概 要
『カラミティ』は、2019年ようやく日本公開され、その輪郭線のない美術的な画風と、リアルな表現で話題を集めたのフランス・デンマーク産アニメ『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』の監督であるレミ・シャイエ監督による最新作です。
2020年春、コロナ禍を回避して完成した本作は、アニメーションの最高峰の映画祭であるアヌシー国際映画祭にてコンペティション作品10作品に選定され、見事クリスタル賞(グランプリ)を受賞しています。アヌシーにてワールド・プレミア上映後、各国映画祭を巡回、本国フランスで年内公開が予定されています。制作スタジオとスタッフも前作『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』の主要メンバーが再集結しており、早くも各国から期待が高まっている作品です。
あらすじ
『カラミティ』は、西部開拓史上、初の女性ガンマンと知られるマーサ・ジェーン・キャナリーの子供時代(12歳)の物語です。マーサは家族とともに大規模なコンボイ(旅団)で西に向けて旅を続けていますが、旅の途中、父親が暴れ馬で負傷し、マーサが家長として幼い兄弟を含め、家族を守らなければならない立場になってしまいます。普通の少女であったマーサは、乗馬も、馬車の運転も経験がありません。
そんなマーサは、少女であることの制約に苛立ち、家族の世話をする義務をよりよく果たすために少年として服を着ることを決心します。女性は女性らしくという時代にあって、マーサの生き方は、古い慣習を大事にする旅団の面々と軋轢を生みます。更にマーサを野獣からの危険から救ってくれた中尉をコンボイに引き入れたことで、盗みの共犯の疑いまでかけられてしまいます。そして・・・。
日本語吹替え版キャスト
伝説の女性ガンマン、カラミティ(厄介者)・ジェーンの少女時代。困難に立ち向かいながら自立していく主人公マーサ・ジェーンには、Youtuber・モデルでも活躍中の福山あさき。昨年公開のルーマニア・フランス産アニメ『マロナの幻想的な物語り』(主役の犬の声:のん)において演じた、“通行人”からの大抜擢となります。少女から芯の強い大人の女性への変貌を新人ならでは思い切った演技で演じています。

マーサ・ジェーン CV:福山あさき
マーサの妹レナ役には「アイカツフレンズ!」の松永あかね、幼い弟エリージャには「あそびあそばせ」の木野日菜、マーサの親友イヴに木戸衣吹が配されました。マーサのライバルのイーサンに畠山航輔、その父親でマーサを追い込む旅団長アブラハムには杉田智和、イヴの父親には上田燿司と人気ベテラン声優が脇を固め、また浅水健太朗、成澤卓、前内孝文といった『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』でおなじみの声優陣も顔を揃え、楽しみな布陣となっています。

(左から)レナ CV:松永あかね エリージェ CV:木野日菜 イヴ CV:木戸衣吹 イーサン CV:畠山航輔

(左から)アブラハム(旅団長) CV:杉田智和 イヴの父 CV:上田燿司
物語り後半の大事なバディ(仲間)役には『マロナ……』の端役に起用した際、そのコミカルな表現力をかわれ林瑞貴が抜擢されました。福山あさき、林瑞貴両名の“端役からの大抜擢された”新人による珍道中の掛け合いシーンも見逃せないポイントとなっています。