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ISFPs(MBTI) in 艦これ

 【01//2017】

はじめに

Obi_Chikuma.png
ISFP は品があるがお嬢様というタイプではない

 今回は ISFP と考えられる艦娘について、その性格を考察した。非常に受動的だが、芯は強いというタイプ。多くを話す方ではないが、身のこなしに卒がなく雅やかで上品な印象。


他のタイプへのリンク

SJs: ISTJ, ISFJ, ESTJ and ESFJ
SPs: ISTP, ISFP(本記事), ESFP and ESTP
NFs: INFJ, INFP, ENFP and ENFJ
NTs: INTJ, INTP, ENTP and ENTJ




ISFP の性格

Dominant: Introverted Feeling (Fi)
Auxiliary: Extraverted Sensing (Se)
Tertiary: Introverted Intuition (Ni)
Inferior: Extraverted Thinking (Te)

 Dominant の Fi は主観的な感情、価値観に関わる機能である。従って、 ISFP にとっての最大の関心事は自分の感情、美意識、意志であり、他の人たちが考えていることではない。社会通念的な他人とのコミュニケーションに大した価値を見ない一方で、自分が惹きつけられた特定の人物、生物、物事に対して惜しみない愛情を注ぐ。他、社会的弱者や子供、生き物など立場の弱い存在にめっぽう優しい。

 Fi による限定された愛情という点では INFP とは傾向を同じくする。しかし、 Auxiliary の Se と Ne の違いがあるため、 ISFP と INFP は判断しやすい方である。はっきり言えば Se によって ISFP は美的感性に優れ、美観に鋭い。また、実作業に感心を持ちやすく、生活感がある方でそういった点では素早い。

 一方、 INFP はそういった現実的感性が鈍いタイプである。先に書いたように他人とのコミュニケーションに長けるわけでもない上、 Se がないため実体的な美的感性に関しては ISFP に比ぶべくもない(とはいえ、 INFP も Feeler なので気を遣う方では有る)。現実世界に感心が薄いので、生活感に欠けるぼんやりとした天然な人と見られやすい。 INFP のキャラクターはトボけた印象が少なからずあるが、 ISFP はトボけたとは評し難い。

 Fi, Se のどちらも会話能力との関連が薄いため、 ISFP はやはりあまり話さない方である。饒舌になるとすれば、当人の関心事に関して Fi による情熱そのものを吐き出す感じだろうか。それ以外では淡白な聞き上手と言った体である。自ずとおっとりと、たおやかに信頼する人物の話をじっくりと聞くのが似合う方である。

 ISFJ と比較すると、社交性が低く、より I 的。 ISTP と比較すると、 F らしく人に譲ることが多く、衝突を嫌う。 ESFP と比較すると、かなり落ち着きがあり冷静。 INFP と比較すると、芯の強さは同様だがより実体的で行動的。 INFP ほどに考え込むタイプではない。



ISFP ships

 鳳翔
ISFP_Hosho.png
包むような微笑み

 非常に穏やかでただただ力を貸してくれる。柔和な雰囲気と穏やかだが献身的、という字面でいうと ISTJ の赤城は共通する。が、むしろ違いすぎる。鳳翔の深い慈しみを感じることができれば、その反証として赤城の無骨な戦闘マシーン的な部分を感じることができる。もう少し言うなら、普段の着物の素材からして違いそうな、違いがある。赤城も優しいところもあるが、トップクラスの Feeler と比較すれば Thinker である。

 おっとりとしていて焦りがないが、なんとも弛みのない性格。「お茶にしましょうか」の一言で彼女の思いやりと五感に対する尊重を実感させられる。 ISFP は Se が作用して手作業との親和性が強く料理なども得意な方だが、 Fi がある事でそれらで得る感覚に特別な価値を見られる。常識としての「お茶」という以上に茶の味わい、安らぎに価値を重んじているという方が ISFP らしい。

