舞台『刀剣乱舞』維伝 朧の志士たちが、11月22日(金)よりTOKYO DOME CITY HALLにて開幕した。
刀剣育成シミュレーションゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」(DMM GAMES/Nitroplus)を原案に、末満健一が脚本・演出を手がける“刀ステ”シリーズの最新作である。
初日直前に行われた囲み会見には、刀剣男士・陸奥守吉行を演じる蒼木 陣をはじめ、本作に登場する刀剣男士のキャスト7名と、刀剣男士たちが遭逢する歴史上の人物を演じるキャスト4名、計11名が登壇。公演への意気込みを語った。
キリッとした緊張感のなかにも朗らかな空気が流れた、囲み会見の模様をレポートする。
取材・文・撮影 / 片桐ユウ
人生の財産になるような大きな出会い
『刀剣乱舞』とは、物の心を励起する審神者(さにわ)の力によって生み出された刀剣に宿りし付喪神「刀剣男士(とうけんだんし)」たちが、歴史改変を目論む「歴史修正主義者」たちと対峙して、正しい歴史を守るために戦う物語。
オンラインゲームから始まった『刀剣乱舞』は、数々のメディアミックス作品も大人気となり、社会現象にまで発展した。
舞台(ストレートプレイ)版は2016年に初演。以来演目を重ねている人気作である。
再演や野外公演を含めるとシリーズ8作目となる今作は、7振りの刀剣男士が登場。1863年の文久、土佐藩で起こった歴史改変の地で、彼らは新たな物語と遭遇する。
初日前に行われた囲み会見には、陸奥守吉行 役の蒼木 陣、肥前忠広 役の櫻井圭登、南海太郎朝尊 役の三好大貴、和泉守兼定 役の田淵累生、堀川国広 役の小西詠斗、小烏丸 役の玉城裕規、鶴丸国永 役の染谷俊之と、坂本龍馬 役の岡田達也、武市半平太 役の神農直隆、岡田以蔵 役の一色洋平、吉田東洋 役の唐橋 充が登壇した。
まずは公演への意気込みを訊ねられた蒼木 陣が「前作から参加させていただいているのですが、今作も作品の未来に繋げられるような、そんな作品になればと思っています。人生の財産になるような大きな出会いが僕の中ではあったのではないかと思いながら今作に臨ませていただいています。千秋楽までこのカンパニーの一同と走り抜けたいと思います! 最後までどうぞ応援よろしくお願いします」と、しっかりした口調で語った。
続く櫻井圭登は「僕は“刀ステ”初参戦なのですが、本当にカンパニーに恵まれたと言いますか、とても助けられてきました。そして自分の新しい扉も開くことができたような、そういった稽古期間でした。本番では自分にできることを精一杯すべて出しきりたいと思います」と、カンパニーへの感謝を含めてコメント。
三好大貴は「本作は明治維新に奔走した志士たちの物語ということで、“維新”という言葉を調べました。それには“変革”“これあらた”、さらに“繋ぐ”という意味がありまして。これまでのシリーズ作品に込められた熱い想いをしっかりと繋いでいきつつ、今作が“刀ステ”の“維新”となれるように、カンパニー全員と力を合わせて最後の最後まで駆け抜けたいと思います」と、タイトルに掛けた知識と共に、熱い意気込みを披露した。
田淵累生も「皆さんに助けられて、ここまでくることができました。かっこ良くて強い兼さんを演じきれるように頑張りますので、どうぞよろしくお願いします!」と結んでいた。
小西詠斗は「自分も“刀ステ”初参戦となるのですが、最高の作品になるように、座組みの皆さんと一緒に、全公演魂を込めて戦っていきたいと思っています!」と意気込み。
玉城裕規は「僕は2回目の参戦となりますが、今作が舞台『刀剣乱舞』の新しい一歩だなと思います。その大切な一歩をこのカンパニーで踏めるということは、とても幸せだと稽古を通して思っていました。この一歩がしっかり踏めるからこそ、この先に繋がると思うので、大事に大切にお客様に届けていけたらと思います」と述べた。
染谷俊之は初演以来の鶴丸国永 役。「久しぶりに帰ってきたら作品がとてもボリューミーになっていて、とても驚いています」と苦笑しながらも、「長い公演なので、怪我なく誰ひとり欠けることなく千秋楽まで突っ走りたいと思います!」と爽やかにコメントした。
今作の囲み会見では、“歴史上の人物”を演じるキャストたちも登壇。
