大人気シリーズ、舞台『刀剣乱舞』(通称・刀ステ)最新作の幕が上がった。昨今の状況を鑑みて、科(しぐさ)と白(せりふ)による“科白劇”となった今作。タイトルは、科白劇 舞台『刀剣乱舞/灯』綺伝 いくさ世の徒花 改変 いくさ世の徒花の記憶(“綺伝 いくさ世の徒花”に取消線入る)。物語の舞台は歴史改変された“慶長・熊本”。「放棄された世界」で戦う刀剣男士たちの姿を描く。
公演は8月2日(日)まで品川プリンスホテル ステラボールにて、8月4日(火)~9日(日)は日本青年館ホールにて上演予定。大千秋楽公演はDMM.comにて独占ライブ配信が決定している。様々な配慮のうえで“新形態での演劇”をみせる“刀ステ”の戦いに注目だ。
獅子王 役・伊崎龍次郎と、篭手切江 役・大見拓土に開幕直前にインタビュー! 二振りとも“刀ステ”初登場となる刀剣男士。ふたりが笑顔で明かしたオーディション秘話、今作のカンパニーに対する自信と信頼についてもお届けする。
取材・文 / 片桐ユウ 撮影 / 増田慶
何年越しかの想いが叶ったような気持ち
ご出演が決まったときのお気持ちからお伺いできますか?
伊崎龍次郎 “刀ステ”のオーディションには、ある種、懸けていた部分もありました。というのも、ずっと以前にお客様から「刀剣男士に獅子王がいて、(伊崎に)すごく合うと思うんです」というコメントをいただいたことがあるんです。獅子王は片目が隠れているのですが、僕自身の2.5次元初デビュー作であるミュージカル『テニスの王子様』で演じた神尾アキラも片目が髪の毛で隠れていたりしたので(笑)。それに、そういった共通性以前にも獅子王がとても快活で好きなタイプだったので、「もし舞台『刀剣乱舞』に出演できるのであれば、絶対に獅子王がやりたい!」と思っていたんです。なので、今回の出演が決まったときは、何年越しかの想いが叶ったような気持ちでした。
伊崎龍次郎
伊崎さんに「獅子王が似合う」とお話されていたお客様も嬉しいでしょうね!
伊崎 そう思っていただけていたら良いですね! 舞台上でその姿を見せられる本番を楽しみにしているところです。
大見拓土
大見さんも今回の“刀ステ”から参加となりました。
大見拓土 はい。僕もこのオーデイションに懸けていました! ずっと舞台『刀剣乱舞』に出たいという想いが強くありましたし、篭手切江は似ている部分もいっぱいあるなと思っていて、オーディションの準備をしていく中でもそれをどんどん見つけていたので、絶対に演じたいと。受かったときは……どこかで受かるはずがないと思っていた自分もいたので、嬉しさと、ずっと願っていた夢が叶ってしまったな……という、ちょっと変な気持ちが入り混じった感じでした。
伊崎 わかる、わかる。
大見 ですよね!? 嬉しいだけではなく、舞台『刀剣乱舞』というカンパニーの中に入るときに背負うもの、責任感とかいろんなものが全部入り混じって。もちろんすごく嬉しかったのですが、複雑だったというのが正直な気持ちではありました。真冬の電車の中で大汗をかきましたもん(笑)。
伊崎 僕たちオーディションのときに初めて出会ったんですけど、そのときのエピソードをお話してもいいですか?
大見 そう! その話をどこかでずっとしたいなと思っていたんです。
ぜひ!
伊崎 (大見)拓土とは共通の知人がいるので知ってはいたんですけど、オーディションのときが「初めまして」だったのに、たまたまふたりで帰ることになったんです。
大見 一緒にオーディション会場を出ることになったんですよね。最初、少し距離があったんですけど、なんとなく「声をかけなきゃ気まずいかな」というのがあって(笑)。
伊崎 そうそう(笑)。拓土から声をかけてくれたんじゃなかった?
大見 たぶん。たしか「お疲れ様でーす」って。
伊崎 「お、お疲れ様です」(控えめな声で)みたいな感じだったと思う(笑)。
大見 そうかも(笑)。そうしたら、すごく話が合って! しかも一瞬で人柄の良さがにじみ出ていたというか。
伊崎 それは、同じくですよ!
大見 いえいえ!
