なにわの海の時空館外観
最寄のアジアトレーディングセンター駅、コスモスクェア駅から歩いて10分ほど。
駐車スペースは多数あるが一回800円で、時間制限はなし。
そもそも周辺になんにもないのでこれでいいのだろう。
館外にはなんにもないが、ドームが目立つ。
復元船『なにわ丸』を台座において、回りをすっぱりドームで囲んで博物館にしている。
つまりこの船を外に出すには建物を壊すしかなく、なんだかとっても残念な気がする。
4階の、『海の道~世界の海洋交流史~』の部屋
以下、(1)~(3)はこの部屋の展示から。
西洋帆船関連のデータは、ほぼこの一室に集中している。
実体験型の展示方法が嬉しい。
大航海時代の貿易、航海用具、帆船模型、船や地図の発達などの展示品が並ぶ。
「変化した世界観」として、プトレマイオスの地図(2C)、ヘンリックス・マルテルスの世界図(1490)、カンティノの地図(1502)、バティスタ・アグネスの世界図(1543頃)の展示。
「海上交易のあけぼの」として、ファニキア、ギリシャ、東アジア、インド、ローマ、東南アジア、中央・西アジアの交易船の図。
「にぎわった海洋都市」として、ゴア、ホルムズ、カリカット(コジコーデ)、マラッカ、マカオの各港の絵や古地図。
そしてこのページで紹介する、「航海術の発達」。
各種航海道具が展示され、天井には時間にあわせて回転する大阪の夜空の部分があり、クロススタッフと六分儀で緯度を測ったり、ノクターナルで時間を調べたりできる。
上の写真の真中にあるのがクロススタッフ、その右は六分儀。
どちらも試してみると、1,2度の誤差内で測定できる。
(もっとも六分儀は、数分以内の誤差に収めるのがプロってものらしいが…。)
クロススタッフは紀元前400年ごろのカルディアの天文学者が利用していたといい、十字架に似ていることから「ヤコブの杖」と呼ばれた。簡便で精度が高く、コロンブスも愛用した。
四大香辛料
大航海時代にもっとも大きな影響を与えた、シナモン、ナツメグ、クローブ、コショウの展示。
写真、摘果後乾燥して商品となった実、さらにそれぞれ砕いた粉末がストックから出てきて、味や匂いを体験できる。
アストラローベ(全円儀)
中東の天文学者によって紀元前80年頃から記録が残されている天体観測具。
元々は占星術で用いられるもので、太陽、月、惑星、主要な星の位置までわかるすぐれもの。
ヨーロッパには13世紀の初め頃伝わって、航海用には1480年に天文学用のものを簡単に改造して用いたのが始りとされる。
しかし揺れる船の上で用いるには適さず、コロンブスにケチョンケチョンにけなされている。
きっと恐ろしく高価だったろうが、お金を出せばいいというものではない典型。
コードランド(四分儀)
言ってみれば半分に切った分度器。
安直に理解しやすいので、アストラローベより好評だったが、直線部が長く取れるクロススタッフに正確さで引けを取った。
後バックスタッフ、八分儀を経て、現在では六分儀がこの役目を果たしている。
ノクターナル
16世紀頃には広く用いられていた。
北極星と、北極星を指す北斗七星の二つの星とがなす角度から、時間を調べる道具。
当然、経度によって異なり、ここにあるのは大阪に合わせてあって、天井の星座盤を使って自分で時間を調べることができる。
一般にはグリニッジ標準時に合わせてあり、船の現在位置の経度によって補正する。
何度かやってみて、なれれば10分位の誤差に収まった。
結構使い勝手がよい。
いずれ自作してみたい道具。
トラバースボード
15~16世紀から19世紀末まで用いられた、船の向きと速度を記して次の当直に伝えるためのボード。
誰でもわかりやすく、波を被りやすい帆船で貴重な紙を節約し、ログ(航海記録)をつけるために多大な貢献をした。
30分用砂時計を置換える度に、方位と日付を示す盤面にピンを差し込み、進路と推定速力を記録した。
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