1話 過去を見つめる
街が静まり返った夜10時
周りに街灯はなくただただ暗いだけの場所になっていた
その中で唯一光を発している場所があった
ぽつんとたった一軒家だ
しかしその家のベランダからひとつ細い煙が立っていた
煙りをたてている人物は悲しそうな顔をしながら煙を立てているもの、タバコを咥え1人ぼんやり夜空を見つめていた
田んぼに囲まれているその家からは特徴的なものは見えず、その闇の中にひとつ明かりを灯しているだけだった
その煙草を加えてるのが俺、名前は蘭歳裕樹高校2年だ
近くの高校に通っている平凡な高校生だ
むかしは色々やんちゃをしたが今はまともになった、と思う
何故こうしているのかとゆうとある人を思い出すためである
振り向いてくれた女の子の中で唯一俺に愛情と恋愛の2つを教えてくれた人物だ
その子とは遊園地からの幼馴染でよく遊んでいた
その子がとても好きだった
好きで好きでたまらず小学校3年生の時、告白をした
その子は快く頷き承諾をしてくれた
とても嬉しかった
その喜びを表現するのはとても拙い頃だったのではしゃいでいた
それから2人で帰り、2人で遊び、2人で好きと言い合った
同級生の中で大人びていた彼女はこう言っていた
「私を好きでいてくれてありがとう、私も好きだったんだ~」
「私は好きの上の愛してるを聞きたい、心から思ってくれたら言ってね」
「恋愛って難しいね、好きって伝えるだけで恥ずかしいのに愛してくるって言うのは私にはまだ早いみたい」
こういっているのを聞いて俺は努力した
ネットも持っていない時代だったから親に聞いて見たり先生に聞いてみたりして理解しようとした
それから数年経ちある時
「あ、あのさ、明日って、休みだよね」
と彼女が俺にいってきた
「うん、そうだね、いや~休みの日はのんびり出来ていいからな」
「明日さ、あそびにいかない?」
俺はビックリしつつ振り向きながら答えた
「え?ほんとに?やったー!!一緒に楽しいことしよ!」
「うん、初めてのデートなんだし頑張って海の近くまで行ってみよ?」
俺は嬉しくなり飛んで喜んでいた
「うん!いってみよ!僕、初めてなんだ、海見るの」
「私の家の近くは海だから毎回見てるけど裕樹くんはもう少し田舎の方だったよね」
「学校もうちの近くだし田舎暮らしはのんびりしてていいよほんとに」
「前の家は裕樹くんの家の近くだったもんね」
と、こんな会話をしながら二人で帰って彼女の親の迎えをたくさん待ちながら楽しく過ごした
「またね明日ー」
「うん!またあしたー」
元気に手を振りながら見えなくなるまで振り続けた
俺は急いで家に帰ってすぐ寝た
しかし明日が楽しみで寝付けずにいたが目を閉じていたら次第に眠りに着いた
次の日、俺は珍しく早く起きて今日の支度をした
そしたら母親に
「なんでそんなにいそいでるの?」
「今日はデートなんだー」
そう答えたら母はニコニコしながら
「あら、そうだったのー、頑張ってね」
と言ってくれた
「うん、それじゃあいってきまーす!!」
「はい、行ってらっしゃい」
急いでいつも二人で迎えを待っている場所に向かった
着いた頃にはもう彼女は親と待っていた
「あら、来たわね、じゃあ裕樹くん行くわよ」
と車に乗り海が見えるところまで行き眺めのいい高台に登った
「じゃあお母さん下で待ってるからごゆっくり~」
「もう、す~ぐそう言うことゆうんだから///」
と、珍しく照れながら母に喋りかけていた
「まぁ、元気そうなお母さんでいいね」
「うん、元気だけが取り柄だけどね」
と、笑いながら返した
「じゃあ行こうか」
「おう」
二人で高台に仲良く登った
登る時には会話はなく緊張しているのか二人とも体を固くして歩いた
上に着くと街が綺麗に見え海も見えていた
「綺麗だね」
「うん、そうだね」
この会話だけで俺は満足してしまった
