真理は時の娘
とはよく言ったものです。その混乱から4ヶ月が経過し、ニセモノの情報であることがあきらかになり、撤回せざるを得なくなってきています。特にひどいのは神奈川県医師会の作成していた(過去形)「かながわコロナ通信」で、患者の側に立つべき医師会が先頭に立ってPCR検査をしない利点をさんざんと説明していましたから、かなり悪質でした。できる範囲でまとめておきます。
最初に目に飛び込んできたのは4月11日。今から、2ヶ月ちょっと前です。
まず、最初に責任を負うべき著者の名前がありません。しかも内容がトンデモでした。
さっさとドライブスルー方式の検査をすればよいという人がいます。その手技の途中で、手袋やPPE(防護服・予防衣)を一つひとつ交換しているのでしょうか。もし複数の患者さんへ対応すると、二次感染の可能性も考えなければなりません。正確で次の検査の人に二次感染の危険性が及ばないようにするには、一人の患者さんの検査が終わったら、すべてのマスク・ゴーグル・PPE(防護服・予防衣)などを、検査した本人も慎重に外側を触れないように脱いで、破棄処分しなければなりません。マスク・PPE(防護服・予防衣)など必須装備が絶対的に不足する中、どうすればよいのでしょうか。次の患者さんに感染させないようにするために、消毒や交換のため、30 分以上 1 時間近く必要となります。テレビなどのメディアに登場する人は、本当のPCR検査の実情を知っているのでしょうか。そして、専門家という人は実際にやったことがあるのでしょうか。
4月上旬には、世界各地でドライブスルー検査が行われていたのに、この認識。しかも、堂々とホームページに載せるのですから、恐れ入ります。その文章はその後、何度か修正はされているようです。これはちょっとニュアンスが変わっていますね。まあ、「素人」でしょうから、間違うことがあっても仕方ないとは思いますが、それにしてもちょっとひどい。
では検査をどこで、誰が実施すればよいのでしょうか。ニューヨーク州にように軽症感染者が救急外来へ押し寄せれば、本来の病院機能が損なわれ、医療崩壊を招きかねません。そこで神奈川県当局と協働して、集団検査場を複数設置し、より多くの対象者に対して効率よく検査を実施する計画を進めており、ウォークイン方式の検査を一部の病院で始めています(従来のやり方でない神奈川独自の方法を模索しています)。検査スタッフは、PPE(防護衣)を装着しなくてもよいのです。シールドボックスを作り、壁を隔て、マスクをして、手袋をして、検体を採取し、手袋は破棄交換します。この方法であれば速やかに検査が進みます。 そして、検査を実施している衛生研究所のみならず、民間業者の力も借りれば、実施数を増やすことができます。神奈川県医師会は、多方面に働きかけ、県民の不安や不満の解消に少しでもお役に立てるよ
う活動しています。 さらにほかの方法として、ドライブスルー方式の検査があります。ですから、諸外国と同様に、さっさとドライブスルー方式の検査をすればよいという人がいます。韓国でも実際にドライブスルー方式の PCR 検査をしたのは大邱でのメガクラスター関連で周辺地域のみに限定して行っていました。今では全体に落ち着いてきたので、重症者中心の検査で保健所に連絡して予約制になっています。それは、当初手技が誤ると混乱することが分かったからです。手技の途中でしっかりと手袋を交換し、次の検査の人に二次感染の危険性が及ばないようするばかりでなく、くしゃみや咳をした患者さんの検査をしたときは、すべてのマスク・ゴーグル・PPE(防護服・予防衣)などを、検査した本人も慎重に外側を触れないように脱いで、破棄処分をするようにしています。マスク・PPE(防護服・予防衣)など必須装備が絶対的に不足する中、慎重にしていかなければなりません。
う活動しています。 さらにほかの方法として、ドライブスルー方式の検査があります。ですから、諸外国と同様に、さっさとドライブスルー方式の検査をすればよいという人がいます。韓国でも実際にドライブスルー方式の PCR 検査をしたのは大邱でのメガクラスター関連で周辺地域のみに限定して行っていました。今では全体に落ち着いてきたので、重症者中心の検査で保健所に連絡して予約制になっています。それは、当初手技が誤ると混乱することが分かったからです。手技の途中でしっかりと手袋を交換し、次の検査の人に二次感染の危険性が及ばないようするばかりでなく、くしゃみや咳をした患者さんの検査をしたときは、すべてのマスク・ゴーグル・PPE(防護服・予防衣)などを、検査した本人も慎重に外側を触れないように脱いで、破棄処分をするようにしています。マスク・PPE(防護服・予防衣)など必須装備が絶対的に不足する中、慎重にしていかなければなりません。
この かながわコロナ通信は、あまりのひどさにあきれましたが、これはすばらしいことが書いてあると感激して取材したマスコミがありました。なんと、NHK
「本当のことを知って欲しい」 現場の医師が伝えたいメッセージ
2020年4月28日(火) NHK NEWS おはようニッポン
「本当のことを知ってください!」
そう語気を強めて訴えかける医師たちの切実な声が、今話題となっている。
声の主は神奈川県医師会。
ホームページ上で、新型コロナウイルス感染症について言及した「かながわコロナ通信」を発信している。
そこには、医療現場で起きている実情や、一部のメディアなどで繰り返される主張に対する疑問。そして、今人々にどんな行動が求められているのかなど、最前線の現場で闘う医師たちが、“今世の中に伝えたい”メッセージが綴られていた。
(取材:境 一敬 ディレクター)
本当のことならば、確かに発信は必要です。2020年4月28日(火) NHK NEWS おはようニッポン
「本当のことを知ってください!」
そう語気を強めて訴えかける医師たちの切実な声が、今話題となっている。
声の主は神奈川県医師会。
ホームページ上で、新型コロナウイルス感染症について言及した「かながわコロナ通信」を発信している。
そこには、医療現場で起きている実情や、一部のメディアなどで繰り返される主張に対する疑問。そして、今人々にどんな行動が求められているのかなど、最前線の現場で闘う医師たちが、“今世の中に伝えたい”メッセージが綴られていた。
(取材:境 一敬 ディレクター)
「ごまかされないで、間違った情報に」で始まった掲載
最初に掲載されたのは4月2日。これに多くの人々が反応した。SNSなどで「全国民が知るべき」と瞬く間に拡散。情報は今も不定期にアップデートされ続けている。
この新しい未知のウイルスに、本当の専門家がいません。本当は誰もわからないのです
こんな言葉で始まる項目では、「ごまかされないで、間違った情報に」と題され、メディアなどで報じられていることへの厳しい言及がなされていた。
