EU「アナフィラキシー明記を」 アストラゼネカ製に

欧州連合(EU)で医薬品を審査する欧州医薬品庁(EMA)は12日、英製薬大手アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンについて、急激なアレルギー症状であるアナフィラキシーを製品情報の副作用の項目に明記するよう勧告したと明らかにした。英国での約500万回の接種後にアナフィラキシーと疑われた41例の報告を検討し、少なくとも一部の事例でワクチン接種との関連性があると判断した。
EMAによると、同ワクチンの製品情報にはすでにアナフィラキシーについての警告が記載されているという。ただ、記載内容の更新により一層の注意を喚起する。
アストラゼネカ製ワクチンを巡っては、接種後に血栓ができる事例が確認されたとしてデンマークなどが接種を一時停止している。EMAは血栓が生じたすべての事例について確認作業を続けているとしつつ、「現時点では、接種から得られる利益がリスクを上回っている」と接種停止に否定的な見方を示した。
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