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誰かこんな小説を書いてくれ【嘘作品紹介】

作者:唯乃なない

最終更新:2021.1.5

※実際に書かれた作品の紹介位置を変更しました。「自分が書いた作品が紹介されていない!」という方が居ましたらご一報下さい(汗;



◇これはなに?

小説仲間とチャットしていたら「意地の悪いおばあさんが少年をなじり続ける作品」というネタが出て、それを無理やり紹介仕立てにしてみたところ案外とおもしろかったので、いくつかネタ出ししてみたのが始まりです。

そして感想欄でリクエストされたタイトルに対してどんどんネタ出しをしていた結果……長編並みの紹介文となりました。

さらに実際にそれを書いてみた人がでてきたりして……



「意地の悪いおばあさんが少年をなじり続ける」(連載中) No.1


 意地の悪いおばあさんが毎日家を訪ねてきてくれる心優しい孫を毎日なじりつづける小説。

 おばあさんのあまりの意地の悪さに、お気に入り登録している二千人の読者が戦慄した。

 感想欄は擁護と酷評で常に戦争状態である。

 この内容で12万文字以上書いたことに対して、複数の著名なブログで高い評価がなされている。

 一部で孫はドMなのではないかという議論がある。




「拝啓父上。今日もボクは背景です」 No.2


 影の薄い少年が友人に無視されまくるつらい日々を毎日手紙で父親へ報告する小説。

 そのあまりの悲惨さにお気に入り登録している45人の読者が泣いた。

 中には「これは俺だ……俺のことだ!」と感想欄で唐突に自分史を語りだす猛者も現れた。

 この作品完結後、作者の次回作はなく、自殺したのではないかという説が極一部でささやかれている。

 読者数は少ないが、今でも一部でカルト的人気を誇る不朽の名作。


→本当に書いちゃった人:リゼ様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n7374cg/

 主人公はまさに悲惨な日常を送っています。可哀想すぎです。悪乗りありがとうございました!




「師匠、米が食べたいです」 No.3


 究極の強さを求めて、師匠とその弟子が高尾山の上で修行に励む。(なぜ高尾山なのかは未だ持って不明)

 しかし、収入源が無いため、毎日その辺りに生えている雑草を食べて飢えを偲ぶ日々。

 こんな生活ではとても強くなれない、と弟子は師匠の制止を振り切って町に出る。

 修行の最中に生み出した必殺技「波動共○水」で、水道水を「波動共○水」に変化させて道端で売ろうとするが「ただの水道水でしょ」と言われてしまい全く売れない。

 やはりあのペットボトルに入っていないと「波動共○水」として認めてもらえないのか、と「波動共○水」のロゴが入ったペットボトルを求めて旅を始める、という挑戦的な小説。

 あまりに先鋭的かつ道筋が見えないネタだったせいか、ここ最近連載が止まっている。

 感想欄では「是非とも完結を望む」という声が多く見られる。




「奴隷ハーレム一万人!」 No.4


 いわゆる奴隷ハーレムものだが、作者が「数人の女キャラでハーレムだなんて片腹痛い! 俺が真のハーレムを見せてやる!」と豪語して書き始めた作品。

 内容は至って普通のハーレムものだが作者は本当に女性キャラクターを一万人だすつもりらしく、前回の投稿で2,548人目の奴隷がハーレムに迎え入れられた。

 当初、読者の間では毎回入ってくる奴隷の身の上話が最も大きな楽しみだったが、「20人目程度でパターンを使い尽くしてしまった」という評価が一般的。

 読者の大半はもはや内容はどうでもよいらしく、感想欄では作者が奴隷何人目で連載を止めるかが目下の話題となっている。




「僕が私で俺でわしでやっぱり僕」 No.5


 少年が異世界転生し少女となり、身も心も少女になりきる。そしてさらに転生し、荒くれ者の傭兵となり、身も心も傭兵の男になりきる。そして、さらにさらに転生し、賢者と呼ばれる老人になる。そしてさらに転生して、少年となる。

 いろいろな立場と人格を持った少年を描きたかったようなのだが、扱いきれずに破綻をきたしてしまっている作品。

 他人と会話する場合、「少年としてのセリフ」「少女としてのセリフ」「傭兵としてのセリフ」「賢者の老人としてのセリフ」がランダムに出てくるため、性格破綻者にしか見えない会話が繰り広げられる。

 その上、会話の相手がそのトチ狂った会話に涼しげについてくるので、読者だけが置いて行かれると不評である。

 しかし、「素材とコンセプトは見るべきところがあった」と作者の今後に期待する感想も見られる。


→本当に書いちゃった人:トネリコ様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n6708cl/

 会話がトチ狂っています。設定通り読者が置いてきぼりになります。悪乗りありがとうございました!




「私が妹だ!」 No.6


 空から落ちてきたヒロインの決め台詞は「私が妹だ!」。

 そしてそれで全てが解決する作品。

 どのような事件が起こってもヒロインの「私が妹だ!」の一言で、過程が一切描かれずに解決する。

 例として、銀行強盗の場面を示す。

 心配している主人公に向かってヒロインが「なにを心配しているのかね、お兄ちゃんは。忘れたかね、この私が君の妹であるということを!」と言って、次に銀行強盗を指さして「私が妹だ!」と叫ぶ。

 するとその瞬間、全ての過程描写が飛ばされて、銀行強盗は警察に捕まりめでたしめでたしとなる。

 過程描写が一切無いため、何が起こっているか一切わからないが、そんなことは気にしない豪快な作品である。

 感想欄では、「過程を書け」という声と「いや、これでいいんだ」という声があり、かつては「いや、これでいいんだ」派の勢力が大勢を占めていたが、最近はあまりの省略ぶりに怒りの声が増加模様。

 この作品のジャンルについては様々な議論がなされているが、最近「妹萌え系電波小説」というジャンルが定説となっている。

 姉妹作に「私が姉だ!」があるが、こちらは更新が遅れ気味。


→本当に書いちゃった人:結城 慎 様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n3304cg/

 この文章を投稿した翌朝にはもう出来ていました。早すぎ! しかも出来が良いので二重に驚きです。悪乗りしてくれてありがとうございました!




「ぶっ飛んだ彼女と地味な僕」 No.7


 突然常識はずれなことをやり始める彼女と、常識人の主人公の凸凹コンビの日常を描いた作品。

 作品のイチオシポイントである”彼女”は、当初校庭の真ん中で愛を叫んだり授業中に主人公にキスを迫ったりしていたが、だんだん過激になっていき、排水口に落ちた5円玉を拾うために工事現場から盗んできたダイナマイトで学校及び近隣住居を破壊して死者2,712人を出す事故を起こしたところで警察に収監され物語に登場しなくなった。

 感想欄には「全然ぶっ飛んでない。普通すぎる(原文ママ)」や「もっと……もっとだ!!(原文ママ)」という連載初期段階での感想が残されており、とあるブログでは「感想欄の煽りを受けて作者が実力を超えてがんばりすぎたのが敗因」という分析がされている。

 現在、主人公は常識人の彼女と常識的な交際をしている。 

 これについては、今のところ感想欄では好意的な見方が多く、「やっと普通の幸せを掴んだな(原文ママ)」という感想が印象的。


→本当に書いちゃった人:浪速の喫茶店 様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n4257cl/

 彼女が段々エスカレートしていく設定の作品ですが、最初の時点でかなりのテンションです。これはどこまで行くのか……。悪乗りありがとうございました!





「異世界でチートで大金持ちになったので奴隷ハーレム作る」 No.8


 異世界で転生者特有のチートで大金持ちになった主人公がハーレムを作る話だったはずだが、金銭授受・所有に関わる書類に煩わされ、ついには詐欺横領の疑いで全財産を没収されて主人公が極貧生活をしている作品。

 すでに30万文字を超えているが、未だに奴隷ハーレムが実現する気配どころか、女性キャラクターも登場していない。

 作者が真面目かつ経理や法律について詳しいらしく、やたら現実的な書類が詳細な説明付きで多数出てくるのが特徴。

 作者は自身のブログで「最初はハーレムを作るつもりだったんですが、この世界に存在するであろう書類を用意して行ったら……いつの間にかこうなっちゃいました」と語っており、作者としても望んでこの展開になったわけはないらしい。

 最初に主人公が所得税に関する書類を記入したところから、芋づる式に金銭の出所を証明する必要が生じ、これまでに計67種類の書類と3ヶ月単位で待たされるお役所仕事に翻弄され、未だチートで得た金銭を一銭足りとも使えていない上、全ての所持金を差し押さえられている。(書類の詳細はまとめサイトに記載)

 現在、疑いが晴れるのを待っている主人公は執事とともに近所の教会の炊き出しで飢えをしのいでいる。

 時折執事と「金が戻ってきたら城を修繕して、夜風の当たらない部屋で安心して寝たいよな……」「しかし、修繕するとまた所得税が割増に……」というような会話が成されており、読者の間でもハーレムの実現は絶望視されている。

 感想欄には「会社で経理やってるけど、生々しすぎる」「異世界の行政書類をここまで忠実に再現するとはすごい」「ハーレム早くだせ、って言った自分が悪かったから、せめて主人公に暖かい寝床を与えてあげてください!」という読者のコメントが並ぶ。




「この小説の総合評価が1000pt超えたら妹の下着うpする」 No.9


 まず私はこの作者に文句を言いたい。

 私が見た時、総合評価が892ptだった。だから私は文章評価・ストーリー評価両方に5pt入れ、さらにお気に入りまでいれた。

 先ほど見たら、なんと1,129ptだった。

 だというのに、なにもうpされていない。

 主人公の行く末などどうでもいい。とにかくそいつをうpするんだ。

 作者、見ているだろう、こんちくしょう!




「飛んだエビフライ」 No.10


 冒頭からひらがなが多い文章で描かれており、一見童話風であるが、実際には童話ではない。

 男の子が「いただきます」と明るい声を上げてエビフライにかじりつくが、エビフライには恐るべき寄生虫が潜んでいた……というバイオハザード型展開をする作品。

 男の子が苦しむ様子や、男の子の体を食い破って寄生虫が湧き出てくる描写などが非常に鮮烈。

 タイトル・あらすじ・冒頭などが全て「心温まる童話」のフリをしているため、そういったものを期待して読んでしまった被害者が続出した。

 感想欄には「あまりにグロい」「天丼を食べられなくなった」「文体詐欺」「残酷な描写のタグをつけろ!」等の否定的なコメントが並び、肯定的なコメントはほとんどない。

 物語が進むに連れて寄生虫が街中に広がっていき、街中が地獄と化す。

 最後に男の子の死体に群がっていた寄生虫が進化して尻尾が赤くて体が黄色い細長い化け物になり、そのまま上空へ飛翔していく。

 まだ平和なとなり町の子供がそれを見上げて「あ、エビフライが飛んでる!」と叫んだところで物語が終わる。


→本当に書いちゃった人:空飛ぶひよこ様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n8212cg/

 童話風で再現してくれました。設定通りに大変エグい仕上がり。悪乗りありがとうございました!


→本当に書いちゃった人:マヤノ様 「飛んだメロン」

 URL:http://ncode.syosetu.com/n2161ch/

 「飛んだエビフライ」の別物編。こちらもエグい展開です。悪乗りありがとうございました!




「魔法使いは掃除をしない」 No.11


 主人公は最強クラスの魔法使いだが極端な掃除嫌いで屋敷の中も外も散らかり放題である。

 そして、広大な屋敷の庭園で数々の魔法実験を行った挙句に片付けないでいた結果、敷地は腐海と化し、夜な夜な正体不明の遠吠えが聞こえてくる。

 ついには近隣住民から安眠妨害で集団訴訟をされてしまう。

 しかたなく庭園を片付けようとしたが、何種類もの謎の生物が発生しており一人では片付けられない。

 ギルドに依頼してやってきた個性的な連中と自分の屋敷の庭園を掃除して回る、という作品。

 特徴的な屋敷内パートと庭園パートがある。

 屋敷内パートではプロの掃除人による数々のお掃除豆知識が披露され、感想欄でも「次は換気扇の掃除をお願いします」といったリクエストがされている。(このリクエストに対して作者は「この世界に換気扇はないのでそれはちょっと……」と答えている)

 屋敷内パートで活躍するメイン人物は現代日本から転生したと思われる黒髪の少年で、ダイ○ンの掃除機を持って縦横無尽に活躍している。

 庭園パートでは、人死・裏切り(仲間の一人が実は庭園で生まれたモンスターだった)・葛藤・新たな仲間(倒したスライム状の謎生物が金髪美女に変化して仲間になる)・絶望と希望といったとても屋敷の庭園の中とは思えない壮大なスケールの物語が描かれる。

 感想欄でも好評価が多く、近々書籍化される予定とのこと。


→本当に書いちゃった人:悠島蘭様 「魔法使いは掃除が嫌い」

 URL: http://ncode.syosetu.com/n0216ch/

 「魔法使いは掃除をしない」の転生してきたダイ○ン少年を主人公にしたスピンアウト風作品。視点が変わると一体どんな作品になるのでしょうか。悪乗りありがとうございました!




「30円分の愛情」 No.12


 「30円の愛情」というフレーズから想像される「控えめな愛情」というイメージに反して主人公とヒロインのイチャつきぶりを延々と見せられる作品。

 ヒロインが道端へ30円を落とし、後ろを歩いていた主人公が拾って返す。主人公が一目惚れして連絡先を聞くと「30円のお礼です」とヒロインもまんざらではない様子で連絡先を教える。というのが馴れ初め。

 その後の展開では、ことあるごとにこの「30円」が引き合いに出される。

 例えば、あるシーンで二人が顔を近づけあってキスする寸前になると「30円ではここまでです」と顔を赤らめたヒロインに言われて終わりとなる。

 このようにどのようなシーンでも寸止め状態で終りとなる。

 毎回ワンパターンであるが、このパターンだけで8万文字も書いている点を評価する声もある。

 感想欄には「お前らもう結婚しろ」「普通にラブラブじゃん」「彼女に100円払ったらどうなるのか……」「30円払うから俺にも同じことやってくれ!」というコメントが並ぶ。


→本当に書いちゃった人:うろこ雲様  別タイトル「30円分の出会い」

 URL:http://ncode.syosetu.com/n4528cn/

 「30円分の愛情」ネタの出会い短編です。このトーンで「30円ではここまでです」の寸止めシーンも見てみたかったりします。悪乗りありがとうございました!




「コンクールにはお茶漬けを」 No.13


 「お茶漬け好きの音楽家のコメディもの」と思いきや、お茶漬けを使った殺人事件を扱う推理小説である。

 嫁が町の歌唱コンクールに参加する姑のお茶漬けに毒を盛って殺害し、そこへやってきた探偵が推理を披露する。

 探偵の推理力があまり高くないらしく、探偵は「ボルネオの遺跡の石柱の配列に因んだトリックなのでは?」と無駄に複雑で見当違いな推理をした挙句に現在はボルネオ島で遺跡研究にはげんでいる。

 感想欄では「迷探偵」「推理モノだと思ったら紀行ものだった」と言ったコメントが並ぶ。




「ゴシック・アンド・ロリータが社会的な正装となった場合の経済効果予測の試み」 No.14


 社会的な正装がゴスロリ衣装となった近未来を描く作品。

 現在のスーツに変わってゴスロリ衣装が正装となっており、学校行事や会社業務では全員(男含む)がゴスロリ衣装に身を包む。

 あまりに特異な想定だが、服飾文化が大きく変動した際の経済効果を詳細に検討した報告書スタイルの作品であり小説形式ではない。

 小説サイトに投稿した理由は不明である。

 衣料品や生地の日本の生産状況・輸出入状況・原産地の環境情報の詳細な調査から将来の生産量の予測まで及んでおり、とても冗談で書いたとは思えない内容となっている。

 作者は「ゴシック・アンド・ロリータスタイルの服飾が日本の正装となることは、経済効果及び文化的な意義において理にかなったことと言える」と結論づけている。

 アクセス数もそれなりにあってネットの一部では話題にもなっているが、感想は「すごいですね」という短いコメントが一件ついているのみで、ほとんどの読者は作者にどう絡んでいいかわからずに当惑している模様。

 この作者の作品はこの一つだけであり、以降は沈黙を保っている。

 作者の正体は未だに不明である。




「今日は良い天気です」 No.15


 日本語を勉強中というオーストラリア人が日本語で書いている小説。

 冒頭は「あなたの年齢は何歳ですか?」「私の年齢は17歳です」「あなたは男性ですか?」「いいえ、女性です」という独特の会話文で始まる。

 感想欄には「文章は決して流暢ではないが、他の作品にない独特な雰囲気を持っている」といった評価や「日本語の勉強頑張って」というコメントが並ぶ。

 地の文を書くのが難しいためか、ほとんどセリフだけで物語が綴られていく。

 しかし、日本語の教科書の例文を元に試行錯誤しつつ書いているようで、全体的に不思議なセリフが目立つ。

 使用している教科書が古いらしく「今日私はお立ち台で踊りました」「それは結構ですね」「昨日私は3つ目のマンションを買いました」「それは結構ですね」といったバブル期と思われるセリフがあちこちに散見される。

 他にも様々な文献を参考に書いているようで、町の人々や警察官が「あっしには関わりのねぇこって」「はい、何ぞ御用でござりますか」「お若えの、お待ちなせえ」といった不自然な発言をすることがある。

 また、病院内と思われる会話の直後に「私は今ニューヨークへ行く飛行機に乗っています。とても高いです」といつの間にか海外へ飛び立っていたり、やくざと戦っていると思われるセリフの直後に「私は勝ちました。私は片膝に傷を負いました。とても痛いです」といつの間にか戦いが終了していたり、読者が想像できないスピーディかつ唐突な展開をするのが特徴である。




「字を買って文を売る」(連載中) No.16


 言論統制が厳しくなり出版物のすべての文字に税金がかかるという設定の明治時代の三流小説家の話。

 出版社は毎年主要な単語の使用権を政府から購入するが、年度末になると「1000回使う権利があるのに30回しか使用しなかった」といった単語が大量に発生する。

 高い権利を失効するのは勿体無いと、出版社は主人公のような三流小説家に余った単語で小説を書くように依頼する。

 主人公は「風車 260回、肉壷 980回、豆腐 230回、すりこぎ 450回、温泉 120回、釘 310回、猫 200回、地蔵 1000回余ってるんだがこれをつかってなんか書いてくれないかね」といった編集者の無茶ぶりを受け、「ところかまわず豆腐についてのうんちくを延々と語る風車をくわえた大工が伝説のすりこぎと商売道具の五寸釘で悪の地蔵を倒しながら猫と女を助けながら旅をしつつ出会った女達と次々と交わる大江戸官能冒険活劇小説」といった奇妙すぎる作品を作り出していく。