この新しい未知のウイルスに、本当の専門家がいません。本当は誰もわからないのです。過去の類似のウイルスの経験のみですべてを語ろうとする危うさがあります。そして専門家でもないコメンテーターが、まるでエンターテインメントのように同じような主張を繰り返しているテレビ報道があります。視聴者の不安に寄り添うコメンテーターは、聞いていても視聴者の心情に心地よく響くものです。不安や苛立ちかが多い時こそ、慎重に考えてください。実際の診療現場の実情に即した意見かどうかがとても重要です。正しい考えが、市民や県民に反映されないと不安だけが広まってしまいます。危機感だけあおり、感情的に的外れのお話を展開しているその時に、国籍を持たず、国境を持たないウイルスは密やかに感染を拡大しているのです。第一線で活躍している医師は、現場対応に追われてテレビに出ている時間はありません。出演している医療関係者も長時間メディアに出てくる時間があれば、出来るだけ早く第一線の医療現場に戻ってきて、今現場で戦っている医療従事者と一緒に奮闘すべきだろうと思います。
「かながわコロナ通信」より
この主張は間違ってはいないと思います。では、つぎ。ここからが大きな問題で、このブログでも何度も取り上げました。最初に掲載されたのは4月2日。これに多くの人々が反応した。SNSなどで「全国民が知るべき」と瞬く間に拡散。情報は今も不定期にアップデートされ続けている。
この新しい未知のウイルスに、本当の専門家がいません。本当は誰もわからないのです
こんな言葉で始まる項目では、「ごまかされないで、間違った情報に」と題され、メディアなどで報じられていることへの厳しい言及がなされていた。
この新しい未知のウイルスに、本当の専門家がいません。本当は誰もわからないのです。過去の類似のウイルスの経験のみですべてを語ろうとする危うさがあります。そして専門家でもないコメンテーターが、まるでエンターテインメントのように同じような主張を繰り返しているテレビ報道があります。視聴者の不安に寄り添うコメンテーターは、聞いていても視聴者の心情に心地よく響くものです。不安や苛立ちかが多い時こそ、慎重に考えてください。実際の診療現場の実情に即した意見かどうかがとても重要です。正しい考えが、市民や県民に反映されないと不安だけが広まってしまいます。危機感だけあおり、感情的に的外れのお話を展開しているその時に、国籍を持たず、国境を持たないウイルスは密やかに感染を拡大しているのです。第一線で活躍している医師は、現場対応に追われてテレビに出ている時間はありません。出演している医療関係者も長時間メディアに出てくる時間があれば、出来るだけ早く第一線の医療現場に戻ってきて、今現場で戦っている医療従事者と一緒に奮闘すべきだろうと思います。
「かながわコロナ通信」より
新型コロナ感染症は、PCR検査をしなければ診断出来ません。それなのに、PCR検査をするなと地域の医師会が主張している。これを私は(PCR)スンナ派と呼ぶようにしています。
今すぐにPCR検査を増やせ」の風潮に疑問
神奈川県の医師会がこう指摘するのにはワケがあった。
全国で新型コロナウイルスの感染が確認される中、SNSなどでは・・・
「熱が続いているのに検査をしてもらえない」
「肺炎と診断されたのに検査をしてくれない」
「他の国ではもっと検査しているのに」
など、陽性か陰性かを判断するPCR検査が受けられないとの声が相次いでいた。
こうしたことなどを受けて、一部のメディアではコメンテーターなどが「とにかく検査の数を増やすべきだ」という主張をしていたのである。
私自身も、なぜPCR検査が増えないのかは疑問に感じていた。
ちょうど知人からもこんな声が寄せられていたからだ。
「37度1分の熱が出たが、今の状態では検査してもらえないのは報道を見ていればわかる。でも不安だ・・・。同居家族もいるし、早く白黒をつけたい。誰でもPCR検査を受けられるようにもっと増やすべきではないのか」
私も知人の意見に同調した。この状況の中で発熱した場合、たとえ微熱であっても、誰もが自分の感染を疑って不安になる。そうした時すぐにPCR検査が受けられれば、少しでも安心できると感じたからだ。
まさに県医師会のメッセージは、「今すぐにPCR検査を増やすべき」と、世間の声が大きくなった時に掲載された。
PCR検査を何が何でも数多くするべきだという人がいます
医療関係者は、もうすでに感染のストレスの中で連日戦っています。その中で、PCR検査を何が何でも数多くするべきだという人がいます。しかしながら、新型コロナウイルスのPCR検査の感度は高くて70%程度です。つまり、30%以上の人は感染しているのに「陰性」と判定され、「偽陰性」となります。検査をすり抜けた感染者が必ずいることを、決して忘れないでください。 さっさとドライブスルー方式の検査をすればよいという人がいます。その手技の途中で、手袋や保護服を一つひとつ交換しているのでしょうか。もし複数の患者さんへ対応すると、二次感染の可能性も考えなければなりません。正確で次の検査の人に二次感染の危険性が及ばないようにするには、一人の患者さんの検査が終わったら、すべてのマスク・ゴーグル・保護服などを、検査した本人も慎重に外側を触れないように脱いで、破棄処分しなければなりません。マスク・保護服など必須装備が絶対的に不足する中、どうすればよいのでしょうか。次の患者さんに感染させないようにするために、消毒や交換のため、30分以上1時間近く必要となります。テレビなどのメディアに登場する人は、本当のPCR検査の実情を知っているのでしょうか。そして、専門家という人は実際にやったことがあるのでしょうか。
「かながわコロナ通信」より
これは、上記でも紹介しました。この時点でこんなことを書くとは、神経を疑わざるを得ないからです。。しかし、4月下旬にもなると、この間違いは明らかになって(こんな大事な内容の記事が一ヶ月も持たないなんて、そもそもおかしいわけですが)、書き直しています。上記の通り。(ここでの引用は省きます)神奈川県の医師会がこう指摘するのにはワケがあった。
全国で新型コロナウイルスの感染が確認される中、SNSなどでは・・・
「熱が続いているのに検査をしてもらえない」
「肺炎と診断されたのに検査をしてくれない」
「他の国ではもっと検査しているのに」
など、陽性か陰性かを判断するPCR検査が受けられないとの声が相次いでいた。
こうしたことなどを受けて、一部のメディアではコメンテーターなどが「とにかく検査の数を増やすべきだ」という主張をしていたのである。
私自身も、なぜPCR検査が増えないのかは疑問に感じていた。
ちょうど知人からもこんな声が寄せられていたからだ。
「37度1分の熱が出たが、今の状態では検査してもらえないのは報道を見ていればわかる。でも不安だ・・・。同居家族もいるし、早く白黒をつけたい。誰でもPCR検査を受けられるようにもっと増やすべきではないのか」
