はじめに

劇場版名探偵コナンの犯人を判定する。以下の6作について新しい方から取り上げていく。
「時計じかけの摩天楼」
「14番目の標敵」
「世紀末の魔術師」
「瞳の中の暗殺者」
「天国へのカウントダウン」
「迷宮の十字路」
この記事では「名探偵コナン 迷宮の十字路」の犯人について MBTI に基づいて判定を行った。
作品についてネタバレを含むので、それを好まない方は読まないように。 また、私は最近視聴したわけではあるが、詳細についての記憶は怪しい。単純に事の経緯を間違うことは有り得ることなので、その点は留意してほしい。
西条大河(武蔵坊弁慶) : ESTP

Dominant: Extraverted Sensing (Se)
Auxiliary: Introverted Thinking (Ti)
Tertiary: Extraverted Feeling (Fe)
Inferior: Introverted Intuition (Ni)
推理モノにおける犯人としては E はやや珍しい。というのも、個人的な動機・単独での犯行というものがどうしても I に近いものである。もっとも西条は、そういった点まで含めて変わり種とは言える。
E と I
西条は、人柄として極めてわかりやすく素直な人物である。義経に強く憧れて、義経流を学び、義経たらんとすること。義経流の道場を建てるため、金目当てで犯行に及ぶこと。いずれも非常にストレートで、特に前者の心象など格好いいヒーローに憧れる少年そのものである。若干、度が過ぎているのはともかくとして。
格好良さへの憧れ自体が Se らしく思うが、特に彼の場合は義経の精神的な側面以上に、義経流という身体技術に入れ込んだ点が、ますますらしい。腕前は、全く大したもので、本当に強い。ある意味、推理モノのくせに「トリックも何も」の様な破壊力がある。細かく、まどろっこしいことを考えるのは好かないのだろう。
また、犯行を暴かれる以前の彼も朗らかで人好きのする人物であり、 EP 的である。気さくな兄さんであり、特に装うわけでもなく、普段からこんな人と考えたほうが自然だろう。
更に彼の場合、手下がいる。ちょっとびっくりするのだが、十人弱ぐらいの同士を集めている。こういった徒党を組むあたりも E 的というか、犯罪者ではあるが他人には好かれるタイプである。
N と S
E と I とも近い話になってくるが、全体的にストレート。まず、最初に「源氏蛍」のメンバーを殺害する際も、「可能な限り、人を呼び出しまとめて襲撃」と「特に呼び出しもなく、自ら出向いて襲撃」し、とっとと逃げるだけ、と名探偵コナンの犯人としては非常に素早く後腐れのない手口を使う。
やはりこういった時に七面倒臭いトリックを考案して、綱渡りでそれを成し遂げて、というよりも遥かに S 的と言わざるをえない。「桜正造」殺害時も非常にシンプルで実用的な手を使った。
逆に最初の平次襲撃については、自身の腕を過信したやや無謀な行動ともとれ、行き当たりばったりでリスキーを好む Se の悪いところと言うべきか。
F と T
これと言って示しやすい実例があるわけではない、という点では少々難しい。ただ、全体的な印象で言えば、 F らしくはない、といったところ。強いて言えば、特に平次との対決的な側面だろうか。こうも物理的な直接対決で気が高ぶるというのは、素直に取れば ESTP らしいと言える( ESFP に競技的な傾向がないとは言い難いが)。
また、彼の義経に対する憧れがどちらかと言えば Fi より Ti 寄りの感情に思える。平次に終盤言われたように「安宅の関」での義経と弁慶の精神的なつながりというより、もっと単純明快な才気に溢れた義経に感銘を受ける様な。精神 (F) ではなく現実 (T) というべきか。
また、彼が「義経記」について語った際の、「弁慶記のよう」という明白なスタンスを示しつつも、丁重かつ冷静に飽くまで個人的意見として自身の気持ちを扱った様子は、何とも T 的である。
J と P
今まで話した内容がそのまま ESTP に通じる。あえて J と P について取り上げる必要性も薄いが、端的にいうなら「強固な計画性が低い」。
とにかく犯行の手口が単純なのが特徴である。また、そもそもの犯行の発端も他人から持ちかけられたものであり、かなり Perceive 。基本的に「ある程度動いて、その後状況に合わせて更に動く」みたいなプランでいく、対応型の犯人。
特に平次を抹殺する計画というのは無いも同然。一人で不意打ち気味に襲撃する作戦を失敗したと思ったら、最後は和葉を人質にとって呼び寄せ集団で叩きのめすと、一貫性に欠ける。あれだけ仲間がいるなら他の場面でも活用した方が良いし、しないなら仲間なんて居ない方がリスクが低そうなものだが。
とかく、面倒でリスキーなトリックを使わないという点がスマートな一方、大局的な計画の進行能力が無い。局所的な素早さ・狡猾さが有る一方で、どうにもこうにも行き当たりばったりな感が拭えない、という意味で非常に ESTP である。
おわりに やや、今後のネタバレになるが仲間はずれなタイプの犯人である。動機にしても、他と同じように身勝手極まるものだが、自分中心の思考とは言い難い、妙なものである。「義経流」の復興のために金が必要というのは、何とも E 的に感じる。
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