ファイザー製ワクチン、コロナ禍終息もたらす可能性-研究
Naomi Kresge、Jason Gale-
昨年12月から今年2月までにワクチン接種した人を未接種者と比較
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2回接種した人の94%に発症を防ぐ効果が示された
米ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルス感染症(COVID19)ワクチンの圧倒的な有効性がイスラエルで約120万人を対象とした調査で示された。この結果は、ワクチン接種でコロナ禍が終息する可能性を示唆していると公衆衛生の専門家は指摘した。
昨年12月20日から今年2月1日までにワクチンを接種した59万6618人を対象にそれぞれ未接種者と比較した調査で、2回のワクチンを接種した人の94%に感染症発症を予防する効果が示された。その約4分の1は60歳以上だった。イスラエルのクラリット研究所と米ハーバード大学のチームによる調査結果が米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)」に24日掲載された。
ニューサウスウェールズ大学(シドニー)のライナ・マッキンタイア教授(バイオセキュリティー)は「集団免疫が可能になるかもしれないと期待を与えるようなワクチンだ」と語る。イスラエルで示されたような有効性の水準なら、人口の約60-70%にワクチンを投与することで感染や発症、死亡を十分防げるはずだとの見方を示した。同教授は今回の研究には関与していない。
2回のワクチン接種を受けた人は、70歳以上の高齢者層でもより若い層と同様の予防効果が得られた。高血圧や糖尿病など他の疾患を3つ以上抱える人では効果がやや低下しかねない兆候があるものの、2回目の接種から7日後の予防効果は89%だった。
大部分の人については、初回接種から2-3週間後の著しい有効性が既に示されている。
報告書の共著者で、ボストン小児病院とハーバード大の予測医学グループのディレクター、ベン・レイス氏は「現実の世界でのワクチン有効性を測ることができる」と述べた。
原題:
Pfizer-BioNTech Shot Could Help End Pandemic, Israel Study Shows(抜粋)