『A』でも同じような値段設定ですが、佐竹さんレベルのタレントの値段設定としてはかなり安い。業界関係者のだれが見てもそう思うでしょうね。特に《希望》は女性側が金額を決められるので、佐竹さんかZ氏が設定しているんだと思います。安くすれば女性側の態度が悪くてもクレームになりにくいというメリットはありますが……」
「対償を受け、不特定の相手方と性交するのは売春行為」
性行為を伴うパパ活は、いわゆる「売春」、つまり違法行為には当たらないのだろうか。アトム市川船橋法律事務所の高橋裕樹弁護士は「対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性交することは売春行為にあたる」と解説する。
「売春防止法というのは、売春を禁じてはいますが、実際に処罰されるのは斡旋する人や場所の提供者です。つまり性的なサービスを提供している側(売春行為を行った当人)が処罰されることはない。そして、“買った側”も青少年でなければ処罰されないのが現状です。法律の精神としては“金銭が介在する性行為”を禁じているのですが、実際には取り締まりが難しい。パパ活は、法の網の目をくぐった非常に“グレー”な商売なんです。そのネーミングも、罪の意識を軽くして、個人間での売買春を行いやすくしている側面がある。非常に罪深い行為なんです」(同前)
また、交際クラブについては「出会いの場を提供するだけであれば、法的には売春斡旋には当たらない。しかし、《希望10》というように、性交渉の対価を暗号的に示した文言が、どこに記載されているかがポイントです」(同前)という。
懲役2年以下、5万円以下の罰金も
「売春斡旋か否かの判断基準のひとつに、性交渉の対価を運営側がサイトなどに記載しているかどうかがあります。例えば交際クラブのサイト内であっても、女性各自が管理しているプロフィール欄などに書いているのであれば、運営側は『女性が勝手に記入しているものなので、うちは関与していません』という逃げ方ができるでしょう。
しかし、今回のような営業メールがあるとすると売春目的が疑われます。ですので、周旋(売春婦派遣の仲介・あっせんなど)にあたる可能性がある。適用された場合は懲役2年以下、5万円以下の罰金が科せられます」(同前)