私も知人の意見に同調した。この状況の中で発熱した場合、たとえ微熱であっても、誰もが自分の感染を疑って不安になる。そうした時すぐにPCR検査が受けられれば、少しでも安心できると感じたからだ。
まさに県医師会のメッセージは、「今すぐにPCR検査を増やすべき」と、世間の声が大きくなった時に掲載された。
PCR検査を何が何でも数多くするべきだという人がいます
医療関係者は、もうすでに感染のストレスの中で連日戦っています。その中で、PCR検査を何が何でも数多くするべきだという人がいます。しかしながら、新型コロナウイルスのPCR検査の感度は高くて70%程度です。つまり、30%以上の人は感染しているのに「陰性」と判定され、「偽陰性」となります。検査をすり抜けた感染者が必ずいることを、決して忘れないでください。 さっさとドライブスルー方式の検査をすればよいという人がいます。その手技の途中で、手袋や保護服を一つひとつ交換しているのでしょうか。もし複数の患者さんへ対応すると、二次感染の可能性も考えなければなりません。正確で次の検査の人に二次感染の危険性が及ばないようにするには、一人の患者さんの検査が終わったら、すべてのマスク・ゴーグル・保護服などを、検査した本人も慎重に外側を触れないように脱いで、破棄処分しなければなりません。マスク・保護服など必須装備が絶対的に不足する中、どうすればよいのでしょうか。次の患者さんに感染させないようにするために、消毒や交換のため、30分以上1時間近く必要となります。テレビなどのメディアに登場する人は、本当のPCR検査の実情を知っているのでしょうか。そして、専門家という人は実際にやったことがあるのでしょうか。
「かながわコロナ通信」より
県医師会は、こうした当初のメッセージを放置することなく、常に新しい情報に更新することも行っている。
現在は、「PCR検査の現状と将来のこと」と題して、現場で改善されるなどしたことも詳しく伝えている。
いきなり美談になりました。現在は、「PCR検査の現状と将来のこと」と題して、現場で改善されるなどしたことも詳しく伝えている。
正しい情報で冷静な行動を」 差別とも闘う医療現場
日々、刻々と状況が変化する中、一体、実際の医療現場で何が起こっているのか。私はすぐに神奈川県医師会へ取材の申し込みを行った。すると、「コロナ通信」を執筆した、県医師会副会長の宮川政昭医師(宮川内科小児科医院)が取材に応じてくれた。
現場で多忙を極める中、あえて今メッセージを発信した理由とは・・
もちろん、この人が全部の文章を書いたわけではないでしょう。かながわコロナ通信の一番の問題は、PCR検査の精度についての記述にありました。日々、刻々と状況が変化する中、一体、実際の医療現場で何が起こっているのか。私はすぐに神奈川県医師会へ取材の申し込みを行った。すると、「コロナ通信」を執筆した、県医師会副会長の宮川政昭医師(宮川内科小児科医院)が取材に応じてくれた。
現場で多忙を極める中、あえて今メッセージを発信した理由とは・・
このPCR検査精度に関するデマが一番悪質です。わたしは、99%おじさん、おばさんと称しておりますが、99%の特異度だから、偽陽性がたくさん出るから、検査をたくさんしては意味がないと主張する「論理」です。
コロナ専門家有志の会(この会自体も、かなり怪しいというか、デマばかりですが)
国が承認した「抗原検査」ってどんなもの?
コロナ専門家有志の会 2020/05/14 02:22
参考1:厚生労働省 抗原検査の活用に関するガイドライン(5月13日付・自治体向け事務通知、別添資料)、厚生労働省医薬・生活衛生局 5月13日付 「新型コロナウイルス感染症診断薬の承認について」
参考2:神奈川県医師会 5月12日付「PCR検査の特性と限界」
参考3: Fang, Y. et al. Radiology. 2020 Feb
ここで引用されているコロナ専門家有志の会 2020/05/14 02:22
参考1:厚生労働省 抗原検査の活用に関するガイドライン(5月13日付・自治体向け事務通知、別添資料)、厚生労働省医薬・生活衛生局 5月13日付 「新型コロナウイルス感染症診断薬の承認について」
参考2:神奈川県医師会 5月12日付「PCR検査の特性と限界」
参考3: Fang, Y. et al. Radiology. 2020 Feb
神奈川県医師会 5月12日付「PCR検査の特性と限界」
最終更新日:2020年05月20日
そこで仮にPCR検査の特異度は99%とします。このことは新型コロナウイルスに感染していない人が100人いたとき、99人が陰性と判定されるということです。ということは、本当は感染していないのに陽性と判定される人が1%存在することになります。
整理すると、1000万人にPCR検査を行えば、1320人もの感染者が見逃されて、市中感染の元になってしまいます。そして、その10倍にあたる9996人の非感染者が感染者と間違って判定され、病院のベッドを占有してしまうことになります。
感染症専門医が口を揃えて「希望すれば全員が検査を受けられる」ことに反対していたのは、偽陽性と偽陰性の問題があるためです。検査を急いで拡大し、検査件数を増やせば偽陽性の人は確実に増え、医療現場はその無駄な対応に追われ、偽陰性の人は自覚なく動き回り、感染を拡大して、医療現場はその対応に追われ、やがて医療崩壊が起きてしまうのです。
ここにかいてありますね。日本の感染床専門医たちがPCR検査に反対していたわけです。偽陽性など、検体取り違え以外にはおきないのがPCR検査だと既に知れ渡ってしまっていますから、これは大嘘です。大量に検査を実施した武漢でも北京でも、偽陽性者の存在は全く問題になっていません。最終更新日:2020年05月20日
そこで仮にPCR検査の特異度は99%とします。このことは新型コロナウイルスに感染していない人が100人いたとき、99人が陰性と判定されるということです。ということは、本当は感染していないのに陽性と判定される人が1%存在することになります。
整理すると、1000万人にPCR検査を行えば、1320人もの感染者が見逃されて、市中感染の元になってしまいます。そして、その10倍にあたる9996人の非感染者が感染者と間違って判定され、病院のベッドを占有してしまうことになります。
感染症専門医が口を揃えて「希望すれば全員が検査を受けられる」ことに反対していたのは、偽陽性と偽陰性の問題があるためです。検査を急いで拡大し、検査件数を増やせば偽陽性の人は確実に増え、医療現場はその無駄な対応に追われ、偽陰性の人は自覚なく動き回り、感染を拡大して、医療現場はその対応に追われ、やがて医療崩壊が起きてしまうのです。
この書き方はひどいなぁ。と考えて、私がブログをまとめたのは、5月23日。いまから、一ヶ月もたっていません。そして、その前日には、なんと神奈川県医師会は、「知事」が唐突に言い始めたからだと弁明し始めました。
