6.3
評価グラフ
香調は「アロマティックヴァニラ」(Vanille Aromatique)
調香師はSylvaine Delacourteさんと Irene Farmachidiさんの共作。
Irene FarmachidiさんはTechnicoFlorという香料会社所属の女性調香師のようで
このヴァニラコレクションの5本のうち3本を共作している
この聡明な香りを表現する為、商品名は詩人のVirgileから命名したとのこと。
個人的には詩人=ロマンチストに感じるのでこれについてはなんとも言えない
結論から言うと、
現在販売されているSDの10種の香りのうち、この香りは日本の夏に一番適していた。
夏の朝にも夜にも向いている香りだと思う。酷暑であっても爽やかに楽しめた。
最近発売開始されたこのヴァニラコレクションですが
世間一般で認知されている「グルマン系バニラ香」とはほど遠い。
もわっとした人工的なバニラ香料に慣れている人には「どこがバニラ?」という話になる。
合成バニラ香料を使用せず、
マダガスカル産天然ヴァニラアブソリュートに拘った模様。
植物性の仄かな天然ヴァニラ香が楽しめる。
公表されている構成は、
Bergamot - Mandarin - Clary sage - Rosemary - Geranium - Rose - Cedar - Vanilla - Leather.
本人の動画からノートを書き出すと
TOP セージ、タイム、ローズマリー、ピンクペッパー
MIDDLE エジプト産ゼラニウムリーフ
BASE バージニアシダー、フランス産松の葉、マダガスカル産ヴァニラ、レザー
ということですが、自分の肌の上では結構違う香り方。
ピンクペッパーはラストに感じた。
基本的には清々しいシトラスアロマティックハーブ全開。
土台となるヴァニラが天然の為、始終自然で独特な個性のある爽やかさを楽しめた。
青みの強い精油が入っていると思うがどの精油が影響しているのかは不明。
自分の肌では一番強く感じたのは何故かベルガモットだった。
普通、柑橘香料はトップのみですぐに消えてしまう傾向があるが
この商品では思った以上に柑橘類が長く続くように感じた。
単に含有量が多いのか繋ぎ方が絶妙なお陰かは分からない。
私が一番好きな精油はゼラニウム(+シトラス全般+ラベンダーの調合)な為、
この香りの構成に入っているのを見てとても期待していた。
ゼラニウム自体は目立つことなく他の香料と上手く調和している。
全体の構成が好きな香料ばかりなので、個人的には最高と言わざるをえない。
精油感たっぷり+縁の下の力持ち的な仄かなヴァニラ香+柔らかなスエードを感じた。
過去に購入した香水でゼラニウム香が全開で楽しめたのは
後にも先にもミラーハリスの「ゼラニウムブルボン」だけだった。
生のゼラニウムの葉を擦った時の香りそのままで本当に素晴らしかった。
ゼラニウム精油よりもゼラニウムらしい、というわけのわからなさ。
あれはあれで大好きであるが、この「Virgile」もまた最高だった。
狂うような猛暑の中、一時の涼を与えてくれた。
【追記】
10月も目前となり、だいぶ涼しくなって来たので香りの変化を調べた。
8月の狂うような酷暑の時期は柑橘とアロマティックな香りが強かったが
涼しくなってからは植物性のヴァニラ香もきちんと感じ取れた。
そして真冬になると、
真夏に強く長く感じられたベルガモットは殆ど感じられなくなった。
夏よりはるかに甘さ・まろやかさがある。
個人的には真夏向きだが、性別問わず通年使える香りだと思う。
シルヴェーヌドゥラクルトさんも
ヴァニラコレクションの中ではこの香りが一番のお気に入りのよう。
個人的な嗜好に基づく評価というか単純に好きな順(Vanilla Collection)
Valkyrie ★★★★★★6(冬は7)
Vahina ★★★★★6
Vanori ★★★★★5
Vangelis ★★★★★5
Virgile ★★★★★★★7(冬は6)
フランス製・ユニセックスEDP
1mlあたりの単価は$1.6=大体\180程
定価は100mlのフルボトルがFedex国際配送料込みで各$160
特徴的な香料/成分表は画像添付(一番左)
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