花の育て方Q&A

MyLoFE読者の皆様から寄せられたガーデニングや花育ての疑問に専門家からのアドバイスを紹介します。


渡辺郁夫さん
サックルズファーム勤務・バラ担当

1-2月号
本誌P85掲載


     
 

バラの枝枯れ病の対策を教えてください

枝の切り口には必ず癒合剤を塗っているのですが、次々と枯れていって元気な枝は1~2本です。花は咲きますし、全体が枯れる訳ではないのですが、どうしたらいいでしょうか? 日当たりはよい庭です。

(室蘭市・Sさん)


枝折れ、枝切りなど枝にできた傷から浸入した病原菌により、枝や株の枯れこむ病気をキャンカー(枝枯れ病)といいます。 枝枯れを起こす病気は、知られているもので3種類の病原菌が関与していますが、どの病原菌もカビの仲間なので、寒い時期には活動できません。 北海道において冬季に茶色くなり、初春に枝が枯れこんでいる場合の枝枯れは、枝枯れ病が原因ではなく、枝の木質不足による冬枯れが原因です。 質問の内容から推察すると、枝が枯れこむ理由は冬枯れのように思われます。 本州と比べ北海道では、バラの生育期間が短く(本州ほぼ11カ月、北海道6カ月弱)、 枝の栄養蓄積(木質)が一番できる秋に気温が低下し、栄養の蓄積不足による木質不足が起こり、軟らかな枝になります。 この枝は耐寒性に乏しく冬枯れを起こしやすい。特に今年伸びた枝(ベーサルシュート及び夏以降伸びた枝など)がこれに該当します。 冬の枝枯れを防ぐためには、春からの栽培管理が重要になります。 まず、

1. 栽培環境(日当たり、風通し、排水条件など)を整えること
2. 生育期間中に病害虫などによって葉を落とさないこと
3. チッ素肥料を控え、夏にカリ肥料を与えること
4. 夏の終わり頃に伸びた軟らかいシュートは、越冬前に切ること
5. 冬囲い前に茎枝よりトゲをとること
6. 冬囲いをきちんと行なうこと
7. 夕方~夜の水やり、頭からの散水をやめること

などが挙げられます。 特に地植えしているバラであまり大きくないものは、秋に掘り上げて鉢植えし、 凍らない場所で越冬させることができれば、枝枯れすることなく冬を越すことができます。 枝枯れ病が枝枯れの原因の場合は、枯れた枝の下で生きている場所(緑色をした枝)の芽の上で枝切りをし、 オーソサイド水和剤、トップジンM水和剤、石灰硫黄合剤などで薬剤散布するとよいでしょう。   

(回答者:渡辺郁夫さん)

 



 
     

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