伊崎 なんだろう、褒め合ってるけども(笑)。
大見 ですね(笑)。でも本当に「世の中に、こんなに優しい人がいたんだ」って思いました。包み込んでくれる感じがして。もうそのときから「絶対に共演したい!」と思っていました。
伊崎 僕、オーディションのときに「篭手切江はこの人なんじゃないかな」って思っていたんです。第一声を聞いたときにまず声が似ていましたし、雰囲気も出ていたので。さらに帰り道で会ったときの素の拓土のビジュアルも、篭手切江そのまんまだった(笑)。
大見 嬉しい! 僕も(伊崎)龍次郎さんは、オーディションのときに「あ! きっとこの人だな」と、自分が抱いていた獅子王のイメージにピーンときた人でした。獅子王ってスカーンと突き抜けてくれるところと、優しいところを持っていると思っていたので、すごくハマっているなと感じていて。
伊崎 それを帰りの電車の中でも言ってくれて、めちゃくちゃ嬉しかったです。「ふたりで受かるといいよね」って話をしていたら……。
おふたりとも見事、合格されて。
大見 僕の名前が香盤表にあったのも嬉しかったけど、“伊崎龍次郎”という名前がそこにあることも嬉しくて、「やったぁ!!」ってなりました。
伊崎 僕も香盤表を見て拓土の名前を見つけたときは「拓土くん受かってる!」って。自分のこと以上にめちゃくちゃ嬉しかった。
大見 ほんと「良かったぁ~」って思いましたよね。
では稽古に入るときも心強かったですね。
伊崎 はい! それに今作でペアというか、篭手切江と獅子王はセットで行動することが多いので、とてもやりやすいですし、楽しいです。
大見 運命的なものを感じました。
いろいろ対策が必要な中での上演になっても“刀ステ”は絶対にブレない
今回の物語で、二振りはどんなポジションなのでしょう?
伊崎 “慶長・熊本”のお話は、“明暗”でいうと暗い方のお話にはなってくると思うのですが、獅子王はその中で明るい役割を与えられていると思っています。獅子王は年長者でもあるんですよね。そこを踏まえたうえでキレ者の面も見せつつ、明るい面を出せたらいいなと思っております。
大見 篭手切江は……そんなつもりはないんですけど、結果的にかき乱しているのかなあと。
伊崎 ふふふ。
大見 篭手切江がすることで、歌仙兼定が「?」になるシーンもあるんですよ。末満さんが稽古の序盤で「シリアスな話ではあるけど、そこは主人公の歌仙兼定が行くので、他の刀剣男士は光をくれ」とお話されていたので、コメディーではないですけど、クスッとさせるところはクスッとさせたいなと思っています。
伊崎 篭手切江の場面、クスッとできます!
大見 ホントですか!?
伊崎 うん、「篭手切江いいな」って思える、篭手切江の魅力が出るシーンだと思う。そこもぜひ注目して見ていただければ(笑)。
大見 頑張ります!
通常の公演から“科白劇”に切り替わりましたが、その大変さはありましたか?
伊崎 正直に言うと、最初はあまりイメージが湧かなかったんです。“科白劇”という言葉にあまり馴染みがなかったですし。でもいただいた台本は「通常の演劇と大きく差があるというわけではないな」という印象だったので、僕個人としては切り替えなければという意識は特になかったです。
大見 僕も最初に“科白劇”だと聞いたときに、ざっくりしたイメージはしたのですが、役さえ自分の中で深めていれば、あとは末満さんに任せればいい、と思っていました。いろいろ対策が必要な中での上演になっても“刀ステ”は絶対にブレないだろうし、面白いに違いないと思っていたので。自分としては、予定されていた公演でも“科白劇”でも、変わらずに役を深めようという気持ちでした。
伊崎 拓土の言うとおりですね。末満さんが描く本丸での、緻密な計算のもとに存在している作品の“流れ”があると思うんですけど、その流れを途切れさせない内容がまず面白いです! それに今までにないスタンスでの殺陣があるので、そこはまた新しい表現として面白く見せられるものになるのではないかと思っています。観ていただいての感想は千差万別だとは思いますが、稽古をしている我々としては面白いものになっているという手応えがあります。
大見 そうですね。殺陣に関しては、大勢の中で刀剣を振るときとは違う、別ジャンルの殺陣をしているような感覚があります。このやり方で最大限のことができたら、通常の殺陣とはまた違う面白さを絶対に見せられると思いますし、稽古でいろいろなプラスαを探して、皆さんと協力しながらやっています!
では新たな魅力と、これまでの“刀ステ”から続く魅力とが見られそうですね。
大見 シンプルに「末満さんすごいな」って(笑)。えらそうな言い方になってしまうけど、「この制約の中で、よくぞここまでの作品に……」と思いました。
伊崎 本当にそう。我々も驚きです。
大見 僕、山姥切長義が歌仙兼定に言う台詞の中で、大好きな台詞があって。今回の出陣部隊のことを言っているんですけど、それがこのカンパニーに重なっていればいいなと思っているんです。
伊崎 わかる。後半に出てくる台詞だよね。
大見 はい! 山姥切長義が「この部隊は○○だ」って表現するので、それを梅さん(梅津瑞樹)も心の底から言ってくれてたら嬉しいなっていう想いもあるんです。僕はこのカンパニー、すごいメンバーが揃ったと思っています!
