背乗り

背乗りの意味と実例~実話3例や見分け方まとめ!過去の凶悪事件も紹介

はじめに

近年「背乗り(はいのり)」による凶悪事件が相次いでおり、背乗りを見分ける方法を知っておくことで被害者になるのを未然に防げるかもしれません。

 

今回は背乗りの意味、実例・実話を3例、見分け方などをまとめてみました。

「背乗り」の意味とは

 

「背乗り(はいのり)」は「戸籍ロンダリング」の一種

 

 

犯罪歴を抹消するために、他人になりすまして養子縁組制度を利用し戸籍をまっさらな状態に戻す「戸籍ロンダリング」は、よく暴力団関係者が利用する手口で、「背乗り」もその一種です。

 

「背乗り」は元々ソ連の情報機関が得意としていた工作の手口であり、ソ連と密接な関係にあった北朝鮮も、その方法に習って「日本人拉致事件」を働いたと言われています。

 

北朝鮮工作員は日本人を拉致して本国に送還し、自身は拉致被害者になりすまし、日本で工作活動を行っていました。

 

また、日本人の信用度の高さを利用して、韓国やその他の国への旅券を得るためにも利用していました。

 

北朝鮮対外連絡部に所属した元工作員は語る。

 

「拉致の目的は、連れてきた日本人に工作員教育をして、再び日本に送り返すためでした。もし工作員に適していなければ、対日工作員に日本語を教える教師や日本語の資料整理などに従事させました。拉致した日本人たちの身分は、北朝鮮工作員が日本に浸透するときに使う計画だったはずです」

身分の利用。これは「背乗り」と呼ばれる手口だ。

 

引用:現代ビジネス – 北朝鮮拉致問題と背乗り(ハイノリ) 第3回 公安警察vs.北朝鮮工作員「ナミが出た!」

 

「背乗り」のターゲットは、主に身寄りの無い孤独な人で、失踪しても跡がつきにくいことから、独身の一人暮らしの人なども狙われやすいようです。

 

なお、北朝鮮工作員によれば、日本は他国に比べて「背乗り」をはじめとした工作活動が容易な環境にあることを明かしています。

 

「韓国への潜入は警戒が厳しく、命がけだった。しかし日本は在日朝鮮人の手助けもあるから簡単だった」

 

当時を知る在日朝鮮人の一人は、「工作員たちは『新潟に煙草を買いに来た』と言って気楽に出入りしていた」と、日本の無警戒ぶりを指摘する。

 

引用:現代ビジネス – 北朝鮮拉致問題と背乗り(ハイノリ) 第3回 公安警察vs.北朝鮮工作員「ナミが出た!」

 

日本政府は、日本海側の漁船を「密航監視哨員」に任命し、不審船や不審人物に注意するように呼びかけなどはしていました。

 

しかし、情報の吸い上げが不十分であり、北朝鮮工作員が言うようにずさんな危機管理体制にあったようです。

 

 

 

「背乗り」で具体的にできること

 

「背乗り」は他人になりすまして生活ができる

 

 

「背乗り」は、前述の通り他人の身分や戸籍を乗っ取る方法で、ターゲットを殺害して本人になりすまして普通に生活する、という凶悪犯罪も少なくありません。

 

過去には、就学ビザで合法的に入国した中国人が、他人の年金手帳を奪い、21年間年金手帳を本人証明証代わりに使用し、持ち主になりすまして生活していたという事件がありました。

 

年金手帳が長期的に更新手続きが不要であることを悪用された事件でした。

 

このように、「背乗り」行為は何かしらの方法で他人の年金手帳を手に入れるだけで簡単に行えてしまうことになります。

 

こうした法の抜け穴も、日本が「スパイ天国」と皮肉られる要因になっています。

 

 

「背乗り」は他人に成りすます行為のため、犯罪者は過去の犯罪歴をリセットでき、簡単にビザの更新ができてしまいます。

 

そして、再び犯罪を犯し「背乗り」をする、という悪循環も起きています。

 

また、銀行や消費者金融からお金を借りていても、「背乗り」で容易に雲隠れできます。

 

そのため、高額商品を大量に借金で買い込んで「背乗り」をして支払いを逃れる、という踏み倒しなどの犯罪も横行しています。

 

次からは、この「背乗り」を利用した有名な犯罪をいくつか紹介していきましょう。

 

 

「背乗り」の実例・実話① 尼崎事件

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