YASUHIRO  独り言  

山と医療の本音トーク

 

3月13日(土)

先日テレビで21歳の花嫁がステージ4の大腸がんの宣告を受けながらも懸命に生きている姿が流れていた。腹痛などの症状がありながら病院では詳しい検査をされずに胃腸炎と診断され続けてがんの発見までに数年かかっておりその間にがんが転移して進行してしまったようだ。たしかに21歳で大腸がんになるなんて経験のないDrなら想像もしないだろう。

AYA(アヤ)世代とは、Adolescent&Young Adult(思春期・若年成人)のことをいい、15歳から39歳の患者さんがあてはまる。小児に好発するがんと成人に好発するがんがともに発症する可能性がある年代であり、この世代に発生するがん患者は発見が遅れて進行して見つかることが多い。

自分は毎日多くの患者さんの内視鏡検査を行っているがAYA世代でも積極的に胃や大腸の内視鏡検査を行うようにしている。これまで10代や20代、30代で胃がんや大腸がんが見つかった方が大勢いるからである。そういう方に出会う度にあの時検査を勧めておいてよかったと胸をなでおろしている。

昨日も忙しかった。大腸カメラだけでも20件を軽く超えていた。ひどい痔があるので多くのDrなら痔と診断して検査を行わないようなケースだっただろうに万が一と思い検査を行ったらひどい痔の奥に進行がんが隠れていたケースが有った。忙しかったけど検査を勧めて良かった、、、、、

山もそうだが医療も石橋を叩いて渡るような気持ちが大切なのである。


3月12日(金)

金沢は人口あたりの飲食店数が多い全国有数の街である。多くの飲食店がひしめき合っている。今はコロナで大変な時期だが和食や寿司に関しても名店も多くてわざわざ東京や大阪などに行かなくてもコスパも良くて十分満足できるレベルである。先日あるお店でマスターと会話していたら久しぶりに感動したお店があると話してくれた。大阪や京都の名店で修行した新進気鋭の料理人だと言う。紹介してくれたマスターもミシュランの星が付く日本料理店である。これは是非一度行くしかない。ちょうど昨日横浜から知り合いが金沢に来たので誘って出向いた。

店は片町のビルの中、割烹には似つかない場所である。マスターは30代なかば兄ちゃんと同じ歳だった。出てくる料理全てひと味もふた味も違う、ハイレベルだった。どれも食したことがないような料理、うーん素晴らしい。若いけどマスターは筋が通っていて料理には妥協しない人と思った。遊びも仕事も妥協しない、高いモチベーションを維持し続けることは大切である。

このお店今はあまり知られていないから予約は取れるだろうがそのうち予約の取れない人気店になるに違いないと思った。やる気もある若い人は応援したい、そう思わせるマスターだった。お店は片町エルビル三階 割烹加賀政 金沢に来られたら是非!

能登牛の山菜あえ 発想が斬新!


3月11日(木)

昨日の大日岳は晴れ渡ったのは下山時の山頂直下から大日平までの核心部だけと言うまさに神憑り山行であった。登頂時はスキーを諦めて安全地帯までアイゼン下降する覚悟だったから本当に救われた。もう山にパウダーはないだろうがザラメ雪はある。パウダーがないということはラッセルがないということ板は細くなり移動距離が格段に伸びる。

ただこれからは注意が必要だ。雪が固くなり滑落のリスクが増す。この時期滑落すれば運良く助かっても大怪我に繋がる。どこでスキーを諦めアイゼン歩行に切り替えるか、この判断も重要だ。昨日は核心部ではウィペットを両手に握りしめて突破していった。また雪崩も怖い、雪は固くて重い、この時期の雪崩に巻き込まれたらまず助からない、ビーコンは遺体捜索用となる。危険地帯の登りはなるべく気温が低い夜明け前に通過しよう。

牛首への夜明け前の登りでも対岸の悪城の壁からはゴォーと言う雪崩が落ちる音が何度も谷に響き渡っていた。まあこれからの山スキーは特に注意が必要だ。慎重に行こう。

ダブルウィペットがないと行けない壁

この時期の雪崩は重い

素晴らしい景観


3月10日(水)

