ジャパンライフの新たな契約形態「リース債権販売」にご注意!

1,新たな契約形態 リース債権販売

平成29年11月17日に,3回目の行政処分を受け,業務提供誘引販売についても新規勧誘等の業務停止となったジャパンライフ株式会社。

その後,新規勧誘ができなくなった業務提供誘引販売に代えて,新たな資金集めの手段として「リース債権販売」という契約形式を始め,顧客を勧誘しています。

規制逃れのため,契約形式は変えていますが,契約金額(額面額)に対して年6%の割合による収入が,月々得られるということで勧誘する実質は変わっていません。

2,リース債権が実在するか?

ジャパンライフが有するリース債権の譲渡を受ける,ということであれば,そもそもジャパンライフに対してリース債務を負っている人がいなければなりません。しかしジャパンライフの製品をリースで使っている,という人が一体どれほどいるのでしょうか。ジャパンライフの契約者の方は,自分の周囲でどれくらいジャパンライフの製品の何年にもわたるリース契約をしたという人がそんなにたくさんいるのか,考えてみれば分かると思います。

レンタルオーナーという契約形態であった時も,購入した商品をレンタルユーザーにレンタルする,レンタルユーザーが殺到しているとしてジャパンライフは顧客を勧誘していました。しかし,消費者庁の立入検査で磁気ネックレスについてオーナー契約数の1割程度しか実際にはレンタルユーザーがおらず,レンタル事業の実態が相当希薄であったことが後に判明しました。

3,リース債権についてのリスク

また,実際にリース債権が販売するに足るだけあったとしても,月々のリース債務の支払いをするのはリース債務者ということになり,リース債権を買うとリース債務者の信用リスクを負うことになります。そのような点の検討や判断を一般の方ができるでしょうか。

月々の支払いがリース債務者からされる仕組みになっているのか,ジャパンライフからされる仕組みになっているのか具体的な点は不明ですが,ジャパンライフから支払いがされるのであればリース債権販売という仕組みからしておかしな話です。しかし,もしジャパンライフから支払いがされるような仕組みであれば336億円の債務超過状態にあるジャパンライフの倒産リスクも負うということになります。

4,まとめ

このようにジャパンライフが新たに始めた「リース債権販売」についてはその実態は不明で少し考えても疑問やリスクが多々あります。勧誘を受けた方は,契約をしてしまう前に,慎重にこれらの点を考えてみてほしいと思います。

ジャパンライフ被害対策中部弁護団

ジャパンライフ被害対策中部弁護団

消費者庁から4度の一部業務停止命令の行政処分を受けたジャパンライフ株式会社とのレンタルオーナー契約・業務提供誘引販売契約に関する被害の回復及び防止を目的として,中部の弁護士によって組織された団体です。