 付き合いの長さで言えば赤城、加賀、龍驤と特に仲が良さそうである。年長ということもあるが ISFP の彼女からすると同じく Fi を持っている3人を子供のように思っているようなところもあるかもしれない。3人にとっても鳳翔はどうあっても味方であり続けてくれる優しく、頼もしい姉分だろう。特にややぶきっちょな一航戦にとっては補完的な存在でもある。



 千歳
ISFP_Chitose.png 
朗らかだが活動的という以上に優しい

 ISFP を絶大な Feeler と捉えるならこの人も欠かせない。非常に滑らかで品があり、提督のことを見守り、ひたすらに力を尽くしてくれる。彼女の場合はボイスのトーンから、結構開放的で E であるような印象がある。結構話せる印象もあるが、それでもどちらかと言えば聞き上手な方に見えること、加えて控えめさと活動性の度合いを考えると ESFP ではなく ISFP だろう。

 鳳翔と同じく提督に対して本当に優しい。やや甘すぎの感すらある。 千歳もよろこんでお茶を淹れてくれるし、放置ボイスでは休憩時間にお酒でも呑んでいてくれ、である。こんなに全身全霊、提督を自由にさせてくれる艦娘が他にいただろうか。しかも彼女の場合、明らかに業務というより彼女の感情で動いている。

 ISFP は完全な他人からフラットに見た場合、必ずしも優しい、温かい人物ではない。 Fe がない上に Fi の影響が巨大で、はっきり言って全く媚びる方ではない。ではなぜ、今回紹介する ISFP が皆、最大限の慈しみを持って接してくれているのかというと、ひとえに提督が既に特別扱いの枠に含まれているから、である。

 千代田に対してはそれほどべったりではない。が、甘そうではある。どちらかと言えば、寛容すぎる千歳を千代田が引き締めようとする関係だろう。妹に比べれば、遥かにおっとりしているが千代田は割りとしっかり者なので(居眠りするが、真面目ではある)バランスは取れている。



 如月
ISFP_Kisaragi.png 
小悪魔的なところもあるが、慈しみ深い

 淑やかで気品のある性格だが傲慢さは微塵もない。提督に対しては例に漏れず、非常に優しく甘やかし気味なところがある。と、同時にからかうような雰囲気も特徴であり、 Fi らしい気ままさを感じられる。どこか独特で掴みどころがない。

 彼女の場合は Se がわかりやすい。必要以上ということはないが美観を大事にしていて、髪の痛みを気にするなど艦娘としては珍しい台詞がある。他のボイスでも美しさについては言及しており、普段からそういう部分に手間隙かける方だろう。睦月型は結構無骨な子が多いのでそういう点では目立つ。

 美意識が高く、流行などもしっかりと視野に入れる女性と思われるが、俗と言われるタイプではない。むしろ精神の基底レベルで上品さがある人物といったほうが合致している。また、どうあっても魅惑的な雰囲気を出せるのも、彼女の言うとおりフリではなくそういう性格である。 Fi, Se 双方とも 審美眼を磨き、追求する方向には長けている。

 彼女の Fi の向かう先の一つとして睦月が居るのは明らかである。姉ではあるが、非常にかわいがっており、明朗な睦月の純粋さに惹かれていると言ったところ。基本的には目に入れても痛くない、と言った関係である。この辺りは4コマでも印象が変わらず、純粋で子供らしくも長女として頑張っている睦月を見守る如月は非常に Fi user らしい。もっとすごそうな人がこの後出てくるが。



 春風
ISFP_Harukaze.png 
春風駘蕩

 非常に落ち着いた、穏やかな性格。とにかくスローモーでゆっくりと話すが、ノロマさや鈍さは無くトボけた人ではない。ゆったり、という表現でいえば艦娘の中で最も似合う女性だと思われる。活動的とはいい難いが、五感が非常に鋭敏で常に世界を味わい、楽しんでいるようなところがある(Se) 。

 とても礼儀正しい人物であるが、彼女の場合は取り繕いというより根源的な上品さ、優雅さを感じられる。何と言っても Dominant Fi なので非常に奥ゆかしく、話したがりという性分ではない。そう言った部分に加え、 Se の鋭敏さが優雅さに通じているのかもしれない。

