ケンコバが絶賛! “下ネタ道”を邁進するインポッシブル「下ネタは諸刃の剣」

 今、お笑いタレントのケンドーコバヤシが注目する一組の芸人がいる。14年前、別々に、ただ「下ネタで天下を取る」という志は同じくしてNSCの門戸を叩いたというインポッシブル。現在AbemaTVで放送されている「シモネタGP2018シモ半期#1」(毎週月曜22時00分~)において、まさに「水を得た魚」のように快進撃を続けるお笑いコンビだ。


 シモネタGPとは、下ネタに特化したネタでお笑いナンバー1の座を争うガチンコ賞レース。計100組の芸人で争われる予選会を突破した10組によって、12月3日の生放送でその王座が争われることになっている。


 そこで今回、あのケンコバに「彼らの下ネタは感動すら覚える」と言わしめた二人、井元英志さんと蛭川慎太郎さんに話を聞いた。

― なぜ、下ネタにこだわるのか


井元 僕らNSCに入って14年になるんですけど、互いに「下ネタで天下を取るんだ」と別々に入ってきて出会い、結成した珍しいコンビなんです。当初は下ネタが8割。仲間内ではウケるんですけど、舞台ではさっぱりでした(笑)。仮に面白いと感じても「この程度の下ネタで笑うんだ」と思われたくないというか、そういう雰囲気がお客さんにありましたね。


蛭川 僕はバイトしていた上司の方がめっちゃ下ネタ言う人だったんですが、パートのおばちゃんに嫌われたくないから、笑わないようにしていました。心の奥底から下ネタが嫌いな人はいないと思うんですけど。


井元 下ネタは諸刃の剣ですからね……。


― その下ネタでの「失敗エピソード」はありますか?


井元 渋谷に若手の芸人が集まる「ヨシモト∞ホール」があるのですが、僕がおじいちゃん役で、相方が孫役。久しぶりの孫の帰省に際して「さぞかし大きくなってるんだろうな」という流れに対して、身長ではなく、男性器が大きくなっているというネタがあったんです。僕は「やりたくない」と伝えたら、相方が真剣な表情で「俺はやりたい」と。仕方なくやった結果、あまりにも滑り過ぎて……。現実が受け入れられずに「大きくなってるけど」っていうツッコミが聞こえてないのかな? と考え、10回も繰り返したという忘れられない苦い記憶が(苦笑)。


蛭川 その間、すっかり男性器がデカくなった孫役の僕は、沈黙と相方の絶叫の間で立ち尽くすという地獄のような時間を過ごしました。


― その直後、どうなりました。


井元 しっかりケンカですよ。やっぱり、この仕事って「滑るは悪」なんです。お客様を笑わせてナンボなんですから。


蛭川 滑ったことに対する互いの八つ当たり。もちろん、僕は舞台のままの姿で(笑)。

― 普段のネタ合わせはいつ、どこで、どのように?


井元 普通のネタは吉本本社とか、公園とかでやりますけど、下ネタはネタ合わせが大変。カラオケBOXでやっていたら、店員さんが入ってきて冷や汗をかいたことも多々あります。


蛭川 「この人たち……」という雰囲気ですよね。男が二人でそんなことを、ですからね。


井元 そこは開き直って「何勝手に入ってきてるんだ」って。ただ、サービスを提供してくれているだけなのに(笑)。


― 下ネタと普通のネタ。気持ち的にスイッチは同じ?


井元 自分たちは他のコンビと比べると下ネタが多い。ただ、いざ「下ネタを10出す」ということになると、力み過ぎて「下ネタの空回り」が始まってしまう……。


蛭川 やはり、下ネタは自然体が一番。気兼ねなく大きな声で言えるので、良いストレス発散にもなりますしね。

― 「下ネタで天下を取ろう」というお二人。今後も「下ネタ道」に邁進していく?


井元 下ネタ道……。何だか、情熱大陸みたいな展開になってきましたね(笑)。邁進というか、いつでも帰ることができる「実家」みたいなものですよ。


蛭川 いや、こんな情熱大陸は無いでしょ! 絶対に。


― 今更ですが、下ネタの何に魅了された?


井元 男同士、下ネタって「一撃必殺」で打ち解けられる。結局、そこなんです。根っこの部分には「下ネタ」が脈々と流れているんですよ。だからこそ、下ネタに嘘はつけないんです。


― 「下ネタ道」のゴール、理想形は?


井元 以前、劇場でネタを披露した時、目の前に小学生2,3年くらいの女の子が座っている時がありました。全く笑ってくれなかったのに、「うんこ、うんこ」と言いながら踊ったら、ゲラゲラ笑いだして。その笑いが皆に伝わって、劇場は「うんこ」の大合唱。もう、それはそれは、エクスタシーでしたね。


蛭川 あれはまさに「うんこハイ」だったな。


井元 日常生活の中で、誰もが持っている「心のストッパー」を外して、心から笑える。そんな状態が作れたら、それが「下ネタ道」のゴールかもしれませんね。


― 仮に、自分の彼女が笑っていたら?


井元 ゲラゲラ笑ってたら、何か嫌だな……。良いラインの下ネタならいいけど、エグめのヤツだとね。


蛭川 「大丈夫かな」と不安にはなりますよね。


(二人) 難しいな……。やっぱり諸刃だな(笑)。


井元 彼女はギリセーフでも、子どもには絶対に見せたくないですね。


蛭川 子どもに見せてもいいけど、子どもの友達にはダメかな。「お前の父ちゃん」みたいになると子どもが可愛そう。


井元 でもさ、子どもに胸を張ることができない芸って、どうよ?


(二人) ……。


(C)AbemaTV

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ABEMA TIMES エンタメ編集部

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