1980年代から総額1兆円ともされる消費者被害が繰り返されてきた「販売預託商法」(オーナー商法)を原則禁止する預託法改正案の詳細がわかった。罰則を「5年以下の懲役か500万円以下の罰金」とし、現行で最も重い「2年以下の懲役か100万円以下の罰金」より重くする。「無許可」の営業は組織犯罪処罰法の対象になり、悪質商法を規制する消費者庁所管の法律では初めて犯罪収益の没収が可能になる。

 政府は5日に預託法改正案を閣議決定し、今国会中の成立を目指す。

 販売預託商法は、事業者が販売した商品を顧客から預かり第三者に貸すなどして得た運用益を配当すると約束して消費者から多額の金を集める商法。豊田商事事件や安愚楽牧場事件、ジャパンライフ事件など大規模な消費者被害を繰り返してきた。