愚痴をパーヴォの心の声に、聴いてもらいました | 恋に効く、クラシック。

愚痴をパーヴォの心の声に、聴いてもらいました

きょうは、両親に叱られる日になりました。

きのう、歌舞伎座の幕見に行ったことが、

両親にはカチンときたことらしいです。

 

「電話料金を払うためのお金が必要だから、

お小遣いを明日もらいに行ってもいい?」と

電話したのが、ゴキゲン斜めになった原因らしく・・・。

 

「歌舞伎なんて見てる余裕があるのか!」

「電話料金、なんでそんなにかかってるんだ!

(Wi-Fiの料金も込みで請求されるからなんだけど、

と説明したのですが、なにせ高齢なのでWi-Fiの意味も知らず・・・)」

と、父に怒鳴られてしまい、私はすっかり気落ちして・・・。

 

母まで「歌舞伎はいま、劇評のこと全然勉強してないんだから、

無理に見に行っちゃだめよ。ケチケチしてるといわれてもいいから、

お小遣いをちゃんと貯めなさい」と言い出す始末で・・。

 

パーヴォの心の声も心配してくれて、

「チコ、いまはちょっと辛いけど、がまんのしどころだよ。

チコがちゃんと就職して、生計を立てるようになれば、

おふたりは途端に優しくなるよ。

でも、いま、いちばんつらい時期だから

励ましてほしいんだよね、ご両親に。」

 

私は涙ぐんでしまって・・。

「うん、」と小さくうなずくので精一杯でした。

 

パーヴォは優しく言ってくれました。

「パパもママも、もうお年だから、

他人を励ます余裕もないんだよ。

自分たちのことで精いっぱいなところへ

君の生活も支えなくてはならないから、

気持ちに余裕が持てないんだろうね。

 

でも、君が就職すれば、問題は解決できる。

お医者様が年明けから就活できるよと

言ってくれているのだから、

そこは自信をもってね。

パパもママも、安心すると思うよ。」

 

「今まで、チコはずっと働いてきたから、

パパもママも、チコの経済的な苦境を

知らなかったんだよ。

前のご主人と、結婚してた頃は、

生活費を折半して出してたんでしょ?

病気の治療費も、君の収入の中から出してた、

って聞いて、僕、ビックリしちゃったけどね。」

 

「無駄遣いしていたわけじゃなくて、

はるちん(前の夫ですね)に、生活費払っていたから、

貯金もあまりできなかった、

ということを、この際だからちゃんと知ってもらおうね、ご両親に。

ほんとに、いろいろな苦労をしていたんだね、かわいそうなチコ」

 

パーヴォはそういって、わたしをやさしく抱きしめてくれました。

「ああ、早く、チコを迎えにいってやりたい!」

 

私はパーヴォの厚い広い胸に抱き寄せられながら、

「うん、お願い、早く迎えに来て😢

もういろいろなことで悩むの、くたびれちゃった😢」

と、涙ぐんでしまいました。

 

「こんなこと言ったら怒られるかもしれないけれど・・

本当はもう、働くの、いやなのね。

障害者雇用で働けるところを見つけなくちゃいけないんだけど、

腫れ物に触るように接せられたり、

いやみをたらたら言われたりして、

これ以上心の傷を広げられるのは、もう嫌なのね。」

 

私がそういうと、パーヴォが「そうか・・・。就活だけでも

相当心のプレッシャーになるんだね。

国立能楽堂のアルバイトの時も、

いやみたらたら言われて、僕もほんとに頭にきたけど!」

 

「やっぱりチコは文才を生かした仕事に就けるといいなと思う。

たとえば、このブログの執筆だけで、

生計を立てられればいいけど・・」と、

いろいろ考えてくれたのが嬉しかった!

 

「どうしたらいいか、一緒に考えてみよう。

二人の将来もかかってるしね(^^)」

 

と優しく励ましてくれました。

「ちょっとだけ、我慢できる?

