https://www.mprnews.org/story/2020/01/22/npr-how-does-wuhan-coronavirus-compare-to-mers-sars-and-the-common-cold

中国で発生したコロナウィルスを原因とする新型肺炎は、いわゆるパンデミックになってきていますね。僕が進めているDeep Tech Island構想との因果関係について考えをまとめておこうと思います。

今日の話は、いわゆる相場の格言にある「風が吹けば、桶屋が儲かる」の論理です。

From Wikipedia – (1)大風が吹けは土埃が立ち、盲人などの眼病疾患者が増加する。(2)盲人などが三味線を生業とし、演奏方法を指導したり、門付で三味線を演奏するので、三味線の需要が増える。(3)三味線製造に猫の皮が欠かせないため、猫が多数減り、鼠が増加する。これら鼠は箱の類(桶など)をかじることから、桶の需要も増加して桶屋が儲かるだろう。

ついでに、パンデミックも引用しておきます。

From Wikipedia – パンデミック(英語: pandemic)とは、ある病気(感染症)が国中あるいは世界中で流行すること。ある感染症(特に伝染病)の(顕著な感染や死亡被害が著しい事態を想定した)世界的な流行。

パンデミックという言葉は最近生まれたものです。もちろん、歴史的には、パンデミックという単語が生まれる前にも14世紀に中世でおきたペストや、20世紀初頭に発生したスペイン風邪など、パンデミックと言えるレベルの膨大な死傷者を出す感染症は、発生しています。しかし、パンデミックという言葉が生まれてきた背景には、ここ「数十年」、SARS、高病原性トリインフルエンザ、そして今回のコロナウィルスなど、近年、短期間で急激に被害者が生まれる感染症が頻繁におきているからです。なぜか?

僕は、その原因は、間違いなく過去30年で急激に広まった「グローバル経済」にあると見ています。人の移動だけでなく、食用を中心とした動植物の移動も膨大に増加していることは紛れもない事実。つまり、人口爆発を引き起こしている人類が過度に自然経済に侵食することで、自然経済の正当な防衛システムとしての致死力の高いウィルスが生まれてくることは当然の因果律であり、そこに人類社会自体のグローバル経済化が進んだことで、それらのウィルスが短期間で急激に広まる素地が出来上がっていることが、パンデミックという単語が生まれる上での因果関係を持っているということです。単純な確率論で考えれば、容易に理解できることで、人とモノの世界的なコンタクトポイントが増えれば、感染確率が飛躍的に上がるのは当然ですよね。

もちろん、現代のパンデミックの被害は、過去のペストやスペイン風邪に比べれば圧倒的に小さいです。それは、ワクチン開発など、医療技術の発達があり、かつパンデミックの拡大を最小限に抑えるための隔離手段など、様々な防衛策を人類側が開発しているからでもあります。

しかし、数年に一度の頻度で、パンデミックになるリスクのあるウィルスが発生し、かつ、実際にそれで亡くなる人のニュースが世界を駆け巡る世界に住んでいる僕らにとって、これは、心理的にかなり大きな影響を与えていることは間違いないでしょう。なので、新型肺炎が原因となって、中国人蔑視やアジア人蔑視などが生まれているわけですね。

そして、今回の話に繋がってくるポイントは、経済的なものです。真っ先に起きている影響は、OISTのある沖縄もそうですが、世界中の「中国人観光客の激減」ですね。かつての戦後の日本人と同じで、高度成長を経験した中国人は大量にお金を持っていますから、過去、10年近く彼らの「お金」が落ちてくることに期待して、観光事業を進めてきた人々は山ほどいます。しかし、今回のパンデミックで、収益は激減している。

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ということで、ここに、僕が進めているDeep Tech Island構想との因果律が生まれて行きます。なぜか?

観光業のように、外から入ってくる富に期待していては、豊かに慣れないことを気づかされるからですね。そこは全くコントロールが効かないから。特に今回のようなパンデミックがいつ起きるかなど誰にも予想しようがない。しかし、沖縄をはじめ多くの南国離島経済は、世界のどこかで急速に経済的に豊かになっている巨大な人口をもつ新興国の人々が大量に運んでくれるお金に頼る観光事業に依存している。これは誰もよく知っていることです。

しかし、僕が進めているDeep Tech Island構想は違います。

僕が考えているDeep Tech Island構想の最重要項目は、飽きなき「規模の経済の拡大」を求めるGDPを捨て、SSR(Self-Sustaining Ratio = 自給自足率)に僕らの経済システムの成長定義を切り替えることで、経済的に自立することを主眼においている。ただし、ブロックチェーンを使って、インターネットを非中央集権化することで、文化的な多様性をお互いに受け入れるためのコミュニケーション・ネットワークは維持することで、互いの経済システムが「閉じた状態」にならないようにする。もちろん、Deep Tech Islandの各経済システム自体も、内部には多様性と独立性をもちブロックチェーンを活用したDAO化を進める。

詳しくは「こちらの記事」にまとめています。

要するに、今のようなパンデミックを頻繁に起こすグローバル経済の真逆をいくのが、Deep Tech Islandのコンセプトです。だから、勘のよい人は、自然と、Deep Tech Islandの世界観に自らを生き方をシフトさせていくということです。

Deep Tech Islandが目指す自給自足型経済システムを実現するための様々なイノベーションが加速することで、観光事業のようなグローバル経済に頼らずとも、離島経済は、豊かな経済生活を送ることができるようになります。それはマクロ的な視点で見れば今の日本列島全体も同じです。まあ、インフレのない通貨を組み込まない限りは、経済格差が生まれるので、Deep Tech Islandの経済システム内の全体の幸福度は上がって行きません。それは必須です。そして、信用格差をなくすには、巨大な経済圏ではなくコミュニティ経済のように「顔が見える経済」、つまり、分散型の経済システムが広く普及する必要がある。その結果、生まれてくる経済格差の低い社会の中では、「奉仕経済」が発達することはすでに統計データが裏付けてくれている。詳しくは「こちらの記事」にまとめています。

僕が考えるDeep Tech Islandには、よきカルマの作用(=よき因果応報)が働きつつあるということですね。

以上、みなさんの参考になれば幸いです。