はじめに

劇場版名探偵コナンの犯人を判定する。以下の6作について新しい方から取り上げていく。
「時計じかけの摩天楼」
「14番目の標敵」
「世紀末の魔術師」
「瞳の中の暗殺者」
「天国へのカウントダウン」
「迷宮の十字路」
この記事では「名探偵コナン 14番目の標的」の犯人について MBTI に基づいて判定を行った。
作品についてネタバレを含むので、それを好まない方は読まないように。 また、私は最近視聴したわけではあるが、詳細についての記憶は怪しい。単純に事の経緯を間違うことは有り得ることなので、その点は留意してほしい。
沢木公平 : ISFP

Dominant: Introverted Feeling (Fi)
Auxiliary: Extraverted Sensing (Se)
Tertiary: Introverted Intuition (Ni)
Inferior: Extraverted Thinking (Te)
ワインに対するこの上ない愛情と、それに基づいたソムリエとしての誇りが非常に Fi 的。純粋に五感でワインと関わる性質は Se のそれなので ISFP。
E と I
無難に他人と関わることのできる、落ち着いた人物である。物静かで丁寧・控えめな雰囲気から I と取るのが自然だろう。最も他人から見えている以上に、より I に偏った人物である。
懇切丁寧で和やかな人物だが、特に愛想が良いというタイプではなく、そのあたり Fe を使わないタイプに見える。排他的とは言わないが、他人とから一歩距離を取った位置の方が好きそうな人といえるか。概ね ISFP, INFP というのはそのあたりにいるのがしっくりくる。
彼の I 性については Fi が深く関わる。 E か I か、という話は単純な、他人との関わり方という話ではなく、「世界と自己」という方が核心をついている。社会や世界の中の一部分であると考える E と、先ず自己がありその周りに世界があると考える I 、というのがしっくりくるか。
沢木の場合、彼の人生・世界と言うのはワインに対する愛情そのものであり、それに純粋に奉仕できるのがソムリエという仕事だった。彼にとってのワインやソムリエは、生きがいどころか自分の世界だった。 Fi の愛情というのはそういった集中力がある。
Fi に限らず、 I にとっての他人や社会というものは E と比べると何でもない。 E にとって価値基準は外界が決めるものだが、 I は自分が決める、そういった差がある。最も、純粋化された形ではあるが。
終盤の目暮とのやり取りは周りの無理解に苛立たされる I そのものである。
ソムリエの尊厳を穢した、という理由で辻を殺そうとした沢木に対して
目暮 「そんな事で辻さんを殺そうとしたのか」
沢木 「そんな事だと!!貴様らにあの時の私の気持ちはわかるまい!私が天職として目指した、ソムリエの品格、名誉、プライド!その全てをあの男は汚い足で踏みにじったんだ!!」
沢木があのような凶行に走ったことは、絶望的な状況によって常態的に半狂乱に陥っていたためと思われる。味覚障害になっていなければ、あの件で辻を殺そうとするようなことはなかっただろう。
ただ、このやり取りは I の感ずる感動・尊厳・嗜好・その他が、極めて主観的で常日頃からやすやすと蔑ろにされやすいものであることを示しているような気がする。
N と S
感覚的に鋭敏で、それらの刺激を心の底から楽しむことができる。ソムリエであるから鋭敏というより、ワインに感動できる人だからソムリエになったと考えるほうが自然である。問答無用で S 。
五感的鋭敏さを除き、 Se の現実志向という点ではとりたててどうこうとは言い難いか。ただ、卓越したバイクの技術や小山内奈々を殺害した際の俊敏さを見ると、身体能力はやたらと高い。クロスボウも上手い。
F と T
先の項目でも記述したとおり、ワインに対する愛情から Fi と見た。特に F でもモノに対して愛情を注ぐ、と言うのは Fe より遥かに Fi 的といえる。
犯行計画について考えると、特に込み入ったものは無い、といった所。襲った相手が死のうが生きようが考えなし、と言うのは残忍な犯行といえると同時にこの犯行計画自体に特に何の感情を抱いていないとも取れる。
番号を揃えたはいいものの、最初の方は不意打ち、後半は人を集めた後に一部は作戦で対処し、残りはまとめてである。一貫性というものが無く、作戦行動というのが好きな T からは遠い、と言えるだろうか。
J と P
これについても J と P というより、 巨大な Fi が有ることから P というほか無い。とはいえ、特別に長い視野で物事を考えるタイプには見えない。優秀なソムリエだが、あまり多くを望まずただただワインを味わい、日々を過ごせれば満足という印象である。
さて、改めて犯行計画についてだが、計画性はあまりない。一方で行動スピードは尋常ではない。事故があったのは3ヶ月前で、それからじっくり考えていたのだろうが、偶然出会った村上丈に罪をなすりつけることを思いつきそのまま殺害していしまう。
ハッキリ言って凄い行動力としか言いようがない。他のターゲットの住所とかいちいち調べるの大変だと思うのだが、とりあえず村上は殺してしまう。罪をなすりつける以上は必殺かも知れないが、かなり綱渡りな計画だろう。
計画は無いがスピードだけで何とかしている。村上を殺害し、宍戸・仁科・小山内・フォードに郵便を出し、目暮を襲い、妃に郵便を送り、阿笠を襲い、辻の目薬を仕込み、アクアクリスタルに乗り込んで旭を殺害し、爆弾を大量に仕掛け、ヘリを予約しておく。自宅で目暮に応対し、アクアクリスタルでフィニッシュ。本当に大変だ。
何というか SP 的な、計画を組むのが下手な感じが否めない。時間をかけてであればわかるが、もう最初に村上殺してしまっているので、あまり時間がないのにやたらと色々なことをしてしまう。当然推理モノという以上、脚本の都合は有るが。小山内は他の連中と同じようにまとめて水死で良かった。
一方で状況に応じる才能は高く、仁科が溺れた時も非常に素早く抹殺を試みている。最後の食い下がりものんびり屋の目暮、白鳥が居る側で蘭を人質に取っていたりする。
おわりに
基本的には沢木のワイン・ソムリエに対する想いを鑑みると、 ISFP 以外とは捉えるほかない。ワイン通がそのまま Se という事はないが、沢木は Se だろう。
彼の行動を考えていった時に、犯行計画というものにかなり興味が無い様に感じられた。全体的に粗が多く、そんなに真面目に作戦を作っていない(最も殺す必要性が薄いというのが有るわけだが)。しかも手口の一貫性も無い。元来、作戦行動にゲーム性と言うものを見ない人であることがどことなく伝わる気がした。
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