すべては主のために!
カンパニーの雰囲気はいかがですか?
大見 最高だと思います! いい緊張感がつねにあって。短い稽古期間の中で“刀ステ”を作り上げるというプレッシャーもあるんですけど、キャスト全員が真面目で優しいというか、そういう人たちが集まったカンパニーです。緊張感もあって、集中力もあって、ユーモアもあって……非の打ちどころがないって言うんでしたっけ?
伊崎 うんうん。スタッフさん、キャストのバランスがすごくいいなと思いますし、みんな目的意識がはっきりしているというか。「“科白劇”という作品をこれだけの制約のもと、限られた期間で作り上げます!」っていう、期限と物理的なものもあって、グッと引き締まった稽古をやれてきたと思います。もちろん和気藹々とするときもありますし、メリハリのあるカンパニーですね。また拓土が、いいイジられ方をするんですよ(笑)。場を明るくしてくれる!
大見 よくイジってくれるので(笑)。
伊崎 “イチ現場”に“イチ拓土”ほしいなって思うくらい(笑)。
大見 龍次郎さんはイジりもイジられも、どちらにも振れるタイプですよね。本当に良い育ち方をしたお人です。
一同 (笑)。
伊崎 刀剣男士メンバーの中でいうと、僕たちは真ん中くらいの年齢なんです。20代前半の年下組がいるんですけど、拓土の場合はその年下組からもイジられているお兄さんです(笑)。イジられてもいるし、イジらせてあげているときもあるんですけど。
大見 僕は龍次郎さんがいなかったら毎日涙を流すくらいに、たくさん支えられています(笑)。ソーシャルディスタンスとかから解放されたらハグしたい! みんなとも「お疲れー!!」ってハグしたりしたいんですけどねえ……。
伊崎 今はまだ難しいからね(笑)。僕は安心できる世の中になったら、カンパニーの皆さんとご飯に行きたいな。
大見 それ! 間違いない!
伊崎 一回も行けてないですから。
大見 すべてに大事をとっていますからね。少しでもリスクのあることは避けていかないと。
公演のために。
大見 すべては主のために!
伊崎 イイまとめ方を。
大見 しようとしただけです(笑)。
伊崎 けど、本当に“密”になりたいですよね……物理的にも。
心の方はバッチリ“密”だと。
大見 はい! もう、くっつきすぎて困っちゃうくらい。「大丈夫か?」っていうくらいくっついてます!
伊崎 あはは(笑)。やるときはやるという意識でみんな集中してやっているので、その意味では、たしかに“密”ですね。幕が開いてからも引き続き徹底的に感染予防をして、いい環境で演劇をできたらなと思っております!
大見 本当のイイまとめって、こういうことですね!?
伊崎 すべては主のために、ね?
一同 (笑)。
ヘアメイク / 野口悠 小倉優美
【募集終了】抽選で1名様に伊崎龍次郎さん&大見拓土さんの直筆サイン入りチェキをプレゼント!
