フロント部分が、ぐしゃぐしゃになった白い高級車。
2020年5月、警察官の職務質問中に車で逃走し、東京・大田区で女性をはねて死亡させた罪などに問われている中川真理紗被告(32)に15日、懲役5年の判決が言い渡された。
猛スピードで走り抜ける白い車をとらえた、目撃者のドライブレコーダー映像。
中川被告が運転していた白い高級外車。
中川被告は、逃走中にほかの車と接触したうえ、歩道に乗り上げて停車。
この際、歩いていた会社員の高橋悠さん(当時34)がはねられ、死亡した。
車はボンネットが全開になり、部品が外に飛び出した状態。
別の防犯カメラの映像。
中川被告は逃げ込むように、肩でマンションの入り口を押し開け、足早にエレベーターの前へ。
慌てた様子でボタンを押し、エレベーターが来るのを待つ。
しかし、エレベーターは来ない。
しびれを切らした中川被告が階段に向かうと、およそ7分後、エレベーターに警察官が乗り込んだ。
そして、逃げ込んでから、およそ15分後。
うなだれた様子で連行された中川被告。
今回の裁判では、覚醒剤を使っていた罪にも問われたものの、裁判で、中川被告は「覚醒剤は違います」と、起訴内容を一部否認した。
しかし、東京地裁は「尿から覚醒剤成分が検出されるなど、自己の意思で使用したと認められる」としたうえで、「警察官の制止を振り切り、車を発信させ、たまたま歩行していた被害者を死亡させた結果は重大」と指摘し、懲役5年を言い渡した。