神奈川モデル ハイブリッド版」 感染を疑った患者さんへのPCR検査が速やかに実施できるように
最終更新日:2020年05月22日
①唐突な「神奈川モデル」発表により生じた多くの混乱
3月中旬に行われた神奈川県との会議で、新型コロナウイルス感染症の患者さんの増加にどのように対応していくべきか協議をしました。検査方法も当時は充実していない、治療法も確立していないその中で世界的な流行となってしまいました。マスクやガウン、消毒液が圧倒的に不足している状況の下では、医療従事者がばらばらに行動することは感染リスクの面からも、限られた医療資材の面からも避けるべきという議論がなされました。
その後、神奈川県からの説明はほとんど無いまま、突然3月下旬に知事が「神奈川モデル」の発表をしました。十分な説明がないまま発表したために医療機関も、市町村などの行政も大変困惑しました。一方で、新型コロナウイルス感染症の患者さんは日に日に増加しており、もはや医療崩壊待ったなしの状況が近づいておりました。「神奈川モデル」を画にかいた餅で終わせるわけにはいかず、神奈川県医師会、神奈川県病院協会、感染症専門家、行政関係者が一丸となって、「神奈川モデル」の原型を地域の実態に即したハイブリッド版として進化させる作業が始まりました。
仮に事実だとしても、これをここで書いていったいなんの意味があるんでしょうか。いきなり言われたとしても、専門家集団が嘘をついていいわけはありません。最終更新日:2020年05月22日
①唐突な「神奈川モデル」発表により生じた多くの混乱
3月中旬に行われた神奈川県との会議で、新型コロナウイルス感染症の患者さんの増加にどのように対応していくべきか協議をしました。検査方法も当時は充実していない、治療法も確立していないその中で世界的な流行となってしまいました。マスクやガウン、消毒液が圧倒的に不足している状況の下では、医療従事者がばらばらに行動することは感染リスクの面からも、限られた医療資材の面からも避けるべきという議論がなされました。
その後、神奈川県からの説明はほとんど無いまま、突然3月下旬に知事が「神奈川モデル」の発表をしました。十分な説明がないまま発表したために医療機関も、市町村などの行政も大変困惑しました。一方で、新型コロナウイルス感染症の患者さんは日に日に増加しており、もはや医療崩壊待ったなしの状況が近づいておりました。「神奈川モデル」を画にかいた餅で終わせるわけにはいかず、神奈川県医師会、神奈川県病院協会、感染症専門家、行政関係者が一丸となって、「神奈川モデル」の原型を地域の実態に即したハイブリッド版として進化させる作業が始まりました。
③当初の「神奈川モデル」に足りなかった視点~PCR検査体制~
発表当初の「神奈川モデル」では、感染の疑いのある患者さんは国が示した受診の目安に従って、相談センターに電話をかけ、状況に応じて帰国者・接触者外来を担う病院で検査が行われるとなっていました。その為、「相談センターに何度電話してもつながらない」といった県民の皆様の声や、「医師が感染を強く疑っても、保健所が検査をしてくれない」といった医師の声が多く聞かれました。
神奈川コロナ通信でご案内の通り、PCR検査の件数を増やすことはそう簡単なことではありませんでした。一方このままの検査体制では、感染が疑われる患者さんがあちこちの医療機関を渡り歩いて感染拡大を起こすことを懸念しました。
従来の検査の最大の障害が、新型コロナウイルス感染症を、感染症法に基づく「指定感染症」と検疫法の「検疫感染症」に指定する政令を閣議決定したため、新型コロナウイルスの遺伝子検査は、行政検査となったためです。PCR検査が「行政検査」となると、医師がさまざまな症状から検査が必要であると考えても、自由に検査が行えない法的規制が生まれてしまったのです。
神奈川県医師会は、医師が感染を疑った患者さん全員に速やかにPCR検査が行えるように、神奈川県と何度も交渉を重ね、「行政検査」を「臨床上必要な行政検査」と置き換えて解釈できるようにして一部でありますが、医師の裁量の中で行えるようにしてきました。このことで、医師会員が中心となって行うPCR検査場(効率的に検査を行うドライブスルー方式やウォークスルー方式を採用)が4月の下旬から県内各地でスタートしました。5月から6月には県内ほとんどの地域でPCR検査場が開設できるようになります。これによって帰国者・接触者外来を行っていた病院の負担や、行政検査を行う保健所や衛生研究所の負担が軽減されることが期待されますし、なにより感染が疑われる患者さんにとっての福音となります。とにかく、行政検査という規制の壁が強く、他の県ですが先進的な知事の判断で風穴があいてきました。神奈川県の行政検査の壁を、臨床検査に近い形として必要と思われるときに検査ができるようにしたいと願っています。これは、これから起こるかもしれない感染の大きな波にたいして、発生初期のクラスターの発生を早期に感知して、感染拡大に結び付けないという布石でもあります。
5月になって国の示す医療機関へのわかりにくい受診の目安も改善してきたので、体調の悪い患者さんは受診を我慢しないで、かかりつけ医に相談していただければと思います。新型コロナウイルス感染症の患者さんの重症化を絶対に防止したいので、「体調は悪くないけれどコロナが心配だから、念のために検査して欲しい」といったご要望には沿うことはできませんので、ご了解いただければ幸いです。
また、唾液による検査も北海道大学と北海道医師会の努力で道が開けようとしています。詳細な情報も入手しており、県内での実施に向けて調整しております。
「このままの検査体制では、感染が疑われる患者さんがあちこちの医療機関を渡り歩いて感染拡大を起こすことを懸念」したからといって、嘘をつく理由にはなりません。現状はこのとおりだが、実際に検査を増やす必要がある。民間を活用するとか、様々な提言ができたはずなのに、神奈川県医師会が主張したのは、発表当初の「神奈川モデル」では、感染の疑いのある患者さんは国が示した受診の目安に従って、相談センターに電話をかけ、状況に応じて帰国者・接触者外来を担う病院で検査が行われるとなっていました。その為、「相談センターに何度電話してもつながらない」といった県民の皆様の声や、「医師が感染を強く疑っても、保健所が検査をしてくれない」といった医師の声が多く聞かれました。
神奈川コロナ通信でご案内の通り、PCR検査の件数を増やすことはそう簡単なことではありませんでした。一方このままの検査体制では、感染が疑われる患者さんがあちこちの医療機関を渡り歩いて感染拡大を起こすことを懸念しました。
従来の検査の最大の障害が、新型コロナウイルス感染症を、感染症法に基づく「指定感染症」と検疫法の「検疫感染症」に指定する政令を閣議決定したため、新型コロナウイルスの遺伝子検査は、行政検査となったためです。PCR検査が「行政検査」となると、医師がさまざまな症状から検査が必要であると考えても、自由に検査が行えない法的規制が生まれてしまったのです。
