引き続き、4階の、『海の道~世界の海洋交流史~』の部屋から、「大洋を行き交った船」のコーナー。
このページは、主としてヨーロッパ帆船の紹介。
キャラックの大型模型を筆頭に、模型船やボトルシップが並ぶ。
ここで挙げた展示以外に、帆船の船型の系統図があり、これなんかはショップで販売して欲しいものの筆頭。
カラック船
主として15世紀後半に南西ヨーロッパで用いられた大型西洋帆船。
北方船(北海、バルト海)の特徴である横帆、船尾舵と南方船(地中海)の特徴である縦帆、平張り(カーベル・ビルド)を融合。
丸い船体、中央の大きなマストに横帆を張り、船尾のマストに縦帆、さらに船首のマストが登場してこれも横帆を用いた。
3本以上のマスト、各マストに複数のヤード、バウスプリットを備えたシップ(全装帆船)の基本型。
スペイン、ポルトガルではナウ(ナオ)、と呼ばれた。
ボトルシップ3種
上、北ヨーロッパのヴァイキング船。1/120。
中、南ヨーロッパのカラベル船。1/200。
下、ヨーロッパのガレオン船。1/200。
ヴァイキング船は9~10世紀のもの。
ここに挙げたのは船首と船尾が同じ形をした前後対象船型(ダブルエンダー)で、交易船として用いられた船体の丸いクナールという船型。
1本マストの縦帆で船体の片側に2~3本のオールを備える。舵は北方船に一般的な右舷船尾で、このために左舷はポート、右舷はスタボードと呼ばれるようになった。
甲板はなく、竜骨を持ち、鎧張り(クリンカー・ビルド)多数の肋骨構造を持ち、強くて軽い。
カラベル船は12~13世紀に登場し、14世紀から外洋船に。
アラブの船の影響を受けた縦帆、平張り(カーベル・ビルド)の丸い船体と船首、四角い船尾、2~4本のマストで、横帆縦帆の併用もあり。
より大型のキャラックに対し、小型で旋回性がよい。
ガレオン船は16世紀から17世紀一杯まで大型西洋帆船の典型でキャラックの後継となる。
キャラックより細長く、速力や操船性能が優れる。
一本の帆柱に複数のヤードを持つのが一般的となり、トップスルは大きくなって推進の主力となっている。
16世紀にできたバウスプリットにかけたスプリットスルは比較的早い時期のガレオンの特徴。
船尾楼は高く、彫像や絵等で華やかに装飾された。
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||