某県で鳥獣保護管理員をしているLIAメンバーです。

さて、鳥獣保護員は、環境省管理の元、各都道府県より任命されて、年間を通して、自身が管理している区域を鳥獣保護法に則って管理­しているのですが、狩猟期間中は普段よりも頻繁に担当区域を周ります。下記の動画は、2­016年1月31日の午前中に撮影したものです。

※動画はユーチューブ画面の右下の右から3番目のダイヤルのようなマークをクリックしていただくと画質の設定が出来ます。最高画質の480Pの鮮明な画質でご覧くださいませ。



この動画で猟友会員が猟銃を肩に担いで対象どうぶつを探しています。当然、この時点で­弾丸は装填されています。
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しかし、ご覧のように、この男のすぐ後ろには、仲間の猟友会員が歩いています。
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動画には自動車が行き交う音も録音されているのでご覧になられた方はご理解いただけていると思いますが、私は、この猟場のすぐ脇の道路からこれを撮影しており、道路の隣は、住宅街になっています。つま­り、男が担いでいる猟銃の銃口は、道路と住宅街の方向に向けられています。

猟銃は大変暴発しやすい為、狩猟免許資格試験のさいにも、警察の試験のさいにも、持ち­方について、銃に対しての振動について、足元が悪い時の転倒など、銃が暴発しないよう­に十分注意しなければならないとされていて、このような持ち方は「やってはいけない行­為」とされています。しかし、現実には、この動画のような光景は、とてもよく見かけま­す。これが現実です。

まあ、猟友会員どうしが撃ちあって死亡しても、アレですが、一般人が誤射されて死亡し­たり、関係がないどうぶつ達が殺されるのは許されません。

こんな状態ですから、毎年、必ず犠牲になる一般人がいるのも、当然なのです。
狩猟者による人身事故は、暴力団同士の殺人事件よりも沢山発生しています。
http://blog.livedoor.jp/liablog/archives/1762710.html

さらに詳しく知りたい方は、狩猟者たちによる過去の事件・事故の記事を転載したこちらのページをご覧ください。
http://blog.livedoor.jp/liablog/archives/cat_47065.html?p=2


犠牲になっているのは、狩猟の対象になっている、どうぶつ達や鳥たち、一般人だけではありません。狩猟に「道具」として使用されている猟犬や近隣の猫たち犬たちです。
猟場となっている山野から興奮して道路に飛び出し、自動車に轢かれる猟犬も沢山います。
山野に隣接する民家の敷地に侵入して、そのお宅で飼育されている猫を噛み殺したり、こういう事も公にならないだけで、かなりの件数、起きています。

年老いたり、用済みになった猟犬や、狩猟者の身勝手な期待を背負わされて野山に放たれたが、狩猟者の期待に答えられなかった猟犬たち、また、狩猟期間を終えて、次の猟期までの間の飼育が面倒であるが為に、山野に猟犬を置き去りにして帰って行く県外からの狩猟者たち。中には、自動車の後を追いかけてこないように、猟犬の足や体を猟銃で撃ち、猟場に捨てて帰路につく狩猟者たちもいます。その為、狩猟期間中の保健所や動物愛護センターには、猟犬がどんどん持ち込まれます。

こういう事を書くと、必ず、反論してくる狩猟者がいますが、LIAでは、狩猟期間中、全国の猟友会の狩猟に潜入して調査を続けていますし、保健所や動物愛護センターの犬の収容状況を調べればすぐに分かることですので、言い訳がましい反論など見苦しいだけです。

そもそも、狩猟を肯定したり、擁護する人間たちがいる事自体が不思議でなりません。

例えば、平成25年の犬と猫の殺処分数(負傷犬猫の殺処分も含む)は138,268匹です。
この数字には、多くの方が悲しい反応を示します。

次に、平成25年「狩猟及びその他の理由(害獣駆除など・・)で殺害された野生鳥獣の数(イノシシ・シカ・サル・カモシカ・クマ・カワウ)は約679,700頭です。

この数字には、犬と猫の殺処分よりも反応が鈍くなる日本の悲しい世の中ですが、犬と猫の約4.9倍以上の野生鳥獣が殺害されているのです。

しかも!

