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意外に複雑な「careful」の使い方|前置詞はどれを使う?[of/with/in/about]

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英語で注意を促したり相手を気遣うときに使う際の表現に、みなさんもよくご存知の「Be careful.(気をつけてね)」というものがあります。

日常的によく耳にするこの「careful」という形容詞ですが、実は意外と奥が深く、「どんなことに気をつけるか」によって伴う前置詞が多彩に変化します。

今回は「~に気をつけて」と言いたいときにどの前置詞を使うのが最適なのかを解説します。

「careful」を使った「気をつけて」の表現

「careful」という単語は英語学習でも比較的初期の段階で学ぶことになる基礎的な形容詞で「気をつけて・慎重で」というような意味を持っています。

相手に注意を促したり、身を案じて心配する際に使う「Be careful.」は映画やドラマでもおなじみの非常によく使われるフレーズですね。

しかし「careful」を用いて「何に注意するか」という気をつける対象を含めるときには注意点があります。
なぜなら「careful」が対象を指定する際に伴う前置詞はたいへん多くの種類があり、どの前置詞を使うのが適切か分からなくなってしまう方も多いようです。

「careful」とセットで使われる前置詞など

  • of + 名詞
  • with + 名詞
  • in + 名詞
  • about + 名詞
  • on + 場所/日時など
  • not to do(不定詞)
  • in doing(動名詞)
  • that節
  • WH節

このように「Be careful ~」という表現はて様々な構文があり、気をつける対象によって使い分ける必要があります。

次の章でそれぞれの使い方を詳しく見ていきましょう。

「careful」で使う前置詞はどれ?

「careful」とともに使われる前置詞などの語句には様々ものがあります。

しかし使われる前置詞の種類によってニュアンスは多少異なるものの、実際にはその違いというのは非常に軽微で曖昧な場合も多々あります。
また、話す人によってもその感覚が微妙に異なっていることもありますので「careful」に使う前置詞についてはあくまで目安として考えあまり過度に意識し過ぎないことも必要かもしれません。

[of] ~に注意して ~に気を配って

物や人など名詞を対象にする場合は「of」を使って「Be careful of 名詞」の形にします。

Please, be careful of wild animals.
野生動物に気をつけてください。

また、この「of」もしくは「about」を前置詞に使用した場合は「注意する」というよりは「気を配って・大切にして」に近い意味になることもあります。

He is careful of his appearance.
彼は身なりに気を配っている。

「注意して」と「気を配って」のどちらの意味で捉えるのが適切かは状況によって判断しましょう。

[with] ~の扱いに気をつけて

何か対象の「取り扱いに気をつける」というニュアンスを出したい場合は「with」を前置詞に使います。
危険な道具や壊れやすい物に対して使うことが多いです。

Be careful with a chain-saw.
チェーンソーの扱いには気をつけて。

[in] ~に慎重になって

「注意する」というよりは「慎重になっている」というニュアンスを出したいときには「in」を使うことができます。

He is careful in his way of speaking.
彼は話し方に気をつけている(慎重になっている)。

このように「慎重で」というニュアンスを表す際に前項でご紹介した「with」を使う場合もあります。
「in」と「with」をどう使い分けるかというと、明確な定義はありませんので厳密にこだわる必要はないでしょう。

[about] ~を大切にして ~に気を配って

「of」の項目でも解説しましたが、「about」を使うとより「大切に思っている」ニュアンスが強くなります。

I'm careful about eating habits.
私は食生活を大切にしている。

「careful」の前置詞を訳す際は「注意している」「慎重になっている」「大切にしている」など多くの表現があります。
とはいえ実際には広い意味で「気をつける」というように理解しておけば困ることはありません。

実際の会話などでは前置詞の種類はそこまでこだわらずに前後の流れから自然に解釈するのがよいでしょう。

[on] 場所や日時などを表す

特定の場所や特定の時間に気をつけてと言いたい場合は「on」を使いましょう。

be careful on the way home.
帰り道では気をつけてね。

Be careful on Friday the 13ths.
13日の金曜日には注意して。

「階段に気をつけて」と言いたいような場合、階段は「物」と「場所」どちらにも捉えることができますから「of」と「on」どちらを使っても問題ありません。

厳密に言えば日本語に訳す際に「階段に気をつける」「階段では気をつける」のような微妙な違いありますが、特殊な状況を除けばそのような微妙な違いを意識する必要は無いと言えるでしょう。

[not to do] ~しないように気をつけて

「be careful not to do」というように不定詞の否定形を使うことで「~しないように注意する」という意味になります。

不定詞を使った形は通例で否定形のみが使用され、肯定の内容を伴うことはありません。

Be careful not to fall asleep during class.
授業中に居眠りしないように注意しなよ。

[(in) 動名詞] ~するときは気をつけて

「in」と動名詞を組み合わせて「~するときは気をつけて」という表現ができます。

しかし一般的にこの前置詞「in」は省略されるのが普通で「be careful doing」の形で使用されます。

Be careful (in) swimming in the sea.
海で泳ぐときは注意しなさい。

[that節] ~(となるよう)に気をつけて

「careful」の後に「that節」を置くことで「~(that節の内容)となるように気をつけて」という意味になります。

Be careful that you don't drop the vase.
花瓶を落とさないように注意してね。

You must be careful that the livestocks don't run away.
家畜たちが逃げ出さないよう注意しなくてはいけませんよ。

ここではthat節の文章の否定と肯定を逆にしてしまわないように注意が必要です。

日本語的に考えると「花瓶を落としてしまうこと」に対して注意を払うので節の内容を「that you drop the vase」としてしまいそうになりますが、これはよくある間違いです。

正しくは「that節の内容になるように注意する」という文章構成にしなくてはいけないので「that you don't drop the vase.」となります。

[WH節] ~(節の内容)に気をつけて

「careful」の後には5W1Hを使ったWH節を置くこともできます。

この構文はまれに「of」「about」などの前置詞を伴って使用される場合がありますが、通例では前置詞は使用しません

You should be careful what you say.
あなたは言葉に気をつけるべきですね。

Be careful when you cross the street.
通りを横切るときは注意しなさい。

まとめ

「Be careful.(気をつけて)」は日常的にも馴染みのあるフレーズですが、気をつける対象を指定する際の前置詞には多くの種類があります。

「careful」は前置詞句だけでなく「that節」や「WH節」など様々な語句を伴うことが可能で非常にたくさんの用法を持っています。

of ~に注意して ~に気を配って
with ~の扱いに気をつけて
in ~に慎重になって
about ~を大切にして ~に気を配って
on 場所や日時などを表す
not to do ~しないように気をつけて
(in) 動名詞 ~するときは気をつけて
that節 ~(となるよう)に気をつけて
WH節 ~(節の内容)に気をつけて

使われる前置詞の種類によってニュアンスは多少異なるものの、その違いを特に気にせずに使用されていることも多く、人によって感覚に違いもあります。

別の前置詞を使った場合にも実際的な意味はほとんど変わらない場合も多いので、どの前置詞を使用するかについては、あまりこだわりすぎないようにしましょう。

 

 

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