今の状況を」

と聞いてくれたので、「うん、がまんできる」と答えたら、

パーヴォがにっこりして、

「じゃ、明日実家に行ったときに、

『またお小遣いせびりにきてごめんね。これからはなるべくしないから』

と言ってごらん。パパとママが内心ちょっとショックをうけると思うからね。」

というので、「えっ?どうして?」と私が聞いたら、

「だって、ママがいったんでしょ?お小遣いをちびちびあげるのは、

君の顔がみたいからだって。せびりにきて、お小遣いをもらうときに、

ちょっとお小言言って、いっぱしの親としてのメンツを守りたいだけなんだよ、

パパもママも」

 

「君がだまって、パパとママをかばっているから、僕がはっきりいうけど、

じゃ、君が17年前に発病したとき、パパとママはなにをしてくれた?

何もしてくれなかったじゃない。全部はるちん(前の夫です)に全部押し付けて、

自分たちは、信じられないほど、贅沢三昧な生活をしてたじゃない。

ママは宝石、アクセサリー、着物・・・と買いあさっていたし、

正直僕は君のパパとママが、いまチコの面倒をみるのは当然だと思うよ。

お金、もってるんだよ、あの二人は!

それでもまだチコに働けっていう。

自分たちがとても贅沢三昧できたのは、チコが東宝にいたときに、すさまじい苦労を経験してお金の心配をさせまいと、パパとママのことをかばったからじゃない!

なにが、『歌舞伎は見に行っちゃだめ。ケチケチしなさい』だよ!

じゃ自分たちはチコに歌舞伎のチケットや、クラシックのコンサートのチケット、買ってやったことあるのか?っていいたい。一度もないでしょ。」

 

「あのね、パパにもいいたいことがあるの。よくパパもママも、『うちの娘と付き合っているのなら、ちゃんと挨拶にこい』と言っているそうだけど、僕は『じゃ、ちゃんと親としての務めをチコにちゃんとしてください』ってどなり返したくなる時があるんだよ。まともに話したら、なんだか大ゲンカになりそうだから、それでなかなか行けないの。チコには本当に申し訳ないのだけど・・」

 

私は思わず「パーヴォ・・・ありがとう😢 私の本音を聴いてくれて。パパとママに対して、私が思ってる憤りも察してくれて。」と涙ぐみながら話したら、パーヴォがうんうん、とうなずいて、

「そう、パパとママにとって、チコは、かわいい娘と言いたいが、要は金づるなんだよ。失礼な言い方して申し訳ないけれど。だから、僕、君のご両親にはあまり会いたくないんだよね。チコをどんな形でもいいから幸せにしてやりたいの。」

 

パーヴォがそこまで考えてくれてるなんて思わなかった・・・。

 

両親のことは、どう言っていいやら・・。

 

かばうつもりはなかったけど・・・

 

わたしの心の澱のなかでも、いちばんのトラウマなのでしょうね。

 

パーヴォ、ありがとう、そこまで心配してくれて😢

 

涙がとまりません・・・。

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樫本大進さんの超絶技巧にビックリ!「クラシック音楽館」を見ています。

テーマ:ブログ

いま、わたしは、NHKEテレの「クラシック音楽館」を見ています。

きょうの演目は、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲からスタート。

オール・チャイコフスキー・プログラムという華麗なブログラムになっています。

NHK音楽祭って、こうしてみると、すばらしい演奏を世界中から集めてくることがわかり、

また来年も聴きたくなりますね!

 

いま、ちょうど樫本大進さんを見ていますが、なんという超絶技巧でしょう!

しかも曲に華やかな色どりと、カリスマ性を感じさせる演奏で、

聴くものを圧倒する力があります!

まさに、大進さんは「日本の宝」「東洋の宝」というべき存在でしょう!

 

大進さんはドイツ語だけでなく英語もご堪能なので、よけいビックリ!

才能があふれんばかりです。

 

パーヴォと幾度も共演をしているので、すごく親近感がわくし、

ベルリン・フィルで昨年パーヴォとの共演をきいたときには、

まさに究極のブラームスを聴かせていただいて、

また涙ぐんでしまう私です。

 

まさに音楽とは、あらゆる国境を越えて、

多くのひとびとに、人生の豊かさや悲しさを

伝えてくれるのですね!

 

今宵は素敵な夜になりそうです!