パキスタン首相がコロナ陽性、ワクチン接種の2日後に
【3月21日 AFP】パキスタン当局は20日、イムラン・カーン(Imran Khan)首相(68)が新型コロナウイルスの検査で陽性となり、自主隔離していると発表した。カーン首相は18日に中国医薬集団(シノファーム、Sinopharm)製ワクチンの接種を受けたばかりだった。
カーン首相の医療政策顧問は20日、ここ数日の感染者の急増に警戒感を示していた。人口約2億2000万人のパキスタンは、他国で実施されたような大規模なロックダウン(都市封鎖)はせず、感染者が出た地区を短期間封鎖する「スマートな」封じ込め策を取っている。中国政府はパキスタンに100万回分以上の新型コロナワクチンを提供しており、カーン首相にもこのワクチンが使われた。
新型コロナウイルスの流行の初期、カーン首相は「患者の97%は完全に回復する」としてパニックにならないよう呼び掛けたが、その数か月後には「国民は事態を真剣に受け止めていない」と苦言を呈していた。
現在新型コロナウイルス流行の第3波に見舞われているパキスタンでは、これまでに62万人以上が感染し、約1万3800人が死亡したとされている。しかし検査数が少ないため、実際の感染者はこれより大幅に多いとみられている。(c)AFP