実はハッシュドポテトが好物でして
無理矢理メニューに入れました。
スーパーに冷食で売ってるのをストックしてます。(笑)
そんな事より、蒼の薔薇の面々ですよね。
実はいっそもう出ないで貰おうかなと思ってたんです。
平和解決がモットーなので戦闘シーンも無いですしね。
でもやはりあれだけのキャラですから勿体ないです。
問題は作者の力量ですよね。
キャラが多様なので纏まりがつかなくなってしまうのです。
頑張りますけど、上手くいかなかったらごめんなさいね。
と、予防線を貼っておきます。
でわ、ごゆっくりお楽しみください。
「よう!クライム、久しぶりだな。」
「ガゼフ様!それに皆様も!どうされたのです?」
「いや、ちょっとラナー様に頼みたい事があってな。」
其処へ奥からラナーが出てきた。
「まあ!皆様お揃いで!お久しぶりです!」
(何かクライムに反比例してラナーがツヤツヤしてるぞ)
「ラナー、元気そうだな。余計な事だがクライムは大丈夫か?何か頬がコケてる気がするんだが?」
「そうですか?元気ですよ?ねえ、旦那さま♡」
「・・・はい」
「どうしたのです?急用ですか?」
「ラナー殿、実はな蒼の薔薇をサトルに紹介して欲しいのだ。」
「蒼の、、、薔薇?何やら訳ありのご様子ですね。今お茶でも入れますので此方へどうぞ。」
ラナーは奥の部屋へ2人を案内する。
「すまんな、邪魔する。」
ーーーーー
「成る程。そのリグリットと言うお婆さんの事を。」
「そうなのだ。その婆さんが蒼の薔薇に居たと言う話なのでな。紹介してくれるな?」
「はい。それは勿論。旦那様、薔薇の皆さんはいつものお店ですよね?」
「多分そうだと思うよ。呼んで来ようか?」
「すみません。お使い立てして。」
「いいよ。ついでに卵も買って来るから。」
クライムは大きな籠を持って出て行った。
(そんな大きい籠で買うのか?卵が好物なのかな?)
鈴木は不思議そうに見送った。
「さて、旦那様も居なくなりました。もう少し詳しい話をして下さいますか?」
ニッコリ微笑んだラナーはお茶を入れ直した。
ーーーーー
「ラナーが、私たちを?」
ラキュースは籠一杯の卵を下げたクライムに聞いた。
「はい。ガゼフ、さんと、その"ご友人"のサトル・スズキ様とその御子息に紹介したいと。」
「サトル・スズキとその息子?」
ガガーランは怪訝そうに呟いて、知ってるか?と問う様に皆を見るとイビルアイを除く全員が首を横に振る。
「イビルアイ、何か心当たりでもあるの?」
「い、いや。ち、ちょっとな。」
「イビルアイ怪しい。」
「イビルアイ不審者。」
「誰が不審者だ!えーい。実はなこの前リグリットに会ったんだ。」
「「「「リグリット!?」」」」
「う、うん。それでな、ほら、例のカルネ村の事。謎の2人組な、それについて教えてくれと。」
「それで教えたの?」
「イビルアイ軽率。」
「イビルアイお喋り。」
「スマン!私も興味があったし、でもラナーとの約束もあるし、リグリットなら良いかなっと。」
「でもよー。経緯は兎も角、ラナーが紹介するってんならいいじゃねーか。イビルアイだけじゃなく俺たちも興味あったろ?」
「まーね。そりゃそーだけど、、、、。分かったわ。今から行く。皆んなイイわね?」
「スマン。ラキュース、助かる。」
ーーーーー
「よく考えたらラナーの家って初めてよね?」
「おう。お城がラナーの家だったからな。」
「愛の園」「愛欲の館」
「お前ら失礼だぞ。」
「ようこそ!歓迎しますわ。ささ、どうぞどうぞ。」
(父上、娼館の時の家族じゃ?)
