柏崎刈羽原発の防護設備が、長期間複数箇所で機能を失っていたことが分かりました。
原子力規制委員会は柏崎刈羽原発が極めて深刻な状態にあったと指摘。追加の検査に少なくとも1年以上かかる可能性があるとの認識を示しています。
【原子力規制委員会 更田豊志 委員長】
「柏崎刈羽原発が核物質防護において、極めて深刻な状態にあったことを示している」
原子力規制委員会の更田委員長がこう指摘するのは、柏崎刈羽原発で核物質防護設備の一部の機能が喪失していた問題。
原子力規制庁によりますと、防護設備のうち複数の設備で機能を喪失していたうえ、実効性のある代替措置を講じていなかったため去年3月以降、複数の場所において不正な侵入を検知できないおそれのある状態となっていたということです。
東京電力の社員も、状況を把握していながら対応していませんでした。
原子力規制委員会は「安全確保の機能または性能への影響が大きい水準」として、重要度では最も深刻な“赤”と評価しました。
この評価を受け、花角知事は「ID不正使用よりさらに深刻との評価であると受け止めている。東京電力には改めて徹底的な原因究明と再発防止対策を求める」コメント。
更田委員長は追加の検査には少なくとも1年以上かかるとの見通しを示しています。