今回はお礼を書かせて下さい。
こんな妄想作文を気に入ったと言ってくれた方が
60人にもなりました。
ありがとうございます。
誰も見てくれないかも知れないなぁ
でも、ま、いっか!
書いてみたかったし。
書きたいなぁ、書いたらどーなるんだろ?と
ズッと考えてるより良いや!と始めたんです。
も一度だけ言わせて下さいね。
ありがとうございます。
でわ、ごゆっくりお楽しみください。
「第1班は集まってくれー!」
「ペテルさん、班長が集合かけてますよ。」
「ん?なんだろ?おーい、ニニャ、ルクルット!」
「なんだ?」「どうした?」
警備に散っていた冒険者たちがガヤガヤと集まって来る。
「よーし、みんな聞いてくれ。今し方帝国の四騎士の方が見えてな、人手を借りたいそうだ。こっちのアンデットも一段落したしな、この班から数名予定している。誰か行く奴は居るか?」
「班長!」
「何だ?ペテル」
「それって短期ですか?」
「いやー、そこまでは聞いてないなー。しかし特別手当が出るそうだ。」
「どうする?」
「「行きましょう」」「賛成である」「別にイイぜ」
「班長!俺らが行きます!」
「漆黒のチームか、よし。じゃあ詳しい事は騎士さんから聞いてくれ。解散!」
ーーーーー
「志願に感謝する。私は帝国四騎士の1人"重爆"のレイナース・ロックブルズだ。先ずは自己紹介を頼む。」
「エ・ランテルで冒険者をやってる漆黒の剣です。私はリーダーのペテル。そしてルクルット、ダイン、ニニャ、アルシェです。よろしくお願いします。」
「こちらこそ宜しく。早速だが諸君たちは今からカルネ村に向かって貰う。作業はその村の復興の手伝いだ。無論、寝る所と食事は用意する。何か質問はあるか?」
「確かカルネ村は襲撃にあって全滅してその後薬師のバレアレさんが村の生き残りの娘と結婚して住み着いてるって聞いてますが、その復興の手伝いですか?」
「一部あっているが一部違う。今は2人だけで住んでいるのでは無い。そして復興はその時の復興でもない。」
「アブナイ仕事ですかい?」
「いや、身の安全は保証する。ただ1つ、いや、2つか。
気をつけて貰いたい事がある。一つ目は村には多くの娘が居るのだが皆辛い過去を背負っている、決して軽はずみな行動は慎んで欲しい。仮にそれを守って貰わない場合は命の保証は出来ない。二つ目は村には村長の他に2人"重鎮"が居るのだが、少々"変わっている"ので驚かない様に。この2点だ。では出発は1時間後に頼む。」
そう言うとレイナースは現場責任者に挨拶に行った。
「リーダー、なんだか胡散臭いぜ」
「そうなのである。一つ目は兎も角、二つ目がなんとも怪しいのである。」
「妹たちも連れて行って良いんでしょうか?」
「別に構わないと思うよ。置いてても不安でしょ?」
「ま、受けちまったもんは仕方ねぇ。各自出発の用意だ!」
「「「「りょーかい!」」」」
ーーーーー
「父上。復興計画の概要が出来上がりました。」
「なになに、カルネ村第2次復興計画書(案)、成る程。
読ませて貰うぞ。
①外壁の補強及び防火用水源の確保
②第2宿舎の建設
③ポーション製造所の改装
④個人用住居の新築
なんだ?この④は?誰の住居だ?」
「ガゼフとクレマンティーヌの物です。」
「え?もうそんなに進んでんの?」
「はい、夜毎逢引きしておりまして、このままでは、、」
「そ、そうなの?俺も起きてたけど全然気がつかなかったや」
「まー、ついで、と言えばついでですので。この際と思いまして。」
「分かった。それと③は?」
「ンフィーレアからの要望です。現在の製造所では手狭になっているらしく。」
「ポーション製造は村の財源の肝だからな。ンフィーレアや婆さんの意見も聞いて良い物を頼む。次に②か。」
「②はゲストハウスも兼ねております。今後もし住民が増えた場合の為と①より堅牢にした予備的な面も考えて。」
「備えあればなんとかだな。問題は①の水源か?」
「現在の井戸だけではピニスンたちの散水にも心許ないのとこの前の火矢の一件で娘たちが消化用は是非欲しいと。自分たちは剣は持てないが水桶は持てると申しておりました。」
「ほう。抗う事を知らなかった娘たちが。強くなったなぁ。
ヨシ!この件は俺がなんとかしよう。そう伝えてくれ。」
「それと、最後になりますがこれは私から1つ提案がございます。」
