札幌市内の食品関連会社の販売会でクラスター発生、変異ウイルスへの感染、感染疑いが相次いでいます。一体、どんな販売会だったのか…その“実態”が明らかになりました。
札幌では、181例目(10日発表)と182例目(16日発表)となった食品関連会社(どちらも名称は非公表)の販売会でのクラスター…会社は別ですが、そこには、かなりの“共通点”がありました。
札幌市保健所などによりますと、会場は181例目が35坪(70畳、116平方メートル)、182例目は25坪(50畳、83平方メートル)~30坪でした。182例目の会場の画像を見ると、座布団が敷かれたパイプ椅子がいくつも並び、間隔は50~60センチほど、アクリル板の仕切りなどはありません。参加した人は、どちらも高齢者が大半で、一度に20人から40人ほどの規模。講師役が説明した後、その場で商品を販売、手渡すのではなく、連絡先などを書いてもらい、後日、購入してもらうスタイル。セルフ方式で飲料や茶菓子などが無料提供されていたので、参加者がマスクを外す時間がありました。また、消毒しないペンが使い回されていました。
70代の母親が変異ウイルスに感染した疑いのある男性がHBCの取材に応えてくれました。母親の感染確認後、実際に会場に足を運んでみると「とてもじゃないが、コロナの対策をしているような環境ではないというのが第一印象」と言います。また、男性が感染対策について会社に聞くと「保健所の指導に従った形で換気をして、我々も耳にするような感染対策は行ってきました」と話したということです。
一方、HBCの取材に対して会社は「感染対策はしていたが、密な状態だった」と振り返りました。
札幌市は各種のセミナー、会食、販売会などでの感染対策について、あらためて主催者、参加者共に徹底するよう呼びかけています。
・181例目(10日発表)
感染=計32人
変異ウイルス確定=13人
変異ウイルス疑い=17人
・182例目(16日発表)
感染=9人
変異ウイルス確定=なし
変異ウイルス疑い=1人