（向かって左に白鳥台、右に室蘭市街地）

 

※※　パソコンからご覧の場合で、画像によってはクリックしても十分な大きさにまで拡大されず、画像中の文字その他の細かい部分が見えにくいという場合があります（画像中に細かい説明書きを入れている画像ほどその傾向が強いです）。その場合は、お手数ですが、ご使用のブラウザで、画面表示の拡大率を「１２５％」「１５０％」「１７５％」等に設定して、ご覧いただければと思います。※※

 

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この行方不明事件は比較的よく知られた（言ってみれば知名度の高い）事件ではないかと思うのですが、しかし

 

「北海道の室蘭というところの成績優秀な美形の女子高生が２００１年に謎の失踪を遂げた、事件の大まかな流れはこんな感じ・・・」

 

という程度には知っている～なんとなくイメージできるものの、その地理的イメージが・・・つまり白鳥台がどこで、どっち方面に向かってバスに乗って、問題となる最初のバス停がどこ、パン屋本店がどこ、その他の関係先がどこ、みたいなイメージが案外わきにくい---特に室蘭市外の人～道外の人にとって---そういう地理的なものについては意外に知られていない（自分もそうでした）のではないかと思うので、自分のための整理という意味も含めて、上のような画像を作ってみたので、字が小さくてとても見難いとは思いますが、この事件を考えてみる上で、もしよければご参照いただければと。

 

（一つ前の画像の一部を拡大。室蘭市街地の、千田さんが当日バスで移動したエリア---パン屋本店や大型スーパーなどがある---の拡大図。このあたりが室蘭市民の間で通称「下」と呼ばれるエリアだと思われる）

 

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さて知利別町のパン屋本店にてコーヒーの煎れ方講習を受けるべく、

２００１年３月６日、昼の１２時２５分に白鳥台の「白鳥台中央」バス停から「東町ターミナル」行きのバス（道南バス）に乗り込んだ千田さん、

約３０分後の「１２時５６分」に、目指すパン屋本店の目と鼻の先にある「東通り」バス停に到着したと。

 

（「東通り」バス停と「パン屋本店の客の出入り口」との距離は、ネット地図上での計測では３３～３５ｍほど。身長１５３ｃｍと小柄な千田さんでも徒歩３０秒程度か。ただしおそらく千田さんは客の出入り口ではなく従業員通用口から入るつもりだったと思われ、その従業員通用口がどこかはわからないが、仮に下の画像の青丸で囲んだドアがそれだったとすれば、「東通り」バス停からこのドアへの距離は５２～５３ｍ程度。これでも千田さんの足で５０秒程度だろうか）

 

（青丸のドアが従業員通用口だったのだろうか？）

 

目的地の目と鼻の先まで来た千田さんでしたが、ここで不可解な行動に出たと。

（真相がわかっていれば不可解でも何でもないのかもしれませんが）

 

パン屋本店の女性従業員やパン屋オーナーの証言によると、

３月６日の午前中に千田さんのほうからパン屋本店に電話を入れ、

その電話を受けた女性従業員に対して、

 

「１時過ぎに行きたいのですが」

 

という旨のことを言い、その内容（あるいは受話器そのもの？）を女性従業員がオーナーに取り次いだというのであり、

この証言部分だけを切り取ってみれば、

千田さんが意図したパン屋本店への到着時間は

 

「午後１時（１３時）過ぎ」

 

千田さんが独自の時間感覚の持ち主であった場合はいざ知らず、

普通に考えればそれは

 

「１３時５分～１３時１５分くらいまでの間（？）」

 

なのかなと思われ、

だとすると、「１２時５６分」に「東通り」バス停（パン屋本店まで歩いて３０秒の地点）に到着したというのは、千田さん的には若干予定より早いものの、

まずこの「東通り」バス停で降りれば万事ＯＫなはずだったのですが、

なぜか千田さんはこのバス停で降りず、

その７分後（１３時３分）に、当時の室蘭サティ（現イオン室蘭店）真横の「東町２丁目」バス停で降りた、というのでした。

 

（千田さんは「東通り」バス停をスルーして室蘭サティ横の「東町２丁目」バス停で降りたという）

 

一部情報によると、千田さんがこの室蘭サティ横の「東町２丁目」バス停で降りた時、

道路向かいの歩道にいた同級生の男子２人が千田さんの姿を目撃し、

千田さんと男子２人は道路越しに挨拶したとのことなのですが、

 

一方でテレビ朝日の番組『追跡！真実の行方』によると、

千田さんが同級生男子２人に出会ったのは「東町２丁目」バス停で降りた時ではなく、

室蘭サティ店内をしばらくぶらついた後に再びパン屋本店に向かうべく「東町２丁目」バス停に向かって歩いていた時、当該バス停付近で同級生の男子２人に出会い、

千田さんのほうから２人に

 

「どこへ行くの？」

 

と声をかけたというのであり、

これが千田さんの最後の目撃情報となった・・・ということになっており、

千田さんと同級生の男子２人が出会ったのがいつの時点だったのか、

どちらの情報が正確なのかは、自分にはわかりませんでした。

■（↑を書いた後で警察発表を見つけました。迂闊でした。警察発表によると、千田さんが同級生の男子２人に会ったのは室蘭サティ店内をぶらついて店を出た直後とのことで、この件についてはテレビ朝日『追跡！真実の行方』の情報が正しいようです）■

 

