専門家は「無防備」と危機感 日本の“変異型”対策[2021/03/08 14:52]
人出が増えているなか、感染力が強いとされる新型コロナウイルスの“変異型”が、国内各地で拡大しています。
■大阪と神戸でも“変異型感染”確認
“変異型”の感染は、宣言の前倒し解除を行った大阪府でも、確認されています。
大阪では、1月下旬から3月3日までに感染が確認された人の中から、ウイルス量の多かった287人分の検体を詳しく検査。そこで、12人の“変異型感染”が、判明したということです。
また、兵庫県神戸市でも、変異型の感染の割合は、徐々に増えてきているといいます。
全陽性者の60%という、独自の大規模検査を行った神戸市では、1月1日から28日まで、変異型はゼロでしたが、そこから徐々に変異型の陽性が増加しました。
先月12日からの1週間では15.2%と増え続け、2月中旬までに、37人もの“変異型感染”が分かっています。
■専門家は危機感「諸外国と比べると…」
ジワジワと感染拡大する“変異型”について専門家は、日本の検査体制に強い危機感をにじませます。
医療ガバナンス研究所の上昌広理事長は「諸外国と比べると(変異型の)検査数が桁違いなんです。アメリカのバイデン政権は、週に2万5000件を目指すと公表している。日本の場合は週に約1000件ほど。日本だけ検査数が少なくて、あまりに無防備ですので、(変異型が)増えるんじゃないかという気がしています」と話しました。