坂本龍馬 役の岡田達也は、自身が所属する演劇集団キャラメルボックスや客演作品で幾度も坂本龍馬を演じていたことを踏まえ、「もう演じることはないのかな、と思っていたのですが、この素敵な舞台に龍馬 役で呼んでいただけたので、刀剣男士たちにイイ刺激を与えられたらいいなと思って稽古をやってきました。手前味噌ですが、すごく面白い作品に仕上がっていると思います!」とアピール。
武市半平太 役の神農直隆は、落ち着いた様子で「キャスト・スタッフ、皆さんの熱量がすごくて。それに救われながら精一杯、一日一日、武市半平太として生きていきたいと思います」と決意を見せる。
岡田以蔵 役の一色洋平は「歴史上で実際に生きていた人物を演じるのは自分の中でかなり強烈なことで、今まで演じてきた役よりもはるかに“これでいいのかな”という気持ちでいました。でも岡田達也さんに相談したら『それでいいんじゃない?』と言われて、それが救いでした」と打ち明けつつ、「63ステージあるので、変に納得せずにもがいてもがいて、“これでいいのかな”と思い続けることが、以蔵さんへの真摯な気持ちになると信じて長丁場を過ごしてまいりたいと思います」と語った。
吉田東洋 役の唐橋 充は「私にとっての伝説は、ずっと憧れ続けてきた岡田達也さんなのですが……」と、まず岡田を褒め称えるかと思いきや、「時間の都合上、この話は置いておきます!」と自分で打ち切って会場を笑わせたあと、「もうひとつの伝説である舞台『刀剣乱舞』について」と切り出す。「何作も続いている人気の意味がようやくわかりました。外から見ているときは“ああ、人気あるんだね~”という感じでしたが、とんでもない! やっぱり面白い。これは続く作品だという確信のもとに稽古をしておりました」と、作品の魅力を実感したことを明かす。
そして、「63公演ありますが、いつか行けばいいやと思っているうちに終わってしまいます! “今だ”と思ったらすぐにいらしてください! 本当に面白いので! 劇場でお待ちしています」と呼び掛けた。
その後も「ちょっと時間が余ったので、岡田さんの伝説のほうも……」と言い出したりなど、ユーモアたっぷりの唐橋のコメントに、登壇キャストたちもすっかり肩の力が抜けた様子。笑顔の絶えない会見となった。
これから劇場へ足を運ぶ観客へ、主演の蒼木は「とにかく楽しめる作品だと思います! 観に来てくださったお客様の心にずっと残るような作品にしたいと思っておりますので、最後まで応援のほどよろしくお願いします」と、あらためてメッセージを送った。
東京公演は11月22日(金)~12月1日(日)TOKYO DOME CITY HALLにて上演。その後、兵庫公演が12月6日(金)~12月15日(日)AiiA 2.5 Theater Kobeにて、東京凱旋公演が12月20日(金)~2020年1月12日(日)TBS赤坂ACTシアターにて、福岡公演が1月17日(金)~1月18日(土)福岡サンパレス ホテル&ホールにて上演される。
2020年1月18日(土)の大千秋楽公演は全国の映画館でライブビューイング上映されることが決定。刀ステオフィシャルファンサイト開設も決定した。
舞台『刀剣乱舞』維伝 朧の志士たち
東京公演:2019年11月22日(金)〜12月1日(日)TOKYO DOME CITY HALL
兵庫公演:2019年12月6日(金)〜12月15日(日)AiiA 2.5 Theater Kobe
東京凱旋公演:2019年12月20日(金)〜2020年1月12日(日)TBS 赤坂ACTシアター
福岡公演:2020年1月17日(金)〜1月18日(土)福岡サンパレス ホテル&ホール
<千秋楽ライブビューイング>2020年1月18日(土)17:30上映開始
原案:「刀剣乱舞-ONLINE-」より(DMM GAMES/Nitroplus)
脚本・演出:末満健一
出演:
陸奥守吉行 役:蒼木 陣
肥前忠広 役:櫻井圭登
南海太郎朝尊 役:三好大貴
和泉守兼定 役:田淵累生
堀川国広 役:小西詠斗
小烏丸 役:玉城裕規
鶴丸国永 役:染谷俊之
坂本龍馬 役:岡田達也
武市半平太 役:神農直隆
岡田以蔵 役:一色洋平
吉田東洋 役:唐橋 充
ほか
主催:ニトロプラス/マーベラス/東宝/DMM GAMES
オフィシャルサイト
オフィシャルTwitter(@stage_touken)
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