その半数が趣味の狩猟の犠牲です。

上記の数字には、「害獣」として「駆除」された、どうぶつ達の数も含まれていますが、その殆どは趣味の狩猟です。

平成25年度に殺された
イノシシ・シカ・クマ・サル・カモシカ・カワウ 約679,700頭の内訳は・・・
サル・カモシカは趣味の狩猟では捕殺できない為、すべて個体数調整と有害鳥獣捕獲)


趣味の狩猟で殺された イノシシの数 
155,400頭
趣味の狩猟で殺された シカの数 176,400頭
趣味の狩猟で殺された クマの数 500頭
趣味の狩猟で殺された カワウの数 3,500羽

趣味の狩猟 1年間で335,800匹ものどうぶつが殺されています。

野生鳥獣を、撃ち殺したり、捕まえたりする事で快楽や満足感を得る人間たちの犠牲になっているどうぶつたちがこんなに沢山いるのです。

これは、止むを得ない殺害などではありません。

残りの半数が「個体数調整」と「有害鳥獣駆除」による捕殺数になります。

「個体数調整」、「有害鳥獣駆除」、「害獣駆除」については、今後、記事を書きます。
もう何年も前から、ずっと書きたいと思いながら、時間がなくて書けておりません。申し訳ございません。

一言だけ今、記するすとすれば、
「個体数調整」や
「害獣」という考え方や「有害鳥獣駆除」という政府を含めた考え方や方針自体が、あまりにも無知であり、完全に間違っているという事です。

しかも、頻繁に山野に入っている猟友会員たちや、本当に知識と教養がある狩猟者たちは、山が林業によって破壊されているが為に、また、人間の生活圏が山に入り込み過ぎたりしているが為に、どうぶつたちと人間の生活範囲が混同されてしまった為に「害獣駆除」などという事になっているという事を知っています。間違いなく知っています。知っていて殺しているのです。解っていながら、殺す事を楽しんでいるのですから、
知っていて殺す事を楽しんでいる狩猟者たちは本物の悪人です

彼らは、知識や教養のない幼稚な狩猟者たちとは全く違います。自分が自分の欲望の為に他のどうぶつ達の命を奪っている事も知っています。そういう方々は、私たちのこういう主張にも殆ど反論や言い訳をしません。自然をよく知り、また、自らをよく知っているからです。知識や教養がない狩猟者たちが反論してきます。自分自身の矛盾に気が付いている狩猟者や精神的に弱い狩猟者ほど反論や言い訳をしてきます。

山の事や、「緑化」と偽って、国策として税金を投入して行なわれてきた「針葉樹林の植林事業、木材ビジネス」についてや、農産物被害についても関係しますし、長くなりますので、今回は、少しだけ書きますね。

農林業被害とは、農業被害と林業被害の事を言います。

農業被害とは、農作物を食べられてしまう事をいいますが、もともと野生どうぶつが生息している場所に農地を作っている事が殆どですから、野生どうぶつに食べられることを覚悟しなくてはなりません。後から大騒ぎするなど、無知極まりないです。
しかし、そんな状況でも、手厚く保障してくれる保険もございます。
それは、「共済」という保険に加入する事で受けた損害(気候による被害、天災被害、野生鳥獣被害などなど)を、お金で保障してくれる保険です。「共済」には、個人で行なっている家庭菜園から大型農場まで、どんな方でも加入できます。
農業被害が、どうのこうのという方は、まず共済に加入してください。農林水産省も
環境省も各都道府県も、共済への加入を推進しています。
共済へも加入せず、自分たちで防護するなどのやるべきことも遣らず、行政に文句を言って野生どうぶつを駆除させるなど以ての外です。

次に、林業被害についてですが、そもそも、山の木を切り、山を「木材を生産する畑化」して、材木にする為の杉や檜ばかりを植林してきました。その結果、野生鳥獣は食料を失うばかりか、生息地も追われ、食性も変えられ、道路建設や、人家が山の中に入り込むように作られたり、緩衝地帯が失われていることもあわせて、どうぶつたちが人里におりてくるようになってしまったのです。にも拘らず、野生鳥獣たちは「害獣」などと呼ばれ、猟友会を中心にしたハンティングに高揚する精神の持ち主たちにどんどん撃ち殺されています。その結果、日本国内のエゾオオカミ、ニホンオオカミは絶滅し、九州地方ではツキノワグマが絶滅し、長野県内でもイノシシが地域絶滅している地域が広がってきています。
※LIAが長野県内で行なっている野生鳥獣の調査については、下記の記事をお読みください。
http://blog.livedoor.jp/liablog/archives/1809905.html

