても周囲の目を気にする羞恥心がハンパないから誰も踊らなさそう…クラブも全員他人だから踊れるフシがあるよね…)
未だに終わらないブライス殺害事件の捜査の対象から少しでも免れるべく、クレイたちはようやく親へ協力を求めることに。見ているこちら側としては、「もっと早く親に相談しなよ…!もう打ち明けてしまいなよ…!」と思う瞬間が100回くらいあります。これが思春期特有の親との距離感なのかなぁ。彼らの作戦としては、親に言える範囲の秘密を打ち明けることで、「実はプロムを開催させたいんだ…!学校に言ってやって…!」といった、その名も “プロムで目くらまし作戦”(?)
生徒会長であるジェシカの交渉と、親たちの協力となんとかプロム開催に至るのでした。
見て、このクレイの笑顔。100年ぶりくらいの “高校生らしい楽しい時間” だったんじゃない?って思うほど。クレイがこれまでの感謝をお母さんに伝え、踊ろうと誘ったところはこちらもウルっときたなぁ…謎の母親目線…子供おらんけど…
そんな幸せ絶頂期にジャスティンが倒れます。(最後にして最大の不幸到来)
さっきまでジェシカと楽しそうに踊ってたやん…という視聴者を取り残して、エイズを発症していたという最悪のパターン。過去に体を売っていたこと+ドラッグの影響で取り返しのつかない状況に… あのかわいいイケメンがここまで病弱に見えるなんて…
それからは悲しみのオンパレードでした。自発呼吸が出来なくなり、友人たちがお別れを告げる面会の様子はもう…クレイとの最期の時間も辛かった…
ネットでも「なんであの人気キャラが死ななくちゃいけなかったんだ…!」と騒ぎになったそうな。ハンナやジェシカにしてしまったたことは悪かったとはいえ、ジャスティンが人気になった理由もすごく分かります。人生をやり直そうと前向きに生きようとしていた健気な姿が良かったですよね…(そしてイケメンだし…)
ジャンキーの母親を持ち、同棲する母の恋人はドラッグの売人。貧しい生活からいじめられるも、ブライスが助けてくれたことにより親友に。その友人を責められない状況から、ハンナやジェシカを苦しめてしまったことを猛反。ドラッグに逃げるもなんとかやり直そうと部活に復帰したり、更生プログラムを受けたり。かつての親友、ブライスの死を悲しみ、クレイ一家に加われた幸せを噛みしめつつ、鬱状態のクレイをしっかりとサポート。クレイと本当の兄弟になれた喜びを大学の小論文に提出しているところなんてもう…(ジャスティィィン…)
そんな状況で卒業式を迎えます。生徒代表スピーチに抜擢されたクレイは、愛する3人(ハンナ・ジェフ・ジャスティン)を亡くした悲しみと、嫌いだった2人(ブライス・モンゴメリー)の死についても語りました。死んでいい人なんて誰もいないと。高校生活はサバイバルだったと。クレイらしい暗めの内容で、華々しいスピーチではなかったものの、これまでストーリーを観てきた私からするとかなりグッときました。合間に映るクレイの両親の姿にもグッときたなぁ…
卒業式後、かけつけたシーズン1の仲間たちとともに、ハンナの母から送られてきた「13の理由が録音されたテープ(原本)」を埋葬。親友トニーと引越し先へ向かう静かな車中がラストシーンとなりました。トニーの車で始まって、トニーの車で終わる感じね。
なんだかシーズン4になった途端、テーマが一気に増えた印象でした。
シーズン1|いじめ・自殺
シーズン2|裁判
シーズン3|加害者の死
シーズン4|解離性障害・ドラッグ・銃・デモ・LGBT・プロム・大学面接・エイズ
まぁ最後のシーズンだからあれもこれもってなるのかな。高校生の間ずっと発狂しがちだったクレイ、大学生活はどうか穏やかに過ごしてね…
PS. さくっとまとめるつもりが全然無理でした。書き始めから1週間以上経過してる…
キャスト|インスタアカウント
インスタでプライベートを覗くと、当たり前ですが「役と全然違うキャラ…!」という衝撃があるから楽しいよね。
- クレイ|ディラン・ミネット(Dylan Minnete)
- ハンナ|キャサリン・ラングフォード(Katherine Langford)
- ジャスティン|ブランドン・フリン(Brandon Flynn)
- ジェシカ|アリーシャ・ボー(Alisha Boe)
- アレックス|マイルズ・ハイザー(Miles Heizer)
- トニー|クリスチャン・ナバロ(Christian Navarro)
- ザック|ロス・バトラー(Ross Butler)
- タイラー|デヴィン・ドイルド(Devin Druid)
- アニ|グレース・サイフ(Grace Saif)
- チャーリー役|タイラー・バーンハート(Tyler Barnhardt)
- ブライス|ジャスティン・プレンティス(Justin Prentice)
- モンゴメリー|ティモシー・グラナデロス(Timothy Granaderos)
- ウィンストン|ディーケン・ブルーマン(Deaken Bluman)
- ジェフ|ブランドン・ラーラクエンテ(Brandon Larracuente)
- ライアン|トミー・ドーフマン(Tommy Dorfman)
- コートニー|ミシェル・セレーネ(Michele Seleneang)
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