新型コロナウイルス感染のリバウンド回避の鍵の1つが、若い世代の行動。

5日の会見で、菅首相が言及した、若い世代にも届ける広報。

9日から、ある政府のメッセージが流される予定になっているが、その制作現場に、FNNのカメラが入った。

2月21日に行われていたのは、政府が若者にコロナ対策を呼びかけるためのCM撮影。

監督も役者も、そして企画したのも、みんな20代。

普段は内閣官房でコロナ対応にあたり、今回の企画を立案した鬼頭真沙美さん(26)は、「若者のコロナ対策について、前向きに取り組んでもらいたくて。省庁内の若者からやっていこうと」と話した。

今回、政府が若者に特化したCMを作ったのには、わけがあった。

政府が緊急事態宣言を再び出した契機となったのが、年末年始のクリスマスや忘年会などでの若者の感染拡大。

「政府の呼びかけが、若者に響いていない」。
こうした問題意識は、若手職員も同じように感じていた。

内閣官房・広報担当の太田瑛介さん(24)「従来の政府広報のやり方では、テレビや新聞がメインの媒体で、若者が興味を持つようなリーチの仕方(届け方)が難しかった。そこで、目を引ける広報をしないといけないというのがあった」

また、5日の記者会見で、菅首相も若者世代への広報について言及した。

菅首相「今後、テレビコマーシャルのほかに、SNSや動画も活用し、若い世代にも届くよう、広報に力を入れていきます」

そこで今回、若者の目に触れやすいLINEやインスタグラムなどのSNSや、渋谷などの街頭ビジョンで流すCMを作ることに決めた。

最もこだわったのは、せりふ。

夢の実現や恋人や友人との時間といった、若者ならではの欲求を満たすために、最大限に自分なりの予防行動をとってほしいというメッセージになるよう、工夫したという。

出演した、インスタグラムで25万人を超えるフォロワーを持つ、若手人気モデルの紺野彩夏さん(21)。

「non-no」モデル・紺野彩夏さん「自分はどういうもののために対策を頑張るのかを、もう1回思い直すきっかけになったらいいなと」

内閣官房・コロナ担当の鬼頭真沙美さん「協力してくださっている方々のほとんどが、“もうしんどい”と思いながら、日々生活している状況。この先も、もう少し対策が必要なので、(対策をしようと)前向きに考えてほしいなと」

9日から、インターネット広告や東京、渋谷や新宿などの大型ビジョンで公開予定。