神奈川県医師会は、医師が感染を疑った患者さん全員に速やかにPCR検査が行えるように、神奈川県と何度も交渉を重ね、「行政検査」を「臨床上必要な行政検査」と置き換えて解釈できるようにして一部でありますが、医師の裁量の中で行えるようにしてきました。このことで、医師会員が中心となって行うPCR検査場(効率的に検査を行うドライブスルー方式やウォークスルー方式を採用)が4月の下旬から県内各地でスタートしました。5月から6月には県内ほとんどの地域でPCR検査場が開設できるようになります。これによって帰国者・接触者外来を行っていた病院の負担や、行政検査を行う保健所や衛生研究所の負担が軽減されることが期待されますし、なにより感染が疑われる患者さんにとっての福音となります。とにかく、行政検査という規制の壁が強く、他の県ですが先進的な知事の判断で風穴があいてきました。神奈川県の行政検査の壁を、臨床検査に近い形として必要と思われるときに検査ができるようにしたいと願っています。これは、これから起こるかもしれない感染の大きな波にたいして、発生初期のクラスターの発生を早期に感知して、感染拡大に結び付けないという布石でもあります。
5月になって国の示す医療機関へのわかりにくい受診の目安も改善してきたので、体調の悪い患者さんは受診を我慢しないで、かかりつけ医に相談していただければと思います。新型コロナウイルス感染症の患者さんの重症化を絶対に防止したいので、「体調は悪くないけれどコロナが心配だから、念のために検査して欲しい」といったご要望には沿うことはできませんので、ご了解いただければ幸いです。
また、唾液による検査も北海道大学と北海道医師会の努力で道が開けようとしています。詳細な情報も入手しており、県内での実施に向けて調整しております。
・ドライブスルー検査は非効率
・PCR検査は偽陰性が大量にでるから不適切
という、「デマ」でした。これは絶対に許されないことだと私は思います。その後、神奈川県医師会は、下記の通りの「弁明」
結局、
「専門家ではないので、取り上げていたことが不十分で誤解を生じることもあったと思います。心からお詫びし、的確な情報を誠実にお伝えしたいと考えております。」
と謝罪文を出してきました。まあ、人間ですから間違えることもあるでしょう。なにがどう間違っていたのか、訂正すれば団体として救いようがあります。が、神奈川県医師会が結局何をしたかと言えば・・・
神奈川県医師会 県民のみなさまへ
すべての記事を削除して、敵前逃亡。なにがおかしかったのか検証もなし。先日の謝罪文も削除ずみ。これは、あまりにもひどいやり方だと言わざるを得ません。なかったことにするのは、一番信用をなくすやり方です。まだ、コロナ専門家有志の会は、記事を消していないだけマシです。(が、この有志の会には多額の税金が流れ込んでいると考えられます。デマサイトに税金をつぎ込むのは、やめていただきたいと思いますね)
私の知る限り、公的機関でPCR検査の「無能」さをきちんと書いていたのはこのコロナ通信だけでした。このデマサイトが二ヶ月ちょっとで、消滅してしまうとはさすがの私も考えもしませんでした。神奈川県医師会は、消去して一段落と考えているのでしょうが、web上には以前のアーカイブがいつまでも残っています。早急になにがおかしかったのかを検証し、公開することを強く求めます。
尼崎医師会にまだ残っていました。
神奈川県医師会 菊岡会長からの新型コロナウイルス関連コメント
2020/04/10(金)
市民の皆様へ
◆侮らないで◆
新型コロナウイルス感染に関する連日の報道で、「親も子供もストレスで大変です」と
マスコミが取り上げています。だから、ストレス発散のために、外出したいという気持ち
もわかります。
爆発的な感染拡大に若い人たちに危機感はないのは当然かもしれません。若い人は感染
しても比較的軽症ですむケースが多いからです。しかし現実は若い人でも、重症化して一
定数以上は死亡するのです。
もし、自分の知り合いの人がコロナ感染症で亡くなられたらきっと哀しいはずです。そ
して、亡くなった人にうつしたあなたが、入院せずに軽度ですんでも本当に喜べるでしょ
うか。不用意に動き回るということは、その可能性を増やしてしまうことなのです。今は
我慢する時なのだということを、ぜひ理解してください。出来るだけ冷静に、そして自分
を大切に、そして周囲の人を大切に考えてください。
◆ごまかされないで◆
この新しい未知のウイルスに、本当の専門家がいません。本当は誰もわからないのです。
過去の類似のウイルスの経験だけですべてを語ろうとするのは危ういかもしれません。そ
して専門家でもないコメンテーターが、まるでエンターテインメントのように同じような
主張を繰り返しているテレビ報道があります。
視聴者の不安に寄り添うコメンテーターは、聞いていても視聴者の心情に心地よく響く
ものです。不安や苛立ちが多い時こそ、デマやフェイクニュースに踊らされぬよう慎重に
考えてください。
実際の診療現場の実情に即した意見かどうかがとても重要です。正しい考えが、市民や
県民に反映されないと不安だけが広まってしまいます。危機感だけあおり、感情的に的外
れのお話を展開しているその陰で、国境を持たない見えないウイルスは密やかに感染を拡
大しているのです。
第一線で活躍している医師は、現場対応に追われてテレビに出ている時間などはありま
せん。出演している医療関係者も長時間メディアに出てくる時間があれば、出来るだけ早
く第一線の医療現場に戻ってきて、今現場で戦っている医療従事者と一緒に奮闘すべきだ
ろうと思います。
◆PCR検査の本当◆
医療関係者は、もうすでに感染のストレスの中で連日戦っています。その中で、PCR
検査を何が何でも数多くするべきだという人がいます。しかしながら、新型コロナウイル
スの PCR 検査の感度は高くて 70%程度です(50%程度かもしれません)。つまり、30
%以上の人は感染しているのに「陰性」と判定され、「偽陰性」となります。
検査をすり抜けた感染者が必ず(必ずです)いることを、決して忘れないでください。
「さっさとドライブスルー方式の検査をすればよい」という人がいます。その手技の途中
で、手袋や保護服を一つひとつ交換しているのでしょうか…。もし複数の患者さんへ対応
すると、感染者から非感染者への二次感染の可能性も考えなければなりません。正確に次
の検査の人に二次感染の危険性が及ばないようにするには、一人の患者さんの検査が終わっ
たら、すべてのマスク・ゴーグル・保護服などを、検査した本人も慎重に外側を触れない
ように脱いで、破棄処分しなければなりません。マスク・保護服など必須装備が絶対的に
不足する中、どうすればよいのでしょうか。次の患者さんに感染させないようにするため
