20年2月以前もテロ対策不備、ずさん管理常態化か…柏崎刈羽原発

読売新聞 / 2021年3月17日 13時58分

 東京電力柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)で2020年3月以降、侵入者を検知する複数のテロ対策設備が機能していなかった問題で、原子力規制委員会は16日、これ以前にも同様の事案が発生していたことを明らかにした。規制委は、テロ対策設備のずさんな管理が常態化していたとみている。

 規制委によると、今年3月上旬に同原発を検査した際に書類を点検したところ、記録が残る18年1月から20年3月の間にも、侵入者を検知する複数の設備が、故障などで機能を失っている状態だったことを確認した。復旧にも長期間を要していたという。

 安全に関わる重要度の4段階評価では、上から2番目の「黄」か、3番目の「白」に当たるとみられるという。設備の詳細や箇所数は「テロ対策上、公表できない」としている。

 規制委は、20年3月以降に起きたテロ対策設備の機能喪失について、16日に4段階評価で最も深刻な「赤」と暫定評価した。東電によると、この期間に16か所の設備が故障し、うち10か所が30日以上機能していなかった。

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