(そう、だよな?あの時の家族だよな。)
「ご紹介しますわ。此方、サトル・スズキ様、御子息様のパンドラズ・アクター様です。そして蒼の薔薇の皆様で、リーダーのラキュース・アルベイン・デイル・アインドラ様、ガガーラン様、双子の姉妹でティア様ティナ様、最後がイビルアイ様です。」
「「「「「「「初めまして」」」」」」」
(お母さんがリーダーなのか。改めて明るい所で見ると若いよな。)
(息子はイケメンだけどお父さんは普通よね。)
「「あの」」
「ハハ、お先にどうぞ。」
「すいません。では、お言葉に甘えて。先ずお伺いしたいのですが、以前王都であいましたよね?その前にもウチのガガーランに道を尋ねた?」
「そうです。あの時の者です。まさか"ご家族"で冒険者チームをされているとは思いませんでした。」
「ご家族?確かにウチのチームは家族同様に付き合ってますが。」
「お父さんとお母さんに双子のご姉妹と末っ子のお嬢さんですよね。お嬢ちゃん、魔法少女好きだねぇ〜。」
そう言って鈴木はイビルアイの頭を撫でた。
「末っ子」「超ウケる」双子は笑い転げる。
「ちょ、おま、俺は女だよ!道教えた時に少しだけど話したよな?わかんだろ!」言いながらもガガーランも笑いを堪えている。
「私も独身ですっ!」ラキュースは怒っている。
「背が低いだけで末っ子にするな!それにこの格好は魔法少女を真似ているのでは無い!」イビルアイはブチギレ。
(あっちゃー、父上やっちまいましたね)
(え?だって。誰が見てもファミリーじゃん!)
(凄い発想だわ。長い付き合いの私には思いもつかなかった。やはり要注意ね。)
(え?あの格好って魔法少女ではなかったのか?)
4人はそれぞれ感想を心の中で呟いた。
緊張のご対面はすっかり和んでしまった。
ーーーーー
「それじゃラナー、娼館の一件も戦争回避も竜王国とカッツェ平野の街道建設も全部このお2人が絡んでいたと?」
「絡むと言うより中心になって進めてくれたのですわ。」
「それじゃあ正真正銘の英雄じゃねーか。」
「英雄の域を超えてる」「超英雄」
「・・・」
「さっきから黙りこくってどうしたのよイビルアイ」
「オメー、何か隠してるな?」
「隠し事良くない」「裸の付き合い」
「黙れ変態双子!いや、もういいか。スズキ、お前は白金の竜王についてどこまで知ってる?」
「評議国の永久議員でプレイヤーを警戒している、かな。」
「其処まで知っているなら話は早い。奴はお前を倒しに来る。」
「ちょっと待て!この2人が六大神や八欲王と一緒だってのか?!」
「そうだ。この世界を滅ぼしかけた存在だ。」
「私には普通の人にしか見えないんだけど?ラナーはどう思う?」
「サトル様、そろそろ"本当"のお姿を。」
黙って2人は幻影を解く。
「「「「「アンデット!」」」」」
5人は驚愕する。
「なんだ?ガゼフは驚かないのか?」
「フッ。俺はクーレから聞いて知ってたさ。ツアレを始め村の連中も皆んな知ってる。」
「ズルいじゃないかー。いつから?」
「竜王国へ行く前かな?クーレが隠し事をして戦いに行くのは嫌だってサトルとの出会いや自分の事も全部話してくれた。聞いた時は戸惑ったがよく考えると妙に納得出来たよ。」
「お前たちそんな前から?」
「べ、別にイイじゃないか!それとクーレの為にも言っとくがやましい事はしてないからな!」
「誰もそんな事聞いてないから。」
「しまった!」
「へぇー。ガゼフのオッサンにもねぇー。」
「奇跡」「太陽が西から登る」
「おい!こいつら黙らせろ!」
「「女子は恋バナが好き」」
「お前たちまで、、、」
