1月某日 生田スタジオ
今日はアンジェラがジムで見よう見真似でシングルボールを叩いているシーンの撮影。
楽しみにしていてください。ある意味笑えます…なぜなら、耕作以外の誰よりも上手いからです。
ある日、スタジオ館内ロケ中のこと。 前室(スタジオ前の控え室)からシングルボールを叩く音が聞こえてきました。そこには役者がいつでも練習出来るようにとサンドバックなども取り付けられているスタンドが設けられています。
その時、廊下を歩いていたのは私一人・・・誰だろう?!
前室を除くとシスター姿の人がボールを叩いているではありませんか!(笑)
誰だろう?!と思う間もなく、黒木さんは振り向き、にこりと白い歯を見せました。
誰に言われた訳でもなく、その時はそんなシーンが決まってもいない時に、一人、見よう見真似で空き時間に叩いていたのです。
亀梨君はじめ、みながどんどん成長していく姿を脇で見ていて、何か感じたのでしょうね。
失敗しては、叩き、…それの繰り返し。でも淡々と続ける彼女の姿勢に、私のトレーナー魂に火がついたのか?早速薄暗いセットに誘って臨時ボクシング教室が始まったのです。
やりだしたら止まらない(笑)。探しに来た助監督さんに怒られちゃったりして。
ドラマ内での三鷹トレーナー、ジム生たちの驚きは、そのまんまです。
みな、ジムに行って練習を積み重ねてきたわけです。アンジェラは一体どこで練習していたの??となって当然。
実はジムでの練習シーンが作られてから、別箇に何度か練習を重ねていました。
シスター服を脱いで、黒いバンテージを巻き、タンクトップ姿に変身したアンジェラ…いや黒木メイサさんは、これまた別人のよう。
シャドーさせても、ミットを打っても、しまいにウェイビング(パンチをよける動作)やらせてもこれがまたサマになるんですよ。
女性版、ヒットマン・トミーハーンズ(アメリカの元4階級名世界チャンピオン)かと思っちゃった。
リーチも身長も懐も充分にあり、顔も小さく…理想的なボクサータイプのスタイルです。
スピード、伸びまで問題なし。どこかでやってましたね?と聞かないわけにはいかなかったです。
ミットを持つと、早く、しなやかに伸びて来る右ストレートなどは、真面目にやったら今からでもオリンピック目指せるんじゃないか?!と、思わず言っちゃうくらい、パンチがあったりして。
亀梨君の次の対戦相手役か…。また天才発見!偶然ですが本当にそんな感じです。
トレーナーとして嬉しくないわけがない。互いのものに取り組む真剣な姿勢、集中力、才能は、コーチする側にとって、ストレスなど何もなく楽しくなるもの。
これ、ある意本当にゴマすってるわけじゃないのです。
これはドラマを見てのお楽しみ。
これ読んでくれた人が、あの話、ほんとだったんだ…って思える出来ですから。
恋愛成就への道の向こうにいるアンジェラは、実に手強い。さすが耕作が好きになる相手なのでした。