アクセスジャーナル記事より転載

<主張>安倍忖度政治の行き着く果てかーー2人死亡させても逮捕せず

https://access-journal.jp/26945

 

 

 4月19日午後0時過ぎ、東京・池袋で高齢者男性の運転する乗用車が暴走し、歩道を渡っていた母(31)、長女(3)を跳ねて死亡させた他、同乗していた妻も含め7人に重軽傷を負わせたのは大手マスコミ既報の通り。
その高齢者男性・飯塚幸三氏(下右写真)は実に87歳。高齢者特有のアクセルとブレーキの踏み違いなどパニックによる運転ミスの可能性が濃厚で、高齢者の運転免許自主返上問題が再びクローズアップされるだろう。
と当時に、2人死亡させて逮捕されないのはおかしいとの見方も出ている。
飯塚氏も入院しているが、事情聴取に応じていることを思えばたいしたケガではないようだからだ。と共に、この人物が元官僚で華麗なる経歴の持ち主だからだ。

 

 東大卒。1953年、旧通産省入り。旧工業技術院(現産業技術総合研究所=筑波研究学園都市の最大研究拠点)のトップだったことは大手マスコミも報じて いるが、89年退官後、農業機械など国内トップ「クボタ」(6326。東証1部)に天下り、92年に電子技術など開発部門担当の専務、98年副社長、その 後、代表権まで持ち、00年には顧問に。また15年秋の叙勲では元国税庁長官、元名古屋高検検事長、元国連大使などと共に瑞宝重光章受賞。翌16年春の赤 坂御苑での園遊会に招待されていたことは報じられていない。
「普通、交通事故でも2人殺したら即、逮捕。こうした経歴から警察は忖度した可能性もあるのではないか。そうなると、免許更新でも忖度がなかったのかとも思える。何しろ87歳。都内在住なら自家用車は必需ではないですし」(事情通)
ところが、大手マスコミはこうした可能性にはまったく触れない。

 

そういえば、石川達紘元東京地検特捜部長(78.事件時)が昨年、同じく高齢者特有の運転ミスで死亡させた際も逮捕はなかった。この時に亡くなったのは30代男性1人だけだが、1人でも悪質なら一般人の場合は即、逮捕だ(本紙既報の死亡しなくても逮捕のケースも)。しかも孫ほど年の離れた愛人(銀座のクラブホステス)とゴルフを楽しむため、彼女の東京・白金のマンション前でゴルフバックを入れていた時の事故だった

 

 ところで4月19日、法務大臣まで務めた元自民党衆議院議員の保岡興治氏(横写真)がすい臓がんのため死去した(享年79歳)。
この保岡氏、本紙既報のように、田邊勝己弁護士が代表の「カイロス総合法律事務所」(東京都千代田区)の顧問を務めていた。田邊弁護士は、自民党の秋元司代議士が闇金の代理で取立て電話を「東レ」社長にしたと『週刊文春』が報じた疑惑で、その反社会勢力側の代理人をしていたような人物。そして、この田邊弁護士が告訴した恐喝並びに恐喝未遂事件が昨年あったが、この事件、本紙では首謀者とされる元暴力団組員が被害者とされる田辺弁護士と元仲間、しかも同事件で田邊氏が「嘆願書」を書いてやるなど不可解な点が多過ぎ、“作られた事件”の可能性があると報じている。被告の1人は本紙の取材に、「取り調べ中、担当刑事からこの件は上から来ている(本来なら事件にならない)」旨、これも忖度の結果と証言していた。
忖度は昔からあるだろうが、安倍政権下では「森友問題」に典型的なように、国のトップに対してそうしても何らお咎め無しなら右に倣えとばかりか忖度と思われるケースが横行している(安倍首相ベッタリ記者の準強姦事件も)。
当然ながら、その忖度は権力者側、あるいは権力者に通じる者を有利にするもの。これでは法治国家といえなくなる。

 

 

話は変わるが、その安倍首相がいま画策しているのが今年10月からの消費税10%へアップの延期。
安倍首相側近の萩生田光一自民党幹事長代行が4月18日、増税延期の可能性に言及し与野党に波紋が広がってるが、実は本紙はその3日前、ある重要閣僚筋から同じ可能性を聞いていた。
「増税延期は5分5分。衆参同日選は55対45の可能性」とのこと。
もちろん、安倍首相がそう考えているというのは、国民の重税不満を忖度してではない。国の借金問題をより深刻にするわけだが、偏に選挙で勝ち首相をさらに続けたい私欲のためだろう。

 

 

 

 

 

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