「中1の数学ができればコードは書ける」
野田クリスタル「プログラミングに出会わなければ、M-1優勝はなかった。独学でもなんとか続いた理由は…」
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仕事
2020年の「R-1ぐらんぷり」「M-1グランプリ」共に王者に輝いた、マヂカルラブリー・野田クリスタルさん。
「R-1ぐらんぷり」では、ゲームをプレイしながら実況するネタで話題となりましたが、実はネタに使用されているゲームはファンの間で「野田ゲー」と呼ばれ、野田さん自ら制作、誰でもプレイすることができるんです。
「R-1ぐらんぷり」では、ゲームをプレイしながら実況するネタで話題となりましたが、実はネタに使用されているゲームはファンの間で「野田ゲー」と呼ばれ、野田さん自ら制作、誰でもプレイすることができるんです。
普通にめちゃスゴイ…のですが、そもそもなぜゲームを作ろうと思ったのでしょう?
今回は、日本最大級のプログラミングスクール・テックキャンプさんとのコラボ企画として、“エンジニア・野田クリスタル”に取材してきました。
今回は、日本最大級のプログラミングスクール・テックキャンプさんとのコラボ企画として、“エンジニア・野田クリスタル”に取材してきました。
【野田クリスタル(のだ・くりすたる)】お笑いコンビ・マヂカルラブリーのボケ担当。「M-1グランプリ2020」「R-1ぐらんぷり2020」優勝。お笑いのネタで使用しているゲームはファンの間で「野田ゲー」と呼ばれ、すべて自身で制作している
〈聞き手=宮内麻希(新R25編集部)〉
自作ゲーム「もも鉄」を紹介してくれた
宮内
これが「野田ゲー」制作で使っているPCなんですね!
野田さん
もともと低スペックなものを使ってたんですけど、R-1優勝時にマウスコンピューターさんに「くれ!」ってお願いしたらもらえたんですよ。
今は、G-TuneのノートゲーミングPCを使ってます。
今は、G-TuneのノートゲーミングPCを使ってます。
取材のために持ってきてくれました(重いのに…ありがとうございます!)
野田さん
これは、R-1で優勝したときのネタで使った「もも鉄」のソースコードなんですけど。
宮内
あの有名な、日本全国を旅する…?
野田さん
あ、いえ、「太ももが鉄のように硬い男 てつじ」っていう。
出典Youtube
こちらがその「もも鉄」を実況するネタ ©︎YouTubeチャンネル「野田クリスタル【野田ゲー】」
野田さん
Hot Soup Processor(HSP)という言語でゲームを作っていて…
宮内
私には何が書いてあるのかさっぱりです。
ス、スゲエ…
野田さん
この青い文字がプログラミング言語で覚えないといけない部分で、コンピューターへ命令を送る役割。白い文字は自分がアレンジできる部分。
野田さん
「もも鉄」だと、全部で大体1000行くらいです。
「この書き方を試してみようかなあ」って考えながら、プログラミングを書いてるときが一番楽しいんですよね。
「この書き方を試してみようかなあ」って考えながら、プログラミングを書いてるときが一番楽しいんですよね。
宮内
ほ~…(あまりわかっていない)
新作も楽しみにしてます!
新作も楽しみにしてます!
野田さん
それが、M-1で優勝してからありがたいことに仕事が増えまして、まったくPCを触れてないんですよ。
もう、ゲームが作りたくてしょうがない…あれ俺、なんのために優勝したんだ?
もう、ゲームが作りたくてしょうがない…あれ俺、なんのために優勝したんだ?
忙しすぎるのか、ふと我に返っているようです
2020年のR-1ぐらんぷりが、野田ゲーネタの初出しだった
宮内
そもそも、野田さんはなぜプログラミングをするようになったんですか?
野田さん
小さいころからゲームを作りたいという欲求はあったんです。
小学生のとき「RPGツクール」という自分でRPGゲームを作れるソフトにどハマりしたんです。設定次第で主人公に下ネタを言わせることもできるんですよ!!
それにゾックゾクしたというか、もはや感動ですよね。
小学生のとき「RPGツクール」という自分でRPGゲームを作れるソフトにどハマりしたんです。設定次第で主人公に下ネタを言わせることもできるんですよ!!