「まあ、ガゼフの話は後でゆっくり聞くとしてだな。ツアレたちは大丈夫だったか?」
「もう一切話さん、帰ったらクーレに怒られる。ああ、村の娘たちか?何も変わらんかっただろ?言ってたそうだぞ、いくら神様に祈っても助けてくれなかった、それを助けてくれて今みたいな夢の様な生活をくれたのがお前だった。だからお前が神様なんだって。同じ様な事を竜王国で助けた人達からも言われたそうじゃないか。皆んな思う事はない同じだよ、サトル。」
「そう、か。ありがたいな。受け入れてくれたんだな。」
「父上、苦労の甲斐がありましたね。」
「グス。なんか泣けて来ちゃった。」
「オラァ、こーゆーのに弱ぇーんだよ!」
「泣ける話」「再生回数爆増」
「と言う方なのですよ。イビルアイさん、何とかなりませんか?」
考え込むイビルアイ。やがて口を開いて。
「似たような事は婆さんも言ってた。だから私も一度会って見たかったんだ。リグリットは話の分からん奴ではないのだが、問題は今回の張本人ツアーだ。と言うのも面倒くさく奴でな、一筋縄ではいかん相手なのだ。」
「あと200年前の13英雄当時を知ってるとしたら?」
「帝国主席宮廷魔術師フールーダ・パラダイン。」
「逸脱者の!?ラナー、ツテはあるの?」
「先程も話した様にサトル様が皇帝とも昵懇です。問題はないでしょうね。」
「仕方ない。またジルを引っ張り込むか。」
「皇帝も寂しがり屋ですかね。かえって喜ぶんじゃないでしょうか。」
「父上、皆で帝国へ乗り込みましょう。事は重大です。そのツアーとやらと父上が一戦交える様なことになれば、この世界も無事では済みません。」
「そうだな。この大陸ぐらいは吹っ飛ぶかも知れん。」
「イビルアイ!それって本当?!」
「数百年も前の話が今に残っているのだぞ?竜王の中でもトップクラスと神とその従属神と呼ばれる存在が戦ってみろ、わかるだろ?」
一同言葉を失い、部屋を静寂が支配する。
「決まりだな。」
ーーーーー
ベーコンエッグとハッシュドポテト、トーストにロイヤルミルクティー。
書類に目を通しながらジルクニフは忙しい朝食を食べていた。
(レイナースが聞いて来たこのケチャプとかいうのとハッシュドポテトは合うな)
「野菜も取らないとな」
「偏った食生活は駄目だとクーレも言ってた」
「食事をしながら書類とはお行儀が悪いですね」
「ラナーの部屋より小さいんじゃない?」
「丁度品の趣味はまあまあですわね」
「俺っちも腹が減ったな」
「「すいません、モーニング2つ」」
「朝からスマンな、邪魔をする」
楕円形の転移門から次々に人が出て来た。
「なんなんだ?!野菜はちゃんと食ってる!偏ってはおらん!皇帝は忙しいのだ!ラナーの部屋が無駄に大きかったのだろうよ!お前の花柄趣味と比べるな!ここは喫茶店ではない!」
「流石、ジルだ。全員にツッコミを入れるとは。」
「侮れませんね、父上。」
「で?今度はどんな厄介事なんだ?」
「察しが良くて助かるよ。詳しい話の前に我らも朝食がまだなんだ。」
「あー。分かった分かった。おい、人数分持って来てやってくれ。」
驚きで固まっている執事に朝食を言いつける。
ーーーーー
「「「「「「いただきます。」」」」」」
全員がテーブルにつき食べ始める。
「ところで。ジルはこの人たちの事を聞かんのか?」
「ああ、蒼の薔薇だろ?知ってる。」
「流石、お互い有名人だな。じゃあ自己紹介は要らんな。」
「そろそろ厄介事を聞かせてくれないか?」
「うん。詳しい話はラナーから。ラナー頼む。」
「承知いたしましたわ。実はですね・・・・・」
ーーーーー
「成る程。それで当時を知る爺の話を聞きたいというわけだな。なら、残念ながらそれは叶わん。」
