書出しが表題とは異なりますが、今日は以前から気になっていた「元荒川の瀬替え*」箇所を探しに出掛けました。
*「元荒川の瀬替え」とは
元荒川は江戸時代まで荒川の本流だったが、埼玉県越谷市で当時は利根川の本流であった「古利根川」と合流していた為、豪雨の度に氾濫を繰り返していた。
その為、江戸幕府は荒川の本流を入間川系統へ「瀬替え」を行い、これに併せて利根川は千葉県の銚子へと人工的に水路を変えた江戸時代に於ける一大土木事業であったと記されている。
「瀬替え」の詳細は、下記URLから国交相サイトをご参照下さい。
さて、本題へと進めます。
スタート地点は埼玉県鴻巣市(旧吹上町)の旧中仙道「間の宿」
間の宿とは、「吹上は幕府公認の宿場町ではなかったものの、鴻巣宿と熊谷宿との間が長い為に主要の地として名付けられた」と案内に記載されていた。
さてまた、瀬替え箇所を目指して進みます。
道中の中仙道は荒川の土手に埋まってしまった様です。
中仙道の標識は一切なし。
東京湾まで、71km地点の標識
道中、蔵のあるお屋敷
中仙道との標識はないが、沿道には歴史ある家屋や寺院、庚申塔などの存在で、この道が旧道であったことが窺える。
更に旧中仙道を北上し、埼玉県天然記念物「ムサシトミヨ」の生息地に到着。
更に源流へと進む
源流? ムサシトミヨ保護センター(上記地図の赤ピン)は、ムサシトミヨ生育の為、地下水を汲み上げているらしい。
その保護センター前の河川状況
地下水である為か、とても澄み切った流れに観える。
未だ水温が低い所為か、生体反応ゼロ
ムサシトミヨ保護センターでは、ごく僅かの日程(第一、第三日曜日の9:00〜10:00)で飼育状況を見学出来るようです。
しかし、現在はコロナの影響によって休止との案内看板が掲載されていた。
さて、元荒川の「瀬替え」に話を戻します。
この保護センターの在る付近が瀬替え部分に当たるのか?
空撮で荒川の流れを見ても、その様に感じる。
但し、当時は豪雨の度に氾濫化し、その都度、水路が変わっていたとされているので、上記も定かではありません。
大凡の瀬替え箇所を調べて行きましたが、結果的に瀬替え箇所の形跡は確認できませんでした。
そこで、元荒川の本流があるので、そちらの様子を見に行きました。
本流を遡って進むと、、、
「元荒川起点」の石標
此処が河川管理上の起点らしい
更に流れの先があるので行ってみた。
此処から側溝が設置されており、枯渇しているものの、この部分が源流ポイントになるのだろう。
この源流ポイントから30m程度川下の部分
生活排水が流され、決して綺麗な水質ではない。
この状況から、現在における元荒川の水源は雨水と生活排水であることが分かる。
ここからの流れが、川下部分(上記画像)で保護センターからの清流?と合流し、更に幾つもの河川と合流して最終的には東京湾へと流れ込むのである。
現在の元荒川起点部周辺は、小川の様な流れではあるものの、当時は本流であっただけに川幅のある大河だったのだろうと思う。
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