名言めいた一見もっともらしい主張に引っかからないための俺的心得です。

概要

・家族を幸せにできない人は、他人を幸せにすることなどできない
・家族にも見せられないものは世に公表すべきでない
・家族にも勧められないものは人に売るべきでない

こういう、家族に○○できないなら△△、というたとえ話シリーズ、大体ウソです。

①家庭環境や、家族構成員個々の性質にもよる
②家族・自分・顧客や世の人が、それぞれどう思うかはまっっったく違う
③そもそも家族がいない人は??
④離婚した人はそれ以降、世に対してうまくいく権利を失うということ??
上記どれかのツッコミで脆くも崩れ去ってしまうぐらい、合理性のかけらもない主張です。

じゃあ何のためにこんなしょうもない主張が行われるか?

理由

ズバリこのシリーズは、そのたとえ話の発信者が、自らのイメージを良くしたいがために行います。
家族を大事にしているという心暖かなイメージとその人のバックエンド(営業・販売・勧誘したい商品やサービス、あるいはその人が持ってる他の思想)を関連付けて、バックエンドのイメージを良いものあるいは「少なくとも悪いものでない」という印象にして、営業等活動を円滑に運ぶ、こういう目的です。

このシリーズは良くできた論で、発信者からすると、面と向かって反論されにくい(こちらが反論しにくい)というメリットもあります。
こちらが反論した場合、発信者は「じゃあ家族を大事にしなくてもいいのか?」という論点ズラシの反撃を行います。
これが論点ズラシであることは、ボケっと聞いてる周りの人は理解しないので、結果として反論した自分が悪者にさせられてしまいます。

対策

このような、一見もっともらしい主張を聞いたら、合理的に疑ってかかってスルーするのが一番の対策です。

A:その人の言う「家族に~~」を達成しているか、達成していないかの2通り
B:うまくいくか、いかないか、の2通り
上記ABの2通りを組み合わせて2×2の4パターンを考えて、それぞれ該当する人がいるかどうか考えます。
家族を不幸にしながらでもうまくいく人はいますし、家族を幸福にできたところでうまくいかない人も余裕でいます。

検証すると大体のたとえ話は何の法則も示さず、「結局何言いたいんかわからんなコレ」となります。
明らかに成り立たない主張であると理解したうえで、反論は行わず、相手の次の主張(本当に言いたい話や押し付けたい思想、勧めたいモノやサービス、など)が来るのを待てばよいです。

──

以上です。
というか、わざわざ言われなくても家族のことは大事にしてます。
家族がいない場で家族のことをたとえ話で用いる人には、営業や勧誘や持論の押し付けなど、のちに続く何らかの意図があります。
この論は反論しにくいどころか、真偽の証明もできない(発信者が家族をどう扱っているかは当人達にしかわからない)のでこちらとしても疑いなくすんなり聞きやすく、それがこの論を一見もっともらしい主張たらしめる要素になっています。気を付けて聞くようにしてください。という提案でした。

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■関連投稿■
相手の主張がマトハズレかどうかを検証する詳細について記しています。
マトハズレ理論(間違った質問の見分け方)

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