 各章は「編集者と主人公の言い合いパート」「主人公が悩んで試行錯誤するパート」「完成した作品を抜粋して紹介するパート」「発表後の世間の反応パート」で構成されている。

 感想欄には「次は爆発・道路・まんじゅう・時計・鉛筆の単語で作ってください。単語は適当に並べただけです」といった要望が並んでいる。

 さすがに難易度が高いようで、更新頻度は二月に一章程度である。




「ご飯に魔王のせる」 No.17


 「安価でご飯にのせるもの決めるよ!」というスレッドを舞台とした2ch風小説だが、現在スレ主が異世界で魔王を探す旅に出ているというかなりユニークな作品。

 冒頭はスレ主が「最初にのせるものは>>20」などとご飯にのせるものを他人に決めてもらう形式でストーリーが進んでいき、「納豆」「生卵」「マヨネーズ」「タバスコ」などの支持に従いスレ主は順調に食べていく。

 しかし、324番めの書き込みで「魔王」と書かれた事により事態は一変する。

 スレ主はスマートフォンとソーラーパネル付きモバイルバッテリーを持って、近所の怪奇スポットから異世界に移動する。

 その後、掲示板には「俺本当に異世界に来ちゃったよ……。マジでさっきエルフとか見てきたぜ。まじ美人。っていうか、俺これからどうしよう。マジで頭混乱してるんだけど。これからどうすればいいか>>500決めてくれ」という異世界からの書き込みが投稿される。

 異世界でド○モの電波が入る場所(神殿等)があるらしく、そこからスマートフォンで書き込みをしているという設定らしい。

 その後も不定期にスレ主からの報告が投稿され、スレ主とそれを見守る人々のやりとりですごい勢いでスレッドが消費され、現在スレッドはパート123に達している。

 感想欄には好評価が並んでいるが、「おもしろいけど、最終的にどうやってご飯に魔王をのせるんだ?」という指摘もある。




「極寒なのにビキニ一枚」 No.18


 主人公(女)が異世界で痴女扱いされながらビキニ一枚で戦う小説。

 モデル志望の主人公はオーディションの最中に突如として異世界に召喚されてしまうが、季節は真冬な上に異世界の常識とかけ離れた「ビキニ一枚」という格好であったために関係者一同から痴女扱いされ屈辱的な日常を送る。

 しかしその後は普通の服に着替えて、仲間とともに打倒魔王のために活躍する。

 だが、感想欄で「痴女扱いのほうがいいじゃん!」「もう一度ビキニでお願いします」といったコメントがあったために方針転換したらしく、「ビキニ一枚でないと魔法が使えない魔法使い」という設定が追加された。

 現在も仲間の視線や町の人々の痴女扱いに耐えながらビキニ一枚で戦っている。

 現在の感想欄には「戦いの前に服を脱ぐ描写がやけに力が入っているのがイイ!」「主人公が段々脱ぐことに快感を覚えつつあるのがおもしろい。どこまでいくか楽しみ」といったコメントが並ぶ。


→本当に書いちゃった人:アッキ 様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n4186cj/

 このネタをやるとなると、痴女展開はどうなるのかとても気になります。悪乗りありがとうございました!




「空から俺の嫁が降りてきた」(更新停止中) No.19


 よくあるラブコメ的作品だが、作者の持続力がないために混迷を極めた作品。

 主人公が「俺の嫁」と呼んでいるアニメキャラクターそっくりの美少女が空から降りてくるところからストーリーが始めるが、ヒロインとのイチャつきはわずか数千文字で終了してしまう。

 その後、密室殺人を扱った推理モノに移行するが、トリックが明かされること無く唐突に終わってしまう。

 次にライバルヒロインが登場して主人公をヒロイン二人が取り合う展開になるのだが、「勝負よ!」とライバルヒロインが言ったところで連載が二ヶ月中断し、再開時には無かったことにされてしまう。

 その後も、タイムトラベル・ホラー・異能力バトルなどのいろいろな分野に手を出しているのだが全て中途半端なところで終わってしまい、現在更新停止中である。

 更新停止直前の後書きで作者は「なんか……自分の文才の無さに絶望です」と述べている。

 感想欄には数少ないながらも「気長に続きを待っています」という温かいコメントが付けられている。




「銭湯の番台とは究極の職であるか否か」 No.20


 性欲に駆られた女主人公が地元の銭湯の経営改革に挑む内容の小説。

 一見おとなしいが中身ド変態の主人公は、就職活動失敗し失意の日々を送っていた。

 そんなある日、近所の銭湯で番台のバイトを募集していることを発見する。

 『その手があったか!? 毎日男の子のお尻を眺めてお金がもらえるなんて!』と即座に応募し、無事番台につくことになる。

 しかし利用するのは近所のお年寄りばかりで、主人公がお目当てにしている中学生~高校生くらいの男の子は全くやってこない。

 業を煮やした主人公は銭湯の経営改革に乗り出し、広告を出したり、無料キャンペーンを行ったり、WIFIアクセスポイントを設けたり、脱衣所に一角にカードファイトができるスペースを用意したり、ありとあらゆる施策を打ち出していく。

 感想欄には「一発ネタかと思ったらガチ作品じゃん。おもしろかったです」「主人公も一緒にカード対戦とかすれば男の子と仲良くなれるんじゃない?」といった好評価や前向きな提案が並ぶ。

 ただし、時々主人公の妄想がひどくなるため、「『R15』タグをつけるべきではないか」という指摘もある。




「世界中のいかなる制服ならば世界征服は可能か激論 ~in 居酒屋~」 No.21


 電気・情報・油圧・微細加工を専門とする理系研究者14名と哲学・文学・認知行動科学を専門とする文系研究者12名が居酒屋で出会ったことから始まる大議論を描いた作品。

 最初の議題はタイトルの通り「世界中のいかなる制服ならば世界征服は可能か」であるが、それぞれが異なる立場から考えるため議論は全く収拾付かない方向へ向かっていく。

 「そもそもどこまでが制服なのか。制服の定義を決めてから次へ進まないといけないだろう」「そんなことどうでもいいじゃないか。それより……」「言葉の定義を先に決めるんだっ!」と、まずどこから話し始めるかという点から言い争いが始まり、その後も「必ずしも武力で相手を屈服させなくても、経済的な支配関係でも征服と言えるのでは?」「いや、駄目だ。焦点がぼける。武力制圧に限ろうじゃないか」「制服で武力制圧なんかできるかよ」「じゃあ出来ないでいいだろう」「それじゃ話が広がらないだろう!」と議論の進め方自体で大いに揉め、一向に話が進まない。

 どういう方向性で議論するかがまとまらず、最終的に「世界征服する制服を作るために必要な技術を議論するグループ」「文化征服に適した最も世界中の人々に受け入れられやすい(世界中の人が萌えやすい)制服を議論するグループ」「どの軍服が一番格好いいか議論する軍事オタクグループ」「制服とか征服はどうでもいいから他の雑談しましょうグループ」に分かれて、それぞれの議論が順番に記載されていくスタイルで記述される。

 議論の内容が非常に多岐にわたり、作者の知識範囲が異様に広いことから、感想欄には「作者何者だよ……」「書いてる人すごすぎ」といったコメントがついている。




「ネコミミを凌ぐ萌えを真剣に考える不真面目な考察」(掲載中) No.22


 小説ではなく作者向け講座(ジャンル:その他)であり、新たな萌え要素を探したい作者が毎日のように更新している。

 ネコミミについては「かわいい女の子に猫のかわいさをプラスしたその発想・着眼点・完成度、どの点をとってもまさに至高なのであるうぅぅ! 萌ええええええ!! 輝け俺の魂!」という非常にハイテンションな口調で論じている。

 その後、作者は「かわいい女の子に他の動物のかわいさをプラスすれば素晴らしい萌えが生まれるはず」という仮説に立ち、ハムスター女子・ペンギン女子・カピパラ女子・コアラ女子などの新要素を提案していく。

 しかし、いずれもネコミミのように小さなアクセサリーで再現できずにほぼ全てのパターンが着ぐるみ必須であり、未だネコミミを超えるパターンは発見できていない模様。

 感想欄の「その情熱を他のことに向けたら……」という冷静なツッコミコメントが非常に印象的。


→本当に書いちゃった人:蠣 様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n3207ci/

 小説ではないこれを書く人が現れるとは思いませんでした。悪乗りありがとうございました!




「蔓延る悪夢はゾンビの夢」(更新停止中) No.23


 「人々が原因不明の悪夢に悩まされ五人に四人は不眠症」という睡眠障害が蔓延した近未来の日本を描く作品。

 寝不足とだるさで虚ろな目でふらふらしながら歩いて行き交う人々の姿を「まるでゾンビの行進のよう」と作中で表現している。

 交通事故の発生件数は跳ね上がり、人死が出る大事故があちこちで起き、年々睡眠障害の被害は深刻さを増している。

 そこへ運動・勉強全てが駄目だがいつでも快眠快便な主人公が登場し、政府の秘密組織の一員となって悪夢の原因解明に乗り出す。

 しかし、その先の展開を考えていなかったらしく、主人公が秘密組織のバッジを受け取ったところで更新が止まっている。

 感想欄には「せっかく出だしはいいんだからエタるな!」と叱咤激励が並んでいるが、未だ更新が再開される様子はない。




「現実チートハーレム考察」 No.24


 現代日本において大金持ち・イケメン・超絶コミュニケーション能力の十代後半の男性がいると仮定してハーレムを作る過程をシミュレーションし、その時々の幸福度について情動的・社会的な面から分析を行う。

 「当初の見た目の華やかさとは裏腹に、複数人を相手にすることに起因するトラブルと社会的なプレッシャーにより、最終的な本人の満足度は決して高くない」と結論づけている。

 感想欄では「興味深い」といった好意的な意見と「男の性格を限定し過ぎじゃないか? もっといろんな性格の男がいるぞ」といった分析の不備を指摘する意見がある。

 全体的にまじめに考察を行っているが、最後の一行で「でもハーレムものって男のロマンですよね。僕は大好きです」とそれまでの議論を全てひっくり返す発言をしており、感想欄でもかなり批判されている。




「逆剥けた皮と彼女」(短編完結) No.25


 意味ありげなタイトルがついているが、内容はいたって普通のラブコメ作品。

 プロローグで「あ、逆剥け出来てる」と主人公が呟く以外、逆剥けに関しては一切触れられていない。

 それ以降は主人公と彼女がラブコメ的にイチャついて特に落ちもなく完結する。

 意味ありげなタイトルが良い方向に作用し、この作者の作品としては比較的アクセス数が多い。

 しかし、経緯は不明だが厳しい評価をつけるユーザーを多数惹きつけてしまい、「もうちょっとタイトルを活かしてもらいたい」(穏やか)、「せめて落ちを付けろよ」(まだ穏やか)、「テンプレの寄せ集め。いや、それ以下」(厳しい)、「逆剥けの意味はなんなの?ちゃんと考えて書いてるの?」(半ギレ気味)、「タイトルだけ」(ばっさり)と小説家になろうの感想欄とは思えないほどの厳しい評価が多数付いていく。

 その後も段々こき下ろしが白熱していき、「小説を書いている人は絶対にここをみちゃだめ。他人ごとだと笑っていられるのは最初だけで、途中で『あ、これ自分もじゃん』って思ってものすごく凹むから」(ツイッターより引用)と言われるまでの作品こき下ろし無法地帯と化す。

 作者は自身のブログにて「普通のタイトルにしておけばよかった。死にたい」と内心を吐露している。




「死地で生活なう☆」 No.26


 異世界転生した女主人公が魔物が出現する超危険地帯からツイートしているという設定のツイッター小説。

 「朝起きたら家の前にゴブリンの死体が転がってるとか、意味分かんない。しかも下半身だけとかマジ意味分かんない! 内臓見えまくりで匂いも酷いし本当になんなのこれ。もお、頭がフットーしそうだよおっっ! あ、今お湯も沸いたよ。紅茶飲もうっと。今日はダージリンだよ」といったツイートが並んでいる。

 感想欄には「頭にウジ湧いてるwっw」という褒めているのか貶しているのかわからないコメントがついている。




「フォローよこせよ」 No.27


 男子中学生の主人公がツイッターのフォロワーを増やすために奮闘する小説。

 主人公は友達を増やしたいと思いツイッターに登録してみたが、いろいろ呟いてみたにも関わらず「フォロワー:3」から一向に増えない。

 さらにフォロワーの一人は実は自分の父親だと判明し、これまでの媚びたつぶやき・痛いつぶやきを思い出して悶絶する。

 苦しみ抜いた主人公はフォロワーを増やすため、男女問わず学校中の人間にアプローチしていく。

 しかし、毎回毎回アプローチした相手は友達にはなってくれるのだが「ツイッターをやってない」「面倒」などの理由でなぜかフォローしてくれず、今日も主人公は新たな相手にアタックする。

 主人公は当初の「友達を増やす」という目的を忘れてフォロワー集めが目的化しており、手段と目的の入れ替わりが起きている。

 感想欄では好評だが、なぜか「パパ、カモン!」「パパはまだか!」「な・ぜ・パパンを出さない!」と主人公の父親の人気が異様に高い。




「昨日のメイド服、今日のメイド」 No.28


 作者自身が「作者の作者による作者のためのメイド小説」と言い切るメイド小説。

 毎回「巨乳メイド」「高身長メイド」「見下し系メイド」「喫煙系メイド」「舌打ち系メイド」「惰眠系メイド」「ズボラ系メイド」「給料不満系メイド」「ムチ常備系メイド」とバリエーション豊かなメイドが登場する短篇集。

 Sっ気のあるメイドが多い印象。

 なぜ「昨日のメイド服、今日のメイド服」ではないかという質問に対しては、「タイトルにひっかかりを持たせてキャッチーにしたかったから」とのこと。

 感想欄には「おもしろいけど、後100話欲しい」「大体おもしろいけど、包丁振り回し系メイドはさすがに無理」といったコメントが並ぶ。


→本当に書いちゃった人:アッキ様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n9418cg/

 短編集、やってくれました。単発じゃなくて本当に連載形式です。悪乗りありがとうございました! → 完結しました!




「不真面目考察はっじまるよぉー」 No.29


 あらすじによると作者とキャラクターが会話形式で小説について不真面目に考察するという内容の作品だが、実際には作者とキャラクターの自己紹介が終了したところで更新が止まっている。

 その後二年間一切の動きがない。

 この作者の他の作品でも同様のことが起きており、18作品中16作品(この作品含む)がプロローグだけで更新停止状態で、他の2作品はあらすじだけ(本文は意味が無い数字連打で投稿基準200文字を満たしている)しか存在しない。

 感想欄には「はじまってないし……」というコメントが一つだけついている。


→本当に書いちゃった人:唯乃なない(作者)

 URL:http://ncode.syosetu.com/n4663db/

 反則的ですが、自分で書いてみました。投稿直後に更新停止して7年間後に更新再開して適当なことを




「女王様(♀)VS女王様(♂)VS女王様(♀♂)」 No.30


 とある人気MMORPGの中で女王と呼ばれる女性キャラ三人が激突しあう様子を描く作品。

 男性キャラクターから慕われ貢がれる女性キャラクターを「姫」と呼ぶが、この作品の中では親衛隊が100人超えした姫を「女王」と呼んでいる。

 女王は他の女王に取り巻きを奪われないようにこれまでも水面下で血を血で洗う戦いをしていたが、最近のMMORPGの凋落によりプレイ人数が大幅に減ったことで更に対立が激化した。

 悪評の流布・偽善行為の宣伝・刺客を差し向ける等して、数百人を巻き込んだ大規模な政治合戦が繰り広げられる。

 なお、三人の女王の正体は、一人が女(主婦39歳)、一人が男(無職45歳)、そしてもう一人は兄妹(兄32歳・妹30歳が交代プレイ)である。

 感想欄には「女王の正体がひどい」「なんかありそうな話だな」といったコメントが並ぶ。




「幽霊ハーレムってそんなのありですか?(泣)」 No.31


 「新感覚幽霊ハーレム」というタグがついている特殊なハーレム作品。

 主人公は階段から落ちて霊が見えるようになり、幽霊を呼び集めてしまう体質になってしまう。

 そんな主人公には「頭がない」「体が右半分しか無い」「目玉だけ浮いている」といった特色あふれる幽霊達(元少女)が集まってくる。

 どれもこれも視覚的に強烈であり、外見上最もダメージがない医療ミスで死んだ幽霊が事実上メインヒロイン扱いされている。

 頭がない幽霊が時々「死んでも外見なのかよ、こちんくしょー」とやけくそ気味に呟いているのが印象的。

 感想欄には「ハーレムじゃなくて、ただ単に呪われているだけなのでは」というコメントがついている。




「我が名は《ピーーー》である」(更新停止) No.32


 主人公がゲームの主人公に卑猥な名前を設定してプレイを開始したところ、そのゲームそっくりの世界に転生してしまったという転生モノ。

 転生したのはよいが、名前言う度に放送コードにひっかかり「ピー」という効果音がかぶさる。

 自己紹介しても名前を呼ばれても耳障りな効果音が響き渡るシュールさがポイント。

 しかし、根本的に一発ネタだったため回を追うごとに加速度的につまらなくなっていき、早々に更新停止となる。

 感想欄には「厳しいのはわかるけど、もうちょっと書けるでしょ」と続きを望むコメントが書き込まれている。


→本当に書いちゃった人:読専後輩 様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n2777db/

 なんと更新停止まできっちり再現してくれました。さすが、一発ネタ。悪乗りありがとうございました!