とても甘い時間であった
止まってもいいと思ってしまった
少ししてふとすると彼女がこちらを向いて何か喋ろうとしていた
「あ、あのさ…もう2年になるよね付き合って」
「そうだね、もう2年になるのか長くて短いようだったね」
「うん…あのさ、あの、その、これ、あげる」
顔を背けながら渡してくれたそれは黒い珠がついた数珠だった
「これくれるの?」
「うん、プレゼントだよ///」
少し顔を赤らめる彼女はとても綺麗だった
「ありがとう!すぐ付けるね!」
嬉しかった俺はすぐ袋から出して右腕につけた
「すごいすきなんだ黒」
「うん、全部知ってるからね裕樹くんの事だったら」
「ありがとう!」
感謝の意を述べながら彼女を抱きしめた
「ちょ、恥ずかしいからやめよ?///」
「誰も見てないから大丈夫だよ」
顔を赤らめながら拒否をしているが抵抗するでもなく身を任せていた
二人で楽しく時間を過ごした。とても楽しかった
着いたのは昼過ぎだったのでそろそろ帰ろうとしたその時悲劇が起こった
「な、なに?!」
「やばいやばい!!」
地面が大きく揺れた
地震だ
地震の中彼女を抱きしめなら揺れが収まるのを待った
「なんだったの…?」
「分からない…でも逃げよう」
急いで階段を降りている時にそれはおこった
もう一度前よりずっと大きい揺れが起こったのだ
階段を先におりていた彼女はしゃがみをしたが手すりがなかったので下まで転げ落ちた
「くそっ、揺れが大きくて行けない…」
まだ揺れている地面を睨みながら俺は収まるのを待った
収まった瞬間おれは誰よりも早く下った
階段下で倒れている彼女を抱き上げながら必死に呼んだ
「大丈夫?ねぇ、大丈夫?」
彼女は途切れ途切れの声でこう答えた
「だい、じょうぶ、だよ?だから、いそいで、にげ、よ?」
そう答える彼女を抱き上げ一生懸命に彼女の親のところまで走った
「ねぇ、さっき大きい揺れがあったけど大丈夫?」
「俺より大変な人がいるから急いでいこ!!」
彼女の母は俺が抱いている彼女を見て顔を真っ青にして急いで車に乗せて病院にひた走った
それからは地獄だった
津波が来て山を跨いだ病院は大丈夫だったが大量の死者、大量の行方不明者が出た
俺はそれより彼女の無事を祈った
生きててくれ生きててくれと祈り続けた
その時間は1分が数時間のように感じられた
とても長かった
医師が治療室からでてきた
俺は彼女が助かったと思った
しかしそんなに現実は甘くなかった
彼女は息を引き取った
とても悲しかった、とても辛かった、それより近くにいて助けられなかった自分を攻めた
津波で交通機関が停止して帰れない日々が続いた
その時間で自分を責め続けた
彼女の母は励ましてくれた
しかし俺はそれでも自分を責めた
なんで助けられなかったのか、じぶんが死ねばよかったと
家に帰る頃には俺は気が病んでいた
小学校はその事でくらい日々を送った
中学ではグレてヤンキーになって彼女を作っても満たされず喧嘩をし番長になった
それでも俺の心は満たされなかった
高校に上がる頃には落ち着いて考えられるようになったきた
必死に勉強をしこの高校に受かった
家から少し遠くの高校だ
中学校からはとても遠くのところを選んだ
自分を見つめ直して明るくなるために
それからは楽しかった
クラスメイトとは仲良く楽しい日々を送った
しかしまだ中学で始めた煙草は止められず高校では真面目に生き高校から出るとヤンキーになっていた
身体も鍛えていたので喧嘩を売られても勝った
楽しかったが家に帰るとこうやって黄昏れるのだ
親も公務員なので止めさせようとしたがやめれなかった
また楽しい日々を高校に求めるのだ
そう、あの時の傷を癒すために
初めて書いたのでおかしいところだあったら教えてください
のんびり投稿していくのでお付き合い下さい