作者:鈴木 翼
いよいよ王都へ!
初の外国部隊も登場します。
【政府専用機B747-400】20-1101 貴賓室 着陸まで15分
「最高司令官。まもなく着陸です。シートベルトをしっかりとお締めください。」
「わかった。」
もう着陸だ。緊張もMAXだ。
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【ブリュンヒルド王国国際空港】特設スポットV1・V2
〈AWACSムーンライトから警護要員に達す。JAF001は最終進入経路に入った。着陸まで残り10分。引き続き警戒を厳となせ。以上〉
空港は王国の歴史上最大の厳重警戒態勢だ。国王が他国に行くにもここまでの警備をする事は無い。
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【政府専用機B747-400】20-1101 コックピット 着陸まで約8分
〈AWACSムーンライトからJAF001。周辺空域に正体不明機無し。空港への進入を継続せよ。〉
早期警戒管制機E-767から正体不明機無しの報告が来た。安全が確認しない限り政府専用機は着陸できない。
〈JAF001からAWACSムーンライト。了解。このまま進入を継続する。〉
最高司令官が乗っている政府専用機だ。通常の管制に加えて早期警戒管制機からの支援も欠かせないのだ。
〈移動管制隊からJAF001。西からの着陸を許可する。風は230度方向から2ノット。〉
ア島から空港に派遣された移動管制隊から着陸許可が出る。王国占領後から王国国際空港の管制権は日本国にあるのだ。
〈JAF001から移動管制隊。了解。西から着陸する。〉
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【ブリュンヒルド国際空港】
政府専用機が予定されたスポットに到着した。あらかじめ持ち込まれたタラップがつけられる。
空中輸送員が窓に向かってグットサインを出すと、L1ドアが開かれる。
「最高司令官。安全を確認しました。どうぞお降りください。」
シークレットサービスが降機GOを出した。
タラップ降りるときってどうしたらいいんだろう。とりあえず手でも振っとくかな。
「ようこそ。日本国最高司令官鈴木 翼様。私はブリュンヒルド王国第94代国王 アルトゥール = フォン・ブリュンヒルドでございます。お待ちしておりました。」
国王陛下自らの出迎えか。
「アルトゥール = フォン・ブリュンヒルド殿、貴国は我が日本国の属国となった。私はあなたに戦争責任を追及し処刑するつもりはない。詳しくは王宮で話そう。」
「寛大なお言葉ありがとうございます。」
シークレットサービスの護衛官が声をかけてきた。
「最高司令官。そろそろご移動を。」
「わかった。」
国王の馬車の後ろに我々の車列が続く。我々の車列は大統領専用車ビーストを含めて50台だ。
空港の敷地を出ると住民から向けられる視線は、今後の生活がどう変わるのかという不安、いきなり現れ世界最強の軍事力を持った王国が負けた事に対する復讐の2つが混じった感じだ。
〈こちら護衛指揮車。各車、引き続き警戒を厳となせ。王宮到着まで残り30分を予定。以上。〉
大統領専用車に搭載されている無線機からそんな声が聞こえる。
「最高司令官はどのようなことを王国に要求するつもりですか?」
副官が尋ねてきた。
「軍の解体、既存軍事施設の譲渡、王国領海の最優先通航権、全ての港における桟橋の最優先使用権、賠償金7800兆円の支払い、王国領内に所在する日本国施設内の治外法権、将兵の地位、日本国民が王国内で犯罪を行った場合に我が国が専属的裁判権を持つことを要求する。王国は日本の属国として、このまま存続させる。今の日本に王国を直接統治することは難しい。」
「地球の日米地位協定みたいですね。」
「まぁ、参考にしたから似てるよな。」
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【護衛艦いずも】CIC 同時刻 浅沼海将 視点
「護衛の特戦群から入電。最高司令官は大統領専用車で王宮へ移動中。到着まで残り30分」
「わが部隊の任務は襲撃時のバックアップだ。車列や王宮内で襲撃された場合の緊急移動手段であるマリーンワン収容と万が一、最高司令官が拘束された場合に本艦同乗の特殊作戦群1個中隊をCH-47JAで現地へ輸送、偵察活動後に第1空挺団3個大隊、特殊作戦群2個大隊と合流し救出任務を遂行する。」
