外相に松本副大臣の昇格発表 官房長官「首相が判断」

菅直人首相は9日午前、外国人から献金を受け取った問題で辞任した前原誠司氏の後任に松本剛明外務副大臣(51)を充てる人事を決定した。同日、首相官邸に松本氏を呼び、外相への起用を伝える。皇居での認証式などを経て、同日夜に正式に就任する運びだ。

外相に昇格する松本外務副大臣。参院予算委で外交の継続性を強調した(9日)

外相に昇格する松本外務副大臣。参院予算委で外交の継続性を強調した(9日)

枝野幸男官房長官は同日午前の記者会見で、松本氏の外相起用を正式に発表したうえで「本人の能力と見識、外交の継続性から首相が判断した」と説明した。

2011年度予算案の参院審議に加え、14日からパリで主要国(G8)外相会合が控えるなか、松本副大臣の昇格により、外交の継続性を最優先することにした。

松本氏は衆院当選4回。昨年9月の菅改造内閣で外務副大臣に就任した。民主党の樽床伸二氏のグループに所属し、小沢一郎元代表にも近い。松本氏は同日朝、都内で記者団に「(外相就任が)決まったら話します」と答えた。

前原氏は献金問題が発覚したことを受けて、6日夜に辞任を発表した。首相は7日に枝野幸男官房長官を外相臨時代理に据える一方、後任の選定に着手。8日には「そう時間をかけないで決めたい」と述べていた。

首相は松本新外相の下で、外交の空白を防ぐとともに、主要閣僚辞任で打撃を受けた政権の立て直しを急ぐ考え。松本氏の昇格で空席となる外務副大臣の後任は10日にも決める方針だ。

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