それにゾックゾクしたというか、もはや感動ですよね。
ゾクゾクのポイントが謎
野田さん
ずっとゲームは好きだったんですけど、8年くらい前にライブで“ネタ以外の何か”を披露するコーナーがあったんです。
そこに自作のゲームを持っていけば盛り上がるんじゃないかと思って、「ゲーム 簡単に作れる方法」でググってやってみたら、1週間くらいでできたんですよ。
そこに自作のゲームを持っていけば盛り上がるんじゃないかと思って、「ゲーム 簡単に作れる方法」でググってやってみたら、1週間くらいでできたんですよ。
宮内
そんなすぐにできるものなんですか!?
野田さん
1作目は本当にカンタンなやつで、テキストと画像を選択するシンプルなゲームだったんです。
速攻で作ったのでバグだらけなんですけど、それが逆に楽しんでもらえて。
うれしくなって、2作目で初めて「ブロックくずして」というコントローラーで動かせるゲームを作りました。
速攻で作ったのでバグだらけなんですけど、それが逆に楽しんでもらえて。
うれしくなって、2作目で初めて「ブロックくずして」というコントローラーで動かせるゲームを作りました。
宮内
デッカちゃんがデッカくなっていくやつですね!
出典Youtube
©︎YouTubeチャンネル「野田クリスタル【野田ゲー】」
「ブロックくずして」
ブロックくずしは自動で動くように設定されており、プレイヤーは大きくなっていくデッカちゃんを動かしながらボールを避け、ブロックをすべて崩すとクリアになるゲーム
ブロックくずしは自動で動くように設定されており、プレイヤーは大きくなっていくデッカちゃんを動かしながらボールを避け、ブロックをすべて崩すとクリアになるゲーム
野田さん
ネットで拾ったブロック崩しのソースコードをコピペして作ろうとしたんですけど、そのまま出しても面白くないのでなんか付けくわえたいな~と思って探してたら…「あ、デッカちゃんがいるじゃん」って。
「認知度はあるが人気のないポジションを探していた」とのこと
宮内
デッカちゃんを付け加えるのは難しくなかったんだ。
野田さん
いや、実はやり方がよくわからなくて、デッカちゃんを想定以上に大きくしてしまったので、ほとんどプレイできないんですよ(笑)。
ネタのためにこの仕様にしたんじゃなくて、僕がわからなかっただけなんです。
ゲームをネタに使うなんて、全然考えてなかったんですよ。
ネタのためにこの仕様にしたんじゃなくて、僕がわからなかっただけなんです。
ゲームをネタに使うなんて、全然考えてなかったんですよ。
宮内
ネタに使うためにワザと面白くしてるのかと思ってました…
野田さん
それが去年、毎年出場している「R-1ぐらんぷり」で披露するネタが底をついて。
仕方なく、“ゲームを自分でプレイしながら実況する”ネタを披露したら、あれよあれよと優勝しちゃって…そこからは、世界が一気に変わりました。
仕方なく、“ゲームを自分でプレイしながら実況する”ネタを披露したら、あれよあれよと優勝しちゃって…そこからは、世界が一気に変わりました。
お笑いとプログラミング関係の仕事が半々になったそう
野田さん
ゲーム業界の方からもたくさん連絡をいただいたり、4月には面白法人カヤックさんと作っているニンテンドーSwitchのソフト「スーパー野田ゲーPARTY」を発売できることになったり。
もしあのとき独学でプログラミングを始めていなかったら、R-1での優勝はもちろん、今の自分もなかったと思います。
もしあのとき独学でプログラミングを始めていなかったら、R-1での優勝はもちろん、今の自分もなかったと思います。
「プログラミングはカンタン。中1の数学ができればコードは書ける」
宮内
野田ゲーのクオリティもどんどん上がってるイメージですが、プログラミングの勉強を重ねているんですか?
野田さん
勉強というか、実践をたくさんしてますね。
パズルを解いてる感覚でいろいろ試しているうちに、「あのゲームで書いたコードはこういう形でも活かせるのか!」みたいに、点と点がつながるようになって。
そういうふうにつなげて考えると、プログラミングってカンタンなんですよ。
パズルを解いてる感覚でいろいろ試しているうちに、「あのゲームで書いたコードはこういう形でも活かせるのか!」みたいに、点と点がつながるようになって。
そういうふうにつなげて考えると、プログラミングってカンタンなんですよ。
宮内
そうなんですか?