杉や檜ばかりを植林した結果、人間にも花粉症が大流行していますが、近年ではサルなどの哺乳類にも花粉症が広がっています。(※沖縄県は針葉樹の植林を行っていない為、花粉症の方はいません。これが現実です。)

更に、植林した苗木が成長しても、本来の下種更新の3分の1しか根を張りません。全国各地で起きている土砂災害の殆どが植林した木々が地面を押さえられるように根を張れない事が原因です。(※下種更新とは、木の種が自然に落ちたり、野生鳥獣によって運ばれて、糞と一緒に排出されて地面に落ちて芽を出す事。※天然下種更新とも呼ばれている。)

これらはすべて、杉や檜などの針葉樹の植林を「緑化」などと偽って、林野庁が押し進めてきた林業ビジネスの結果であり、木々を「材木」などと呼んで、日本人がどんどん使い捨てにして消費してきた結果です。「間伐材を使って作った、木製品や割り箸などを、あたかもそれを使用す事が良いことかのように国民を誘導し、林業ビジネスで山を壊してきた国の責任です。
花粉症の責任も、土砂災害の責任も、すべて国と林野庁と木材会社にあるのです。 もちろん、本質を知ろうともしない、無知である国民が一番の加害者であることは記すまでもありませんが・・・・・

殺す事で解決する問題は一つもありません。 

全ての問題は繋がっているのです。問題の根本を正さなくては、解決などありません。
 
さらに詳しくは、今後掲載する記事に書きたいと思いますのでお待ちください。

話しを元に戻しますね。

つまり、罠を仕掛けて、そこに、どうぶつがかかることや、どうぶつを撃ち殺すことに気持ちが高揚する精神状態の狩猟者たちの、極めて個人的な欲望を満たす為だけに殺されているどうぶつたちが、毎年33万5千匹以上いるのです。しかも、そのどうぶつたちは、人間の手によって作り出されたり品種改良されてきた犬や猫や牛や豚や鶏たちとは違い、厳しい自然環境の中で、自ら食べ物を探し、繁殖して子孫を残してきた野生鳥獣たちなのです。


狩猟期間中は、山間部や河川では、銃声がそこらじゅうから聞こえますが、どうぶつを撃­ち殺して、
その場で毛皮を剥いでいる猟友会員にも頻繁に出会います。そういう光景も日­常的です。で、さらに、そこらへんに、毛皮や骨を捨てて、肉や必要な内臓のみ持ち帰っ­たりしています。どうぶつの毛皮や骨を遺棄する事は、鳥獣保護法に違反する行為ですの­で、LIAでは、目撃次第摘発していますが、こういう行為も後を絶ちません。

まあ、どうぶつを撃ち殺す事に高揚するような精神の持ち主たちですから、こういう現場­を押さえても怒鳴り返してくるような輩が多くて、本当に面倒なのですが・・・・・

最後はパトカーに乗っていただいてます。

中には、狩猟もきちんとしたマナーの元に行なえば良いのでは? モラルをもってやれば良いのでは? というような、ゆるい考え方をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、そもそも、狩猟者にマナーやモラルを求めるのが間違いです。
なぜならば、すべての人にとって、「いのち」が最も重要である事は間違いないと思います。もちろん、人間の命も含まれます。しかし、何度、猟銃による事件や事故が起きて人が死んでも、「民間人に銃を持たせることは禁止にしよう!」という意見は出ません。これは、アメリカの銃規制の問題と似ています。危険なものだと誰もが知っている筈なのに、こんな簡単な事にも反論してくる人間がいるのです。

ちなみに、日本国内には、一般人が許可を受けた銃が約40万丁もあります。
銃砲店を通せば、新たな銃の輸入も容易に出来ます。

これがどういう事なのか解りますよね?