に、消毒や交換のため、30 分以上 1 時間近く必要となります。テレビなどのメディアに
登場する人は、本当のPCR検査の実情を知っているのでしょうか。そして、「専門家」
と称する人は実際にやったことがあるのでしょうか。
◆胸部レントゲン検査やCT検査の困難◆
胸部レントゲン検査や CT 検査を、もっと積極的にしないのは怠慢だという人がいます。
もし、コロナ感染を疑われるとした患者さんを撮影したとすると、次の別の患者さんを検
査する予定となっても、その人が二次感染しないように、部屋全体を換気するとともに装
置をアルコール消毒しなければなりません。その作業は 30 分以上、1 時間近く必要とな
ります。アルコールが不足する中、どうすればいいのでしょうか。メディアなどで主張す
る専門家やコメンテーターは、そのようなことを考えたことがあるでしょうか。
◆医療機関の現状◆
今後感染のスピードが上がると、重症例も当然増えてきます。もし何百人もの感染者が
同時に出れば、その人たちを病院で治療しなければいけません。医療機関のベッドは、ま
たたく間に埋まってしまいます。それでも心筋梗塞や脳梗塞やがんなどの患者さんに対し
ては、いつものように対応しなければなりません。今までと同じように医療は維持しなけ
ればならないのです。
軽症の人は、自宅や宿泊施設に移って静養や療養してもらい、少しでも新型コロナ感染
症の人のために、病院のベッドを空けるなどの素早い行動が必要です。そして、新型コロ
ナ感染者の治療が終わり、社会復帰しても良いというときこそ、素早くPCR検査をやっ
て確認し、ベッドを開けなければなりません。そのためにも、少しでも時間が必要なので
す。医療機関に時間をください。
コロナ感染者の増加を、少しでも緩やかなカーブにしなければ、医療は崩壊します。
◆医療機関への偏見や差別◆
皆さんは、咳をしたり、熱が出ていたりする人が近くにいたら、きっと嫌な顔をして、
文句を言うか、離れていくことでしょう。今この時も医療関係者は、コロナ感染の恐怖の
中で戦っています。戦っている医療機関の医師や看護師や事務職員にも、子供や孫、そし
て親はいます。その愛する人たちに、うつすかもしれないという恐怖の内で、医療職とい
う使命の中で戦っています。そして自分の子供が、バイキンと言われ、いじめにあうかも
しれないという、悲しみとも戦っています。
市中の診療所ならば、医師自身が罹ったら、当然一定期間休診にするばかりでなく、診
療所のすべてのスタッフやその家族の心配もしなければなりません。そして、自分の家族
そのものに危害が及ぶことになります。実際に病院の中で重症の患者さんの治療を毎日繰
り返し繰り返し治療にあたり、家に帰っても人工呼吸器の音が耳から離れず、懸命に立ち
向かっている医師や看護師の人たちのことを想像してください。そんな恐怖といら立ちと、
そしてストレスの毎日の中で生活しています。
わかってください。知ってください。理解してください。感染が拡大すれば、誰もが感
染者になります。そのとき、偏見や差別を受けたらどんな思いをするのか、一人ひとりが
賢明に考えて、不確かな情報に惑わされて、人を決して傷つけないように、正しい情報に
基づいた冷静な行動をするようにしてほしいのです。まして、地域の医療機関の活動が差
別意識で妨げられるようなことは、決してあってはならないことでしょう。
◆一緒に戦いましょう◆
もう少し、もう少し我慢して下さい。四週間、何か月いや一年以上になるかもしれませ
ん。病気と闘って生きていたいと、つらい治療と闘っている患者さんもいます。生きてい
ることだけでも幸せなのだと、ぜひ、ぜひ思ってください。
安易に外出して、密集、密閉、密接のところには絶対行かないでください。あなたの行
動が、新しい患者さんを作ってしまうかもしれません。
お願いします。私たち医療従事者も、ストレスや恐怖に我慢して戦っています。
お願いします。皆さんはぜひ、我慢と闘って、我慢してください。戦いは、長くてつら
いかもしれませんが、みんなで手を取り合って戦っていかねばならないのです。
(神奈川県医師会長 菊岡正和先生のコメントを少し改編)
これが最初の文章でしょう。これにさも本当化のようにPCR偽陽性の計算式を載せて、肉付けしていったものと思われます。この文章をホームページから抹消したことは、みずから「デマ」出会ったことを認めたことに他なりません。2020/04/10(金)
市民の皆様へ
◆侮らないで◆
新型コロナウイルス感染に関する連日の報道で、「親も子供もストレスで大変です」と
マスコミが取り上げています。だから、ストレス発散のために、外出したいという気持ち
もわかります。
爆発的な感染拡大に若い人たちに危機感はないのは当然かもしれません。若い人は感染
しても比較的軽症ですむケースが多いからです。しかし現実は若い人でも、重症化して一
定数以上は死亡するのです。
もし、自分の知り合いの人がコロナ感染症で亡くなられたらきっと哀しいはずです。そ
して、亡くなった人にうつしたあなたが、入院せずに軽度ですんでも本当に喜べるでしょ
うか。不用意に動き回るということは、その可能性を増やしてしまうことなのです。今は
我慢する時なのだということを、ぜひ理解してください。出来るだけ冷静に、そして自分
を大切に、そして周囲の人を大切に考えてください。
◆ごまかされないで◆
この新しい未知のウイルスに、本当の専門家がいません。本当は誰もわからないのです。
過去の類似のウイルスの経験だけですべてを語ろうとするのは危ういかもしれません。そ
して専門家でもないコメンテーターが、まるでエンターテインメントのように同じような
主張を繰り返しているテレビ報道があります。
視聴者の不安に寄り添うコメンテーターは、聞いていても視聴者の心情に心地よく響く
ものです。不安や苛立ちが多い時こそ、デマやフェイクニュースに踊らされぬよう慎重に
考えてください。
実際の診療現場の実情に即した意見かどうかがとても重要です。正しい考えが、市民や
県民に反映されないと不安だけが広まってしまいます。危機感だけあおり、感情的に的外
れのお話を展開しているその陰で、国境を持たない見えないウイルスは密やかに感染を拡
大しているのです。
第一線で活躍している医師は、現場対応に追われてテレビに出ている時間などはありま
せん。出演している医療関係者も長時間メディアに出てくる時間があれば、出来るだけ早
く第一線の医療現場に戻ってきて、今現場で戦っている医療従事者と一緒に奮闘すべきだ
ろうと思います。
◆PCR検査の本当◆
医療関係者は、もうすでに感染のストレスの中で連日戦っています。その中で、PCR
検査を何が何でも数多くするべきだという人がいます。しかしながら、新型コロナウイル
スの PCR 検査の感度は高くて 70%程度です(50%程度かもしれません)。つまり、30