野田さん
正直、中1の数学がわかれば誰でもできますよ。
たとえば「ブロックくずして」のブロックを効率よく書こうとすると頭を使うんですけど、僕はやり方が分からなかったので、50個くらいを全部手打ちで書いて完成させたんです。
だから多分、正しい作り方ではないんですけど(笑)。
たとえば「ブロックくずして」のブロックを効率よく書こうとすると頭を使うんですけど、僕はやり方が分からなかったので、50個くらいを全部手打ちで書いて完成させたんです。
だから多分、正しい作り方ではないんですけど(笑)。
野田さん
「ディスりファイター」というアクションゲームを開発するときも、最初は横に動かして敵を倒していくゲームを作りたかったんですけど、プログラミングでモーションをつけるのがめっちゃ面倒くさくて。
どうしようかと思って、パンチとキックをなくしたんですよね。
どうしようかと思って、パンチとキックをなくしたんですよね。
宮内
それでアクションゲームが成り立つんですか(笑)。
野田さん
成り立たないので、しゃべらせるしかないんですよ。
それで思いついたのが、ラップバトルです。
それで思いついたのが、ラップバトルです。
出典Youtube
©︎YouTubeチャンネル「野田クリスタル【野田ゲー】」
野田さん
同じポーズのまま動くんですけど、「クソ野郎」って吹き出しだけ出てくるという(笑)。
普通のパンチなら一つひとつ書かなきゃいけないんですけど、このポーズだけでいいので、作るのが超ラクだったんです。
普通のパンチなら一つひとつ書かなきゃいけないんですけど、このポーズだけでいいので、作るのが超ラクだったんです。
制約が野田さんのクリエイティビティを開花させた
野田さん
だから、きれいなコードを書くのは難しいけど、動かすだけなら誰でもできますよ。
宮内
ちなみに、独学を選んだのは理由があったんですか?
野田さん
当時、プログラミングスクールも探したんですけど、習得するまでに2~3年かかるって言われたんですよね。
そんなに時間をかけて目指すところがデッカちゃんって、やばすぎるんで(笑)。
そんなに時間をかけて目指すところがデッカちゃんって、やばすぎるんで(笑)。
デッカちゃんを目指しているわけではないと思いますが…
プログラミング学習において最強なのは、“質問ができてすぐに返答してもらえる環境”
野田さん
でもやっぱり、独学はしんどいときもありましたよ。
困っていることについてどう調べればいいのか分からないとか、自分が何をやっているのかすら分からなくなるタイミングが絶対に来るので。
困っていることについてどう調べればいいのか分からないとか、自分が何をやっているのかすら分からなくなるタイミングが絶対に来るので。
宮内
そういうときはどうやって乗り越えたんですか?
野田さん
ネットに質問掲示板があって、途中からは完全にそこ頼みでした。
毎日質問しまくって、しまいには言語開発者の人を見つけて直接メール送ってましたから。
もはや、独学と言っていいのかどうかわかんないレベルですけど(笑)。
毎日質問しまくって、しまいには言語開発者の人を見つけて直接メール送ってましたから。
もはや、独学と言っていいのかどうかわかんないレベルですけど(笑)。
野田さん
質問にもコツがいるんです。
うまく質問しないと、「もっと詳しく書け」「ググれカス」って掲示板の人たちに怒られちゃうんでそれが一番ストレスで。相手を持ち上げつつ質問をするスキルが異様に高くなりました。
でも今は、プログラミングスクールがある…んですよね?
うまく質問しないと、「もっと詳しく書け」「ググれカス」って掲示板の人たちに怒られちゃうんでそれが一番ストレスで。相手を持ち上げつつ質問をするスキルが異様に高くなりました。
でも今は、プログラミングスクールがある…んですよね?
宮内
そうなんです(笑)。
先ほど野田さんは習得するまでに2〜3年かかるとおっしゃっていましたが、本日ご紹介したいテックキャンプは、未経験から3カ月でプロのITエンジニアを目指すプログラミングスクールです。
特徴としては、朝の11時から夜10時までオンラインで講師にいつでも質問できる環境で学習することができます。
先ほど野田さんは習得するまでに2〜3年かかるとおっしゃっていましたが、本日ご紹介したいテックキャンプは、未経験から3カ月でプロのITエンジニアを目指すプログラミングスクールです。
特徴としては、朝の11時から夜10時までオンラインで講師にいつでも質問できる環境で学習することができます。
野田さん
質問し放題!? 本当に何を聞いても怒られませんか?
宮内
大丈夫です。
野田さん
ズルい。
つまり、僕が質問力を磨いたあの時間は全部ムダだったってことですよね!?
つまり、僕が質問力を磨いたあの時間は全部ムダだったってことですよね!?