「かなりのバックアップですね。内閣総理大臣でもありえません。」
「何言ってる。最高司令官は内閣総理大臣さらにはアメリカ大統領を超える職権を持っている。アメリカ大統領にはエアフォースワン以外に必ずE-4Bナイトウォッチが随行する。今回は初めて行く異世界の国。しかもついこの間まで戦争していた国ときた。本当ならまだ足りないくらいだろう。」
「そうですね。我々は指揮系統に従って命令に従うのみです。」
「その通りだ。我々は護衛艦隊司令官のオーダーに従う。それでいい。」
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【大統領専用車 ビースト】王宮到着
「最高司令官。王宮に到着です。護衛官がGOを出すまではここでお待ちください。」
副官がそういった矢先、シークレットサービスの護衛官が声をかけてきた。
「最高司令官。安全が確認されました。どうぞお降りください。」
「ありがとう。上田2佐行こうか。」
「はい。」
機内よりも緊張している。大丈夫だろうか。
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【ブリュンヒルド王国】王宮 応接室
会談は1時間の予定だ。無条件降伏した王国に要求を突きつけるだけ。
王国側に5名、日本国側に3名、後方に特戦群5名、シークレットサービス3名、SP2名の計10名が護衛のため並んでいる。
「では始めます。」
副官の上田2佐が進行を始めた。
「最初に王国の処遇だが、これまで通り国王指揮のもと運営するように。ただし、日本国の命令は絶対厳守すること。」
「ありがとうございます。」
「2つ目に軍隊の解体を命じます。期限2週間。それまでに王国が保有するすべての軍を解体しなさい。ただし、王宮を守る騎士団は定員200名に限り維持を認める。なお、騎士団の兵装は個人武器にとどめ、その他武器の保有を認めない。」
「かしこまりました。」
「3つ目に既存軍事施設の無償譲渡を命じます。これも2週間以内。ただし航空基地は1本の滑走路を復旧していることが条件です。」
「かしこまりました。」
「4つ目に王国領海での日本国籍船舶の最優先通航権を保障すること。もちろん安全保障つきだ。」
「もちろんでございます。しっかり国民に徹底させます。」
「5つ目に王国全ての港における港・桟橋の最優先使用権を保障すること。これも安全保障つきだ。」
「お言葉ながら王国の多くの港は商会が持つ資産であります。すべての港は難しいかと...」
「では全ての港を国有化しなさい。期限は6か月以内だ。」
「かしこまりました。必ず達成します。」
「6つ目、賠償金5500兆円の支払い。王国の通貨に換算すると王金貨5億5000万枚だ。期限3か月。」
「...はい。必ず。」
「7つ目、王国領内に所在する日本国施設内および駐在員の治外法権保障」
「はい。もちろんでございます。」
「8つ目、日本国民が王国内で犯罪を行った場合に我が国に専属的裁判権を持つことを保障すること」
「はい。」
「9つ目、将兵・軍属は王国への住民登録義務がないものとする。王国への出入国に際してはパトリオット・エクスプレス(日本国チャーター便)や軍港を通じて入境すれば、出入国管理・検疫の対象外とする。(パスポート不要。IDカードさえあればよい。」
「はい。」
「最後に、すべての日本国民は王国領内での免税特権を有すること。誤って支払ったしまった場合は直ちに全額を返還すること。」
「かしこまりました。徹底します。」
「以上が王国の無条件降伏に対する日本国の要求である。なにか質問は?」
「一つだけよろしいでしょうか?」
「なんだ?」
「王国国際空港の管理権についてはどうすればよろしいでしょうか?」
「王国国際空港の施設管理権は王国側が持つものとする。ただし、一部の日本国施設の施設管理権と王国全空域の管制権・優先使用権は日本国にあるものとする。」
「お答えいただきありがとうございます。かしこまりました。そのように致します。」
「他にはあるか?」
「ございません。寛大なお言葉に感謝いたします。」
その言葉を受けて副官の上田2佐が言った。
「ではこれにて会談を終了します。」
さて、帰ろう。
次話は3月中に投稿予定!
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