テクニカル

ダイバージェンス・ヒドゥンダイバージェンスは最強のテクニカル?解説します!

こんにちは、たもりです。

今日は

トレンド反転のサインであるダイバージェンス(以下ダイバ)と、

トレンド継続のサインであるヒドゥンダイバージェンス(以下ヒドゥンダイバ)

について説明します。

覚えるとトレードの幅がグッと広がると思いますので、是非自分の中に落とし込んでみてくださいね。

ダイバージェンスってなに?

そもそもダイバージェンスって何?

って話ですが、

ひとことで言うと、

ローソク足とインジケーターの逆行現象のことです。

図にするとこう。

ローソク足の高値が切り上がってるのにインジケーター(以下インジ)の高値は切り下がっている、

また、ローソク足の底値が切り下がっているのにインジの底値は切り上がっている現象のことです。

これが確認できると、トレンド転換の可能性は高まります。

というか、ほぼ全てのトレンド転換時にダイバージェンスが発生します。

実際のチャートで説明します。インジはMACDを使っています。

ローソク足は高値を切り上げていますがMACDは逆に高値を切り下げており、その後下落していることがわかりますね。

ちなみにこの図では実はもう一つのダイバが発生しています。

ローソク足の山をまたいでダイバが発生していることがわかります。

このようにダイバはチャート上に複数発生することも珍しくなく、しかもそれが機能することが多いので、

常にどこかしらでダイバが発生していないか見る癖をつけておくとよいです。

続いて下落トレンドで発生するダイバを見てみましょう。

今度はローソク足の安値が切り下がっている一方でMACDの安値は切り上がっており、

その後上昇していることが確認できます。

この図にも他のダイバが隠れています。

こんな感じで見つけることができました。

そして実際にダイバ発生の後は上昇トレンドに転換していますね。

ヒドゥンダイバージェンスってなに?

次に、ヒドゥンダイバージェンスです。

ローソク足の高値は切り下がっているものの、インジの高値は切り上がっている、

また、ローソク足の高値は切り上げているものの、インジの底値は切り下がっています。

ヒドゥンダイバが発生すると、ローソク足は再びトレンド方向に動いていく可能性が高くなります。

こちらの図では、ローソク足の高値は切り下がっていますが、逆にインジの高値は切り上がっています。実際にその後下落が継続していますね。

こちらはローソク足の下値が切り上がっている一方、インジの底値は切り下がっており、

その後上昇していますね。

このように、ヒドゥンダイバージェンスは今までのトレンドの継続のサインということで、

トレンド方向への押し目買い(戻り売り)に有効ということがわかります。

改めて全体を見てみるとダイバ(青矢印)とヒドゥンダイバ(赤矢印)はこれだけ確認することができます。

つまり、ダイバとヒドゥンダイバは表裏一体の関係に近く、

片方だけでなく両方を意識することが非常に重要です。

ちなみに図はすべて日足ですが、

ダイバ、ヒドゥンダイバ自体は4時間足や1分足など全ての時間足で確認できますし、実際機能します。

必ずうまくいくとは限らない

「なんだ、これを確認すれば簡単じゃないか」

と思われた方もいるかと思いますが、うまくいかないこともよくあります。

例えば、このあとローソク足はどちらに動くと思いますか?

「ローソク足が高値を更新してる一方MACDが切り下がってるので下じゃないのか?」

と思いますよね?しかしふたを開けてみると、、

(青線が先ほどの地点)