今日は水曜友の会、当初三人で予定していたが一人急用が入り、YSHR コーエーでガチ山行となった。目指すは大日岳、先日髭男とパイセンが人津谷からピクってたのでうちらは称名からピクろう。深夜2時藤橋ゲート発と約束、深夜0時半に自宅を出てぶっ飛ばして立山町へ、ちょうど2時チャリリンスタートとなった。

今年初チャリリン、一粒で二度美味しいとなる。問題はどこまで除雪されているかだ。ガシガシ漕いで行くと予想通り凍結道となった。コーエーすってんころり、脇が甘い、チャリを押して歩くとすぐに除雪は終了、ゲートから5.3km使えてお得だった。駐車場の手前500mくらいかここから時折片斜面を登山口まで、さあ行きまっせ、ガンガン高度を上げるとカチカチにアイゼンに変えて牛首まで登り上げた。

今日は大日平からピクって周回して牛首に降りるアドベンチャーコースを予定、しかしガスガス、聞いてません。大日平山荘手前で少し青空が、むむ期待できるか、後はガンガン高度を上げるのみしかしガスは晴れることなくどんどんホワイトになるじゃないか、上部で安定のカチンコチン、たまらずアイゼンに変えた。大日小屋の鞍部を目指すが安定のホワイト、鞍部から山頂までマジ緊張した。劔は見えるはずもなく予定していた周回コースも行けるはずもなくアイゼンを履いて安全地帯まで降りよう。

しかし神はお見捨てにならなかった。鞍部手前で青空がドン、おまけに視界ドン、オーマイゴッド、すぐにシールを剥いで滑走体制、視界があればカチンコチンだろうがコチンカチンだろうが問題ない。二人で写真を取り合いマンダムガチガチ滑走、スンバラシイ弥陀ヶ原を眼下に落としていく。

今日も来て良かった、大日平まで降りて核心を過ぎて安堵した途端にまたホワイト、ついてるね、もう白だろうが黒だろうが問題ない、牛首まで滑って後は急な斜面をあっという間に遊歩道まで林道も一気に降りてチャリリンデポまで到着、これで無事チャリリンの人となり正午には無事ミッション終了、いい日でしたね、神はお見捨てにならない、これに尽きる水曜であった。神様万歳!

大日岳の詳細記録へ


3月9日(火)

白山北面台地は驚くような面ツル広大斜面が広がっていた。全く凹凸がないこれほど広大な斜面は初めてであった。立山の弥陀ヶ原はどうだろうか、広大だがかなり凹凸がある。なぜこれほど広大な面ツル斜面が形成されるのか?多分豊富な積雪量と強風が織りなす自然の造形であろう。また来シーズンも訪れたいお気に入りの場所になるだろう。

あの白峰ー別当間の長い長い林道を歩いて帰るくらいなら一里野へ楽々新道で抜けたほうがましである。加賀禅という手もあるがあそこの滑りは最後ハライ谷が少しマシなだけで全く楽しくない。安全に効率よく楽々新道に復帰する経路をしっかり確立できれば今後の定番となりうるコースである。

加賀禅を見ながらの広大な面ツル斜面が続く白山北面台地


3月8日(月)

ホームグランド白山は奥深い山である。何百回と通っているがまだ見ていない景色がある。滑っていない斜面がある。昨日の北面台地も以前から密かに狙っていた絶対楽しいだろうコースである。万全の体調で臨みたかったが仕事の兼ね合いでどうしても寝不足のまま挑戦するしかなかった。普段なら数時間でも熟睡できれば御の字だが昨日は2時間の仮眠も熟睡できなかった。久しぶりのマラソンを超えるコース、累積標高差も3500mを超えるBigDayにふさわしい15時間の完全燃焼だった。。