「何故?」
「こう見えて私にも少年時代があったのだ。そして多くの少年がそうであるように私もまた英雄譚に憧れた。」
「ジル少年」「ご馳走さま」
「この2人はナニを言っているのだ?」
「気にしないで、皇帝陛下。続けて。」
「そうなのか?うん、それでな13英雄の時代を知る爺にその時の話を強請ったのだ。しかし何故だか何も知らないの一点張りでな、取り付く島もない。変だろ?英雄譚にもなっている話だぞ?知らん訳が無い。」
「確かに妙だな。他人に言えない秘密でもあるとか?」
「わからん。と言う様な訳で爺から話を聞くのは無理だ。」
「でもそうならそうで益々聞かなければいけない気になりますわね。今回の事件に関する大きな情報が隠されているのでは?」
「待てよ。ジル、確か爺さんは魔法キチだったな?」
「そうだ。魔法の事になると人が変わるのだ。」
「なら俺に良い手がある。爺さんを呼んでくれ。」
皆は不思議そうに見たが、鈴木は自身ありげに頷いた。
ーーーーー
「陛下、何用ですかな?」
フールーダは白い髭を撫でながら部屋に入って来た。
「早くからすまんな爺。この者たちが爺に聞きたい事があるそうなのだ。話を聞いてやってくれ。」
「陛下の頼みとあらば断る理由もありますまい。どうぞ、なんなりと聞いてくだされ。」
「実はな13英雄について話して貰いたいのだ。同じ時を生きた者として、見て聞いた事をどんな些細な事でも構わん。
頼む。」
「残念ながら何も知らん。」
な?言った通りだろ?とジルクニフは目で合図した。
「貴重な生きた情報だ。タダでとは言わんがそれでも駄目か?」
「なにを言い出すかと思えば。生憎、金には困っておらんよ。」
「金では無い。例えば、そうだな。俺が持っている魔法書、と言っても首を縦に振ってはくれんか?」
「ナニっ!?其方が持っておる魔法書か!?」
(うわっ!わかりやすい)
(なんて食いつきなの!)
(ホントに主席魔法使い?)
(単純ジジイ)(案外カワイイ)
(爺、お前ってヤツは、、、)
「そうだ。ホラ、これだ。」
本と言うより小冊子を取り出して渡した。
「・・・読めん。」
「ああ、そうだったな。ほら、これを貸してやる。」
「どれどれ?公式ユグドラシル魔法解説書?運営監修?巻末付録、効率良い序盤の進め方とレベル上げの方法?」
「ゴホン。表紙はイイから中を見てみろ。」
「ふむ。!!第10位階魔法??!最終戦争・悪アーマゲドン・イビル 。悪魔の軍勢を召喚する魔法。大量に召喚できるが、そのかわり個々がさほど強くない。さらには悪魔が勝手に暴れだすという使い道に困る魔法。主な用途は召喚した悪魔が味方でないことを利用し、生贄として儀式魔法や特殊技術を発動させることが多いいいいいっーっ!」
既に目は血走っている、かなりヤバい。
「ハイ、そこまで。」
鈴木は無常に手から冊子を取り上げる。
「うわあああああああああ!もっと!!もっとじゃ!!
後生じゃからこの老い先短い年寄りに!頼みまするぅううう」
フールーダは這いつくばって土下座を始めた。
一同はドン引きする。ジルクニフは手で顔を覆った。
「どうする?」
鈴木は勝ち誇った様にニヤリと笑った。
お疲れ様でした。
やっぱり登場人物が増えてくると大変ですね。
見様見真似で書き出した素人にはキツいです。
でもね。
書き出してみて分かったんですが、考えてる時より書いてる時の方がその人物が話してくれてる気がするんです。
なんか不思議な感じです。
続けて分析して行きたいと思ってます。
じゃあまた。よろしくお願いします。
ありがとうございました。