つまり、日本国内でも、銃の乱射事件などを起こそうとすれば、容易に起こせるのです。

ただ単に銃の所持が許可制になっている為に、所有者が誰なのかが把握しているというだけなのです。
登録制という事は、銃を乱射した場合、犯人が誰なのかすぐにわかるだろうという事なのです。逃亡が不可能というだけで、事件を起こした後に、摘発される覚悟があり、また、自殺する覚悟があり、すべて踏まえた上で周到に準備をすれば、銃乱射事件も起こせますし、銃によって他人を殺害する事も出来るのです。

これが、一般人に銃所持が許可されているという現実であり、日本国内の現実です。

また、どうぶつの命について考えても同じです。狩猟愛好家とはつまり、どうぶつを殺す事に気持ちが高揚するような精神の持ち主たちです。そういう人たちに「マナー」、「モラル」などというものがあると思いますか?
殺すんですよ。
殺すことを楽しんでいるんですよ。
生きものを殺さないという人には、倫理観や様々な問題意識やモラル、マナーなどあると思いますが、それらは全て、元を正せば「他者への想い」や「自然環境への想いや尊敬」や「いのちへの想いや、いのちの尊厳への想い」からのものの筈です。
生きものを殺すことを楽しむ人、殺すことに精神が高揚するような人たちに
「マナー」や「モラル」を求めること自体が間違いなのです。

山の中で、罠や銃で殺したどうぶつたちは、体にロープをかけられ、引き摺って自動車の所まで運ばれてゆくのです。

死んだどうぶつとはいえ、雪の上や土の上を、コンクリートの上を引き摺られて山から下ろされます。
どうぶつを引き摺って行く事に良心の呵責を感じない人間たちが狩猟者なのです。

自然や山やどうぶつへの敬意などを感じていたら、どうぶつの遺体にロープをかけて引き摺って行くことが出来ますか?

彼らには、どうぶつたちは「獲物」でしかないのです。だから引き摺って行けるのです。

タバコの吸殻は、そこらじゅうに捨て、猟銃の薬莢は撃ちっぱなしで、山の中や川原に散乱させたまま帰って行くのです。もちろん、タバコの吸殻を持ち帰る狩猟者や自分の銃から出た薬莢を拾って帰る狩猟者も中にはいます。しかし、このような人は物凄く僅かです。

殺す事を楽しんで、良しとしている人たちなんですよ。タバコの吸殻を捨てたり、薬莢を捨ててゆく事に罪悪感や良心の呵責などあると思いますか?

また、今は、あえて詳しく記しませんが、狩猟者たちによる犯罪行為は、鳥獣保護法違反だけに留まらず、電波法違反や道路交通法違反、食品衛生法違反も繰り返し行なわれています。

こういう人たちに「マナー」や「モラル」などある訳がないのです。

猟友会員や狩猟者たちがどんな気持ちで狩猟をしているのか?、どういう気持ちで命と向き合っているのか? 下記の動画をご覧ください。

素人というていで、事細かに、いろいろな質問をしていますので、映像だけではなく、是非、会話や猟友会員(狩猟者)の言葉を聞いてください。そこから、どうぶつを殺す事に高揚する精神の持ち主である彼らの本質を見極めてください。




この記事をお読みいただき、上記の動画をご覧になられても、まだ、狩猟・ハンティングを正当化したり、擁護される方は、ぜひ、下記の動画もご覧ください。



いかがですか?

これが狩猟・ハンティングです。

上記の記事をすべてお読みいただき、また、これらの動画を、すべてご覧になっても、まだ狩猟やハンティングを正当化したり、擁護する人は、
生き物を殺す事に高揚する精神の持ち主である、狩猟やハンティングを行なう人間たちと同じか、かなり近い状態といえます。精神構造が極めて危険な状態になってしまっていると思われますので精神科や心療内科への受診と治療をお勧めいたします。

さて最後に
こういう記事を書くと「お前たちも肉や魚を食べてるだろ!」と食の問題と結びつけて反論してくる輩もいますので、あえて記しておきますが、私たちの団体では、活動しているメンバーたちはすべて純菜食主義者ですので、動物の肉や魚介類や動物性の副産物食品を一切食しません。
また、こういう事を書くと、さらに「植物も同じ命だ」と反論してくる輩もいますので、あえて下記のリンクを貼りますので、反論があるなら、リンク先の記事を熟読されてからお願いいたします。

http://blog.livedoor.jp/liablog/archives/1836614.html

※ちなみに、日本国内では毎日、食欲の為に、鶏 2,050,729羽。 豚 45,962頭。 牛 3,286頭が殺されています。これが日本人の現実です。