%以上の人は感染しているのに「陰性」と判定され、「偽陰性」となります。
検査をすり抜けた感染者が必ず(必ずです)いることを、決して忘れないでください。
「さっさとドライブスルー方式の検査をすればよい」という人がいます。その手技の途中
で、手袋や保護服を一つひとつ交換しているのでしょうか…。もし複数の患者さんへ対応
すると、感染者から非感染者への二次感染の可能性も考えなければなりません。正確に次
の検査の人に二次感染の危険性が及ばないようにするには、一人の患者さんの検査が終わっ
たら、すべてのマスク・ゴーグル・保護服などを、検査した本人も慎重に外側を触れない
ように脱いで、破棄処分しなければなりません。マスク・保護服など必須装備が絶対的に
不足する中、どうすればよいのでしょうか。次の患者さんに感染させないようにするため
に、消毒や交換のため、30 分以上 1 時間近く必要となります。テレビなどのメディアに
登場する人は、本当のPCR検査の実情を知っているのでしょうか。そして、「専門家」
と称する人は実際にやったことがあるのでしょうか。
◆胸部レントゲン検査やCT検査の困難◆
胸部レントゲン検査や CT 検査を、もっと積極的にしないのは怠慢だという人がいます。
もし、コロナ感染を疑われるとした患者さんを撮影したとすると、次の別の患者さんを検
査する予定となっても、その人が二次感染しないように、部屋全体を換気するとともに装
置をアルコール消毒しなければなりません。その作業は 30 分以上、1 時間近く必要とな
ります。アルコールが不足する中、どうすればいいのでしょうか。メディアなどで主張す
る専門家やコメンテーターは、そのようなことを考えたことがあるでしょうか。
◆医療機関の現状◆
今後感染のスピードが上がると、重症例も当然増えてきます。もし何百人もの感染者が
同時に出れば、その人たちを病院で治療しなければいけません。医療機関のベッドは、ま
たたく間に埋まってしまいます。それでも心筋梗塞や脳梗塞やがんなどの患者さんに対し
ては、いつものように対応しなければなりません。今までと同じように医療は維持しなけ
ればならないのです。
軽症の人は、自宅や宿泊施設に移って静養や療養してもらい、少しでも新型コロナ感染
症の人のために、病院のベッドを空けるなどの素早い行動が必要です。そして、新型コロ
ナ感染者の治療が終わり、社会復帰しても良いというときこそ、素早くPCR検査をやっ
て確認し、ベッドを開けなければなりません。そのためにも、少しでも時間が必要なので
す。医療機関に時間をください。
コロナ感染者の増加を、少しでも緩やかなカーブにしなければ、医療は崩壊します。
◆医療機関への偏見や差別◆
皆さんは、咳をしたり、熱が出ていたりする人が近くにいたら、きっと嫌な顔をして、
文句を言うか、離れていくことでしょう。今この時も医療関係者は、コロナ感染の恐怖の
中で戦っています。戦っている医療機関の医師や看護師や事務職員にも、子供や孫、そし
て親はいます。その愛する人たちに、うつすかもしれないという恐怖の内で、医療職とい
う使命の中で戦っています。そして自分の子供が、バイキンと言われ、いじめにあうかも
しれないという、悲しみとも戦っています。
市中の診療所ならば、医師自身が罹ったら、当然一定期間休診にするばかりでなく、診
療所のすべてのスタッフやその家族の心配もしなければなりません。そして、自分の家族
そのものに危害が及ぶことになります。実際に病院の中で重症の患者さんの治療を毎日繰
り返し繰り返し治療にあたり、家に帰っても人工呼吸器の音が耳から離れず、懸命に立ち
向かっている医師や看護師の人たちのことを想像してください。そんな恐怖といら立ちと、
そしてストレスの毎日の中で生活しています。
わかってください。知ってください。理解してください。感染が拡大すれば、誰もが感
染者になります。そのとき、偏見や差別を受けたらどんな思いをするのか、一人ひとりが
賢明に考えて、不確かな情報に惑わされて、人を決して傷つけないように、正しい情報に
基づいた冷静な行動をするようにしてほしいのです。まして、地域の医療機関の活動が差
別意識で妨げられるようなことは、決してあってはならないことでしょう。
◆一緒に戦いましょう◆
もう少し、もう少し我慢して下さい。四週間、何か月いや一年以上になるかもしれませ
ん。病気と闘って生きていたいと、つらい治療と闘っている患者さんもいます。生きてい
ることだけでも幸せなのだと、ぜひ、ぜひ思ってください。
安易に外出して、密集、密閉、密接のところには絶対行かないでください。あなたの行
動が、新しい患者さんを作ってしまうかもしれません。
お願いします。私たち医療従事者も、ストレスや恐怖に我慢して戦っています。
お願いします。皆さんはぜひ、我慢と闘って、我慢してください。戦いは、長くてつら
いかもしれませんが、みんなで手を取り合って戦っていかねばならないのです。
(神奈川県医師会長 菊岡正和先生のコメントを少し改編)
なお、スンナ派の関係者をまとめてくれていたサイトがありましたので、最後に紹介して、控えをとっておきます。
新型コロナ感染症の用語解説ー特に紛らわしいあたりを中心にー
画像診断医k 2020/06/13 21:11
末筆になりますが、PCR検査の適正化についての情報発信にご尽力いただいた医療関係者の皆様、ジャーナリストの方々に御礼申し上げます。私がフォローさせていただいているアカウントを中心に2~3月頃に影響力が大きかったアカウントを、独断と偏見で載せております。もちろん、ここに載せきれていない先生も沢山いますし、多分私が知らない先生も活動していたと思います。
本業が忙しい中のボランティアにも関わらず、これだけ多くのヒトが一枚岩で「不安に駆られてPCR検査に殺到すると危うい」ことを啓蒙なさったことが、ギリギリの所で医療崩壊を免れた原因の一つと考えています。
なお仲が悪いので隣に載せるなとかそういうクレームがあればできる限り対応しますw
岩田健太郎@georgebest1969
病理医ヤンデル@Dr_yandel
EARLの医学ツイート@EARL_Med_Tw
岩永直子@nonbeepanda
坂本史衣@SakamotoFumie
Takayuki Miyazawa@takavet1
Taka@mph_for_doctors
おると整形外科医@Ortho_FL
ふろ仙人@肝胆膵内科@doctorhirosan
産婦人科医@syutoken_sanka
kutsunasatoshi@kutsunasatoshi
仲田洋美@drhiromi
岸田直樹@kiccy7777
ひまみみ耳鼻科医@ent_univ_
たぬきち@TOTB1984
萩野昇@Noboru_Hagino
峰 宗太郎@minesoh
Medtoolz @medtoolz
ちんにい@chinniisan
Sekkai @sekkai