「聞こう。」
「ありがとうございます。やはり最悪を考え避難経路を作りたいと思います。地下シェルターから森までの避難トンネルを計画しております。」
「うん。それは俺も考えていた。今回は幸い間に合ったが万が一は想定していないとな。」
「シェルター側の入口にはパスワードをかけて外部からの侵入も防ぎます。作業自体は召喚アンデットにやらせるつもりですが、細かい指示は私が出します。」
「うむ。お前なら安心して任せられる。それでパスワード管理はどうするつもりだ?」
「パスワードもそうですが、私はトンネルの存在自体を特定のメンバー以外には伏せておこうと考えております。」
「秘密が秘密でなくなると意味がないもんな。で?そのメンバーは?決めておるのだろ?」
「はい。村長のエンリ、避難班長のツアレ、そしてクレマンティーヌです。」
「良い人選だ。では、早速進めてくれ。」
「畏まりました。」
(攻撃力を増やしても良いんだが、そうすると目立ってしまって狙われる可能性も上がるからなぁ。やはり、防いで逃げるがこの村の基本だな。)
そんな事を考えながら計画書をぼんやりと眺めた。
ーーーーー
「ようそこ、カルネ村へ。私は村長のエンリ・バレアレです。今回はお忙しい中ありがとうございました。お仕事の内容や村での生活の話は後ほど皆が集まった席でします。先ずはお部屋で荷物を解いてゆっくりしてください。」
(この人が、生き残りだな)
(まだ、若いよな)
(しっかりしているのである)
(あんまり歳変わらないよね)(ホント)
「うわー!立派な部屋ですねー!」
「お姉様!ベッドがふっかふか!」「ふっかふか!」
「コラ!ベッドで遊ばないの!」
「この果物食ってイイのかな?」
「部屋にある物は自由にお使いくださいって言ってたから良いのである。」
「うわっ!めちゃくちゃ甘くて美味い!」
「早いな!あっ!ホントだ!めちゃくちゃ甘い!ほらちびっ子たちも食べろ!」
「でもよ、リーダー。マジで女の子ばっかだったな。」
「ルクルット、レイナースさんが言った事忘れんなよ?」
「分かってるって!俺ってどんな認識よ?確かにみんな可愛かったけどな。」
「じゃあ私たちは隣の部屋ね。行こう、アルシェ。」
「おお、後でな。」
「ニニャ?どうしたの?何かあった?」
心配そうにアルシェはニニャを見る。
「うん。さっきね、チラッとしか見えなかったけど。似てた気がしたんだよ。」
「誰に?」
「お姉ちゃん。」
「え!本当?」
「う〜ん、後ろ姿だったから。でも雰囲気が何となくね。」
「でも貴族に攫われたお姉さんがなんでこんな辺境の村に?」
「それがわかんないんだよね。他人の空似って事もあるし。」
そう言ってニニャは葡萄を1個口に放り込んだ。
ーーーーー
「サトル様、お手伝いの方々が着きました。皆はもう食堂に集まってます。」
「エンリか。ご苦労。では私も食堂へ行く。」
「それと、お姿はそのままで。」
「ん?このままで良いのか?色々不都合があるのではないか?」
「皆んなで相談して決めました。村ではありのままで居て頂こうとって。サトル様をとやかく言う人はこちらから願い下げです。」
「お前、俺を泣かしたいの?」
「まさか。本当の事ですよ。特に私とネムは最初に助けて貰いました。サトル様がアンデットで驚いたのは事実ですが、今はもうそんな事はどうでも良いのです。サトル様はサトル様。皆も同じ事を思っています。だから。」
「ありがとう。お前たちは本当によい娘たちだな。先に行っといてくれ。直ぐ行くから。」
(泣いちゃうよ〜、俺。)
ーーーーー
「は〜い!ちゅーもーく!サトル様が来る前に簡単な自己紹介をしまーす!」
クレマンティーヌが声をかける。
漆黒の剣からカルネ村へ自己紹介タイムは進み、クレマンティーヌが調理室に声をかけた。
「班長〜 そろそろ出てきて〜」
「は〜い 今行きま〜す」
お茶の用意をしていたツアレが調理室から出て来た。
「ね、ね、姉さんっ!?」
「セリー?セリーなの?!」
「「「「セリー?」」」」
アルシェを始め漆黒の剣はキョトンとして2人を交互に見ている。
「ああ!セリーシア!なんて事なの!また生きて会えるなんて、、、ああ、、、セリー、、私の可愛い妹!」
ツアレはその場に泣き崩れた。
「姉さん、、、本当にツアレ姉さんだ、、、夢じゃないんだ、、、ツアレ姉さんがこんな元気に、、、元気に、、、」