「来たれ!!勇敢な魔王たちよ!邪悪な勇者をぶっ潰せ!!」 No.33


 非常に性格が後ろ向きなだけの男子高校生が活躍する異色の転生ファンタジー作品。

 舞台となる世界の暗黒神が「伝説の力を持つ勇者の末裔が現れた」と聞いて、他の世界から大量に知的生命を召喚して魔王に仕立て上げる。

 その中に主人公も含まれており、主人公は非常に後ろ向きな性格であったため「虚無の魔王」という無闇に格好良い名前を命名される。

 召喚された魔王たちはとびぬけた才能を持っていないため、勇者に次々と倒されていき、死にたくない主人公は逃げ出して勇者のパーティに入ることにする。

 しかし、主人公が事あるごとに全てを台無しにする発言をするため、主人公は図らずも勇者パーティを弱体化させていき、いつしか他の魔王から「最強魔王」と呼ばれるようになる。

 以上がメインストーリーである。

 主人公は、町を守り抜きパーティ全員が喜ぶ中で「どうせこの村は廃村になるんで意味無いけど」(勇者パーティがいない限り魔族にいずれは飲み込まれる)と発言したり、「個人ががんばっても所詮大きな潮流は変えられないけど」と発言したり、確実に勇者たちのやる気をそいでいく。(主人公にはそんな意図はなく、単に性格である)

 定期的に発言する「どうせ人類は滅びるんですよ」という台詞も疲労したパーティの精神を汚染していく。

 また、勇者の必死な前向き発言も全て「いずれ現実を知りますよ」「ただの思い込みですね」「無駄ですけどね」といった台詞で叩きのめしていく。

 あまりに理論整然と話すため、パーティの誰も反論も罵倒もできず、いつしか主人公以外は全員段々と病んでいく。

 感想欄では好意的なコメントが多いが、「なんか生きているのが虚しくなった」といったコメントも目立ち、主人公の発言に影響を受けた読者も多いようである。


→本当に書いちゃった人:カビチリ 様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n4201ck/

 なにげに難易度高いと思われる作品に挑戦してくれました。どう展開するんでしょうか。悪乗りありがとうございました!




「あいつが俺で俺がカジキマグロであの子が大分麦焼酎伊集院」(更新中) No.34


 コメディからいつの間にか文学表現の限界に挑戦する方向性に変わり、ついには歴史物に変わっていった非常に変わった作品。

 元々は「毎日入れ替わり」をテーマとしたコメディ作品で、神様におかしな力を授けられた主人公が朝起きる度に「友人」「知り合い」「異世界の勇者」などと入れ替わって不思議な体験をする各話完結スタイルであった。

 しかし、「カジキマグロ」という人間ではない存在と入れ替わった辺りから、「魚の感覚」「水の中を高速で突き進んでいく感覚」「人間ではない考え方・感じ方」といった難易度が高い表現をするようになり、才能の片鱗を見せ始める。

 地元の地酒の「大分麦焼酎 伊集院」に転生した際には、「自らが液体となった感覚」「想い人に飲まれた感覚」「自分の半身は消化されていくのに対しもう半分はビンの中にあるのを認識する感覚」といった不思議な感覚を鮮烈に描き出した。(「あの子が大分麦焼酎伊集院」という件は「あの子が大分麦焼酎伊集院(を飲む)」という意味らしい)

 この辺りで作者が覚醒したらしく、「植物の感覚」「無機物の感覚」「雲の感覚」などの感覚表現の限界に突き進んでいく。

 これらの表現に対して、直木賞作家が雑誌のインタビューで褒める発言をしたという逸話がある。

 最近は人間以外と入れ替わるのを止め、各時代の人間と入れ替わってその日常・考え方・感覚を持ち前の表現能力で鮮烈に書き出している。

 現在主人公は「立身出世を志して身分を隠して武士の中に紛れ込んで戦いにあけくれていたが、立身出世の先にある現実と自らの理想の違いに当惑して武士を捨てて、困窮する人々を助ける道へ踏み出したが自らの力の無さを痛感し、そしてその痛みに耐え切れず今は出家することを考え始めている」という戦国時代のある男と入れ替わって苦悩の日々を送っている。

 感想欄には「最初と最後が違いすぎるんだけど、これ本当に同じ作者?」「第三章以降がこの作品の本質だと思っている。前半部分はなかったことにしよう」「前半が好きだったのになんで真面目路線に変えちゃったんだろう」「タイトルと今の内容の乖離酷いよ。もうタイトル変えたら?」と様々なコメントが並ぶ。




「宇宙で生き残るための3つの方法」(更新中) No.35


 冒頭は宇宙漂流物の雰囲気を漂わせているが、実際には宇宙冒険活劇小説であり、タイトル中にある「3つの方法」のうちの「3つ目」は作中で最後まで明かされない。

 事故で大破した宇宙船から救命ポッドで脱出した主人公と婚約者だが、空気が足りない。

 主人公は婚約者に向かって「僕が死ぬか、君が死ぬか、それとも……」と言いかけると、突然宇宙海賊の襲撃を受ける。

 宇宙海賊の母艦を轟沈させて脱出した主人公と婚約者だが、またもや空気が足りない。

 そして、主人公は婚約者に向かって「僕が死ぬか、君がが死ぬか、それとも……」と言いかけると、今度は二人共ジュラ紀にタイプスリップしてしまう。

 このようにして、最後まで3つ目の方法があきらかにされないまま物語が展開していく。

 感想欄には「なんで毎回空気確認してないんだよ!」「最初は良かったけど。さすがにワンパターンすぎじゃない?」「結局3つの方法ってなんだっけ?」といったコメントが並ぶ。




「幻想戦記~ドラゴンボクシング~ 隣の席の美少女幽霊を添えて」 No.36


 異世界学園ファンタジーであるが、今時珍しいスポ根ものである。

 その世界にはドラゴンの背中に乗ってドラゴン同士を殴りあいさせる「ドラゴンボクシング」という競技があり、主人公はそのプレイヤーである。

 主人公は弱小の上、試合中に回復魔法やドラゴンの意思を操る魔法でサポートしてくれる「パートナー」として魔法が使えない同級生の美少女幽霊を選んでしまったため、更に状況は過酷となる。

 底辺主人公が古き良きスポ根スポーツ漫画を彷彿とさせる激しい特訓を繰り返し、徐々に強くなっていき、ついにトッププレイヤーに踊り出ていくというストーリー。

 ちなみにパートナーである幽霊がメインヒロインらしいが、幽霊という言葉にふさわしく影が薄いため、物語中でも全く存在感がない。

 感想欄では「ドラゴンが殴りあうんだから、主人公が特訓しても意味ないんじゃない?」というコメントがあるが、作者はそのコメントに返信していない。




「コンクリート下敷き」 No.37


 コンクリートの下敷きになった厚さ0.5mmの主人公が活躍する約一万字の短編小説。

 作中で合計4回女子更衣室に侵入しており、その度に「なにこのポスター、キモい」と紙と勘違いされて丸められてゴミ箱に捨てられている。

 日常シーンも多少あるが、女子更衣室のシーンでほとんどの文字数が費やされている。

 感想欄には「シュール」「独特の感性……」といった短文のコメントが並んでいる。




「裏切りおったか、勇者よ」 No.38


 魔王側に寝返った勇者と戦う王の姿を描き出す作品。

 兵を送り出すも惨敗続き、満を持して精鋭部隊を派遣するも勇者側に取り込まれてしまって一向に成果が上がらない。

 打つ手をなくして説得のために派遣した勇者の母も「うちの子は聡明なんですからね。間違いはないんですよ」と勇者側に寝返ってしまい、王国はピンチを迎える。

 静かな印象だった王がここに来て「ここで……ここで終わってなるものかぁ!?」と突如として気炎を上げ、鎧兜で身を包んで少数の兵とともに自ら魔王城に乗り込む。

 最終的に王自らが魔王と勇者を八つ裂きにする。

 感想欄には「王様が魔王倒すのか。新しくておもしろかった」「王様強すぎて勇者いらない子」「最初から、王様は側近に政治を任せて自分で戦場に出ればよかったんだな」といったコメントが並ぶ。


→本当に書いちゃった人:結城 慎 様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n2889ci/

 謎の勢いにあふれる短編に仕上げてくれました。なんだろうこの勢い。悪乗りありがとうございました!




「使ってみたかったチート」 No.39


 チート能力に憧れる主人公が謎の女神様の力でさまざまな嬉しくないチート能力を得て学生生活を送る物語。

 毎日のようにチート能力を得るが、「消しゴムで文字を消す速度が3%増すチート」「足音が200%大きくなるチート」「テストで適当な選択肢を選ぶと当たる確率が2%上がるチート」「好きな子に嫌われる確率が3200%上がるチート」といった体感不可能な微量なチートや悪いチートばかりなため主人公の生活は一向に向上しない。

 感想欄には「笑える」「主人公もう諦めろよ」「そんな寂しい補正はチートじゃない……」といったコメントが並ぶ。




「トリップ先は古墳時代」 No.40


 女子高生がへ過去へトリップするありきたりな小説だが、作者の知識が浅薄すぎて今や伝説として扱われる小説。

 作者が「古墳時代」として描き出す世界は、感想欄に「意味が分からない」というコメントが並ぶほど現実離れしたファンタジー空間である。

 例として古墳時代の民衆の挨拶は「そんなバナナ!」「おっはー!」というセリフとして描かれているが、主人公は「古いよwww やっぱり昔だねwww」と言うだけで何も疑問に思わない。

 その他、白黒の携帯電話、白黒テレビなどが平然と登場し、それに対して主人公は「古っwww」と言うだけである。

 そしてその世界で悲哀と裏切りに満ちた男女のドラマがメインストーリーとして展開される。

 作者のコメントからは「ふざけているつもりは全くなく、本当にそう思って書いている」という様子が読み取れ、これが伝説の原因となった。

 感想欄には「意味が分からない」というコメントの他に「天才と馬鹿は紙一重というが……」「最初は笑ってたんだけど、途中からなぜか腹が立ってきた」といったコメントが並ぶ。




「切れ気味ランナウェイ」 No.41


 主人公が銀行強盗の首謀者と勘違いされ、銀行強盗達と高飛びして世界一周旅行をしている物語。

 ある町で銀行強盗事件が発生する。

 犯人たちは警察が来る前に逃走するが途中でボスを見失ってしまい、近くを偶然歩いていたボスそっくりの主人公をボスと思い込んでしまう。

 「ボス! 早く逃げますぜ!」「は、はぁ!? 人違……」「一人だけトンズラなんて許しませんぜ! 地獄まで運命を共にするって言ったじゃないですか」などというやりとりの末、主人公は強制的に銀行強盗達と一緒に高飛びするハメになる。

 主人公は「だから俺はお前たちのボスじゃない!」と毎回切れるが相手にされず、現在主人公と強盗たちはハワイでバカンスを楽しんでいる。

 感想欄でも評価が高いが、更新頻度が低いことについて批判を述べるコメントもある。




「魔法使い宣伝番」 No.42


 魔法使いの宣伝や魔法使いへの依頼を書き込むための掲示板。その番をしている冴えない村役人が主人公の物語。

 主人公は魔法が一切使えない一般人であるが、魔法使いの雰囲気がある外見で愛想がいいため、掲示板の前で見張りをしていると町の人達が魔法使いと勘違いして気さくに頼み事をしてきてしまう。

 主人公は愛想はいいが自分の意見を主張するのが苦手なため、自分が魔法使いでないということを説明している間に依頼者は主人公に頼み事を依頼して安心して帰って行ってしまう。

 ここの「主人公の説明の下手さ」と「依頼者の押しの強さ」が生み出すすれ違いは毎回大きな見せ場になっており、感想欄でも評価が高い。

 結局魔法が使えない主人公は、棍棒一つで魔物に挑んだり、手桶だけで広大な畑全てに水をやらなければならない羽目になってしまい、しかも毎回なぜかなんとかなってしまう。

 今日も主人公は「だから俺は魔法使いじゃねぇって言ってるだろーー!!」と荒野の中叫びながら棍棒一つで伝説級のドラゴンに立ち向かう。

 テンポの良い展開と主人公の万能さが人気の作品。

 ただし、感想欄には「主人公魔法使いじゃないのに強すぎるだろ」といった批判もある。


→本当に書いちゃった人:あき様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n7340cq/

 すれ違い物語が始まりました。ここからどのようなすれ違いが始まるのか楽しみです。悪乗りありがとうございました。




「俺の周りには変人しかいない(-。-;」(連載停止) No.43


 変人キャラを数多く登場させて主人公との掛け合いを描き出すコメディ作品。

 連載開始と同時に「女子校の制服しか着ないおじいちゃん」「トマト料理しか作らない母さん」「ヒーロースーツで出勤する父さん」「毎週水曜日全裸で登校する友人」「ニャーと鳴く妹」などアクの強い変人たちが登場する。

 しかし、話数を重ねるごとに登場するキャラクターのインパクトが低下していき、「口笛を吹きまくる友人」というあまり変人でもないキャラクターが登場したところで更新が止まっている。

 感想欄では「更新待っています」「後ろのほうイマイチだね」「最初に飛ばし過ぎたから、持たなかったか……」といったコメントが並んでいる。




「好きの反対の反対の反対の反対の反対の反対の(ry」(短編完結) No.44


 「俺のこと好きだろ?」「好きの反対」「好きの反対の反対だろ?」「好きの反対の反対の反対」「好きの反対の反対の反対の反対だろ?」という内容がない掛け合いが延々と続く短編。

 最終的に「反対の」が3072個つらなるところまで続く。

 しかも、ところどころ打ち間違いがあることから、コピペではなく毎回本当にキーボードで打っていると思われる。

 感想欄には「謎のエネルギーを感じた」というコメントが付いている。


→本当に書いちゃった人:好きの反対の反対の反対の反対の反対の反対の(ry 様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n7889ci/

 一見して「お、おう……」としか言い返せない問題作。なにこの量。悪乗りありがとうございました!


→本当に書いちゃった人:阿久里様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n6223cs/

 初っ端から本当に変人ばかりです(汗; どこまで変人がでてくるのでしょうか……。悪乗りありがとうございました。




「彼らの優雅な日常」 No.45


 「幼馴染み(男)」「ツンデレ(男)」「クーデレ(男)」「熱血(男)」等の特徴を持つ12人の男性キャラたちがBLしまくる作品。

 作者は極度のBL好きらしく「全ての組み合わせでカップリングを書き切りますっ」と宣言しているが、連載開始一年半でまだ4種類のカップリングしか描けていない。

 ちなみに12人のカップリングの組み合わせは12C2=66通りある。

 感想欄には「単純計算で後23年かかるけど、本当にやるの?」というコメントが付いている。




「彼女たちの華麗な日常」 No.46


 「彼らの優雅な日常」に影響をうけたと思われる百合作品で、作者は「私も全ての組み合わせでレズりまくってみせますっ」と宣言している。

 しかし、回を追うごとに登場人物が増えていき、すでに37人の登場人物が登場している。

 組み合わせは37C2=666通りである。

 作者は「登場人物100人をめざします!」と書いているので、最終的には100C2=4,950通りになる見込みである。

 感想欄には「この作品は今のペースだと完結までに後390年かかるんだけど、考えなおしたほうがいいじゃないだろうか」というコメントがついている。




「全ての地平線はロマノフィーレへ通ず」 No.47


 小説は一人で書くものという常識を逆手に取り、セリフの大部分を他の作者に書いてもらっている作品。

 作者自身のメインキャラクターはいるが、各エピソードで登場するサブキャラクターが他の作者の作品のキャラクターになっており、そのキャラクターのセリフはオリジナルの作者が書いている。

 作者がオリジナルの作者に「こういう状況でこのキャラクターたちならどういうセリフを言う?」などと問い合わせて各キャラクターの行動とセリフを書いてもらい、そこへ作者自身のキャラのセリフを地の文を書き加えている模様。

 この作品は異世界ファンタジーを舞台としているが、いろいろな作品からキャラクターを借りてくるために、侍・天才高校生・体長300mの怪獣・UFOに乗った宇宙人・中世の探偵・無気力男子中学生・最強メイド・謎の力を持つ女子高生等が次々とやって来る自由な展開を見せる。

 また、地の文は作者の物だがセリフは他の作者のものなので、それらが組み合わさって不思議な雰囲気を醸し出している。

 感想欄には「いろんな作品を知ることができて面白い」「新しくて面白い試み」といった好評価の他に、「セリフと地の文があってない」「主人公たちが活躍していない」と言った批判もついている。




「ようじょ てんせい―世界はロリコンで溢れている―」 No.48


 異世界に幼い少女として転生した主人公がロリコンの手を逃れて生き延びるサバイバル風小説。

 当初はコメディチックな作品であったが、次々と危険なロリコンが登場して主人公のトラウマが増えていくにつれコメディチックな表現が減り、徐々にハードテイストな作品に変容していった。

 最終場面のロリコン130人と主人公の戦いの場面は評価が高い。

 感想欄には「良作」「前半はいいけど、後半は重すぎる」「年齢的にロリコンじゃなくてペドフェリアじゃね?」といった賛否両論のコメントが並ぶ。




「神に貰った山羊が俺の辞表を食べてレベルアップする」  No.49


 あまりに極端な展開を組み合わせすぎてほとんどの読者が脱落した実験小説。

 会社をやめようとした主人公のところへファンキ―な天使が訪れて神の贈り物としておいていった山羊が爆発した末に巨大化して家の下から生えてきたたけのこと融合して町を破壊の限りを尽くしたところでヒロインが宇宙人であることが判明し……といった脈絡のない展開が続く。

 全体を通して、ありがちな展開もなく、同じ展開が繰り返されることもなく、オリジナリティは高い。

 しかし、物語の着地点がわからないため、支離滅裂な展開を読み進める動機が生まれない。

 支離滅裂な展開のままぶつ切りのように「完結」となっており、最後まで読んでも納得感は皆無である。

 「おもしろい」という感想も極少数あるが、大多数の人がついていけなかったらしく「これは無理」「意味不明」「???」といった感想が多い。




「ヤンデルとグレテル―禁断の愛―」 No.50


 病んだ女主人公とグレている男主人公が町中で出会い、45人の死傷者を出した末に結ばれるという小説。

 全体を通して女主人公の「ビルの屋上から町を見下ろしつつ『呪われろ。この世の全員呪われろ』と三時間に渡ってつぶやき続ける」「好きな相手が座った食堂の席に座った女にナイフを突き刺す」といった濃いエピソードが目立っている。

 しかし、男主人公の方はあまり濃いエピソードがなく、ありがちな不良少年として描かれており、感想欄でも「男の影が薄すぎる」「ヤンデルしか見えない」といった影が薄いことへのコメントが目立つ。




「あぁんッ?あぁんッ?アンパンマーン優しい君は」 No.51


 ミュージカル風のアンパンマン二次創作(18禁)小説。

 ほぼすべての展開がミュージカルとして描かれており、セリフも地の文も歌の歌詞になっている。

 ただし、既存曲だけでなく作者オリジナルと思われる曲も使用されており、ミュージカルでありながら曲調やリズムが一切不明である。

 感想はまだ一件もないため、紹介文を執筆している私の私見を述べさせてもらうと「前衛的すぎてついていけない」。




「※ただしイケメンに限る」 No.52


 世界の美しさ・人・愛を賛美する詩集である。

 しかし、全ての詩の締めに「※ただしイケメンに限る」という注釈がついている。

 感想欄には「感動した直後に地面にたたきつけられる感じ」「※をやめれば普通にいい詩なのに……」といったコメントが並ぶ。


→本当に書いちゃった人:カビチリ 様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n5604cj/

 ああ、酷い。なんて酷い詩でしょうか。悪乗りありがとうございました!