応募期間
※募集期間は終了致しました。
8月2日(日)~8月10日(月・祝)23:59
【応募に関する注意事項】
・厳正なる抽選の結果当選された方には、WHAT’s IN? tokyo女子部のアカウントのダイレクトメールにて後日ご連絡をさせていただきます。WHAT’s IN? tokyo女子部のアカウント(@whatsin_t_joshi)のフォローをお願いします。
・プレゼントキャンペーンは予告なく変更・中止することがあります。あらかじめご了承ください。
・応募期間中にフォローを取り消された場合は、応募が無効となります。
・複数のアカウントで応募された場合は、1アカウントのみ有効となります。
・Twitterアカウントを非公開にしている場合は、応募対象外となります。
・落選者へのご連絡はございませんのでご了承ください。
・応募は日本国内にお住まいの方に限らせていただきます。
・賞品および当選の権利は当選者本人のものとし、第三者へ譲渡・転売することは一切禁止させていただきます。譲渡・転売が発覚した場合、当選を取り消し賞品をお返しいただく場合があります。
※個人情報の取扱いについて
・お客様からいただいた個人情報は、当キャンペーン当選者様へのお問い合わせのために利用いたします。なお、個人情報を当該業務の委託に必要な委託先に提供する場合や関係法令により求められた場合を除き、お客様の事前の承諾なく第三者に提供することはありません。上記をご承諾くださる方のみご応募ください。
科白劇 舞台『刀剣乱舞/灯』綺伝 いくさ世の徒花 改変 いくさ世の徒花の記憶(“綺伝 いくさ世の徒花”に取消線入る)
2020年7月16日(木)~8月2日(日)品川プリンスホテルステラボール
2020年8月4日(火)~8月9日(日)日本青年館ホール
<大千秋楽ライブ配信>
配信公演:2020年8月9日(日)17:00〜
配信内容:本公演、カーテンコール、特典映像
配信形式:ライブ配信+見逃しパック(再ライブ配信+ディレイ配信)
ライブ配信時間:2020年8月9日(日)16:30~ライブ配信終了まで(予定)
再ライブ配信時間:2020年8月10日(月)20:00~再ライブ配信終了まで
ディレイ配信期間:2020年8月13日(木)18:00~8月16日(日)23:59まで
価格:¥3,700(税込)
販売期間:2020年8月9日(日)ライブ配信終了まで
詳しくはDMM.comにて
原案:「刀剣乱舞-ONLINE-」より(DMM GAMES/Nitroplus)
脚本・演出:末満健一
出演:
歌仙兼定 役:和田琢磨
山姥切長義 役:梅津瑞樹
にっかり青江 役:佐野真白
亀甲貞宗 役:松井勇歩
獅子王 役:伊崎龍次郎
篭手切江 役:大見拓土
古今伝授の太刀 役:塚本凌生
地蔵行平 役:星元裕月
大友宗麟 役:三浦浩一
細川忠興 役:早乙女じょうじ
黒田孝高 役:山浦 徹
高山右近 役:黒川恭佑
小西行長 役:堀田 勝
大村純忠 役:石原正一
有馬晴信 役:船木政秀
細川ガラシャ 役:七海ひろき
講談師:神田山緑
主催:ニトロプラス/マーベラス/東宝/DMM GAMES
オフィシャルサイト
オフィシャルTwitter(@stage_touken)
「刀ステファンサイト(月額500円)
©舞台『刀剣乱舞』製作委員会 ©2015-2020 DMM GAMES/Nitroplus
科白劇 舞台『刀剣乱舞/灯』綺伝 いくさ世の徒花 改変 いくさ世の徒花の記憶(“綺伝 いくさ世の徒花”に取消線入る)Blu-ray&DVD
発売日:2020年12月16日(水)
価格:Blu-ray(2枚組)/ 9,800円(税別) DVD(2枚組)/ 8,800円(税別)
●封入特典:ブックレット(カラー)
●初回限定版:初回数量限定特別パッケージ
●会場限定予約特典:あり(WEB受付可)
<収録内容>
◆本編
◆全景映像
◆千秋楽カーテンコール
◆バックステージ映像
(予定)
※特典内容・商品仕様は予告なく変更になる場合がございますのでご了承ください。
発売元:マーベラス 販売元:東宝
舞台『刀剣乱舞』蔵出し映像集―維伝 朧の志士たち 篇― Blu-ray&DVD
発売日:2020年10月14日(水)
価格:Blu-ray(2枚組)/ 7,800円(税別) DVD(2枚組)/ 6,800円(税別)
●各種法人別特典あり
<収録内容>
◆蔵出しバックステージ映像
◆Blu-ray & DVD発売記念配信番組 ダイジェスト映像
◆ビジュアルコメンタリー
出演:蒼木 陣、櫻井圭登、三好大貴、田淵累生、小西詠斗/玉城裕規、染谷俊之/岡田達也、神農直隆、一色洋平、唐橋 充
発売元:マーベラス 販売元:東宝
伊崎龍次郎(いざき・りゅうじろう)
1994年1月17日生まれ、大阪府出身。近年の主な出演作品には【舞台】音楽劇「ロード・エルメロイII世の事件簿 -case.剥離城アドラ-」、MANKAI STAGE『A3!』シリーズ、舞台「若様組まいる〜若様とロマン〜」、舞台「野球」〜飛行機雲のホームラン〜、「プリンス・オブ・ストライド THE LIVE STAGE」シリーズ、ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズンなどがある。9月にはMANKAI STAGE『A3!』〜Four Seasons LIVE 2020〜への出演も決定している。
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大見拓土(おおみ・たくと)
1994年7月5日生まれ、青森県出身。近年の主な出演作品には【舞台】舞台「KING OF PRISM」シリーズ、ミュージカル「スタミュ」シリーズ、歌劇派ステージ『ダメプリ』シリーズ、舞台『となりのホールスター』【映画】『曇天に笑う』、『ビリギャル』などがある。
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