はい、予想とは逆に上昇していました。

このようにダイバが発生したからといって必ず下落するとは限りません。

プライスアクションを見てエントリーの精度を上げる

ダイバが発生したからと言って必ずしもトレンド転換してくれるとは限りませんが、

他のテクニカルと組み合わせて多少エントリーの精度を上げることはできます。

例えば反転パターンのプライスアクションから判断してエントリーする手法です。

プライスアクション:ローソク足の動きのこと

ここでは反転パターンのみ取り上げますが、気になる方はこちらの書籍が詳しいのでよかったら読んでみてください。

リバーサル

リバーサルパターンのローソク足です。

ローソク足の実体が直前のローソク足の実体を上回って確定した形になります。

例えば左の場合、上昇に対して下落圧力が強く、最終的に売り側が勝った。

ということを意味します。逆に右の場合は売りに対して買い側が勝った。ということになります。

どちらも反転パターンの代表的な形です。

リバーサルパターンのローソク足が確定した後トレンド転換した例です。

もちろんこの形になったからと言って必ずしも反転しない場合もありますので注意。

厳密にはリバーサルパターンとは言わないのですが、自分の場合上図のように

ある程度実体が長く、ヒゲが短いローソク足が出現した場合も反転の合図として捉えることが多いです。

というのも、実体が長くヒゲが短いということは、それだけ逆方向に行きたい勢いが強いことを示唆しているからです。

例です。このように、ローソク足の実体が直前のローソク足を越えていなくても反転している例は非常に多いです。

スパイク

次にスパイクです。

ヒゲが長くローソク足の実体が短いローソク足のことを指します。

例えば図の左、上昇の勢いが強かったものの、途中で売りの圧力に押し戻されてローソクが確定したことを意味します。つまり売り側が勝ったということ。右はその逆です。

要するに、

・直前のローソク足とは逆方向に実体が長めのローソク足が確定した

・長い上ヒゲ(下ヒゲ)を伴ってローソク足が確定した

ことを反転のサインと捉えます。

(必ずしも反転するとは限りませんが)

実際のエントリー

実際にプライスアクションを使ったエントリー例を解説します。

NZD/USDの日足チャートです。

ローソク足の底値が切り上がってるので上昇トレンドですが、一方でMACDの勢いが落ちており、ダイバが発生しそうです。

そして、ローソク足がスパイクのプライスアクション、つまり反転パターンで確定しました。

この時点でダイバは発生していませんが、このまま下がればダイバが成立しそうですのでショートエントリーします。

想定通りMACDも下がりダイバが成立しそうなので、暫くショートポジションを持ったままにします。

その後です。

実際にその後も下降トレンドが続きました。

このように反転パターンのローソク足と組み合わせることでより早いエントリーをする方法もあります。

しっかりダイバを確認してから入りたい場合も、スパイクパターンのローソク足があることがエントリーの根拠にもなります。

期待値の高い形

自分の中ではMACDがこの形になったら心の中でガッツポーズするというパターンがありますので紹介します。

(もちろん必ず思う方向に動くわけではないのですが)

例えばこんな形。

上がローソク足ですが、そう、有名な三尊(ヘッド&ショルダー)の形ですよね。

ローソク足が三尊の形になっているときにMACDがどのような形になっているかというのを自分は非常に気にします。

図のようにMACDの下値がレジスタンスになり越えられない場合、下落していくことが多いです。

こちら、ローソク足は三尊の形、MACDは下値がレジスタンスとなっていることが

わかります。ちなみに三尊は綺麗に左右対称になることは少ないので

自分はある程度それっぽい形になったらMACDの形と合わせて三尊判定(その後下落)します。

こちらも一例です。

ただ大事なのはチャートの右側が分からない状態で予測することです。

このようにダブルトップ気味&MACDがダイバして下落した場合、

この動きをあらかじめ想定します。

(もちろんこの形にならずに下落してしまう事もあります)

MACDがレジスタンスラインに触れたあたりでローソク足が反転パターンになったのを

確認してショートエントリーします。

今度は逆三尊のパターンです。三尊とは全く逆の動きですね。

MACDの上値がサポートとなる場合、上昇していくことが多いです

実際の例です。

こちらは逆三尊とは言い難い形ですが、MACDの上値がサポートとなっている例です。

実際に一つ山をまたいでダイバも発生していますね。

形が発生してからのエントリーでも間に合うことは多いですが、

予めこの形になることを想定しておくとエントリーの心の準備ができます。

トレンドと一緒に考える

ダイバージェンス、ヒドゥンダイバージェンスをトレンドと一緒に考えていきます。

以前移動平均線を使ったグランビルの法則を説明しました。

【グランビルの法則だけではダメ?】移動平均線とは?活用法を解説!こんにちは、たもりです。 今日はプロもこれしか見ていないという人もいるくらい超メジャーなテクニカル分析の一つ、移動平均線について説...