「人間嫌いが倒錯的恋愛に陥るに至って」 No.53


 人間嫌いを自称する女主人公が同級生に惚れたことを認めたくないがために右往左往する恋愛小説。

 主人公は明らかに同級生のサッカー部員に惚れているが、幼なじみ(同性)にそれを指摘されると、「私は人間嫌いだって言ってるでしょ。髪型がちょっといいと思っただけよ」あるいは「靴がいいと思って」「声のイントネーションの付け方にセンスが有ると思って」などといって、ごまかすためになぜかウィッグ集めを始めたりスポーツシューズ収集を始めたりボイストレーニングを始めたりする。

 話数を重ねるごとにひどくなっていき、言い訳が高じて現在主人公はチベット密教を学びにチベットへ出立しなければならない状況に追い込まれている。

 作者は後書きで「ハッピーエンディングで終わらせたいのに道筋が見えない」と語っている。

 感想欄には「おもしろい!」「チベット編はよ!」「主人公実は全然人間嫌いじゃないよね」「一番の謎は主人公の財力だ」といったコメントが並んでいる。




「近所のおばさんの戦闘力は」 No.54


 近所の名物おばさんの奇妙な活躍を描いた作品。

 主人公の近所のおばさんは、ゴミの分別が少しでも悪いと玄関先まで文句を言いにくる、道を歩いている通行人に片っ端から「シャツをズボンに入れろ」「男は髪を短くしろ」「女はもっとしとやかに歩け」と文句をつける、犬や猫にまで文句を言う、押し売りにやってきたセールスマンは8時間説教を聞かせないと解放しない、量販店で店員が泣くまで値引き交渉を続ける、マシンガントークならぬマシンガン説教で相手に発言の隙を与えない、という近所で非常に恐れられているおばさんである。

 主人公が彼女と共にデートしていると突然悪の軍団が現れて人質にされてしまうが、そこへヒーローが来て悪者とヒーローの戦いに発展する。

 しかし、その戦いのさなかに例のおばさんが通りがかると、ヒーローと悪者の両方が正座しておばさんの説教を聞かされる展開になってしまう。

 他にも「おばさんVS悪の首領」「おばさんVS国会議員」「おばさんVSオレオレ詐欺」などが描かれる。

 感想欄では好意的な評価が多い。


→本当に書いちゃった人:山藍摺 様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n9262ci/

 なんだかおばさんがラスボスっぽく思えてきます。どうなるんだろう、これ。悪のりありがとうございました!




「最強のゴキブリvs人類」 No.55


 突然変異により生まれた全長20cmで時速300kmで走るスーパーゴキブリと人類との死闘を描いた作品。

 当初は珍種扱いだったが、ゴキブリなだけにあっという間に増殖し、人類にとっての脅威となる。

 ラストでは大量増殖した一千万匹のスーパーゴキブリと人類の死闘が描かれる。

 大都市が次々とスーパーゴキブリに占拠され、人類側のミサイルにより次々と占拠された都市が焼き払われていく。

 最終的には主人公のアイディアで事態が打開されてハッピーエンドとなる。(この部分は重大なネタバレのため記載しない)

 感想欄には「おもしろかったけど、スーパーゴキブリの映画化絶対反対」といったコメントがついている。


→本当に書いちゃった人:黒きつね 様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n9906cj/

 途中、真面目な話に見えてしまうところが変な雰囲気を醸し出しています。悪乗りありがとうございました!




「チョコレートの回復力はハンパない」 No.56


 全ての理不尽をチョコレートのせいで済ませる物語。

 陸上部に所属する主人公は、チョコレートにより期末テスト学年一位になり、チョコレートにより全治3ヶ月の交通事故から3日で全快し、チョコレートにより100m走のタイムを半分にし、チョコレートによりヒグマと戦って勝利を収め、チョコレートにより初めての剣道で県大会一位になる。

 最終的には地球を征服しにきた宇宙人と板チョコ片手に戦って勝利をおさめる。

 感想欄には「この主人公は何を食べても回復するんじゃないか?」「チョコがすごいんじゃなくて主人公がすごいんだろう」といったツッコミが多数付いている。


→本当に書いちゃった人:クランキィ様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n6799cq/

 まさかの女主人公。一話時点ではチョコレートはでてきませんが、ここからどうなるのか楽しみです。悪乗りありがとうございました。




「真のドジっ子に、私はなる!」 No.57


 主人公が憧れの男子の心を射止めるために奮闘する青春ドタバタラブコメディ。

 憧れの男子が「ちょっとドジな子かわいいよな」と会話しているのを聞いたしっかり者の主人公が「ドジっ子」を目指してイメチェンを図る。

 しかし主人公のドジっ子の認識がおかしく、主人公が自分で思うドジっ子を演じると初対面の人には電波系と思われて距離を取られ、家族や友人からは若年性アルツハイマー病と疑われてしまう。

 ドジっ子を演じ続けた主人公が医師と二人だけになった際に、素に戻って「……演技です」と告白するシーンの医師の態度と気まずい雰囲気は印象的。

 感想欄では全体的に評価が高いが、ドジっ子好きと思われる一部の読者から「真のドジっ子とはなんであるか」についての主張コメントが多数付いている。


→本当に書いちゃった人:阿久里様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n2806df/h

 紹介通りに暴走を始めています。どこまであっちがわに行っちゃうのか、楽しみです。悪乗りありがとうございました。




「あいむふれんどり?、あ?い?む、ゆあ?ぶらざ?(棒」 No.58


 友人がいない主人公が友人を求めて奮闘する物語。

 無理をして友情に熱いふりをして、親指を立てながら棒読みで「アイムユアブラザー」などというため逆に友人が増えていかない。

 他にも「アイムナイスガイ」「ヘイブラザー」「ウィーアーソウルメイト」などと発言するが、やはり棒読みである。

 なぜ英語ゼリフが多いかについては解説されていない。

 最近では棒読みと英語ゼリフが減って自然な口調へ変わってきており、主人公に絡む人数が増えてきている。

 感想欄には「先が楽しみ」「もう友達になっているだろ」「俺も親友がほしい」などのコメントが並んでいる。




「二次元の顔に鼻は無い」 No.59


 「世界中のいかなる制服ならば世界征服は可能か激論 ~in 居酒屋~」を書いた作者の次期作。

 濃いアニメファンが多数在籍する男子高校の一人の男子生徒が「二次元って鼻ないよな」と発した一言が大きな波乱を呼んでいく。

 その発言が元で学内は「きちんと鼻がある絵柄派」「鼻は点でいい派」「萌には鼻は不要派」「どうでもいいですよ派」に分かれて、学内抗争へと発展していく。

 それぞれの陣営がバリケードを作り、自らが愛するキャラクターのポスターを陣営の周りに貼り付けていく。

 しかし、「鼻は点でいい派」の陣営にリアル調の絵柄のポスターが貼られていたり、「きちんと鼻がある絵柄派」の陣営に鼻がないデフォルメ萌え絵が貼られていたり、主張とポスターの不一致が目立つようになってくる。

 最終的には「鼻なんて関係ない。俺が愛した○○は最高なのだ!」と陣営を超えて和解する。

 感想欄では「好きになったらそれが全てなのさ」「元も子もないけど、どうでもいいんじゃない?」「次は各ヒロイン好きごとの対立が見たい」などのコメントが並んでいる。




「俺が嫁だ!」 No.60


 主人公(大学二年生・男)が電車の中でスマホで好きなキャラクターの画像を見ながら「○○は俺の嫁」とつぶやくと、となりのおじさん突然立ち上がり「俺が嫁だ!」と大声で叫んで主人公に迫ってくる。

 一見するとBL物のような内容だが、実際には完全なギャグ作品である。

 その後も主人公はどこへ行っても「俺が嫁だ!」と主張する熱い男たちに出会うことになり、「嫁12人衆(全員男)」「嫁戦隊ヨメレンジャー(全員男)」「悪の嫁軍団(全員男)」などの理解困難な状況が次々と展開されていく。

 本文を読んでも全く理由が分からない(展開が唐突過ぎて経緯の説明が無いため)が、現在なぜか主人公が嫁に行かなければならない状況に陥っている。

 感想欄では「このカオスっぷり。この作者……できる!」「意味わからんけど面白い」などのコメントが並ぶ。


→本当に書いちゃった人:リゼ様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n6718cl/

 設定通り意味不明な展開で唖然とします。セリフ回しに気合入っています。悪乗りありがとうございました!




「魔王を求めて三億里」 No.61


 勇者達の十八年に渡る長旅を描いた世界紀行モノ。

 勇者一行が魔王城に突入し玉座の前に辿り着いたが、あいにく魔王は地方へ出張中であった。

 その後、勇者一行は魔王を求めて世界各地へ旅するが、辿り着いた時にはすでに別の場所へ移動しており、勇者一行の世界旅行が延々と続く。

 旅物として要素が強く、各地の風土や特産品まで綿密に描かれる点について評価が高い。

 十八年後についに魔王と出会うことになるが、すでに魔王は退位しており、勇者一行は新魔王を探してまた旅に出るというところで完結となっている。

 感想欄には好意的なコメントが多いが、魔王が訪れたはずの街や国が普通に平和な点についての指摘や「三億里(約12億km)のスケール感わかってる? 地球から土星までの距離と等しいんだが。これじゃスケール感足りないよ」「続編前提でまだ引き伸ばす気?」といった手厳しい意見も書かれている。




「それはおかしい」 No.62


 口癖が特徴的な学園バトル小説。

 タイトルの「それはおかしい」は主人公の口癖であり、不正義を見つけると「それはおかしい」と言い放って立ち上がる熱い男として描かれている。

 その他の人物もそれぞれ口癖があり、主人公の友人は「これはいいものだ」が口癖で、学校一の美少女は「いい風ね」「あやしい風ね」「風が泣いているわ」「風が知らせを運んできた」「風よ……」と「風」という単語を無闇に使い、敵の首領は「甘い、甘いよ。少年は甘すぎるよ」が口癖である。

 一部の読者には担当教師の「見せてあげよう、現実を言うものを」(必ず振り向きざまに指を突きつけながら発するセリフ)や生徒会長の「バタフラァァァイ♪」(場面に関係なく唐突に叫ぶ)といった口癖が人気である。

 感想欄では作品へのコメントよりも読者が自分の口癖を紹介するコメントの方が多い。




「迸れメロス」 No.63


 「走れメロス」のパロディ作品。

 セリヌンティウスが王に捕らえられてしまうところまでは原作と同じであるが、メロスが村で妹の結婚式を上げて二日目の夜にさっさと帰ってくるところが大きく異なる。

 原作よりも悪知恵が働くメロスは、人を信じない王が寝るときに誰も近づけないことを知り、深夜に城へ忍び込んで王の前に仁王立ちになる。

 そして、王は助けを求めることもできずにメロスに一方的にタコ殴りにされる。

 「メロスは、悠々と身仕度をはじめた。雨も、いくぶん小降りになっている様子である。身仕度は出来た。さて、メロスは、ぶるんと両腕を大きく振って、王を殴りだした。」「メロスは幾度となく眩暈めまいを感じ、これではならぬ、と気を取り直しては、よろよろ更に二、三回王を殴って、ついに、がくりと膝を折った。腕が上がらぬのだ。天を仰いで、くやし泣きに泣き出した。ああ、あ、濁流を泳ぎ切り、山賊を三人も撃ち倒し韋駄天いだてん、ここまで突破して来たメロスよ。真の勇者、メロスよ。今、ここで、疲れ切って動けなくなるとは情無い。」「最後の死力を尽して、メロスは殴った。メロスの頭は、からっぽだ。何一つ考えていない。ただ、わけのわからぬ大きな力にひきずられて殴った。」といった原文を改変したと思われる文章が目立つ。

 またセリヌンティウスとの頬の殴り合いも、やはりメロスの一方的な攻撃になっている。

 最終的には王が行方不明になってハッピーエンディングとなっている。

 感想欄では「爆笑したw」「原作レイプ」「怒られるぞ」といったコメントが並ぶ。


→本当に書いちゃった人:冒険したいとうもろこし様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n9904cp/

 原文テイストのままオリジナル展開が始まるととても不思議な感覚がします。本当にどこかから怒られそう(汗; 悪乗りありがとうございました!




「本日のたくあん」 No.64


 「和食LOVE120%! 新感覚漬物ヒロイン達が織りなす学園ハーレム」と作者がアピールする学園ハーレム作品。

 やれやれ系主人公の元へいろいろなヒロインがアタックしてくるところはありがちな学園ハーレムと同じだが、主人公の漬物への執着が並大抵でないため、各ヒロインが自分で漬けた漬物を持ってアタックしてくる所が特徴。

 「たくあん」「浅漬け」「青菜漬け」「千枚漬け」「野沢菜漬け」などの様々な漬物が登場し、その度に主人公による異様な長文台詞の批評が始まる。

 ほとんどの場合主人公の辛口な批評によりヒロインに失格が言い渡される。

 感想欄には「なぜこんな主人公がモテる」「この主人公にサンドイッチのお弁当渡したらどうなるんだろう」「テストを一夜漬けして『私自身が漬物です!』って言った子がおもしろくて好き」といったコメントが並ぶ。




「パトランマは動かない!」 No.65


 「不動の戦士」として恐れられる主人公パトランマの活躍を描く内容だが、全体を通して意図的としか思えないほどおかしな点が目立つ作品。

 例えば、闘技場の上で一切動かずに優勝するが「おお、見よ、あの立ち姿を」などと観客が歓声を上げる描写は緻密に成されているが、なぜ動かずに勝てるかという理由は全く説明されない。

 読み進むうちに説明されるかとおもいきや、全く説明されずに物語が進行していく。

 また、「パトランマは不動のまま隣町へ移動した。」「パトランマは体をほぐすために体操をした。しかし、全くの不動である。」「パトランマは不動のまま駈け出した。」などと矛盾した文章があちこちにちりばめられている。

 しかし、上記の内容を作者は大真面目にやっているらしく、読者がツッコミを入れると読者の人格を否定するほど激しく罵倒文を書き込んでくる。

 そのため感想欄は常に殺伐としており、某掲示板では「危険度S級作者」として認定されている。




「最弱がザコだなんて誰が決めた?」 No.66


 ゲームの世界にHP5・攻撃力1・防御力2・MP0の最弱キャラとして転生してしまった主人公の活躍を描く作品。

 主人公は「最弱がザコだなんて誰が決めた? ザコどころか完全無視ですよ」と語る。

 ステータス上もあまりの弱すぎる上容姿も貧弱そのものなので、モンスター相手では真っ先に食べられそうになり、人間相手では完全に通りすがりの村人A扱いで敵として認識すらされない。

 当初は街で出会ったパーティのお荷物としてついて回っているだけだったが、徐々に村人A扱いである利点に気が付き、現在では人畜無害な非戦闘員のフリをしてこっそり罠や魔法アイテムでパーティを支援している。

 しかし、場数を踏むうちに意図せず自信がついてしまい、戦闘の最中に堂々と振る舞ってしまうために村人Aのフリをするのが厳しくなってきた今日このごろ。

 現在の主人公は「いかに情けない村人Aに見えるか」のために役者稽古の真っ最中である。

 感想欄では「欠点も突き詰めれば長所なんだなー」という感慨深いコメントや「子供と街中でぶつかっただけで戦闘不能とか日常生活厳しすぎるだろ」「熱すぎるスープを飲んだだけで気絶とか……」「主人公よりむしろ回復役のサーティさんの過労が心配です」といった主人公の弱すぎる体質に関するコメントが多い。


→本当に書いちゃった人:Ver様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n7697cq/

 恐ろしい弱さです。ここまで弱くなると思いませんでした(汗; ここからどうなっていくのか楽しみです。悪乗りありがとうございました。




「時間があれば」 No.67


 「時間があればやるよ。あれば、ね」が口癖のスーパービジネスマンの主人公が有給消化を命じられて丸々三週間の夏休みを取ることになったが、「時間がない」という理由で先延ばしになっていた約束履行を恋人や友人から迫られてしまう。

 そして、主人公は「恋人と二人きりの世界一周旅行」「友人とのヒッチハイク旅行」「友人が茨城で開業したレストランへの訪問」「フルマラソン出場」「ピザ大食い大会出場」といったイベントを同時にこなさなければならなくなってしまうというストーリー。

 主人公は持ち前の問題解決能力をフル活用して「恋人とのデート中にトイレに行くふりをしてヒッチハイクの友人の元へ駆けつける」「ヒッチハイクの車を仕込んでおき、あえて恋人の近くで降ろしてもらう」「銀行強盗事件にあえて巻き込まれ、人質に取られたふりをして強盗と警察と恋人の目を逃れて茨城へ飛び立つ」「そっくりさんとの二人三脚でフルマラソン完走を偽装」といった奇手で事態を切り抜けていく。

 現在の主人公は「俺は『時間があれば』って言っただろう! 全然時間が足りないんだが!」と毒づきながら、恋人とスキューバダイビングをしながらエベレストに登頂するための戦略を練っている最中である。

 感想欄には「主人公最強すぎる」「この主人公、元CIAとかじゃね?」「工作がうますぎるだろJK」といった主人公の最強さについてのコメントが多い。




「今日も元気だ! ヘアチャージデラックス!」 No.68


 とある毛生え薬を売っている零細企業の社長が書いていた作品。

 少年が異世界に転生して仲間を集めながら強くなっていく王道ストーリーを踏襲しているが、あちこちに不自然なセリフ回しが見られ、無理して書いていることが読み取れる。

 例えば、典型的なツンデレを描こうとしたと思われる場面で「べ、別にあんたのことなんかなんとも思ってないんだからね!」とすべきであろう部分を「べ、別にあんたのことなんかなんとも思ってるんだからね!」と書き損じている。

 また、唐突に三国志のうんちく話が始まるのも特徴である。

 しかし、この作品の最も特徴的な点は、売上が低迷する毛生え薬の広告戦略の一貫として執筆されているため、戦闘中であろうとなんだろうと主人公が定期的に「髪を元気に! ヘアチャージデラックス!」と毛生え薬の名前を叫ぶところである。

 非常にいい場面であろうとも躊躇なく叫ぶため、作者の意図とは異なるかもしれないが感想欄は「爆笑した!」「センスありすぎw」と作者のギャグセンスを褒めるコメントであふれている。