ニニャはフラフラとツアレに近づき泣き伏せるツアレに被さる様にし同じ様に泣き出した。
「何が起こってるの?ンフィー」
「わかんないよ。お婆ちゃんわかる?」
「2人が姉妹で久しぶりに会った、と言うところまではわかる」
「「流石お婆ちゃん」」
「ねえねえ、ツアレさんに妹なんて居たの?」
「聞いたことないよー」「アタシもー」
「お姉様は知ってらしたの?」
「アタシ?知らない知らない。ガゼフは?」
「いや、聞いたよーな、気がする」
「なにそれ?頼りないなー」
「スマン、スマン。待たせたな。ってコレどゆ事?」
「おげぇえええええ!!うげぇえええええーーー」
「うわ!アルシェ!どした!?」
「なに?なにがどーしたの!?ンフィー!どうにかしてよ!」
「ぼ、僕?」
「ちょっとガゼフ!止めてよ!」
「お、俺?」
「「もう!役に立たないんだから!!」」
「ゲッ!アンデット!?」
「お、おう。どうしようか?」
「お手上げである。」
「父上。これもイベントですか?」
「知らんわ!!」
ーーーーー
やっと落ち着いた2人と1人は説明を始めた。
鈴木がアンデットである事実はすっかり霞んでいた。
「世の中なんて狭いものだな。ツアレとニニャ、いやセリーシアだったな、2人の事もそうだが、アルシェが帝国で私を見かけて旅に出てココに来たと言うのも縁だ。」
「父上。私もこんな事が起こるなんて初めてです。」
「では先ずアルシェよ。私が破壊の魔王では無い事は分かっただろう。もう故郷の帝国から逃げる事もない。ジルに頼んで何か仕事も探してやろう。戻るか?」
意外な事にあっさりアルシェは答えた。
「いいえ、戻りません。戻ったところで両親に見つかってまた借金です。妹たちとまた何処かでひっそりと暮らして行きます。」
「アンタ、そんなちっちゃな妹を2人も連れて、野垂れ死ぬだけだよ?」
「そうよ、クレマンティーヌさんの言う通りだわ。もし良かったらこの村に居て良いのよ?ねぇサトル様。」
「そんな!私だけでなく妹までお世話になる訳には!」
「ハハ。アルシェよ、2人の言う通りだ。この村には他にも沢山の私の娘たちが暮らしている。3人ぐらい増えたって構わんさ。そうだ!ネムの良い友だちにもなるしな!」
「アルシェ、そうさせて貰いなよ。俺たちみたいな冒険者は常に死と隣り合わせだ。足を洗える時にそうしとくのが良いぜ?」
「ペテルさん、、、。」
「気にするなって!またいつでも会えるんだしよ。」
「そうなのである。これからを考えるべきであるぞ?」
「ルクルットさん、ダインさんも、、、ありがとう」
「アルシェ、良い仲間を持ったな。良い仲間は一生の宝だ、大切にな。」
「ハイ!」
「次にツアレ。お前はどうする?セリーシアとエ・ランテルに戻り一緒に暮らすか?もしそうするなら組合長に話して受付にでもして貰うが?」
「ありがとうございます。それについてはセリーと相談して決めたいのでもう少し考えさせて頂いても宜しゅうございますか?」
「もちろんだとも。2人でよく考えなさい。急ぐ事はなにもないのだからな。」
「「はい」」
「さて最後になったが漆黒の剣の皆さん。こんな私と息子が居る村だが、復興を手伝って貰えるかな?」
「サトル様、で良いのかな?貴方はアンデットなんかじゃないですよ。貴方がもしアンデットなら渡る世間は鬼ばかりだ。なあ?」
「リーダーの言う通りだ。こんな優しいのはニンゲンでも滅多にお目にかかれない。」
「喜んでお手伝いするのである。よろしくお願いするのである。」
「決まった!今夜はお祝いだ!」
「ガゼフ、調子イイよ?」
「フフ、腕によりをかけて美味しい物作りますね!」
「お姉ちゃん、私も手伝う!」
「私も!」
「姉様、クーデも!」「ズルい!ウレイも!」
「なんかまた泣けて来たわ。この村に来ると涙腺が緩むのよね〜」
レイナースはハンカチで目頭を押さえた。
お疲れ様でした。
凄く感動的にしたかったのですが
作者が何故か照れて来たので笑いを入れました。
ごめんなさい。
今回、ニニャさんの本名を初めて知りました。
wikiで調べたらゲームに出て来るんですって。
あと、アルシェちゃんの名前も書籍とWEBで違うとか。
奥が深いなーと思ってます。
じゃあまた。よろしくお願いします。
ありがとうございました。