グランビルの8つの売買パターンは下記の通り。

買い1:ローソク足が移動平均線を上抜けた時に買い

買い2:ローソク足が移動平均線を少し下回った時に押し目買い

買い3:ローソク足が移動平均線に触れそうになった時に押し目買い

買い4:ローソク足が移動平均線から離れすぎた時に買い

売り1:ローソク足が移動平均線を下抜けた時に売り

売り2:ローソク足が移動平均線を少し上回った時に戻り売り

売り3:ローソク足が移動平均線に触れそうになった時に戻り売り

売り4:ローソク足が移動平均線から離れすぎた時に売り

実際にグランビルの売買パターンとダイバ、ヒドゥンダイバを合わせてみます。

チャート上の紫ピンクの帯が移動平均線だと思ってください。

青矢印はダイバ、赤矢印はヒドゥンダイバです。

つまり、グランビルの法則でいうところの買い、売りの箇所で

なんらかのダイバ、ヒドゥンダイバはほぼ発生していると言えます。

大事なのは、トレンドの中でエントリーが順張り、逆張りかを考えることです。

例えば買い4、売り4は取れる値幅は大きいかもしれませんが、

トレンド方向とは逆張りになりますので、損切を早くしないと大きな損失を出す可能性があるわけです。

このように、トレンドの中で自分のエントリーはどの位置にあるかを考えるのが重要です。

そうそう、ヒドゥンダイバの下に「下位足のダイバ」とありますね。

これは、ヒドゥンダイバが発生した時間足より短い時間足ではダイバが発生しているということです。

図で説明します。

NZD/USDの日足です。

ローソク足は移動平均線に支えられていますが、MACDは切り下がっており、ヒドゥンダイバが発生するかもしれません。

さらにこのチャートを1時間足に拡大してみます。

すると、1時間足ではダイバが発生していることがわかります。

日足ではヒドゥンダイバ気味、1時間足ではダイバが発生ということです。

なので

ヒドゥンダイバを見つけた時、さらに下位足でダイバが発生していたらエントリーチャンス

と捉えることもできます。

逆転の発想で考えてみる

これはちょっと特殊な使い方というか考え方なのですが、

今まで説明してきたように、ダイバは逆張りのサインとして紹介されていることが多いです。

が、最初に説明したように、トレンドの終わりにはほぼ全てにおいてダイバが発生します。

ということは、ダイバが発生するまではトレンドは続く。

と捉えることもできるわけです。

例えばこのチャートでは、上昇トレンドから一旦落ちてきましたが、

まだダイバが確認できないので、ダイバが発生するまでは上がるんじゃないか?

と考えて、押し目買いを狙うというわけです。

その後です。

ダイバが発生してから下降トレンドになっているのがわかりますね。

このように、ダイバが発生したから逆張りを狙おう!

ではなく、

ダイバがまだ発生してないから順張りでよさそうだ!

と、発想を切り替えるのも一つの手です。

普段逆張りばっかりで損失を出しているという方は試してみるのも良いと思います。

インジケーターは何を使うべきか?

今回はMACDを使いましたが、ダイバ、ヒドゥンダイバを確認するのは例えばRSIでも可能です。

上がMACD、下がRSIです。

まあパッと見ダイバ、ヒドゥンダイバを発見するだけならそんなに違いは無いかなというところ、、。

RSIの解説はこちらの記事を参考にしてください。

【RSI・ストキャスティクス・RCI】オシレーターの使い方?効果とは?こんにちは、たもりです。 以前、オシレーターは過去の天気の結果でしかないから僕は殆ど見ません。 と書きましたが、 ht...

個人的にはチャート上にEMAを表示することが多いので、EMAの差であるMACDを表示刺せていたほうが効率的というのもあってMACDで判断しています。

まとめ

ダイバージェンス、ヒドゥンダイバージェンスは最初の内は意識しないと見つけるのが難しかったりしますが、

慣れるとインジを見ないでもチャートだけで「ダイバが発生してるな」とか分かるようになります。

(むしろMACDはEMAの差なのでそれを見てもダイバは判断できる)

ご自身でもチャートを使って色々チェックしてみると色々気づきがあると思いますよ!

是非試してみてくださいね!!

:)