 しかし、業績にはあまり寄与しなかったようで、作者が経営する会社は半年前に倒産したとのこと。

 作者は現在タクシーの運転手をしているという続報が入っているが、多くの読者の期待にもかかわらず連載再開のめどは立っていない。




「流麗の剣 エ○スペリア」 No.69


 ソ○ーが同社のスマートフォン広告戦略の一環として自社サイトに掲載した広告小説。

 一部では「今日も元気だ! ヘアチャージデラックス!」に影響されたのではないかという憶測もある。

 有名ラノベ作家とタイアップし、高校生たちが同社のスマートフォンを武器に謎の勢力と戦う物語が描かれている。

 当初、スマートフォンはタップすると剣になる程度であったが、ストーリーが進むうちに「人型変形機能(美少女)」「手裏剣機能(ブーメラン機能付き)」「ドローン機能(空を飛んで敵を偵察)」「自走機能(転がって行って自動で攻撃)」などとありとあらゆる機能が付与されていった。

 最近ではスマホが人型に変形した上自動で戦うようになったため、急速に主人公たちの影が薄くなっており、もはやネタ作品として扱われている。

 感想欄には「もはやなんでもありすぎじゃ……」「そうか、俺のスマホは美少女だったのか」「とりあえず美少女変形機能だけ早く実現してくれ」「ちょっとタイトルダサくね?」などといったコメントが書き込まれている。

 なお、作者は自身のブログでタイトルについて「決めたのは同社の役員であり、私のネーミングセンスではない」と弁解している。




「勇者だが、空飛ぶ鉄の爆弾を使う魔王に勝てる気がしない」 No.70


 王国有数の戦士であり勇者として選ばれた主人公が、突然現れた恐怖の魔王と戦う王道ストーリーである。

 しかし、主人公や作中の人物たちは知る由もないが、現代に生きる読者が読めば「空飛ぶ鉄の爆弾」と呼ばれているものは「ミサイル」であり「魔王」と呼ばれているのは「宇宙海賊」であることが容易に読み取れる。

 そのため、実際には「中世ファンタジー世界」と「科学世界」の戦いとなっている。

 普通に考えれば、宇宙船やミサイルを所有する宇宙海賊が圧倒的に有利なはずだが、実際には戦力は拮抗状態である。

 物語中盤で主人公が魔王城(宇宙海賊の宇宙船)に潜入すると、宇宙海賊達が「まさかこんなところに手付かずの居住可能惑星があるなんてな。こんな棚ぼたないぜ」「でも、いくら原始人でも向こうは6億人だ。この三流の武器だけじゃ……この先きついぜ」「そうはいっても、弾薬と燃料で手一杯だよ。そんな金ねえよ」「おい、ボイラーイカれてんぞ!? どっかの村から毛布かっぱらってこないと凍え死んじまうよ!」などという会話をしており、相手側も貧乏な三流宇宙海賊であることが判明する。

 某ブログで「貧弱な魔法しか存在しない中世ファンタジー世界とポンコツ三流宇宙海賊達のどこか間が抜けた戦いが魅力的だ。しかし、宇宙海賊側の兵器描写があまりに格好良いため、笑って読めばいいのかまじめに読めばいいのかいつも迷う」と紹介された。

 感想欄でも好意的な意見が多いが、「警備ザル過ぎだろこの宇宙海賊!」「正直村人100人で勝てるんじゃないか?」と宇宙海賊のポンコツさを心配するコメントもある。




「勇者と魔王は永遠に戦う」 No.71


 タイトル通り、勇者と魔王が永遠に戦い続けている作品。

 すでに文字数にして一千万文字を突破している。

 一日あたりの投稿文字数も非常識的であり、現在も順調になろうの文字数ランキングを更新中である。

 なおこれにはタネがあり、実際に全て人間が書いているわけではなく、99.9%以上プログラムで自動生成した作品である。

 そのため、中身は「勇者を剣を振るった。魔王に45のダメージを与えた。魔王のHPは7874だ。魔王は炎を放った。勇者に574のダメージを与えた。勇者のHPは237だ」と非常に単調な文章で構成されている。

 感想欄には「あまりに無味乾燥ですぎる」「ゲームのログかよ!いや、ゲームのログでももうちょっとマシだよ!」などといった酷評が相次いている。

 さらにゲームオーバーの概念がプログラムに入っていないらしく、「魔王は炎を放った。勇者に574のダメージを与えた。勇者のHPは-87698だ」とHPが0を切っても平気で戦いが続いていくシーンもある。

 当初の酷評の多さに作者も堪えたようで、話数を重ねるごとにプログラムが改良されており、仲間が増えたり回復アイテムを使う記述が増え徐々にではあるが単調さは改善されてきている。

 しかし、基本的にはプログラムに任せた非常識的な物量勝負(1ターンごとに使い魔1~1000が順番に攻撃するなど)であり、感想欄にはなおも酷評が絶えない。

 また、時々作者自身が自分で書いたと思われるエピソードが挿入されるが、こちらも感想欄では「なぜか読んでいる方が恥ずかしくなってくる」と評価は非常に低い。

 このように酷評が多い感想欄であるが、一部に「おもしろい試みだと思う」「こういうのもありじゃないかな」「がんばってください」といった今後に期待した好意的な書き込みもある。


→本当に書いちゃった人:竹馬 司 様

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 基本プログラム生成ですが会話文をあとから入れているので、意外と大事故にはなっていません。このままどこまで複雑になるか楽しみです。悪乗りありがとうございました!


→本当に書いちゃった人:sugarstar 様

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 こちらはJavaScriptで挑戦してくれたようです。設定に忠実に非常に単調です。これが延々と続いたら気持ちが折れることまちがいなしです。悪乗りありがとうございました。




「りんごと暗黒神」 No.72


 突如現れた暗黒神と名乗る魔法使いは、村々を襲い、ダマルクマス国の半分を支配した。

 そんな中、「暗黒神にりんごをぶつけると死ぬ」という適当な噂を聞きつけた村娘アルフィが「打倒暗黒神」をかかげ、嫌がる村の悪ガキを引っ立てて旅にでるというストーリー。

 旅の途中で出会った敵幹部にりんごをぶつけ、主人公「どう!? これでお前たちは死ぬはず!」敵「馬鹿らしい。あんな噂を信じているのか。ふん、うまそうなりんごじゃないか。ガブリ(拾い上げてりんごをかじってドヤ顔)」「もちろん猛毒入りよ」「……なに!? ぐ、ぐぁ、い、息が……」といったように実際にりんごで敵を倒してしまったりする。

 その他、爆弾入りリンゴを届けたり荷馬車を突撃させたりして順調に幹部を倒していく。

 主人公は「アホな噂を信じて子供だけで乗り込んできたバカな少女」と見せかけて、それを演じているだけの策士であり、毎回敵がそれに騙されてまんまとひっかかってやられていくのがおもしろさのポイントである。

 そろそろラスボス戦ではないかと読者から期待されている。

 感想欄には「策士すぎる」「策士以前に肝が座りすぎ。こんな女の子怖すぎる」といったコメントが並ぶ。




「破壊工作幼女」 No.73


 「りんごと暗黒神」の主人公アルフィの幼少時代を描く外伝。

 牛糞の山の周りの草を結んで通りがかった大人がつんのめって牛糞に突っ込むさまを眺めて楽しんだり、工事現場からちょろまかしてきた爆薬で村長の家を爆破したりする主人公のいたずら好きな日常が描かれる。

 最初は単純だったいたずらだが、なんどもこっぴどく叱られるに連れて高度化していく。

 あるときは他の子供の仕業に見せかけ、あるときは事故に見せかけ、最終的には正体不明の泥棒集団の仕業に見せかけ、しかも村中を騙し通すことに成功している。

 感想欄には「こんな幼女は嫌だ」「りんごと暗黒神よりこっちのほうがえげつない気がする」といったコメントが並ぶ。




「誘拐したら魔法少女」 No.74


 金に困った男が街で見かけたおとなしそうな少女を誘拐したところ、その少女が魔法少女だったというストーリー。

 魔法少女の周りには悪魔や悪の組織が集まってくるため、誘拐犯は悲鳴を上げながら逃げまわることになる。

 なぜか誘拐犯が人質に取られて魔法少女が救うケースも有る。

 トップの挿絵は誘拐犯と誘拐犯に手を引かれる少女の絵だが、横に置かれた鏡に写った少女の姿は魔法少女になっている。

 感想欄には「むしろ誘拐犯が気の毒になってくる」「誘拐犯が薄幸すぎて泣ける」「誘拐犯=ヒロイン」といったコメントが並ぶ。


→本当に書いちゃった人:益田 士郎 様

 URL:https://ncode.syosetu.com/n0041fj/

 本当に紹介通りの物語になっている再現度がナイスな作品。実際の作品になってみると、魔法少女が誘拐されたこと自体が不思議になってきます。この魔法少女は絶対に捕まらないでしょう。悪乗りありがとうございました!




「飛ぶしか能がない最弱種が歩きます」 No.75


 軽量ドラゴン(ライトウェイトドラゴン)の最弱種であるフラットドラゴンを主人公にした童話風の物語。

 主人公は軽量で平べったい体型の飛ぶことぐらいしか出来ない戦闘力皆無の弱小ドラゴンであり、さらに翼を痛めたことで飛ぶことも出来なくなってしまう。

 「もうフラットドラゴンなんて嫌だ」と望んだ姿になれるという「紫の宝玉」を求めて徒歩で旅に出る。

 旅の最中、自分よりも弱い動物や病気の人間との出会いを通じてだんだんと精神的に成長していく。

 旅に出た時に望んだ姿は「最強のドラゴン」であったが、最後に宝玉を手にして望んだ姿は違うものであった。(ネタバレのため自重)というストーリー。

 感想欄には「童話風だけどおもしろかった。ちょっと感動した」「小さな子供が読んでもいいかも」といった好意的なコメントが並ぶ。


→本当に書いちゃった人:アッキ@瓶の蓋。様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n6834gn/

 本当に童話風になっていて、なんかこういうのいいなぁって思いました。ご参加ありがとうございました!




「消しゴムとの戦い ~覚醒編~」 No.76


 小学生のノート上と筆箱の中で繰り広げられる文房具達の死闘を描いた作品。

 主人公は鉛筆達だが、書いても書いても消しゴムに消されてしまい、敗北に次ぐ敗北を重ねていた。

 HB鉛筆・B鉛筆・2B鉛筆と様々な鉛筆が挑んでは敗北していったが、ついに登場した「詳細不明のメイドインチャイナ鉛筆」が反則的な材料で消しゴムで消すことが出来ない軌跡をノートに残すことに成功するという内容。

 色鉛筆「あいつ芯を削らなくていいらしいぞ(シャーペンのこと)」

 H鉛筆「そんなバカな! 天地が裂けてもそんなことはありえない!」

 といった、文房具独特の会話が特に人気。

 感想欄には「子供の時に似たような想像をしたことがあります」「このメンツの中にボールペンが居たら最強すぎるよな」といったコメントが並ぶ。


→本当に書いちゃった人:読専後輩 様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n8014db/

 ……まさかこんなに難解になるとは思わなかった。悪乗りありがとうございました。




「cyber & genocide.(サイバーアンドジェノサイド)」 No.77


 攻○機動隊を意識したと思われる近未来を舞台にしたSFサスペンス。

 主人公は電脳やハイテク技術を駆使した殺人事件を追う。はずであったが第一章が終わるととたんにサイバー色が薄れ、19世紀の匂いが漂う古典的な推理モノに変貌した作品。

 いつのまにかSF色が消えてしまっているため、SFファンからは不評だが、古典的ながらしっかりした推理モノとして一定の人気がある。

 感想欄には「あのロウソクと糸を使ったトリックには意表を突かれました!おもしろかったです!(SFっぽくはないけど)」「まさか全人類が電脳化している時代にカセットテープとレコードが使われているとは思いませんでした。でもおもしろいです」といったコメントが並ぶ。




「book dungeon(ブックダンジョン」 No.78


 ある魔術師が呪いをかけた本は人を取り込みその魂を養分とするが、取り込まれた人間が呪いを打ち払えばその魔力を手に入れることができる。

 主人公は呪われた本を次々と手に入れて本の中のモンスターと戦い魔力を得ていく。

 呪われた野鳥図鑑に入れば無数の鳥が敵として現れ、モンスター図鑑に入ればモンスターたちが敵として現れる。

 物語の途中までは主人公がまじめに本の中の鳥・巨人・モンスターを倒していたが、あるとき主人公がソフトな濡れ場がある恋愛小説に入ったことをきっかけに真面目なストーリーが崩壊した。

 最近は恋愛小説や大昔の帝国のハーレムの資料本ばかりに入っているため、ファンの間では俗に「エロ本ダンジョン」と呼ばれている。

 感想欄は「次は眠り姫の本の中に入って寝てるお姫様にいたずらとかどう?」「次は保健体育の教科書に入りましょう」といったコメントで溢れかえっている。




「普通に強い勇者って反則ですか?」 No.79


 特別な技や魔法を使わなくても身体能力だけで殆どの敵を切り伏せられる「普通に強い勇者」を主人公にした冒険物語。

 しかし、主人公が強すぎてあまりにサクサク進み過ぎることに作者が危惧を感じたらしく、途中で「村長のお願いで山頂の花を取ってくる」「魚を千匹釣る」といったお使いイベントが急増する。

 当初のペースでは10章程度で終わる雰囲気だったが、数々のお使いイベントにより60章を超えた現在も終わる様子はない。

 感想欄には「おもしろい」という肯定的な意見と「当初のペースでよかったんじゃないの? お使い多すぎ」という否定的な意見の両方が見られる。




「遠藤さんと白線引きの魔女」 No.80


 ちょっと変わった小学五年生の女子「遠藤さん」が活躍するシリーズ一作目。

 親友の自殺に不審なものを感じ、自分なりに調査する中、思いがけず優しい三谷先生が関わっていることを知ってしまう。

 三谷先生は、グランドに白線に引くとまるで機械で引いたような完璧な直線になることから「白線引きの達人」と呼ばれていた。

 実は、三谷先生は魔女であり、白線は魔法陣であり、親友は非常に残虐な方法で殺されたことが明らかになる。

 優しい先生に見えた三谷先生の本性があまりに極悪非道で鬼畜であったため、純粋な読者(特に子供)たちに深い心の傷を残した。

 感想欄には「魔女が怖すぎてぶっちゃけ本気で背筋がぞわぞわしました」「子供に読ませたら、学校へ行きたくないと言い出して困りました。とほほ」といったコメントが並ぶ。

 続編に「遠藤さんと光速のアイス売り」や「遠藤さんとハイヒールを履いた用務員」などがある。

 またスピンオフ作品として主人公の父親を主人公とした「遠藤課長と総務課の堕天使」も発表されている。




「戦争少女イスカ」 No.81


 元々は「悲惨な戦争に運命を翻弄される少女の過酷な人生」を描こうとしていたと思われるが、最終的に能力バトル物となってしまった作品。

 開始しばらくは家族や友人を亡くすつらい展開が続き、実際の戦争や戦争難民の実態などを重ねあわせた「社会派」と言ってもいい記述が多く見られる。

 しかし、ブログの記述から察するに作者があまりに重たい内容に嫌気が差したらしく、徐々にテイストが変化していく。

 まず主人公は生活のために戦場のくず鉄や死人の衣類をはいで日銭をかせぐようになる。

 この時点で段々と物語の主題が「いかに効率的に金目の物を集めるか」にシフトしていき、当初の戦争の悲惨さを描いた姿勢はどこかに消えてしまい、金目の物を手に入れるためにハイエナのように戦地を駆け巡るばかりのストーリーになる。

 ファンの間ではこの期間の作品を俗に「清掃少女イスカ」と呼ぶ。

 さらに大きな戦利品を求めて行動がエスカレートしていき、戦車を奪って弾薬庫を襲ったりするなどアクション映画さながらの派手な展開が続く。

 その派手な展開は積み上げた戦利品の山の上で座禅を組み「SATORI」を得たところで極地に達し、ついには生身で戦車と立ち向かうなど当初の作風を否定するような非現実的な戦いが繰り広げられる。

 この時期のことは「戦闘少女イスカ」と呼ばれることが多い。

 さらに、占いの老婆と合うことで開眼し、なぜか魔法が使えるようになり、ますます現実離れしていく。

 最終的には魔法で戦争を起こしたりとなにをしたかったのか理解不能な作品になっており、多くの読者にとってエンディングも納得しがたいものとなっている。

 エンディング近くの時期は超えてはいけない線を超えてしまったことへの揶揄も含めて「真・戦争少女イスカ」と呼ばれる。

 感想欄は、最初の章を読んだ読者による戦争の悲惨さに感じ入っているコメントと、終盤の爽快な展開を読んで戦争を楽しんでいるコメントが同居しており、異様な雰囲気となっている。


→本当に書いちゃった人:黒羽 晃 様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n6692da/

 このコーナーとしては珍しい事に、大変まじめな展開で始まりました。一体このテーマをどのように描ききるのか!? 悪乗りありがとうございました。


→さらにもう一人!:秋桜空 様

 URL:http://slib.net/55234

 このコーナー初の別サイトからの参戦です。始まりを見る限りとっても真面目な展開です。このままいくのか、それとも紹介通りに明後日な方向に飛んでしまうのか!? 悪乗りありがとうございました。




「放課後サバイバル」 No.82


 主人公は放課後の部活動が必須な高校に入学したものの部活動が煩わしいため、友人たちと「サバイバル部」というサバイバルゲームを行う部を立ち上げる。

 基本的に課外活動なので課外活動届けを出して学校から脱出してしまえば全員家に帰ってしまってもわからないだろうと思ったら、サバゲーオタクの美少女が入ってきてしまったことで実際にサバゲーをやらざるを得なくなる。

 今日も主人公たちはサバゲー上級者の少女に蜂の巣にされる。

 少女の攻撃が割りとえげつないため、もはや「サバイバルゲーム」ではなく本当の「サバイバル」になりつつある。

 感想欄には「美少女羨ましいと最初思ったけど、毎日弾丸を打ち込まれることを考えると羨ましくないかも……」「放課後○トルフィールド系かと思ったら、思ったより普通に楽しめた」「むしろ積極的に色んな物を打ち込まれたい」といったコメントが並ぶ。




「最強は最弱~革命新機能~」 No.83


 前半はよくある全感覚没入型MMORPGを舞台とした小説だが、レベルが100に達するとレベルが1に戻るというシステムを採用しているMMORPGであることがユニーク。

 高レベルになると逆に経験値を貯めないテクニックが重要になり、敵から逃げたりトドメを他人にさせることが必須となる。

 主人公はLV99の高レベルプレイヤーとしてパーティーの主戦力を担っていたが、あるときミスでダンジョン深層のボスのトドメを刺してしまい、あえなくレベル1に戻ってしまう。

 激しく落ち込んだ翌日「レベルダウンシステムの撤廃」が発表され、主人公は「なんで今日撤廃するんだ!」と怒り狂うことになる。

 小説の後半では、主人公がゲーム設計者をつけ狙って刺殺するサイコ犯罪ものに突然ジャンルが入れ替わる。

 そのため、多くの読者がついて行けずに途方にくれたという。

 感想欄には「革命新機能ってこういうことか。そりゃ誰だって怒るよ」「このゲームは流行らない」「ちょっと後半はついていけない……」といったコメントが並ぶ。




「報酬:飴玉三つ」 No.84


 傭兵の主人公が偶然通りかかった村で盗賊に家族を殺された幼い兄弟に出会い、「悪いやつを倒して」と飴玉をそれぞれ1つずつ、2つ渡される。

 最初は子供相手の約束だからと本気ではなかったが、ある日自分が幼いころの夢を見る。

 実は主人公も似たような境遇で、夢のなかで子供の自分が燃えている家を前にして泣いている。

 子供の自分は主人公を見つけると燃え残った荷物から飴玉を1つとりだしてあの兄弟と同じように主人公に渡す。

 これを期に主人公は本格的に盗賊を追いかけるようになり、いろいろな依頼をこなしながら盗賊のアジトを突き止めていく。

 クライマックスで盗賊団の首領の「誰に雇われた。報酬は?」という質問に対し「飴玉3つだ」と返す場面は名シーンとされている。

 感想欄は概ね高評価で埋まっているが「もらった飴は何味なんだろう」「もう移動の途中で溶けちゃってるよな」となぜか飴に関するコメントが多く見られる。


→本当に書いちゃった人:ミオリ様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n1694du/

 このコーナーに珍しくとっても固いイメージの作品に。上の適当な文章から作った物語とは思えません。 悪乗りありがとうございました!