 非常に献身的な性格でもあり、やはり提督には甘い。時報などでもとにかく気が利き、喜んで癒やしを与えてくれる。三食丁寧に作ってくれる上、三時のおやつに、夜も茶を淹れてくれる。さらに肩まで揉んでくれる。寝こけていると毛布をかけてくれる。慈愛に溢れ、実体的なサポートが得意なのは ISFP の特徴である。

 朝風の放置ボイスはその喋り方で眠くならないのか、とツッコミを入れられている。直球過ぎて笑ってしまうのだが、ゆっくりと話す割に観察眼は鋭いというか動作は機敏そうな人である。とかくせっかちな割に手先の器用さはさほどでもなさそうな朝風とは対照的である。



 筑摩
ISFP_Chikuma.png 
姉に対して無類の愛を与える

 もっとすごそうな人である。その点に関しては後にするとして、彼女もまた非常に柔和で心優しく寛容な性格の女性である。ボイスのトーンからして非常に女性的な柔らかさがある一方で、ハキハキと受け答えできる人物であり、そのあたり Intuition ではなく Sensor と考えられる。 Dominant Fi については何というか、異論はないだろう。カタツムリにすら、道徳観ではなく彼女の本心からの優しさを差し出すことができる。

 かなり熱心に働く方だと思われるが、そんなに多人数とよく話す性格には見えない。やはり、厚い信頼関係にある人物の話を聞くのが一番好きというタイプだろう。こういう点では INFP と ISFP は印象が別れる。 INFP は Ne によって突飛なアイディアを多量に出せるため、親しい間柄ではかなり自由にバンバン話すという可能性は大いにある。

 その彼女の Fi だが、まさに利根そのものと言っても良い。何よりも利根最優先と言った感じであり、本当に我が子を思う母親的である。はっきり言えば、大切な姉というか筑摩にとっての世界そのもの、人生そのものと言ってもよい。そしてそれが何ら病的でないというのが Fi Dominant というか。ただただ、自分の価値観のみに従って動く、というのは Extrovert と比較した際の Introvert の定義ともいえる。

 利根に対しては終始、愛情のみで動いていて、バレンタインで自分のチョコを食べるという大ポカをかました利根に対して、当たり前に自分のを半分譲るというアンパンマンの様な優しさを示した。自分の優しさを何とも思っていないような、純粋さが感じられる。

 余談になるが、公式4コマにおいても筑摩は利根に対して非常に優しい(アイスを食われて怒るが)。それを見た伊勢は日向にもそう有ってほしいと少し想像した後、「ダメ…!こんなに甘やかされたら私ダメになっちゃう…!!」と泣き出していた。



おわりに

 今回は ISFP の艦娘についてその性格を考察した。こうして集まってみると、 ISFJ や ESFJ の艦娘とは優しさというものの質が違うというのがなんとなく理解し易いかもしれない。 ISFP の感情というのはソーシャルを意識したものではない。 Feeler ではあるが、組織内の人間関係を積極的に調整し、調和させる能力は無く、本人も興味がない。とはいえ、確執的な感情は非常に嫌がるタイプなため、大体は自己主張少なく他人に譲ることを選びやすい。

 ISFP はそもそも多人数と関わるのが得意な方でもないが、他の Sensor 同様 Se の現実感があるので変人と思われることはなく社会生活で特別苦労するということはない。本質的に社会の価値観 < 自身の価値観であることが確実とは言え。こういった点で苦労するのはやはり INFP のほうである。

 集まった艦娘を眺めてみると、並外れた穏やかさ、時間の流れの緩やかさが感じられる集まりである。また、優雅さというか、四季の移り変わりとかもっと小さく日々の体験、五感に対して強い感慨を持ちそうな面子である。 ISTP の粋とは違った、風流のようなものを尊ぶというか、そんな印象を受ける。



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Category: 艦これ

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