ばりすた脳神経内科医@bar1star
キュート先生呼吸器内科医@cutetanaka
ぽろりおかあさんといっしょ@ampc20160430
いちは@BookloverMD
Drゴクウ@Drhimajin
麻酔科まるか@Masuika_Maruka
iJohannes5430@iJohannes5430
コードブルーフラワー@codeblueflower
早川智 @francescodamil6
小野昌弘@masahirono
KGN@KGN_works
Tomo@Tomo20309138
きゅーさん産婦人科@kyusan_obgy
やっくん ERxICU@ERxICU_yakkun
ふくろう@放射線科医@tk2cafe
simesaba0141/MJ号@simesaba0141
Nagata Harunori/永田晴紀@nagataharunori
るんばーる@coffee_lumbar
佐々木俊尚@sasakitoshinao
田舎の元外科医@inakashoge
暇プリン@bored_cvs
(敬称略・順不同)
まあ、うんざりするほどたくさんいますね。スンナ派根城の一つである かながわコロナ通信が消された今、彼らはなにを考えているんでしょうか。画像診断医k 2020/06/13 21:11
末筆になりますが、PCR検査の適正化についての情報発信にご尽力いただいた医療関係者の皆様、ジャーナリストの方々に御礼申し上げます。私がフォローさせていただいているアカウントを中心に2~3月頃に影響力が大きかったアカウントを、独断と偏見で載せております。もちろん、ここに載せきれていない先生も沢山いますし、多分私が知らない先生も活動していたと思います。
本業が忙しい中のボランティアにも関わらず、これだけ多くのヒトが一枚岩で「不安に駆られてPCR検査に殺到すると危うい」ことを啓蒙なさったことが、ギリギリの所で医療崩壊を免れた原因の一つと考えています。
なお仲が悪いので隣に載せるなとかそういうクレームがあればできる限り対応しますw
岩田健太郎@georgebest1969
病理医ヤンデル@Dr_yandel
EARLの医学ツイート@EARL_Med_Tw
岩永直子@nonbeepanda
坂本史衣@SakamotoFumie
Takayuki Miyazawa@takavet1
Taka@mph_for_doctors
おると整形外科医@Ortho_FL
ふろ仙人@肝胆膵内科@doctorhirosan
産婦人科医@syutoken_sanka
kutsunasatoshi@kutsunasatoshi
仲田洋美@drhiromi
岸田直樹@kiccy7777
ひまみみ耳鼻科医@ent_univ_
たぬきち@TOTB1984
萩野昇@Noboru_Hagino
峰 宗太郎@minesoh
Medtoolz @medtoolz
ちんにい@chinniisan
Sekkai @sekkai
ばりすた脳神経内科医@bar1star
キュート先生呼吸器内科医@cutetanaka
ぽろりおかあさんといっしょ@ampc20160430
いちは@BookloverMD
Drゴクウ@Drhimajin
麻酔科まるか@Masuika_Maruka
iJohannes5430@iJohannes5430
コードブルーフラワー@codeblueflower
早川智 @francescodamil6
小野昌弘@masahirono
KGN@KGN_works
Tomo@Tomo20309138
きゅーさん産婦人科@kyusan_obgy
やっくん ERxICU@ERxICU_yakkun
ふくろう@放射線科医@tk2cafe
simesaba0141/MJ号@simesaba0141
Nagata Harunori/永田晴紀@nagataharunori
るんばーる@coffee_lumbar
佐々木俊尚@sasakitoshinao
田舎の元外科医@inakashoge
暇プリン@bored_cvs
(敬称略・順不同)
(蛇足)グラフィック:スンニ派とシーア派ってどういうこと? イスラムの世界ではスンニ派が主流であることは付け加えておきます。
PCR検査忌避は、医療崩壊そのものであるPCR検査デマは、どのように広がっているか2020年05月23日
> 新型コロナ感染症の用語解説ー特に紛らわしいあたりを中心にー(画像診断医k 2020/06/13 21:11)
この記事が、たった5日前(6月13日)に掲載された(世に問われた)ことに唖然とします。
>☆ 上記以外の方で 発熱や咳など 比較的軽い風邪の症状 が続く 場合
>症状 が4日以上続く場合は必ずご相談ください。 症状には個人差がありますので、強い症状と思う
>場合にはすぐに 相談してください 。
37.5℃だけを削除し、4日を残す謎の判断。ま、4日も症状が出たままほっつき歩かれたら困るのは事実ですが・・・ニュアンスをすり替えて最初からこう言ってたように見せかけてるのでは。厚労省や専門家会議の言うことに従ってたとしても、4日なんて書く必要無いのに。
>なお仲が悪いので隣に載せるなとかそういうクレームがあればできる限り対応しますw
こっそりお教えしますが、瀬川深さんかな。PCRへの態度は神奈川県医師会並に酷いですよ。
Calci@Calcijp
kimuramoriyo (@kimuramoriyo)
村中璃子 RIKO MURANAKA@rikomrnk
森田洋之@MNHR_Labo
Takayuki Miyazawa(宮沢 孝幸)@takavet1
桑満おさむ@kuwamitsuosamu
も追加で。
こちらで反論するのは筋違いのため、根拠を下記に記載しました。
http://iwamin12.cocolog-nifty.com/blog/2020/06/post-a9be1c.html
話は変わりますが、池上彰が土曜ゴールデン帯に芸人に時事解説する番組で、故バスのPCR検査機が日本製であり、薬事承認取るのに時間をかけていると報じられました。検査そのものには肯定的。
この時間帯に解説する情報は、完全に行き渡ったものと認識して良いと思います。
患者のCTで肺炎が見つからなかったから、COVID19に感染していないと判断したとか言ってましたね
CTじゃウイルス感染の有無は調べられないのに
PCR検査をしてれば院内感染は防げた可能性も考えると、医師の過失じゃなかろうかと思います
↑
コロラド先生による弁護ツイート。
今、リンク先にある瀬川氏のtwilogを開いたところ、カギがかかって見れなくなっていました。
不都合な過去があるのを認めたものと、認識させていただきます。
真理は時の娘ですな。
勿論、雑な早合点で私を侮辱したコロラド先生の言動も消えません。
左右各所から指摘の通り、変わりましたわ。疲れやすいとのツイートもあり、絶対に何か起こってる。