「目覚めたらインフルエンザウイルスになっていました。」 No.85


 軽いタイトルとは対照的にカフカの「変身」を思わせる救いがない作品である。

 転生した直後は突然変異や指数関数的な増殖といった人間の世界とはかけ離れた世界を脳天気に楽しんでいるが、徐々に人間に戻れないことに焦り始める。

 しかし、主人公が苦しもうが発狂しようがウィルスは自動的に増殖や変異を延々と繰り返すだけであり、行動の選択肢も一切の救いもない。

 最終的には偶然接してしまった消毒薬のために魂とともに機能を停止する。

 軽いタイトルに釣られて読み始めた読者を激しい鬱にするため、ハードな展開に対する好評価と「鬱展開って最初に言ってよ」と非難する評価にわかれている。

 また、ウィルスを細菌のように描いている場面が多くあり、「ウィルスは核酸と殻だけの物質であって別に生物じゃない」「ウィルスは栄養を取って増殖とか出来ないから! それは細菌とかだけ!!」といった指摘コメントも多く書き込まれている。




「男だが乙女ゲームのヒロインに転生した」 No.86


 ヒゲ&坊主頭の主人公が姿が変わらないまま女性向け恋愛ゲームのヒロインに転生してしまったという内容の小説。

 一切女性要素がない主人公がシステム的にヒロイン扱いされ、さわやかイケメンに「かわいいね。その瞳に恋してしまうよ」などと口説かれるシュールさが特徴。

 また問答無用で女子扱いされるため、「俺は男だ!見れば分かるだろう!」という主張も虚しく母親に無理やりスカートや女性用下着の着用を強要され、家族から教師まで女と信じて疑わない。

 感想欄には「ナニコレキモチワルイ」「なにかいけないものに目覚めそうだ」「むしろホラー」といったコメントが並ぶ。




「彼氏が悪役令嬢に転生したらしい」 No.87


 恋人同士で乙女ゲーに転生してしまい、主人公である彼女がヒロイン、彼氏が悪役令嬢に転生してしまう。

 ゲームの進行に縛られてしまうため直接彼氏に会うことが出来ず、主人公は記憶を頼りに悪役令嬢が出現するルートを探し、攻略対象ではなく悪役令嬢に会うために奮闘する。

 しかし特定の攻略対象のルートに入らないと悪役令嬢に会えないため、結果的に攻略対象を踏み台にして彼氏と再開することになる。

 現在、踏み台にした生徒会長・財閥御曹司を巻き込んでややこしい泥沼状態。

 感想欄には「彼氏が普通に悪役令嬢になりきっているのを見て吹き出しました」「この彼氏、女子力ありすぎ」「デートの約束を4回連続ですっぽかされた生徒会長が可哀想過ぎる」といったコメントが並ぶ。


→本当に書いちゃった人:ミオリ様

 URL:http://ncode.syosetu.com/n7543dg/

 今流行の乙女ゲーものに参戦してくれました。振り回される周りはどれだけ可哀想なことになるのでしょうか?悪乗りありがとうございました!




「腐女子が悪役令嬢に転生しました」 No.88


 転生した腐女子が悪役令嬢の政治力を活かして学園を男だらけの「薔薇の花園」にしようと奮闘する恋愛(?)作品。

 しかし、女子の大半を追い出したところで主人公がモテモテのただの逆ハーレム物になってしまい、一部から批判が高まっている。

 感想欄には「それただの男子校だよ。むさいだけだよ」「もう一捻り欲しいなぁ」といったコメントが並ぶ。




万能(ユニバーサル)ヒロインになりました。誰か助けて!」 No.89


 神の力ですべての人にとってヒロインになってしまった主人公の苦境を描くコメディ作品。

 そのユニバーサル力のために学校の同級生・下級生・上級生だけでなく、電車ですれ違うサラリーマンからコンビニの店員までありとあらゆる人のヒロインになってしまい、どこへ行っても顔を赤らめられたり告白されたりする。

 もちろん、ユニバーサルゆえに男女を問わず、女子生徒や近所のおばちゃんにまで惚れられてしまう。

 今日も主人公は全力で人目を避けて泣きながら隠密行動に勤しむ。

 感想欄には「うらやまし……くない」「強引すぎる後輩女子がかわいいけど怖すぎる」「もうアイドルデビューしちゃえ」といったコメントが並ぶ。




「完全に無関係な人が転生しました」 No.90


 昨今投稿数が多い転生モノに一石を投じようとして執筆された実験小説。

 通常の転生モノでは転生するキャラクターを主人公にすることが多いが、この作品では逆に転生する人物とは完全に無関係なキャラクターを主人公にしている。

 どれくらい関係ないかというと、主人公は転生してくる人物と会うことは一度もなく、それどころか違う大陸に住んでいるため転生した人物による生活への影響も一切ない。

 わずか数行遠くの国であったこととして噂を聞くだけで、それ以外の描写は一切ない。

 そのため何の事件もなく、ただ異世界の生活を綴っただけのストーリーが展開され、あまりの退屈さに作者自身が休載を宣言した。

 感想欄には「逆張りはいいけど、いくらなんでも無関係すぎるだろ……」「タイトル以外に転生要素がないんだけど」といったコメントが並ぶ。




「異世界から召喚された勇者が強すぎて魔王を倒すまでの経過がつまらなくなりそうだから食中毒で殺してみる」 No.91


 因果応報を物語る道徳話的な作品。

 主人公は人々が魔王やモンスターに殺される様子を見世物気分で楽しむ第一王子である。

 大勢の神官の犠牲の上に異世界の勇者が召喚されて一騎当千の働きを見せるが、これからどれだけの血が流れるかほ楽しみにしていた主人公をそれがおもしろくなく、度重なる嫌がらせを繰り返す。

 嫌がらせが高じて、毒を飲ませて反撃ができない状態にした上で決闘という形で最終的に殺してしまう。

 一時的に勇者より強い者として名声を博すが、名声が高まりすぎて世論的にも自らが出兵せざるを得なくなり、モンスターに切り裂かれて絶命する。

 感想欄には「主人公が外道過ぎて吐き気がした。逆にすごい」「勇者が気の毒すぎる……」といったコメントが並ぶ。




「今度の魔法少女は全員が魔法おじさんだった。もう日本は駄目かもしれない」 No.92


 子供向け魔法少女番組をこよなく愛する青年を主人公とした現代日本が舞台の作品。

 新しい魔法少女番組が始まったと思ったら、主人公たち全員が「冴えないサラリーマン」「警察官」「自衛隊員」「中年ニート」「売れない役者」等のいい年をした男性であり、青年はテレビを前にして文字通りフリーズする。

 しかも、それが社会現象となるほど子供・大人の両方に爆発的ヒットを飛ばし、青年の混乱は更に増していく。

 物語は主人公の視点で描かれ、新しいキャラが登場したりなにかイベントが発生するたびに「いやこれなにかの間違いだろう?」とひたすら唖然とする様子が描写される。

 感想欄には「やばい。見たら絶対に脳がヤラれる」「逆にここまでぶっ飛んでいたら見てみたい」といった感想が並ぶ。




「冴えない歯科医者が転生した件について」 No.93


 異世界に転生した主人公は歯を抜くだけという原始的な治療を目にし、さらに子供が痛さと恐怖のあまりに泣き叫ぶ様子を見て、近代的な歯の治療を実現するために奮闘する。

 しかし、患部をピンポイントで切削できる小型ドリルがなくては結局ダメになった歯を抜くことしかないことに気が付き、街の魔法使いと協力してついに小型ドリルに必要な超小形・高トルクの回転機構を開発する。

 そして、苦労の末に歯を抜かずに済む歯科医院を開業する。

 ここで一旦物語はエンディングを迎えるが、数カ月後に再開される。

 今度は地元の商工会議所(作者はあえてギルドという言葉は使わない)とタッグして、回転機構を活用した歯科用ドリルや装飾彫刻用ドリルで市場に打って出るという、新規事業旗揚げ小説となっている。

 感想欄には「確かに転生した先で虫歯になったらおしまいだな」「元々やろうとしていたことじゃない所で勝機をつかむことって実際あるよね」といったコメントが並ぶ。




「あ、燃え尽きた。」 No.94


 いろいろな燃え尽きた場面を集めた短編集。

 例として、受験に失敗し燃え尽きた受験生や数々の賞への投稿で一時予選落ちして燃え尽きた小説家志望などが描かれる。

 しかし中には「耳垢を1kg集めることに執念を燃やしたが耳が痛くなって挫折した少年」「ゾロ目のバーコードを求めてありとあらゆるスーパーを巡るがバーコードプリンタを買ってしまったことで全てが馬鹿らしくなってしまって燃え尽きた男」など発想が不明なものも描かれている。

 感想欄には「35話の誰も見ていない所で露出する男はただの変態だと思う」「15話のガソリンを被って本当に燃えつきたのは……ありなの?」といった各話へのつっこみが多く見られる。




「その女、最強」 No.95


 話の唐突な転換で有名な作品。

 最初はなろう作品らしく最強魔法使いの女主人公の逆ハーレムモノのだったが、だんだん話がそれていき現在は捨て犬育成物語になっている。

 その話のそれ方には定評があり、特に「モンスター相手に戦っていたはずが地の文でおなかが減ったと言った瞬間になぜか創作料理を熱く語るコーナーになる」「孤児院を(経済的に)立てなおそうとしていたはずが、老朽化した孤児院を見た主人公がいつの間にか建材と現代建築工法と耐震技術をシスター相手に7万文字も熱く語るコーナーになり、さらに実際に作業を始めようとしたところで壁に入ったヒビが顔に見えるということでいきなりゴーストバスター的な話が始まる」といった自由気ままな展開は有名であり、あちこちでネタにされている。

 感想欄には「展開が予測できないところが面白いけど、よく考えると話が繋がっていない気がする」「才能は感じるけど、人類には早過ぎる気がする」といったコメントが並ぶ。




「ジンギスカンに転生した」 No.96


 普通の転生モノとおもいきや、歴史上の人物ではなく料理のジンギスカンに転生する。

 羊肉に転生した主人公は登場早々に焼き肉になり死亡する。

 驚くほど盛り上がりがなく、なぜこの作品を投稿しようと思ったのかが謎である。

 感想欄には「肉になっている時点で死んでいるのになんで焼かれて死ぬんだろう?」「ジンギスカン食べたくなった」などのコメントが並ぶ。




「俺の彼女はミトコンドリア」 No.97


 主人公の彼女がミトコンドリアが進化した異星人という設定の物語。

 ミトコンドリアは動物の細胞の中で酸素を利用してエネルギーを生産している器官であるが、その彼女は体の殆どがミトコンドリアで出来ている。

 そのため、エネルギーを常に大量に生産しており「ハイパワーすぎる」「大食い(常人の10倍以上)」「高温(平熱50度超)」「呼吸が激しい」といった問題がある。

 主人公と恋人関係になっているが、直接長時間触れ合うとやけどするためなかなか関係は発展しない。

 また、興奮し過ぎると自分の周りのミトコンドリアを暴走させてしまうことがあり、数回主人公や友人たちのミトコンドリアを暴走させて発火させそうになったことがある。

 感想欄には「どこのパラサイトイブだろう」「この娘、地球侵略に来たのかと疑うレベルで危ない気がする」といったコメントが並ぶ。




「情シスと一夜物語」 No.98


 会社のサーバーが止まってしまい、情報システム担当者である主人公が徹夜で奮闘する物語。

 実際に情報系に詳しい作者のようでLinuxのコマンドやネットワーク設定、Oracleのチューニングまで詳しい描写が満載である。

 徹夜で朦朧とする最中に謎の老婆が現れて、800年前に壊滅的なサーバー障害から会社を救った勇者の話を語り出し、その話に導かれるように主人公は深刻な障害に立ち向かっていく。

 感想欄には「800年前の話で普通にWindowsサーバーとか出てくるのがなんとも。Microsoftってそんなに昔からあったんだっけ」「どうして小説の中でまで仕事と同じ地獄を味合わないといけないんだろう」といったコメントが並ぶ。




「初めまして、三丁目の太郎です。皆さん、友好の印にとりあえず死ね」 No.99


 新しく引っ越してきた町内会の仲間は異世界の魔王幹部の転生者だったという設定の物語。

 町内会に入った直後にタイトルのセリフを言い、町内会の人々を凍りつかせた。

 町内会の日常業務全てで悪の幹部らしいセリフを吐くため、至って普通のことがとても血生臭く聞こえてくる。

 現在は横断歩道で旗を持つ係で活躍しており、なぜか近所の小学生に大人気である。

 感想欄には「悪ぶっている割にちゃんと町内会に入って集金までやる太郎に萌える。きっと前世でも真面目系幹部だったんだろうなぁ」「他の幹部も転生してこないかなぁ」といったコメントが並ぶ。


→本当に書いちゃった人:たかげるげ様

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 かなり書きにくそうなお題にチャレンジしてくれました。どうなるんでしょう。悪乗りありがとうございました!




「隣の柿はよく客食う柿だ」 No.100


 ことわざをネタにした短編集。

 タイトルの「隣の柿はよく客食う柿だ」は、館に尋ねた人は柿の木の下で死体で発見されるというホラー作品になっている。

 他には「能ある鷹は爪をデコる」「触らぬ紙に祟りなし」「雨降って地盤崩落す」「毎日がエブリデイ」といった作品が収録されている。

 感想欄には「暗い話と妙に明るい話が混在してなんか吹いたw」「毎日がエブリデイは突っ込みどころしか無くて困った」といったコメントが並ぶ。




「大怪盗は便所掃除の達人です」 No.101


 タイトルの大怪盗は「フォックス」という世界に名を知られる有名な怪盗のことである。

 彼は必ず予告状を出したうえであざやかに宝石や美術品を奪い去っていく。

 しかし実はフォックスの正体はトイレ掃除の達人であり、大怪盗は兼業であったという物語。

 世界中の警察が躍起になってフォックスの手口を突き止めようとしているが、実はその手口は大変にシンプルである。

 美術館や企業に掃除夫として就職し、盗みたいものがあったら予告状を適当に書いて適当に雇い主の部屋に放り込み、約束の日がやってきたらターゲットの周りでひたすら掃除をし続けて、その気になったら適当にターゲットを手に取るだけである。

 普通に考えて警察に捕まりそうなものだが、なぜかほとんど疑われることもなく、関係者が事情聴取を受けているさなかにマイペースにトイレ掃除に興じていたりする。

 普段から落ちない汚れに一日中熱中したり、掃除の邪魔をする人間が居ると狂った様にブチ切れたり、汚れを見つけたらどんな危険な場所にも飛び込んでいくという大変な変人のため、なにをしても怪しまれない。

 そもそも就職の際に雇い主に対して自分の掃除テクニックを嬉々としながら延々と熱く語るため、まず雇い主が掃除マニアの変人としか思わないので、何が起きても雇い主がフォックスを疑うことがない。

 そのため、予告日当日に詰め寄る警察や警備を「俺の掃除を邪魔する奴には死あるのみ! 貴様、床が乾かないうちに踏むんじゃねぇ!」と恫喝しながらターゲットの周りを延々と8時間も掃除し続け、さらに掃除中に人目も気にせずに宝石を偽物に入れ替えることに成功してしまうという偉業を達成している。

 しかし、トイレの掃除に燃えすぎているため、うっかりトイレ掃除を始めると熱中のあまりに予告状の時刻をすぎることもよくある。

 感想欄には「おもしろいけど、いくらなんでもバレると思うけど」「便所掃除へのこだわりがもはや理解不能なレベルなんだけど」といったコメントが並ぶ。




「幽霊にはスコップで応戦しなさい」(実用書) No.102


 その変なタイトルがネットで一時評判になった本。

 実用書で有名な出版社から刊行されているが、中身はとても役に立たなさそうな内容である。

 作者は幽霊や妖怪の脅威を本の中で熱く語っており、その対抗策として大きめのスコップで敵の頭を強打することを提唱している。

 ジョーク本かとおもいきや作者は本気らしく、持ち歩きに適するスコップの選び方や「こんなときに幽霊に出会ったらQ&A」でシチュエーション別の対応を大真面目にまとめている。

 ただ、Q&Aの中ではどんな時でもスコップで応戦することを推奨しているので、シチュエーション別に分けた意味がほとんどない。

 ちなみに作者は実際にスコップで地縛霊3体、浮遊霊8体を倒したと主張している。

 某大手ネット書店のレビュー欄では「寒いです」「ネタ本としては面白い」「この作者病院に行ったほうがいいと思います」「なぜ出版社はこの作者に本を書かせたのか」と賛否両論である。




「宇宙人には吹き矢で応戦しなさい」(実用書) No.103


 「幽霊にはスコップで応戦しなさい(以下、幽霊スコップ)」の作者が書いた本。

 「幽霊スコップ」自体が何かの間違いで出版されたとしか思えず、まさかこの作者の第二弾が発表されるとは誰も思っていなかったため、某掲示板と某ネット書店のレビュー欄で祭になった。

