競走馬が走る距離を、人間が走ってみたら?
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2017.8.14
つい先日、2年に一度の「世界陸上2017ロンドン大会」が無事に閉幕し、今大会も大いに盛り上がりましたね!
人間の陸上競技では、短距離の100mからマラソンの42195mまで、様々な距離を走りますが、それは競走馬の場合でも同じ。中央競馬の芝の平地レースでは、1000mから3600mまでの距離が用意されています。
でもレースを見ている分には、馬は競馬場のコースを回っているし、1分から遅くても3分ちょっとで駆け抜けてしまうので、いまいち馬の走る距離感ってつかみづらいですよね。
そこで、レースで馬が走っている距離というのは、身近な場所で例えるとどこからどこまでの距離なのか、そしてその距離を人間が同じように走ってみたらどのくらいの時間がかかるのか、実際に走って実験してみることにしました!
今回、タイム測定に協力してくれたのはこのお二人!
お笑いコンビの「がじゅまる」さんです。今日は特にネタを披露してもらうこともなく、ただ東京の街を走ってもらいました。2人とも昔スポーツをやっていたということなので、その走りにも期待しましょう。
お笑いコンビ がじゅまる
左:スーミーマン 右:小林すっとこどっこい
「ケツ太鼓」や「さくらんぼ」のリズムネタで『アメトーーク!』”パクりたい-1グランプリ”に出演するなど、これからの活躍が期待される芸人コンビ。
ちなみに競走馬は500kg前後の体で50kg前後の「斤量」を背負って走るため、60kg前後の2人には約5キロ(水の入ったペットボトル5ℓ分)の斤量をリュックで背負ってもらうことにします。
スーミーマン:これ聞いてないですよ!(笑) あっ、マジで重いっす……。
では最初は、中央競馬の最短距離、1000m!
新潟競馬場の直線コースを利用したスピード感と迫力にあふれる、大人気の条件。
この1000mは、東京で言うと「表参道駅〜明治神宮前(神宮橋)」くらい。大阪で言うと「JR難波駅〜なんばグランド花月劇場」くらいの距離感覚です。
では早速、スーミーマンに表参道駅からスタートしてもらいます。
そしてあっさりゴール!!
気になるタイムは…、5分41秒!(信号待ち2度あり。)
まあ、そんなもんですかね。ちなみに、陸上競技の1000m競走の男子世界記録は2分11秒96。
競走馬の場合、新潟競馬場の芝1000mの走破には1分もかかりません。JRAのレコードタイムは、「カルストンライトオ」の53.7秒です。
※街中を走る場合は、必ず交通ルールを守り、周りの人や車に気をつけて走りましょう。
さぁ続いては、1600m!
「マイル」と呼ばれ、JRAの中でも最も多くGlレースが行われている距離が1600mです。
東京で言うと「有楽町(数寄屋橋交差点)〜勝鬨橋(の真ん中)」、大阪で言うと「梅田(ビッグマン前)〜天満駅」くらいでしょうか。
タイムは…、9分06秒!!
背中に背負った斤量がじわじわと効いています。
ちなみに競走馬の場合、芝1600mは1分40秒以内での決着がほとんど。JRAのレコードタイムは、「レオアクティブ」が『京成杯オータムハンデキャップ(GIII)』で記録した1分30秒7です!
いやー、馬って速いんですねぇ。(知ってたけど)
どんどんいきましょう、次は2400m!
2400mといえば、『日本ダービー(GI)』、『ジャパンカップ(GI)』、『凱旋門賞(G1)』と、日本のみならず世界でもビッグレースが数多く行われる距離ですね。
東京で言うと「六本木交差点〜渋谷(クロスタワー)」、大阪で言うと「道とん堀(戎橋)〜通天閣」間。歩くとなるとこのくらいから結構大変な距離ですね。
長距離が得意な小林すっとこどっこいにバトンタッチ!
タイムは…、17分9秒!
芝2400mのJRAレコードタイムは、2005年のジャパンカップで「アルカセット」の記録した2分22秒1です。アルカセットほどの馬でなくても、だいたい約2分半で走れます。
だんだん疲労が蓄積してきましたが、そして何のために走っているのかよくわからなくなってきましたが、いよいよ最後。JRAのGlレースの中で最も長い距離、3200mです。これは天皇賞(春)の距離ですね。
東京で言うと「池袋東口〜東新宿(大久保二丁目交差点)」大阪で言うと「北新地(桜橋)〜十三駅」距離です!普通なら電車かタクシーを使う距離ですが…。
四の五の言わずにスタート!
タイムは・・・、19分32秒!!
ちなみに人間の陸上競技の世界レコードは、3000mで7分20秒67。
そして芝3200m、つまり天皇賞(春)のレコードタイムは、つい先日「キタサンブラック」がマークした3分12秒5!!
電車や車よりも断然速いんです!
これで今回の検証は終わりです! 8月の暑い中、2人ともお疲れさまでした!
人間が数倍の時間をかけてゼーゼー走るなか、競走馬は騎手1人分の体重を乗せて、どんな距離でも200mを11〜13秒のラップで走ります。全盛期のボルト選手より速い!
つまり「競走馬はめちゃくちゃ速い」という当たり前のことがわかりました!
皆さんの中で、「馬が走るのと同じ距離」を体感されたい場合は、交通ルールを待って、こまめに水分補給してくださいね!