そうなりますね…
野田さん
いつでも質問ができてすぐに返ってくるのって、プログラミングを学ぶうえで最強の環境ですよ。
僕も、掲示板がなかったら絶対挫折してますもん。
僕も、掲示板がなかったら絶対挫折してますもん。
宮内
まさに“やり切らせる仕組み”にこだわっていて、転職成功率は約99%(※1)、内定が1件もとれなかった場合は受講料を全額返金(※2)してるんです。
※1 2020年6月末時点の実績
※2 プログラミング学習を完了し、キャリアサポートを利用して6カ月間が経過した方で、内定が1件もとれなかった場合に限る
※2 プログラミング学習を完了し、キャリアサポートを利用して6カ月間が経過した方で、内定が1件もとれなかった場合に限る
宮内
授業で使うオリジナルのWeb教材も、受講生がわからなかった箇所をログに残して、それをもとにアップデートを繰り返してるんですよ。
野田さん
それはいいですね。インターネットの情報って「これいつの?」というのがめっちゃあって、それを見極めるのにも時間がかかるんですよ。
俺はこんなツラい思いをしたのに、これからプログラミングを勉強する人はテックキャンプに入っちゃえばいいわけでしょ?
…腹立ってきたな。
俺はこんなツラい思いをしたのに、これからプログラミングを勉強する人はテックキャンプに入っちゃえばいいわけでしょ?
…腹立ってきたな。
挫折せずに続けるには、クオリティを問われず“披露できる場”を用意すること
野田さん
あと今思うと、僕が独学でも続けられたのは“披露する場”があったからですね。
毎回雑だしバグだらけなんですけど、どんな形であれライブの日には必ず発表してたんです。
作品ってPCの中に置いておくと死んでいくだけなので、とにかく見てもらうことが大事ですよね。
毎回雑だしバグだらけなんですけど、どんな形であれライブの日には必ず発表してたんです。
作品ってPCの中に置いておくと死んでいくだけなので、とにかく見てもらうことが大事ですよね。
宮内
実はテックキャンプも、1日のなかに学習進捗や制作物を受講生同士でアウトプットする時間を設けているんです。
オンライン完結の学習でも怠けないように、カリキュラムとアウトプットを交互に展開する学習サイクルに沿って進めていきます。
オンライン完結の学習でも怠けないように、カリキュラムとアウトプットを交互に展開する学習サイクルに沿って進めていきます。
野田さん
めっちゃ大事ですね。しかも、アウトプットが受講生同士なのがいい。
宮内
どうしてそう思うんですか?
野田さん
見せる相手って超重要なんです。
僕はお笑いライブだから披露できましたけど、もし「エンジニアが集まる会」だったら、あのレベルじゃ恥ずかしくて見せられなかった。
だから、プログラミングに限らず新しいことに挑戦するときは、“完璧じゃない自分の作品を出せる場”を持つことで成長速度が変わると思うんです。
僕はお笑いライブだから披露できましたけど、もし「エンジニアが集まる会」だったら、あのレベルじゃ恥ずかしくて見せられなかった。
だから、プログラミングに限らず新しいことに挑戦するときは、“完璧じゃない自分の作品を出せる場”を持つことで成長速度が変わると思うんです。
宮内
チャレンジングなネタをやり続けている野田さんが言うからこそ、説得力がありますね。
野田さん
野田ゲーはバグも多いしすぐ落ちるし、プロからみたら小学生レベルなんです。
ネタのときも実際に僕がプレイしているので、展開も毎回アドリブだけど、そんなんでいいんです。
楽しくモノづくりを続けるには、完璧なものに固執しないでまずは肩の力を抜いてアウトプットしてみることが一番大切なんじゃないですかね。
ネタのときも実際に僕がプレイしているので、展開も毎回アドリブだけど、そんなんでいいんです。
楽しくモノづくりを続けるには、完璧なものに固執しないでまずは肩の力を抜いてアウトプットしてみることが一番大切なんじゃないですかね。
「披露する場を持っておく」「完璧を求めすぎない」
これはプログラミングに限らず、新しいチャレンジをスタートする誰もが心得ておきたい言葉。
「M-1グランプリ」の決勝戦、マヂカルラブリーがチャレンジングなネタをやり切った理由が、少しだけわかった気がしました。
これからも、バグありで落ちまくる「野田ゲー」を楽しみにしています!
これはプログラミングに限らず、新しいチャレンジをスタートする誰もが心得ておきたい言葉。
「M-1グランプリ」の決勝戦、マヂカルラブリーがチャレンジングなネタをやり切った理由が、少しだけわかった気がしました。
これからも、バグありで落ちまくる「野田ゲー」を楽しみにしています!
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出典Youtube