 作者は幽霊や妖怪の他に「宇宙人による誘拐と人体改造」を人類全員に対する脅威だと熱く語る。

 さらに宇宙人は防護服を着ているためスコップでは倒せないので、その対策として毒を塗った吹き矢を携帯することを提唱している。

 手製の吹き矢が防護服を貫通するとは思えないが、その点については触れていない。

 毒矢を作る工程が詳細に説明されるため、死人がでるレベルの実用的な吹き矢を実際に作ることができる。

 その危険性のためか、発売後2ヶ月で絶版となった。




「幽霊には気合で応戦しなさい」(実用書) No.104


 まさかの「幽霊スコップ」の作者の三作目である。

 絶対に次はないだろうと言われていたため、出版直後には某掲示板で前2作を大きく超える祭りとなった。

 作者は幽霊が脅威であることは変わりないと主張しながらも、スコップを持ち歩くと「理解のない低俗な人間に誤解される」ので別の対処方法を提案すると述べている。

 直接的には語られていないが文中から察するに、作者は根切に使う刃がついたスコップを持って通勤ラッシュの時間帯の電車に乗り込み、他の乗客の服を切り裂いてしまって駅員を呼ばれたらしい。

 さらに荷物から出てきた吹き矢のせいで警官まで呼ばれて、もう少しで逮捕されるところまでいったようだ。

 この本ではスコップを使用しない対処方法として幽霊に出会ったら「喉が張り裂けるほどの絶叫」をすることを推奨している。

 作者いわく「幽霊を見ると悲鳴を上げるのは、幽霊を倒すための本能的な行動」らしく、悲鳴や絶叫で幽霊を倒せると主張している。

 なお、作者はこれまでに住宅街や電車の中を徘徊する23体の幽霊を絶叫で倒したと主張している。

 ネット書店のレビュー欄には「このまえ東武線で絶叫しているおじさんいたけど、もしかしてこの人?」「相変わらずの電波具合が清々しい」「笑える本だと思ったら作者が本気で書いていて寒気がした」といったレビューが並ぶ。




「知らないと恥をかく幽霊の倒し方」(実用書) No.105


 「幽霊スコップ」の作者の4作目。

 またも某掲示板で祭りになるかと思われたが、もはや感覚が麻痺してしまったらしく「また出たね」ぐらいのノリで特に盛り上がりは起こらなかった。

 作者は本の中で世の中の幽霊の知識の無さに大変憤慨しており、特に電車内で幽霊退治のために絶叫していたら警察を呼ばれた件を何度もとりあげている。

 内容としては「幽霊スコップ」と「幽霊気合」の二番煎じで、これまで同様、スコップや絶叫で倒す方法を紹介しているだけである。

 ただし、数ページごとに上記の警察を呼ばれた件についての文句が挿入されるため、ページ数はそれなりにある。

 某ネット書店のレビュー欄には「恥をかいているのは作者の方でしょ」「誰も書かないから言うけど、文章の7割位がただの愚痴だよね。ネタとしてもきついかな」「もはや伝統芸能ですね。さて鍋敷きにするか」といったレビューが並ぶ。




「もしもキリスト教徒にイスラム教徒がまわしを締めて相撲で戦いを挑んだら」 No.106


 どこからつっこんでいいのか分からないタイトルで話題になった作品。

 主人公のムハンマドが(理由は分からないが)稽古部屋に入門し(理由は分からないが)修業に励み(理由は分からないが)街を歩いていたキリスト教徒と思われる罪のない若者に襲いかかる物語である。

 「修行→夜中にまわしを締めて町中を徘徊→キリスト教徒だと主人公が勝手に思い込んだ人間に相撲勝負を挑む→勝利→修行」の無限ループ構造になっており、なにがしたいのか理解に苦しむ。

 感想欄は「タイトルで勝ってるけど内容は……」「普通につまらない」「相撲を広めたいの? そうじゃないとしたらなんでこんなものを書いたのか理解できない」と酷評が多い。

 読者の感想は芳しくないが話題になったためか何故か出版され、その上30万部も売り上げた。




「筋肉先輩が教えるダンシング除霊術」(実用書) No.107


 ダンシング除霊術と銘打っているが、内容的には体のバランスや体幹を鍛える運動をまとめた普通の健康本である。

 おそらく「幽霊スコップ」が話題になったため、ブームに乗るために無理やりタイトルを変えたのだと思われる。

 タイトルに釣られて買ってみたものの普通の内容にがっかりしたという人が多い模様。

 某ネット書店のレビュー欄には「笑えるものを期待したけど、普通すぎた」「中身は普通に良い本だった。体の調子がよくなるのでおすすめ」といったレビューが並ぶ。




「筋肉センパイが教えるダンシング除霊術」 No.108


 「筋肉先輩が教えるダンシング除霊術」のタイトルに衝撃を受けたある作者が二次創作的に書いた作品。

 タイトルは「筋肉先輩」が「筋肉センパイ」になっているだけだが、中身は全く異なる。

 主人公の「筋肉センパイ」は霊能力者であり、依頼を受けて心霊現場の除霊を行っていく。

 主人公が問題の部屋でパンツ一枚になり、満面の笑みを浮かべてポージングしながら「マッスル!マッスル!」と繰り返し叫ぶとどんな幽霊も気味悪がって逃げていくため、凄腕の除霊師として評判である。

 しかし、物語の中盤にどんなことにも動じない凶悪な地縛霊が現れ、主人公はピンチに陥る。

 最終的にはタイトルのダンシング除霊術を編み出して地縛霊を退治する。

 なお、ダンシング除霊術の内容は「最初にパンツ一枚で満面の笑みを浮かべながらポージングをし、その後に音楽に合わせアイドルダンスを「マッスル!マッスル!」と叫びながら満面の笑みで華麗でかわいらしく踊り切る」というものである。

 感想欄には「光景を想像して吹き出したwwwwシュールすぎる」「あのタイトルだけの本がこんな作品になるとは思わなかった」「この小説が書店に並んでいたから驚いて手にとったら『筋肉先輩』の方だった」といったコメントが並ぶ。

 なお、現在実写化が検討されている模様。




「もしも銀行強盗にあった行員が筋肉センパイのダンシング除霊術を習っていたら」 No.109


 「筋肉センパイが教えるダンシング除霊術」の続編。

 タイトルの通り、銀行強盗にあった行員がダンシング除霊術をマスターしているという設定の物語である。

 行員の一人絶唱によるゆるふわ音楽とポップでキュートなダンシングで、銀行強盗やその場に居合わせた罪のない人々の心を無慈悲に打ちのめす。

 その描写のあまりの鮮烈さは有名である。

 後半では筋肉センパイとの共闘シーンなど盛り上がるポイントも多いのだが、中盤で息切れして最後までたどり着けなかった読者が多い模様。

 感想欄には「どうしようついていけない」「なぜかニンジャス○イヤーと同じものを感じた」といったコメントが並ぶ。




「乙女ゲーに転生したけどヒロインと悪役令嬢の一人二役ってなにそれ」 No.110


 主人公は乙女ゲーのヒロインに転生するが、ゲームの神様の怠慢によりあろうことか悪役令嬢の役も押し付けられてしまうという物語。

 主人公は普段はヒロインとして生活するが、悪役令嬢の登場シーンになると悪役令嬢の方に精神が移動してしまう。

 ゲームの設定上ヒロイン自体に特に魅力がなく、攻略対象たちも同情で寄ってきているようなところがあるため、悪役令嬢が活躍しないと攻略対象たちと仲良くなることが出来ない。

 主人公が入っていない時のヒロインはNPCのような機械的な反応をするため、ヒロイン側の演技でカバーすることが出来ず、悪役令嬢として最高の演技をしないと罵倒シーンが成功しない。

 そのため、今日も主人公はヒロインの姿で敢えてミスを連発して罵倒ポイントを確保し、舞踏会では悪役令嬢の姿で自分でわざとしたミスをネチネチと罵倒する。

 主人公は早く現実に帰りたいと熱望するも、なかなかエンディングは見えてこない模様。

 感想欄には「これはこれでおもしろいかもしれない」「自分を罵倒するのか。リアルに凹みそうで嫌かも」といったコメントが並ぶ。




「転生した乙女ゲーはなぜか悪役令嬢しかいません」 No.111


 乙女ゲーに転生したところ、なぜか友達キャラや攻略対象キャラが全て悪役令嬢に入れ替わっていたという物語。

 友達もいない上、攻略対象すらいないため、どこにいっても悪役令嬢にイジメられるという罰ゲームのような状態が続く。

 最初はコメディテイストで話が進んでいたのだが、ネタ設定としては珍しく長期に渡って連載されていたため、逆に作者がこの作品に感化されてしまったらしい。

 突然作者の執筆スタイルが激変し、最近では悪役令嬢にイジメられると快感を覚えるちょっと危ない主人公の話になっている。

 かなりディープなため、コメディとして笑えない領域に来ており、戸惑う読者も多い。

 感想欄には「第一章は超面白かったけど、二章はちょっと……」「コメディのまま最後までいって欲しかったかな」「私も美しい年上の悪役令嬢に心ゆくまでいじめられたいと思いました!」といったコメントが並ぶ。




「悪役令嬢 ゆいちゃん(5才)」 No.112


 乙女ゲーに転生したところ、その世界の悪役令嬢も転生者であり、しかも正体は5才の女の子だったという物語。

 本来憎らしい設定の悪役令嬢だが、中身が素直に育った5才児なためまったく憎らしくない。

 むしろ主人公が悪役令嬢にベタボレであり、悪役令嬢が悪口を間違えずに言い終わると、思わず拍手をしてしまうような状態である。

 悪役令嬢がセリフを上手く言えないと罵倒されていたはずのヒロインが「落ち込まないで! がんばってたから! もう一度挑戦しよう!」と励ましに入るので、周囲のモブキャラや攻略対象が気味悪そうにしている様子がシュール。

 そんな状態なので未だにストーリーが進んでいない。

 感想欄には「たしかに5歳時にそのセリフは難しいよね」「私もはげましちゃうかも」といったコメントが並ぶ。




「悪役令嬢 スワコさん(86才)」 No.113


 乙女ゲーに転生したところ、悪役令嬢が転生者の86才のおばあちゃんだったという物語。

 悪役令嬢になった本人は「後は死ぬだけだと思っていたのに、こんな楽しいことが出来るなんて」と大感激しており、お茶会に参加しまくったり舞踏会で踊り狂ったり主人公以上に令嬢ライフを楽しんでいる。

 主人公が「悪役令嬢としての役割をこなして」とお願いするも、86才のスワコさんが乙女ゲーに詳しいわけもなく意味が通じない。

 主人公は設定を無視したスワコさんにお買い物に連れ回される日々であるが、スワコさんがあまりに楽しそうにしているのであまり強く言えない状態である。

 感想欄には「楽しそうで何よりです」「面白いけどエンディングは見られそうにないなぁ」「私、臨終前になったら悪役令嬢に転生するんだ」といったコメントが並ぶ。




「悪役令嬢 佐藤くん(同級生)」 No.114


 乙女ゲーに転生したところ、悪役令嬢が同級生の佐藤くんだったという設定の物語。

 佐藤くんは過去に乙女ゲーをひどく罵倒したことがある人物で、悪役令嬢になってしまったことに茫然自失の状態である。

 主人公が乙女ゲー嫌いの佐藤くんを立派な悪役令嬢として教育していくところが本作の本筋である。

 最初は女性の姿で人前に出ることすら極端に怖がっていた佐藤くんが、話を進むに連れ男たちを手玉に取る立派な悪役令嬢に成長していくところが面白いと評価されている。

 基本的に評判がいい作品だが、佐藤くんの豹変ぶりを心配する読者も多い。

 感想欄には「主人公が一番の悪役だと思う」「佐藤くん、日本に戻ってきてから普通の生活できるのかな」「洗脳だよねこれ」といったコメントが並ぶ。




「異世界に転生したが容赦無いほどに言葉が通じない」 No.115


 「異世界に転生して普通に言葉が通じていることに憤りを感じた」という作者が書いている作品。

 中世ファンタジーのような世界に転生するが、本当に一切言葉が通じず、意思疎通が出来るようになる魔法・能力・アイテムといったものは存在しない。

 その上言語形態が複雑らしく、挨拶ぐらいは覚えられるが普通の会話には到底到達できない。

 当初は身振り手振りで意思疎通を図っていたが、物語が進むに連れだんだんと厳しい状況に追い込まれていき、最終的には乞食に身を落とすことになってしまった。

 作者としては言葉が通じないながらも活躍する話が書きたかったらしいが、ハードな展開にしてしまう性格ゆえにそうは行かなかったらしい。

 感想欄には「最初見た時は他の作品と違うと思って期待してたんだけど。最後の方はもうちょっとなんとかならなかったのか……」と展開を悔やむコメントが付いている。




「異世界で子供のために学校を開いたら農民に焼き討ちにあったんだが」 No.116


 異世界に転生した主人公がチート能力で成り上がり、農業改革や教育改革で内政チートを狙うが、貧しい農民の子供のために作った学校が農民自身の手によって焼き討ちにあってしまうという展開の物語。

 主人公は現代の常識に乗っ取り、子どもたちに近代的な教育を行うが、それが農民たちの怒りを買う事になる。

 農民たちは「共同で農業を営むための教育」が欲しいのであって「読み書き含め一通りの教養があって事務作業がきちんとできる会社員を育てる教育」は求めていなかったので、主人公に教育された子どもたちの言動を不愉快に感じ、「どうしてこんなことを教えた!」と怒りが爆発することになった。

 他にも「貴重な労働力である子供が居ないため農作業が遅れる」「教えられたことは農村生活では役に立たない。着物一枚縫えない教育に何の価値があるというのか」「子供が知識を傘にして親のことをバカにする」「先祖代々の教えと違っている」「農業では協力が第一なのに、子どもたちがやたら競い合うようになる」と現代とは違う環境ならではの問題があり、小手先の対応では上手く行かず、むしろ問題がどんどん積み重なっていく。

 物語が進むに連れ問題は大きくなっておき、村長たちに「嘘を教える悪魔の手先だ!」と殺されかけたり、教育改革の失敗で閑職に追いやられたり、教育改革に燃えていた同士が事故で死んでしまったり、学校教育で村から爪弾き者にされた若者に恨まれたり、と一向に事態は改善しない。

 作者いわく「現代の価値観のまま異世界で行動してもうまくいかない、ということを言いたかった。ただ、こんなに悲惨な物語になる予定はなかった。なんでこうなったんだろう」とのこと。

 感想欄には「たしかにこういうこともありえるよね。異世界物ってなんでもかんでも上手く行き過ぎだし」「教育って難しいね」「ちょっと悲惨すぎてエンタメ作品としてはいかがなものか」といったコメントが並ぶ。




「天才少年は内政チートを夢見る」 No.117


 「問題が起こって最終的に解決する」という物語の基本に疑問を持った作者が書いた作品。

 主人公は異世界転生して内政チートをしようとしているが、格差問題・差別問題・財政問題・宮廷内のいざこざ・恋愛のいざこざ・酒に酔った同僚が宮廷のあちこちで吐きまくる、といったありとあらゆる問題に苛まれる。

 通常の作品であると、問題が起こるとそれが解決してから次の問題が起こることが多いが、この作品では問題が解決する前に次の問題が発生し、解決しないままどんどんと積み重なっていく。

 すでに142の問題が積み重なっており、どれも難題のため一向に解決するめどが立たない。

 「読んでいくに連れよくわからない残尿感のようなものを感じる。なんだこの理不尽なストレス」「やっぱり風呂敷はたたんだほうがいいよ……」といった否定的な感想が多い。




「勇者ロサエンキスは正義に向かって走り続ける」 No.118


 勇者である主人公が悪の組織を滅ぼすために冒険するという普通のストーリーであるが、作者が「主人公が地の文やセリフで展開に突っ込みを入れまくる」という最近の風潮が気に入らないらしく、どんなことが起ころうとも意地でも突っ込まないため、シュールな作品になっている。

 例えば、恋人が行方不明になったという妙齢の美女に頼まれて失踪現場に向かうと、突如美女が服を破って筋骨隆々の大男として主人公の前に立ちはだかり「俺の変装に騙されるとはな! 愚か者ね! おーっほっほ……ぐはははは!」というセリフを言うが、それにたいして主人公は「なんだって!?」「そんなバカな!」というのみであり、読者が思う「体形的にどうやって変装していたんだよ!」「そのセリフに突っ込めよ!」「筋骨隆々の大男が悲劇のヒロインを演じているところとかなんか突っ込みたい」といった点にはまったく触れてくれない。

 万事がこの調子であり、どんなおかしなことが起こっても主人公は「なんだって!?」と言うばかりで目の前の異常さに疑問を持つことがない。

 そのため感想欄では「たしかにおどけて突込み入れまくる作品も褒められたものじゃないかもしれないけど、ここまで突込み不在だとストレスたまる」「自分で突込みセリフを書き加えたい衝動にかられた」といったコメントが多い。




「異世界転生したら地獄すぎた」 No.119


 異世界転生ものを5作ほど書いたが全て鳴かず飛ばずで「やけになった」という作者による作品。

 異世界に転生するが楽しさ・快適さとは全く無縁で、「風土病に感染し生死の境をさまよう」「衛生状態が悪くて下痢続き」「もちろん飯がまずい」「儀式と称して槍一本で猛獣と戦わされ大けがする」「痛み描写がリアルすぎる」「まともな薬なし」「魔法なし」「特殊技能なし」「チートなし」「美少女なし」「美女なし」「金なし」「名誉なし」といった状態である。

 ある読者は「異世界転生から夢の要素をすべてそぎ落とした後に残ったナニカ」と評した。

 しかし、この作者の作品としてはこの作品が最も読者数が多い。

 感想欄には「こんな異世界転生は嫌だ」「俺の知っている異世界転生と違う」「美少女なしってこのジャンルものじゃ厳しすぎだろう……読んじゃうけど」といったコメントが並ぶ。




「厨二病オブ・ジ・インフェルノ」 No.120


 高校生の主人公が朝目覚めたら世界中の人々が厨二病になっていたという短編作品。

 学校で同級生が厨二病なのは当然として、先生までもチョークを「封印されし俺の左目が……!!」と眼帯を手で抑えながら授業する。

 果てには厨二病をこじらせたテロリストたちが学校に侵入し、同級生と教師全員が厨二病バトルを繰り広げる。

 最終的には警察までも拳銃をなでながら「この『蒼きケルベロスのクロウ』の前で犯罪行為をするとは、やれやれ、命は惜しくないらしいぜ。ふふふ、どうする『聖剣リリエンシュタール』よ」と言いながら登場する。

 基本的にまともなのは主人公だけなため、主人公が可愛そうになる作品である。

 感想欄には「普通ってなんだっけ」「俺、この世界でもやっていける気がする」といったコメントの他、読者達の厨二病セリフの数々が並ぶ。


→本当に書いちゃった人:甘夢果実 様

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 設定の通りものすごく厨二病です。嫌だこんなカオスな世界。悪乗りありがとうございました!




