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新宿オペレッタ劇場27

2021-01-18 11:13:17 | オペラ
1月17日(日)の夕方に新宿文化センターの小ホールで、新宿オペレッタ劇場を見る。27回と書いてあるので、調べてみると、2001年から始まったとある。年に1~2回公演をしているようだ。今回はガラ公演だが、作品の上演も過去にはやっている。それにしても20年も続いているのはすごいことだと思う。今回はコロナのために入場定員を半分に絞ったこともあり、チケットは完売となっていた。出演者も観客もこの20年間一緒にやってきたムードで、どちらも高齢化を隠せないムード。

入ると椅子の上にプログラムが置いてあるが、プログラムの表紙はドイツ語となっていて、ウィーン好きのオペレッタ企画だという気がした。プロブラムは2部に分かれており、1部はシュトルツ、スッペ、ベルテの後に、シュトラウスの「ジプシー男爵」から6曲がうたわれた。10分間の休憩を挟み、後半はシュトルツ、ライモンド、カールマン、レハール、ツィラー、ベナツキーなどの曲。オペレッタは結構知っているつもりだったが、かなりマイナーな作品からも曲が選ばれているので、知らない曲がたくさんあって驚いた。かなり、マニアックな人の選曲だと感じたが、どれも美しい曲で堪能した。

伴奏はピアノだけだが、簡単な衣装と小道具で曲のムードを出していて、ちょっとした振り付けもあるので楽しめる。いろいろな曲がうたわれるので、どんな話のどんな曲なのか気になるが、驚いたことに全部日本語に訳して歌われたので、まあ、聞いていれば何をうたっているのかわかるのはありがたい。さらに知りたい人は、配られたパンフレットを読めば、どんな作品のどんな場面で歌われるのか書いてあり、よくわかる。だが、残念なことに、A4版横書きで、52文字/行、60行/ページぐらいに詰め込んであり、ほとんど禁止的なほど読みにくい。2段組みにして行内文字数を少なくするのと、行間を1.5倍以上に取らないと、老人には読めないのではないだろうか。

解説は詳しいので感心したが、古いドイツ映画の題名が『僕の心は君のもとへ』となっていて、首を傾げた。ヤン・キープらとマルタ・エッゲルト夫婦の出た1934年の作品となっていたので、調べてみたら、日本公開題名は『唄へ今宵を』だった。確かにドイツ語題名を直訳すると「僕の心は君のもとへ」となるが、ドイツ語題名までは覚えていなかったので、ちょっと戸惑った。それでもマルタ・エッゲルトの美しい姿を思い出して、一人でうれしくなる。

それでも、最近はなかなか聞かれなかったオペレッタの名曲を堪能した。なんとなく、ムードとしては戦前の浅草オペラみたいだなという感じ。

コロナで食堂は早く閉まってしまうため、家に帰って軽い食事。コールスローサラダと、作り置きのチキン・カレー。飲み物はヴァン・ムスー。
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