（千田さんと２人の男子同級生について、「車道の両側にある歩道、そこですれ違ったと。どこ行くの？こんにちは、という程度の会話しか出来てないと」と説明する当時の室蘭栄の近江康一教頭）

 

（道路を挟みあってこの付近で挨拶したものと思われた。地図によると道幅は約１０ｍ。向かって右側が当時の室蘭サティ）

 

ともあれ、千田さんは１３時３分に「東町２丁目」のバス停で降り、

すぐ隣の室蘭サティに入って、パン屋本店の女性従業員に自ら言ったという

 

「１時過ぎに行きたいのですが」

 

という言葉も忘れてしまったかのように、
まるで時間をつぶすかのように、店内をブラブラしていたようでした。

 

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その時の千田さんの姿を捉えた防犯カメラの画像があると。

まずは１枚目、

 

 

場所は化粧品売り場、時刻は「１３時４分５６秒」。
バスを降りてすぐの時刻です。

化粧品売り場に直行したのでしょうか。

続けて２枚目、

 

 

同じく化粧品売り場、時刻は「１３時２６分５２秒」。
１枚目の画像から２２分が経過。

テレビ朝日『追跡！真実の行方』のナレーションによると

 

「麻未さんは買い物をするでもなく、時間を潰すかのように一人で店内を歩いていた」

 

とあるのですが、この画像を見ると、

千田さんは左手に何か袋のようなものを握っているように見えるのですが、

これは左手の背景にあるポスターが袋のように見えているだけの、目の錯覚なのでしょうか？

 

（※記事をアップロードした後で、まじまじと見直してみました。おそらく目の錯覚ですね。下の画像のポスターの絵柄と比べてみてわかりました）

 

（１３時２６分５２秒に撮られた画像の直後と思われる画像。おそらくこのまま店を出たものと想像される。この画像ではポスターの絵柄がはっきりとわかる。また、左手に何かを持っているようには見えない）

 

いずれにしても、もしかすると小さな買い物はしたかもしれませんが、

何かを買い込んだという風でもなく、

にもかかわらず、１枚目の画像の時から２２分も店内に留まっていたようだと。
テレ朝的には「時間を潰しているかのように見える」とのことですが、同感であると。

 

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千田さんはこの防犯カメラに撮影されてから（１３時２６分５２秒～）すぐに店を後にし、

再びパン屋本店を目指すべくサティ横の「東町２丁目」バス停に向かったらしく、

テレ朝の先の番組によると、

その「東町２丁目」バス停付近で室蘭栄の同級生男子２人とすれ違い、

千田さんのほうから「どこへ行くの？」と声をかけたとのことでした。

（１３時３０分ごろ。千田さんの最後の目撃情報）

 

（３月６日、１３時３０分ごろ）

 

（当時の室蘭栄の近江教頭の説明によると、この道路を挟む形で千田さんと同級生の男子２人は出会い、挨拶をしたという。千田さんは向かって右側のバス停からバスに乗り込んだとみられている）

 

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この「東町２丁目」バス停から知利別町のパン屋本店方面に行けるバスが出ており、

千田さんは「東町２丁目」バス停を「１３時３１分」に発車する「中央町・工大循環線（外回り）」のバスに乗ったらしいと。

 

（再びパン屋本店へ）

 

この時、同バス停からは千田さんと思われる人物を含めて３人の人物が乗車し、

パン屋本店前の「東通り」バス停に到着するまでにバスの利用客は２４人いたらしいのですが、

その中に千田さんを覚えている人は誰一人としておらず、

 

（不思議な気がするが、世間の無関心を考えればよほど目立つ格好や言動をしない限りそんなものだろうか）

 

ただ、乗客の中に一人だけ「通学定期券」を使用した人物がおり、

それに加えて、千田さんのその後のＰＨＳの使用記録などから推測して、

１３時３１分にサティ横「東町２丁目」バス停から乗り込んだ乗客の一人は千田さんであろうと、

そう警察は判断しているとのことでした。

 

（通学定期券を使用した唯一の人物、それが千田さんだったのだろうか）

 

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さてここで、千田麻未さん（当時１６）が目指した知利別町のパン屋本店が入っていたビル（ファウンダースビル）の外観を、今現在のストリートビュー（２０１２年～２０１５年撮影）で確認できる範囲で見てみると、

 

（斜め前から、全体像。青丸の部分は当時のパン屋客の出入り口）

 

（ビルとバス停との距離がうかがい知れる。ただ、今現在はバス停横の黄色い庇の店舗は撤去されており、バス停もこの写真よりはパン屋側へ５～６ｍ移動している模様）

 

（やや遠景。２００１年当時の様子はわからないが、ここ最近の周囲の雰囲気はこんな感じ。千田さんを乗せたバスはこの方向からパン屋横のバス停に向かい走っていった）

 

（一つ前の写真とは反対方向からの遠景。周囲～ビル裏側の様子などが確認できる）

 

（道路挟んで向かい側から）

 

（残念なことにストリートビューがビル真裏の通りまで来てないため、やや遠くの路地から望んでみた。向かって右下が吹き抜けの駐車場と思われる）

 

（これもやや遠くの路地から。吹き抜けの駐車場、別アングル）

 

（同駐車場の拡大。陰になっている部分を少し明るくしてみた。ドアのようなものが見える？）

 

（参考までに、赤ピンの先がファウンダースビルの位置。こうして見るとビルの割とすぐ北側のあたりから広々とした山並みが続いているのがわかる）

 

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（「その３」へ続く）