「俺は俺の母さんに転生した」 No.121


 ある日目覚めたら、自分が生まれたときの自分の母親に転生していたという設定の作品。

 自分が生まれ育つさまを苦笑いしながらセルフツッコミときわどいジョークでコミカルに描写する部分が人気を呼んだ。

 常識的に考えると「自分の母親が実質的に存在しない」というかなりきわどい設定であるが、非常に軽いノリで完全にギャグとして展開されるため、途中までは普通のコメディ作品として成立している。

 しかし、子供(もとの主人公)が転生する年齢に達したところで「作品が崩壊した」と評されている。

 人気作なので連載を続けたかったと思われる作者がこじつけのために「宇宙統合"事象の地平線"天帝と高次元生命体と外宇宙の観察者の三位一体による桟橋事象収束による……(以下略)」といった意味不明な説明を延々と述べ、「子供(もとの主人公)が転生する年齢を超えてもそのまま続く」という状況のまま連載が続いた。。

 読者からの批判に答えて、何度も地の文でよくわからない言い訳のような説明を繰り返しているが、上記のような内容であり、いまだに読者に理解できる説明は一切なされていない。

 さらに、話数を重ねるごとに批判に対応して説明がますます複雑になっており、おそらく作者自身も複雑にこじつけをしすぎて設定を把握をしきれていないと推測される。

 感想欄には「最初の方はおもしろかったけど、最近のは完全にアウト」「厳しいこと言うけど読者置いてけぼりの典型だと思う」「そもそもなぜこのネタで長編を書こうとしたのか。もっと早く終わっておけばよかったのに」といった厳しいコメントが並ぶ。




「これはまずい! 世界のメシマズレストラン120軒を回って知ったガイドブックには載っていない最低料理」(旅行本) No.122


 その名の通り、世界中を回った作者がまとめた最低料理のガイドブック。

 カラー写真がふんだんに掲載されており、読者から「本当にメシマズ料理だけを食べながら世界一周をした気分になる」と好評である。

 作者いわく「見た目が良いが実はまずい料理」と「見た目も悪くて味もまずい料理」の両方があるらしく、その見分け方などを詳細に説明している。

 なお「日本人と味覚が違うだけで、現地では美味しいと思われているのではないか」という疑問に対し、作者はまえがきで「本を執筆している中で友人にそういった指摘をされましたが、この本に載っている料理は私がまずいと思っただけでなく、現地の人も口を揃えてまずいと言っていました。安心して下さい」と答えている。

 なぜかベストセラーになり、実際に大勢の読者がメシマズレストランに訪れてブログやツイッターに感想を書き込んだという。

 その際、一部レストランでは味を変えており「激マズ」から「それなりにマズい」になってしまっていたため、気絶するほどのまずさを求めて出かけた読者が現地で「物足りない。あの下痢便スープを飲ませろ!」と暴動を起こす事件があったという。




「勇者と王様を強制的に結婚させるボタンを手に入れた」 No.123


 魔王に転生した主人公が、神様からチートボーナスとしてタイトルのボタンを手に入れる。

 そして、自分を倒しに出発する勇者達を足止めするために、世界のあちらこちらに行って勇者と王様の近くでボタンを押しまくるという物語。

 勇者がひざまずいて王様から命令を受けているさなかに主人公がボタンを押すと、勇者が顔を上げ王様をじっと見つめ始め、王様の声が止まり、王様も勇者を見つめ始める。

 そして勇者は立ち上がり王様のもとに駆けつけ、二人は熱く抱擁する。

 なお、勇者と恋仲であったはずの姫はその隣で気絶している。

 その他、各地で「勇者と王様が突然裸になって公衆の面前でコトをし始める」「勇者が突然お妃様を突然跳ね除けて王様の隣に座る」「『王よ! どうしてあなたは『王』なのだ!?』と芝居が始まる」「勇者と恋人が愛の誓いを述べているところに剣を持った王様が乱入する」などの珍事が巻き起こる。

 各地に大量の勇者がいるらしく、主人公は今も新しい勇者の芽を摘んでいる。

 感想欄には「爆笑した」「酷すぎる!w」「どれだけパターンが有るんだよ!」といったコメントが並ぶ。




「俺のパーティには野郎しかいない件」 No.124


 転生した主人公が頂点を目指して仲間を集めながらダンジョンを攻略していくという内容の作品。

 冒頭で作者が「なにがなんでも女キャラをパーティに入れないで進めてみせる(ヤケクソ)」と書いており、実際にその通りに物語が進んでいく。

 しかし、長期化に伴い人気が出てきたため「作者がなんとかして女性キャラをパーティに入れようとし、それに対して読者が突っ込む」という流れが出てきた。

 例えば、ダンジョンで魔族の少女に出くわしたという件では、主人公は戦ってギリギリまで追い詰めて少女の命を助ける代わりに自分のパーティに編入した。

 普通に考えるとルール違反であるが「このダンジョンの間だけなので大目に見て欲しい。ダンジョンを出たら別れるから」という説明で読者を煙に巻いた。

 しかし、ダンジョンを出た後に「生き残りを探す」などという話が出てやっぱりついてくるという流れになったところで、古参の読者が怒りのコメントを書き込んだ。

 結果、作者は「女の子に見えるけど実は”男の娘”だった」という手でうやむやにした。

 そういったことが繰り返され、現段階で「ロリ神官(男の娘)」「女戦士(男の娘)」「迷子の少女(男の娘)」「悪魔っ娘(男の娘)」「熟女(男の娘)」「ネコ耳娘(男の娘)」「謎の少女(男の娘)」などがパーティに編入されており、これからも増えていきそうな様子だ。

 感想欄には「いやもう女の子でいいじゃん……」「なんですかこの異様な空間は」「なんで男同士のはずなのに完全にガールズトークしてるんですかねぇ」「俺の中で性別の概念が崩壊した」といったコメントが並ぶ。




「魔王いじめシリーズ」 No.125

 個別タイトル

 「魔王城をB29で爆撃したら」

 「魔王城へゴキブリの卵を放り込んだら」

 「魔王城に山姥をけしかけたら」

 「魔王城に流れ込む川に下水を接続したら」

 「国家級魔術師が三千人で魔王城に攻撃したら」

 「魔王様の食事に劇薬を入れてみたら」

 「魔王様の寝室にまきびしをばらまいてみたら」

 「魔王様の側室を全員豚と入れ替えたら」

 「魔王城が津波に襲われたら」等


 不思議な力を持つ主人公が悪い魔王をこらしめるために奮闘する物語。

 とされているが、実際は主人公が卑劣なため毎回魔王が瀕死になっている。

 どんなひどい目にあっても立ち上がる魔王の姿に読者からの感動の声が絶えない。

 感想欄には「強く生きようと思いました」「自分も頑張ろうと思いました」「主人公は死ねばいいと思う」といったコメントが並ぶ。




「やさしいほしたち」(詩集) No.126


 文学的な作品と思いきや、某ボケ投稿サイトに投稿したネタに星がつかないことを嘆いているだけの詩集。

 「三ツ星 それはまるで幻。しかしひとはそれを手にしている。ああ、三ツ星。いつか僕の手に」のように「三ツ星」という単語がよく登場する。

 詩集の内容が本当であるならば、自作自演で付けた星以外、誰からも星も貰ってないとのこと。

 感想欄には「泣いた」「気持ちはわかるけど、それだけの数投稿して星1つもなしなんて、諦めたほうがいいぞ」「タイトルに偽りあり。『優しくない星たち』が正しい」「むしろその投稿したネタをここに書いてもらいたい」といったコメントが並ぶ。




「悪役令嬢ってなんなんだ?」 No.127


 真面目でなろう系小説を知らない男子高校生が悪役令嬢に転生するが、悪役令嬢という概念を知らないので苦労する、という設定の作品。

 悪役令嬢の付き人がチュートリアル的に悪役令嬢のなんたるかを説明するが、そういったものに馴染みがない主人公は上手く演じることが出来ない。

 付き人がパーティの前に

「いいですか、リーザの前に出たらこう言ってやって下さい。

 『それがパーティに出る格好? 全くなんて惨めな姿かしら』

 すると多分、

 『こ、これは古臭いかもしれませんが、母の大事なドレスなんです』

 とかそんなことを言い返すでしょう。そうしたら、

 『あら、30年も前の安物のドレスなの? そんなものを着てパーティに出てくるなんて、なんと勇気があることかしら。おほほほ』

 などと厭味ったらしく笑って下さい」

 といった風に、シナリオを読んだかのように説明してくれるが、実際には

「それがパーティに出る格好? 全くなんて惨めな姿……ってほどひどくない気も、いやいや、全くなんて惨めな姿かしら!?」

「こ、これは母の大事なドレスなんです。バカにしないで下さい!(涙目)」

「あー……えっと……(笑えばいいんだっけ?) あはは……いや、おほほ……ほ…ほ……(いやこの笑い方無理)」

 と無言になり、ヒロインと主人公の両方が気まずい気分になって終わってしまう。

 主人公は元の世界に変えるためにシナリオを忠実にこなそうとするが、全てが失敗に終わるため、物語のガイド役の付き人が激怒する。

 最近では、繰り返される失敗ために付き人の悪役令嬢に対する敬意が全くなくなっており、上下関係が逆になって、主人公が失敗すると遠隔操作で主人公がはめる「魔法の指輪」に電気ショックを流したりしている。

 電気ショックを流されながら主人公は学園の中心で「悪役令嬢ってなんなんだー!!」と叫ぶ。

 感想欄には「物語が進むにつれて、付き人が主人公を調教する作品になってる気がする」「主人公、絶対的に悪役令嬢向いてないだろ」「この付き人、ドSすぎる」「タイトル回収頂きました」といったコメントが並ぶ。




「その場から動かず照明をON・OFFできるようになった」 No.128


 「思うだけでその部屋の照明を制御できる」という能力を得た主人公が活躍するオールジャンルな中編集。

 「推理モノ」「怪盗モノ」「ホラー」「コメディ」「異世界転生」と様々なジャンルの中編が掲載されている。

 推理モノでは敢えて停電を演出して暗闇の中証拠を隠そうとする犯人の尻尾を掴む。

 怪盗モノでは照明を全て暗転させて華麗に財宝を盗み取る。(感想欄で「チートだろ」のコメントあり)

 ホラーでは照明を操作して怨霊から逃げる。(感想欄で「光に弱い怨霊じゃ楽勝すぎるだろ」との指摘あり)

 コメディでは照明を操作して女子更衣室に潜入する。(感想欄で「社会人設定の主人公としていろいろアウトじゃないか?」との指摘あり)

 異世界転生では、ダンジョンの照明を操作したりして弱小冒険者のダンジョン探索を助力する。(感想欄で「照明完備のダンジョンってどういうことだ」とのツッコミあり)

 現在、最終章では「全てを闇に包む」と襲ってきた美少女悪魔とのバトルが繰り広げられている。(感想欄で「スイッチひとつで払える闇って、ちょっとどうなの」とのコメントあり)

 感想欄はかねがね好評だが、上記のようなツッコミコメントも時々書き込まれている。




「学校登山の最中に異世界に転生したらしい」 No.129


 学校行事の登山の最中に全員で異世界の山に転生してしまうという内容の物語。

 いきなり目の前が真っ暗になり、全く景色が違う山に移動しているという状況に大騒ぎになる。

 しかし、引率の先生が学校でも有名な「ズレてる」「なんかアレ」と言われているちょっと感覚がずれている先生なため、どれだけ生徒たちが騒いでいても「はい、騒がないで安全に登りましょう」と淡々と異世界の山を登ろうとする。

 見たことがない木や動物を見るたびに生徒たちは騒ぐのだが、先生は「世界にはいろいろな動植物がいるのです」という内容がない説明をしてそのままスルーしていく。

 途中で大型のドラゴン同士が戦っていても、「熊は鈴の音や話し声など人間が近づくことに気がつくと逃げますよ」と言って鈴をガラガラ流しながら先生一人だけでドラゴンのいる場所に突っ込んでいく。

 途中で言葉の通じない、あきらかに染色の発達していない服を着た異世界の人と出会って、異世界の人と生徒たちが驚いて騒いでも、「いまは外国人の登山客も多いんです」とそのままスルーとする。(こちらをみて驚いている異世界の人もスルーする)

 頂上に到達して、明らかに日本ではない下界の様子を見ても「上から見ると違って見えるものですね」で済ませてしまう。

 下山の途中で日本に戻ってくると、一週間も行方不明になっていたことになって大騒ぎになっているが、それでも「山の中の時間感覚というものはちょっと違うようですね」でスルーする。

 もちろん、他の先生やPTAと「どこに行ってたんだ!」と言い合いになるが、先生の意味の分からない返答と生徒たちが撮った写真でさらに混乱することになる。

 感想欄には「この先生はヤバすぎる」「学校のイベントでこういうトラブルが合ったらおもしろいかも」「ドラゴンのほうが逃げていく先生はある意味最強」といったコメントが並ぶ。




「天然水ハザード」 No.130


 ある銘柄のペットボトルの天然水が未知のウィルスに汚染されてしまい、主人公を含む日本中の144人がウィルスの力で超人になり戦いを繰り広げるアクション物語。

 ウィルスに感染するとなぜかミネラルウォーターの銘柄に応じた能力を発揮できるようになり、主人公もスーパーでありとあらゆる水を買いまくって能力チェンジをして戦っていく。

 それぞれのミネラルウォーターの能力が特徴的で話題の的になっている。

 感想欄では「アメリカの水を飲むと似非アメリカ人になるのは酷すぎる」「ボ◯ビックビームとか、なんでもビームにするのは酷いと思う」「クリ◯タルカイザーで帝王に変身するのはいいと思う」といった能力に関するコメントが多い。




「先祖がMMORPGの中に転生していた」 No.131


 「凶悪なモンスターが増加して村が次々と襲われる」という危機を前にして立ち上がった主人公が「創始者たち」の遺産を求めて旅する物語。

 村が襲われているというのに、貴族たちは「この世界は全て仮初に過ぎない。死んだら元の世界に戻れるのだから、死を恐れるな」という教義の宗教を信仰しており、人の死をあまり真剣に捉えず、場当たり的な対応しか取らない。

 最も凶悪なモンスターは村人の手に追えるものではなく、村や町が必死に抵抗してもまったく歯が立たない。

 そんな絶望のさなかに立ち上がった主人公は、かつて最強のモンスターをも屠ったという「創始者たち」の遺産を求めて旅立つ。

 物語が進む中で「創始者たちは離れた仲間と自由に会話ができた」「創始者たちは空中に物をしまったり取り出したりできた」といった伝 説が明らかになっていく。

 そして、「創始者たち」はMMORPGに転生してきたプレーヤーだとわかってくる。

 つまり、MMORPGの中に転生したプレーヤーたちの子孫が現在の人類という設定である。

 感想欄では「なかなか面白い」という高評価の他、「今『創始者たち』がいないってことはサービス終了したゲームってこと?」「いや、MMORPGの世界に転生してしまって、そのまま一生を終えたんじゃないか?」といった分析系のコメントが並ぶ。




「とある社畜のリモートワーク」 No.132


 新型コロナに影響されて書かれた中編小説。

 システムエンジニアの主人公はサービス残業・休日出勤が常態化している職場で自他共に認める社畜として戦っていたが、ある時からリモートワークになり環境が激変する。

 そして、戸惑いやトラブルを乗り越えてバランスの取れた生活に戻っていくというサクセスストーリー。

 しかし、この作品の特筆すべき点は中身ではなく感想欄である。

 感想欄には「そんなもの社畜じゃない。本当の社畜というのは……」と自らの境遇を語るコメントやリモートワークのトラブルに関するコメントが大量に書き込まれ、ついには感想欄の中で仕事の相談会まで始まってしまった。

 業界では「あの作品の感想欄は、感想欄ではなく『仕事のお悩み相談掲示板』だ」と言われている。




「新型コロナには破魔矢で応戦しなさい」(実用書) No.133


 「幽霊にはスコップで応戦しなさい」「宇宙人には吹き矢で応戦しなさい」「幽霊には気合で応戦しなさい」「知らないと恥をかく幽霊の倒し方」といった数々の問題作で知られる筆者が久しぶりに出した新作。

 前作はほとんど話題にもならなかったが、本作は時事ネタのせいでこういった作品としては不釣り合いなほど売れてしまった。

 本作は実用的な指南書と言うより作者の体験記となっており、「自らが考案した呪符を地脈に貼り付けることでコロナの感染者の爆発を抑えた」「呪符をくくりつけた破魔矢を各店舗に打ち込むことで地元の商店街を救った」「通りを歩いていた具合の悪そうな人に呪符を貼り付けてあげた」といったエピソードが披露されている。

 また、筆者に抗議に来た近隣住民への呪詛が全編に渡って展開されており、「この本を購入してくれるような賢明な読者たちと違って、愚かな地元住民たちは私の成した功績を理解できない。いつか地獄に落ちるだろう」と激怒している。

 ネット書店のレビューは酷評の嵐だが、特に「この人、うちの近所に住んでいます。ものすごく迷惑して困っています」という近所の方のコメントが目立っている。

 某掲示板には「ゲテモノ本に興味ない知り合いがこの鍋敷き(本作)を買って激怒していた。これを売れ筋本コーナーに置く書店が悪い」「この作者まだ生きていたんだな」「出版社はなぜ出版した」といったコメントが並ぶ。






※文字数表記消しました:「妙に長い」「妙に短い」といったネタを表現するために各作品に文字数を設定していたのですが、書いておいても目につかない上、実際に書く方にとってのプレッシャーになっているようなので、意味がないので消しました。

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 上記の作品を書こうという勇気のある人がいたら、どうぞ遠慮せずに書いてください。

 私は権利とか主張しません。

 許諾必要なし。報告義務なし(教えてもらったほうが嬉しいけど)。どこへ掲載しようが自由。

 (なろう作家さんでもネタ切れの商業作家さんでも書こうと思う人はとにかくご自由に)


※上記の作品・紹介文はでっちあげですが、「非常に似ている作品を知っている」「似たタイトル使ってるんだけど」「紹介されているのと似たようなものを書いている私に謝れ!」等の問題がある場合はご連絡ください。該当の紹介文を削除します。




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