調理場を離れた老舗とんかつ店主「味見が出来ない」再陽性1年も続くコロナ後遺症
キツネ色に揚がった、とんかつ。こうばしい香りが広がります。厨房を見守るのは、旭川市で50年近くとんかつ専門店を営んでいる伴野忠孝さんです。
自ら調理場に立って秘伝の味を守ってきましたが、新型コロナウイルスに感染した影響で、次の世代に引き継ぎました。
(伴野忠孝会長)「味見とかしていた。それができなくなったので、後遺症が出てから」
伴野さんは1年近く「コロナ後遺症」と闘っています。休憩の楽しみはコーヒーだといいますが。
(伴野忠孝会長)「匂いはしないんです。おいしいのが感じないんです。味見をしたりすることでその良しあしがわからない」
好物のミカンを鼻に近づけてみても。
(伴野忠孝会長)「(匂いは)しないですね」
伴野さんは去年3月「再陽性」が確認されてから味と匂いを感じ取ることができなくなりました。
耳鼻科から出される処方薬を飲んでいますが、いつ治るのか不安を隠せません。
(伴野忠孝会長)「改善されるならいいけど、改善されないままになったら、人生の中の食事という楽しみが最大のものだと思う、これがわからないのはつらい」
去年秋に調理場を離れた伴野さん。後遺症のほかにも今後のワクチン接種に不安を抱いています。
(伴野忠孝会長)「1回免疫力が出てきた中で(新型コロナに)感染した人間が接種していいものか、問題なければ(接種を)受けたい」
いつ日常生活を取り戻せるのか。一日でも早く治療法が見つかることを願っています。
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