2008年の映画なので、もう10年以上前の作品なんですね…
自分の中の「いつか見たい作品リスト」に入っていた作品の1つです。最近登録した U-NEXT で無料視聴できたので(最高!)みてみることに。
あらすじ/キャスト
あるひとりの日本人男性が突然、謎の伝染病によって完全に失明した。彼を皮切りに伝染病は爆発的に広がり、失明者の数はどんどん増えていく。治療法も見つからないまま感染者は強制的に隔離されるが、その中でたったひとり、目の見えている女性がいた。
©2007 THEMA PRODUCTION JSC ©2007 VGTRK ALL RIGHTS RESERVED
キャスト
ジュリアン・ムーア (医者の妻)
マーク・ラファロ (医者)
アリシー・ブラガ (サングラスの娘)
伊勢谷友介 (最初に失明した男)
木村佳乃 (最初に失明した男の妻)
ドン・マッケラー(泥棒)
モーリー・チェイキン (会計士)
ミッチェル・ナイ(少年)
ダニー・グローヴァー(黒い眼帯の老人)
まず驚いたのが、キャスト欄に伊勢谷友介と木村佳乃の名前。それは知らなかった!まさかの、伊勢谷友介は第一感染者、その妻が木村佳乃といったなかなか重要な役どころ。
感想(ほぼネタバレ)
この映画を観て感じたのは…
やっぱり人間が1番怖い
“失明する謎の伝染病が伊勢谷友介からスタート→彼に関わった人物が次々と失明→隔離施設に収容” といった流れで物語は始まります。
眼科医として診察した医者(ハルクじゃん!)も失明するのですが、その妻(主人公)は夫に付き添うため、失明したと嘘をつき一緒に収容所へ行くことに。
ただひとり感染せず、唯一視力を失わなかった主人公。大半が失明してしまった世界で “見えてしまう” 景色・状況がなんとも悲惨でした。
見えてないのをいいことに隔離施設は不衛生だし、施設内でのことは収容された人間に丸投げするもんだから、自称キングとかいう暴力男(とそのグループ)が食料を管理し出すし、食料は金目のものと引き換え、しまいには女を出せとか言い出すし。
1番の胸糞展開は、やはり女性と食料を引き換えにするくだりかな〜 食料のためとはいえ、結局実行しちゃうしね。女性を差し出すかどうかの話し合いの場、男たちの言動にイライラすること間違いなし。
そして、キングのグループに属している、元々盲目だったクソ親父の言動も胸糞祭りで、イライラフルコンボ。
無理やり犯され、暴力を振るわれた1名が亡くなってしまったことをきっかけに、主人公がキングを殺りに動き出します。
※もっと早く動いてくれ〜〜!と観ているこちらは思うのですが、落ち着いて考えたらやばい人間まみれでまじで危ないし、キング銃持っちゃってるし、主人公はヒーローでもなく、あくまで “普通の女性” なわけで。スーパーウーマンでもない限り即行動は無理だよね。仕方がない。
というか、目が見えることを隠しつつ、何十名もの生活を1人でサポートしている描写がなんとも苦しかったです。(普通の人間にはできないよ~~自分とそのまわりさえ良ければいいよ~~)
しまいにハルク(夫)は介護されている立場ゆえ、妻に対して「母親か看護師にしかみえない」的なことを言い出すし。(まじで黙れ~~~)
挙句の果てに、グループのリーダーとしてうまく立ち回れない不甲斐なさから、妻に八つ当たりした挙句、慰めてくれた他の女とヤっちまうし。
奥さん目見えてんの知ってるよな?お ま え は バ カ か ?????(出川風)
と胸糞展開が続きまくります。
終盤、反撃のためキングのエリアで火事を起こし外へ逃げると、塀の外にいた軍の監視も撤退しており(=外の世界もアウトな模様)、ようやく隔離施設から解放。
やっとか〜〜
一部の人を引き連れ(もしくはついてきた?人選の描写なし)外に出ると、荒廃した街、裸でフラフラしている人、物品の奪い合いをする人々の姿が。
隔離施設にいても、外の世界にいても、人間の行き着く先は大きく変わらないみたいです。
一行を自宅に招き入れ、人間らしい生活(きれいな衣類、きちんとした食事)を取り戻した翌日に、伊勢谷友介の視力が復活!周囲に希望を与える中、ラストはよき人格者であった眼帯の老人の “含ませた語り” で終了。
〜中略〜
背負い続ける重荷から
突然解放された彼女は?
街にあふれる声を想像していた。
“見える!”
(ここで失明したかのような真っ白な視界かつ無音)
『私の番だ』と思ったー
待て待て待て。失明の原因は?
伊勢谷友介はなんで視力が戻った?時間的な作用で回復するの?
最後の『私の番だ』と思った。ってどういうこと??
真っ白な視界のくだりは、空を見上げていただけのはず。目線を落としたら外の風景見えてたし、次に感染するのが私ってことではないよね???え、感染するも可能性残しちゃう???
って感じだったので、毎度恒例、解説記事を速攻読みに行きました。笑
私の中で1番しっくりきたのが、
・全人類の視力が回復したら、次は私だけがその “見えなかった世界” の非体験者になってしまうということ。(=疎外感)
・人間の汚い部分を全面に見てきた彼女にとって、日常に戻ることが幸せに繋がるのか。的な感じの解説。
たしかに、伊勢谷友介の視力が回復し、まわりの人と抱き合って喜ぶ感動から、少し置いてけぼりのような疎外感を感じなくもなかったような。。。
全映画に対して一言いいたいのは、観た人に結末を委ねられてもこちとら読解力がないのでモヤモヤします。くっきりはっきり分かりやすいのでお願します。
設定がすごく面白かっただけに、最後はスッキリできる結末が良かったなぁ。最近Netflixで観た「バードボックス」にもこの作品に近い感覚を覚えています。
\ 1ヵ月無料トライアル期間で視聴するのがおすすめ /
↓ 勝手に関連作品だと感じた「バード・ボックス」のあらすじはこんな感じ
コメント