白峰から御前峰までずっと眠たくて辛かった。しかしその先は素晴らしい景色に感動の嵐、頭は冴え渡り、まだ白山にもこんな素晴らしい場所があったのかと感動しきりだった。地図を見る限り北面台地は新岩間温泉までの後半をいかに切り抜けるかが鍵だと思っていた。丸石林道へ降りる急斜面、長い林道片斜面、しかし昨日の山行でより安全に楽しむための攻略は完成した。

丸石林道は下りには使わない、林道合流後沢筋から尾根に移り300m登り返せばスムーズに楽々新道に合流して安全に新岩間温泉に行ける。しかも最後までまたスキーも楽しめる。次はこれで行こう。北面台地は単独で開拓するのはリスクが高すぎる。昨日はガン、トラとこ心強い仲間がいてくれたおかげで全行程安心してアドベンチャーを楽しめた。

ガンの記録へ

北面台地全景、面ツル無木立大斜面

七倉山頂から源頭へ

最後はこの崖のような急斜面、尾根沿いに下れば傾斜は楽です。


3月7日(日)

加賀禅定道から清浄ヶ原方面を見るとずっと先までまっさらな広大な台地が広がっているのがわかる。見るからにスキー向きでいつかこの広大な台地(北面台地)を滑ろうと考えていた。問題は台地を降りて無事林道に降り立てるか、さらに片斜面の丸石谷林道を新岩間温泉まで行けるのか、誰もわからない、新ルートを開拓すると言うのはリスクを伴うものである。東面台地を開拓したのは18年前、今日の北面台地も最高に素晴らしかった。

深夜23時半一里野ホワイトロードゲートでガンと待ち合わせしてガン号をデポ、YSHR号で白峰へ移動した。白峰ゲートにはすでにトラがスタンバイ、仲良く23時40分除雪のない白山公園線をスキーで歩いて行く。土曜は忙しかった上に2時間ほどしか仮眠できなくてもう眠くて眠くて16kmの拷問のような林道をフラフラ歩いてようやく別当出合に5時間半もかかってしまった。雪は多くて休憩舎の屋根まで雪が繋がっていた。

石畳はカチカチ、クトーを利かしてズンズン登るがYSHR最後スリップして滑落、まじ止まらない、木に引っかかりようやく停止した、怪我はなかった。今日は慎重に行こう。中飯場から先もカチカチ、クトーを効かせて高度を上げていく。甚之助避難小屋は頭が少しだけ見えていた、この先しばらくスキーで登り斜度が増したらアイゼンでエコーラインに登り上げる。

白山がドン、1月2月は地獄で何も見えなかったが久しぶりに快晴のスンバラシイ白山であった。室堂から上もカチカチだがクトーを利かしてピクッた。白峰を出てから10時間の闘いであった。56ヶ月目のお参りをして無事帰還を祈る。

さあ北部縦走路へ、山頂からカチカチ斜面を慎重に大汝をトラバースして御手水鉢へここからアイゼンで七倉山に登り返す。快晴微風で山頂からは北アが一望できた。さあ山頂から丸石谷源頭へ、カチカチだがエッジがよく効いて快適な滑りが楽しめた。美味しい斜面を頂いて途中から清浄ヶ原へ乗り上げる。スベスベの大斜面であった。加賀禅がよく見える。まだ見たことのない景色である。無木立のスベスベ大斜面がどこまでも続く。素晴らしい斜面であった。

大斜面は徐々に狭まっていき、傾斜も急に落ちて行く。カチカチのしびれる急斜面をこなして無事林道に降り立った。ここから300mほど登り返せば楽々新道に合流できるが、今日は林道を降りていく。最初50m登りがあり、新岩間温泉まで400mの下り、片斜面は心臓に悪かった。これでもかとヤバい片斜面が続くが一人ずつ一気にスルーしていく。ようやく山崎旅館が見えた時はマジ安堵した。

ラスト導水管尾根をスキーで下りホワイトロード経由でゲートに戻り白峰へ帰還した。今季一番のアドベンチャーであった。

白山北面台地詳細報告へ

丸石谷源頭から北面台地へ落ちていく


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毎日が完全燃焼できる日々を過ごしたい、人生は長いようで短い

 

                             

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