子ども同士のトラブルを理由に親を呼び出し、土下座を強要したとして逮捕された46歳の男。
会話を録音した音声には、脅迫まがいの内容が残されていた。
2月24日に逮捕されたのは、自称・特定抗争指定暴力団山口組系幹部の一ノ瀬貴浩容疑者(46)。
子ども同士のトラブルをきっかけに相手の両親を自宅に呼び出し、土下座をさせた強要の疑いが持たれている。
一ノ瀬容疑者は、他の親にも同じような行為を繰り返していたとみられる。
「Live News イット!」では、その脅迫とも取れる会話の音声を入手した。
一ノ瀬容疑者「夜道気をつけろよな。出ますからね。どっかでブスリってやられても知らねぇぞって言いたくもなっちゃうし。その場で襲いかかってしまうかもしれないし。分からない。俺も人間なんで、頭にきたらわかんないから」
さらに暴力を匂わせる内容もあった。
一ノ瀬容疑者「一番問われるところは結局のところ暴力性ですからね。最終的に」
自称暴力団幹部の一ノ瀬容疑者。
なぜ、このような行為を繰り返していたのだろうか。
一ノ瀬容疑者から自宅に呼び出されたと訴える男性が、その時の恐怖を語った。
呼び出された男性「どんどんどんどん声のトーンが上がっていったり、威圧してきたりするような感じです。中にはあの「お前のお父さんの頭を踏みつけてやろうか」とか、そういうのを言われた家族もあるみたいですね」
一ノ瀬容疑者は、子ども同士のトラブルを理由に親を呼び出していたという。
呼び出された男性「子ども同士のトラブルで『押した』『押さない』とか、『押して転んだ』とか、そういうところから親が呼ばれた。全てが子どもの関係から発展している」
警察によると、一ノ瀬容疑者は自分の子どもから同級生に対する不満を聞くたびに、同級生の親を呼び出して怒鳴りつけるなどの行為を繰り返していたとみられている。
こうした行為は一ノ瀬容疑者の自宅だけでなく、小学校の校長室でも行われていたという。
被害を訴える親の中には「子どもが石を投げた」や「車を壊した」として、500万円の慰謝料を請求されている人もいる。
一ノ瀬容疑者が逮捕されたことを受け、呼び出された男性は「(一ノ瀬容疑者が戻ってきて)繰り返されることが一番の不安ですね。毅然(きぜん)とした対応、マニュアルの作成とかして、先生たちでうまく対応できるようにしていただければいいかなと」と話している。
一ノ瀬容疑者は、土下座の強要について容疑を否認。
調べに対し、「向こうが勝手に土下座した」と供述している。
警察は、余罪についても捜査している。